何故、霞龍になったんだ   作:VerT-EX

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こんにちは。投稿頻度がめちゃくちゃわかりやすくなってきたウェルテクスです。
これ>幻獣≧凶星です。はい。

あのね、ネタが降ってくるタイミングがね((
感想、評価、お気に入り。ありがとうございます。
感想来て飛び上がって喜んで小指打ったのはあれです。
それでは、お楽しみください。


5話目・侵入者だとォ?!

あああい?!

突然叫んでなんなのかと問われそうだが、まあ、とりあえず説明しよう。

今俺(ナズチ)は休息エリア…6だったか?で目の前にいる青い雷を纏う黒い竜と対峙している。

黒い竜は電磁を纏った雷を放ったり、飛翔してから着地点で雷を纏った田植えをしたり。

……お分かりだろうか。そう、今俺が対峙しているのは、かの"青電主"ライゼクスである。

つまり、死亡案件である。

そして、俺の背後にはアイルーとメラルーの集団。

 

何故、今こんなことになっているのかと言うと、感覚で30分ほど前に遡ることになる。

 

 

 

 

その時、俺は仕留めたケルビを焼いていた。

肉焼きセット便利だよ。いや、本当に。

ゲーム中だとあの形しか焼けなかったが、少し工夫すればホワイトレバーなども焼くことが出来る。

幾つか焼きホワイトレバーを食べてみたが、美味しい。

肉は、焼いた方が好きなのだ。

そうして食事を楽しんでいたのだが、突如として大量の猫がなだれ込んできた。

 

「ニャァァ!ライゼクスニャァァ!」

「ここまで来れば安全ニャ……って」

「「「「オオナズチニャァァァ?!」」」」

 

可愛かったけど、ごめん。普通にうっさいわ。

猫好きから見たら、多分肉球天国なんだろうなぁ…なんて思いつつ、ムッシャムッシャと焼きホワイトレバーを食べつつ観察。

慌てふためくアイルーとメラルー達。中には、

「食べられちゃうニャァァ!」なんて叫んでる子がいたが、俺は食わんぞ?

ちなみに猫派で鳥派だ。

しばらくそうしていると、おそらく長老的な白いアイルーが歩み出てくる。

 

「古龍様、どうか、お願いですにゃ。わたしたちを守ってくださいなのにゃ。お礼は絶対致しますにゃ。」

 

そう言って頭を下げられ(見た目的には土下座に近い)る。

いや、いいんだけどさ、さっきライゼクスって言ってなかったかな?

相性的には普通だからあれだけども………。

兎にも角にも、OKを伝える。(なんというか、ナズチは咆哮しないからあんまり声を出していなかったのだが、キュルキュルと言った感じの音が出た。)

ちなみに伝わった模様。凄いぞにゃんこ。

 

「ありがとうございますにゃ!みにゃ、あの岩穴に隠れるにゃぁぁ!」

「「「ミャァァァ!」」」

 

「シャゲェェェェ!」

 

「ライゼクスにゃぁぁ!」

 

突如としてライゼクスが入ってくる。

おい、不法侵入だぞ!なんてことが伝わるわけがないので構える。

が、その見た目はどう見ても……

 

 

 

青電主 ライゼクスなのである。

これが約30分前のことだ。

にゃんこ達が隠れてた岩穴はブレスで砕かれ、今はあの崖だらけのエリア4に逃げ込んでいる。

避難完了までとりあえず防衛戦中なのだ。

 

電磁ブレスを毒霧ブレスで相殺する。

原理的には、毒霧ブレスの中の水を使って、ショートというかスパークというか、そんなのをさせているのだ。

残りにゃんこは3匹。はよ行けやと思うのだが、長老的な白いアイルーと、子猫と、怪我をした母猫なのだ。

意識をそっちに少し向けた瞬間、相手は飛翔していた。

 

少しショートした後、こちらへ突っ込んでくる。

通称、田植えと呼ばれるその攻撃は、ライゼクスの中でも超高威力の大技だ。

一瞬その手(翼と言った方がいいのか?)に稲の苗を持っている姿を想像して笑いそうになったのだが、それは堪える。

何とかしないと、これはやばい。

片目で三匹のにゃんこの様子を伺えば、あと少しだ。

狙いは…ゲェッ?!にゃんこ達かよ!

咄嗟に思考を巡らせて行動に移す。流石古龍の脳。めっちゃ早い。

思いっきり息を吸い込んで、タイミングを測る。

3…2…1…今!

そう思って、広範囲の毒霧を放つ。

オオナズチの最強威力の技、《強毒霧噴射》である。

ギリギリにゃんこ達に当たらない場所を狙って放ち、そして、そこへライゼクスは突っ込むこととなる。

「ゲシャァァァ?!!」

 

毒霧に突っ込み毒が回った勢いで目を回している。

にゃんこの方を見ると、やっと避難完了した模様。

近づいてちょんちょんとつついてみる。動かない。

……あるぇ?いや、仮に俺が使った毒が猛毒とかその上位版のあれだったとしても、こんな一瞬で減るわけがない。

どうしたことかと首を傾げる。…同時に、青電主ライゼクスに異変が起こる。

 

黒い霧を噴出しながら、ゆっくり立ち上がったのだ。

…これは、見たことがあるぞ。

「狂竜化」である。モンハン4系統に出てきた状態異常で、悪気はないといえど彼ら──マガラ種が引き起こす、病のようなものだ。

人間にかかると耐性が落ちるとかそんなレベルだが、モンスターにかかれば、大抵の奴は大暴れした末力尽きる。

…ちなみに、モンスターの狂竜化はX系には出ないぞ。

ついでに言うと、似たような現象に「黒の凶気」があるが、それはこの辺からかなり離れているため違うだろう。

 

さーて、目の前にいるのは狂竜化した"青電主"ライゼクスだ。

どう考えても詰みゲーだ。どーすりゃいいのよ。

古龍である俺には伝染らないと思うが……それ以前に討伐されそうなんだけどこれ。

 

……よし、逃げよう。

すぐさま透明化して、逃げようと試みる。

が、何故かバレてブレスを吐かれる。ギリギリ回避。

とりあえず気を引こう。なんだっけ?忍者にあったよね、楊枝隠れの術とか言ったっけ?

 

近くに落ちていた青い身をぶん投げる。舌で。

気を引こうと思い投げたその実は、振り返ったライゼクスの口の中にゴールイン。

また倒れた。……えー?どうなってるんですかこれー()

近づいて突っついてみる。目を覚ました。やべっ。

と、思ったのだが、意外なことが起こった。

 

『くへぇ……ん?俺様何やってたんだ?』

 

普通に言葉が分かってちょっとびっくりしたが、そういや俺もナズチだったわ。うん。

どうも、記憶のないご様子。

喋れるかなー?と思いつつ、声を出してみる。

 

『あー、やあ?おまえは狂竜化して暴れてたぜ?』

 

口調が怪しいのはスルーしていただきたい。

青電主が起き上がりつつ。

 

『うおっ。マジかよ。いや俺様、戦うのは好きだが…虐殺はあんま好まんからな?』

 

『黒い目のない龍って見かけたか?』

 

『いや……見たことねえな。』

 

んー、わけがわからないよ。

狂竜化を引き起こすためには、マガラ種、狂竜化モンスター、極限化モンスターのいずれかが居なければならない。

わけがわからないよ(2回目)。

兎にも角にも、にゃんこ達を呼び戻す。

 

「さっきのライゼクスにゃぁぁぁ?!」

 

『大丈夫だから!うん!』

 

「よかったにゃ…」

 

飲み込み早すぎね?と思ったが置いておこう。なんか今回置いておくものが多すぎる気がする。

諸々をにゃんこ達に説明する。

勿論、黒い龍のことも。

 

「見てないですにゃ……」

 

そうかー、うーん。

ま、保留にしよう。なんかもう気分的に思考がショートが回路……じゃなかった。思考回路がショートしそうだ。

青電主ライゼクスの方を見る。

 

『ん、俺様か?そういや俺様どうしようか……』

 

『寝床は?』

 

『帰り道忘れた。』

 

俺もアイルーとメラルーもずっこける。忘れんなよと文句を言いたいが、狂竜化の後遺症だろう。

とりあえずどうしようかな…。

 

『とりあえず、今日はここで寝てく?』

 

『お、いいのか?!じゃ、遠慮なくな!』

 

一瞬で決まったのはちょっとあれだけど。

まあ、いいか。

 

『よろしくな、ルクス。』

 

『ん?俺様のことか?…んじゃ、今日から俺様はルクスな!どう呼んだらいいか?』

 

『ナズチでいいぜ。』

 

本名でもいいけど、何となくしっくり来ないからね。仕方がないね。

ちなみにルクスのもとは、青電主の青をブルーに直して、ライゼクスのクスを付けただけのものだ。

 

 

 

 

 

その夜、どういう訳かルクスだけじゃなくてにゃんこ達にくっつかれながら寝たが、それはもふもふだったと言っておこう。




いつもより長くなりました。
モンスターが喋っている場合(人間にはガウガウキュルキュルシャーシャーと聞こえる)と普通に喋っている(人間に普通に聞き取れる)場合のカッコは使い分けていくつもりです。

感想、評価、お気に入り。お待ちしております。

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