異世界転生に特典としてギャグ補正持ってったら最強だった件 作:のろとり
「ギャャャャャ!!!」
今、俺こと雷鳴はゴブリンから必死で逃げていた。
なんで俺の部屋にいるんだよ!運悪いってレベルじゃねぇぞ!!
全速力で逃げているが、ゴブリンとは数メートルの差しかない。
アイツが異様に速すぎるだろ。十分程逃げてるけど全然撒けないぞ!!
俺は角を曲がって撒こうとしたら、行き止まりにぶつかった。
やべぇぞ......俺の前には異様にデカイ窓。後ろにはゴブリン。これ、終わってね?
「
そう言いながら、手に握ってる木の武器を投げてきた。
わぁ、あれがよく見るゴブリンが持ってるこん棒なんだね。
凄いすごーい……
「うほぉわ!」
俺はゴブリンが投げてきた武器をかわして、後ろの窓に当たって、割れた。
現実逃避してる場合じゃねぇ!
「
まだだ、俺はまだ殺られる訳には行かない!
けど、どうしようか。能力は発動しないし。
そもそも発動方法が……
「雷鳴? 何処にいるのですか?」
俺がどうしようか考えていると、さっきいた角の方からナチェの声が聞こえた。
「ナチェ、此方だ! ゴブリンに倒されそうだから助けて!」
俺は自分より年下の人物にプライドを捨てて助けてもらうことにした
。ナチェが誰か呼んできてくれれば助かる!
「雷鳴、大丈夫ですか!? 今助けます!!」
ナチェは急いで俺たちの方に姿を表して、何かを唱え始めた......え?
「『この私、ナチェが望む。熱よ……火よ……その力、今我に示せ!』」
ナチェは、腕を上に上げて頭上に魔方陣?を召喚し、魔力とかそういうので出来ているのだろうか。頭上に拳一つ分程度の火の玉が作った。
その火の玉が大きくなり、まるで小さい太陽のようになった。
大きさは城の廊下ギリギリ......直径五メートル程だろうか。
ナチェが手を俺達の方に振ると、その火の玉を俺達にぶつけてきた。
「え、ちょっと待て……」
「
待て待て!確実にヤバいのを使おうとしないで!!
ゴブリンも降参してるし、このままだと俺も喰らうことになるから!!!
「『サン』」
ナチェがそう言うと、太陽のようなものが俺とゴブリンに迫り窓を溶かしながら、
俺達を外にまで吹っ飛ばし爆発した。
『ギャャャャャ!!!』
俺とゴブリン。そして、外にいた兵士や他のモンスター達が巻き添えを喰らった。
「ふぅ。雷鳴、大丈夫で……あれ、雷鳴?
あ、間違えて飛ばしてしまいました……雷鳴、大丈夫ですか!?」
「……大丈夫な訳ないだろ」
俺は髪の毛がアフロになり、散り散りになりながらも生き残った。
モンスターは全滅したな、兵士達は生きてるが。城の兵士達が人外しか感じない……
「すまなかった。なにか罰を与えてくれ」
モンスター襲来から数日後。
ピンカがナチェに謝っているのを見かけた。
「いえ、なにも無かったので大丈夫ですよ」
芝生が全て焼け野原になって、城にもヒビが入るほどの威力だったのになにも無かった。じゃないだろ......
「いや、ナチェが許しても私が私を許さない! さぁ、罰を!」
言葉だけ聞くとかっこよく思えるけど、
顔を赤くしながら息をハァハァさせてるのを見たら、ただのヤバい奴にしか見えねぇ。
「あ、雷鳴さん。これからお仕事お願いします」
覗き見をしていたら、メイドのメイに声をかけられた。
「あぁ。確か、焼け野原になったところに草を植えて、城のヒビを直すんだったな」
俺は今まで、城に住んでるだけのニー……無職だったが、今では金も出る仕事をしている。
まぁ、仕事と言ってもバイトみたいなものぜ、城の復興をするだけだがな。
それと、仕事の休憩中に『城を復興させるの大変だな』と言ったら『日常茶飯事だぞ』と返された。えぇ……城が半壊してるのに、これが日常茶飯事って……ナチェの奴、手加減しろよ。
【サン】
最強と言われてもおかしくないほどの魔法。
発動にはそれなりに時間がかかる。
【ゴブリン】
最弱と呼ばれる程の強さ。
だが、スピードが異常に速い。