堕ちたあの子がゲイムギョウ界を壊しにかかる話 作:ふぁもにか
どうも、ふぁもにかです。どうにかこの二次創作の構想というか、プロットが固まってきたので、物語に致命的な矛盾を発生させることなく進められそうです。よかった。閑話休題。ネプテューヌの二次創作ってサブタイトルでもネタに走れるから、最近はサブタイトルを考えるのが楽しくてたまらないです、あい。
今朝からプラネテューヌに突如として蔓延した機械化病。治療法は存在せず、感染すれば体中がたちまち機械と化し、最後には爆発して死亡する。
そんな凶悪な機械化病をプラネテューヌに蔓延させ、パンデミックを発生させている人物を倒すべく、ネプテューヌとアイエフはバーチャフォレストに赴いた。緑豊かな自然と穏やかな気性の魔物で構成されたバーチャフォレストはいつもの静謐さを保っており、とても機械化病で多くの死者を生み出した犯人が潜伏しているとは思いにくい類いの雰囲気を放っている。
「というわけで、やってきました! バーチャフォレスト! ネプテューヌシリーズ序盤で、レベル1ケタな時によくお世話になるダンジョンだね! でも、とてもここに章ボスポジションの人がいるようには思えないんだけど……本当にここに元凶がいるの?」
「ええ、諜報部の仲間が入手した情報よ。間違いないわ」
「アイちゃん、どうしたの? 何か、様子が変だよ?」
「……別に、私はいつも通りよ?」
ネプテューヌはニコニコ笑顔と濃厚なメタ発言というネプテューヌらしいコンボを繰り出しつつ、アイエフと会話をする。だが、この時。ネプテューヌの胸中には嫌な予感がうごめいていた。確証はないが、何となくアイエフが無理をしているようで。アイエフが、今にも暴走してしまいそうで。そんな、わけのわからない予感に駆られたネプテューヌの問いに、アイエフはにこやかに答える。それが、ますますネプテューヌを不安にさせた。
(こういう時は、ふざけるに限る! 不穏なフラグよ、今日が貴様の命日だよ!)
「そう? いや、何かアイちゃんがまるで最愛の恋人でも殺された復讐者のようなダークなオーラを纏ってるような気がしてさ」
「……何よ、その嫌に具体的な例え」
「でもでも、それはさすがにないよね。だって、アイちゃんの最愛の恋人はコンパだもんね!」
「ぶッ!?」
いつものアイちゃんを取り戻す。そんな決意を胸に秘めた上でネプテューヌはアイエフを全力で弄りにかかる。結果。ネプテューヌからの不意打ち極まりない発言にアイエフは思わず目を丸くし、噴出した。
「おー、いいねいいね! その手の反応を待ってました! いやぁ、普段は凛としているのにこういう所でうぶになっちゃうアイちゃんってば、かぁーわぁーいぃーいぃー♪」
「な、なななななな何を言ってるのよ、ネプ子!? 私とコンパが恋人なわけないでしょ! だって、そもそも私たちは女の子同士なのよ!? 恋人なんてあり得ないわよ!」
「ふっふっふっ、否定しても無駄だってば。その露骨に動揺した態度が全てを物語ってるよ! 大体、アニメ4話の最後に流れた次回予告でコンパのネグリジェ姿をこっそり盗撮してた前科もあるわけだし……YOU! 己の気持ちに正直になっちゃいなYO!」
「その人を小馬鹿にした、ゆっくり饅頭みたいな顔はやめなさい! あれは、その、あれよ! アニメの奴はあくまでNGシーンなんだから、私が実際にそんなことをしてるわけないでしょ! 私にとってコンパはその、えーと……そう! ただの尊敬できる親友ってだけよ!」
「でぇきてるぅ~?」
「できてない!」
ネプテューヌはニマニマとした表情を貼りつけてアイエフを煽り、対するアイエフは赤面した顔を隠す余裕すらないのか、必死にネプテューヌに対して弁明する。アイちゃんとコンパの尋常でない仲の良さからして2人が百合な関係を確定させるのは時間の問題だし、その時は親友として心から2人を祝福する。と、己の立ち位置を決めているネプテューヌ的には、アイちゃんはそろそろコンパへの好意を認めればいいのにといった心境なのだが、どうも彼女の心に住み着いた一般的な常識や倫理観はそう易々と崩壊してはくれないようだ。
「ま、今日の所はそういうことにしておいてあげますか。それでそれで? コンパが尊敬できる親友なら、私のことはどう思ってるの?」
「………………えと、愉快な奴?」
今までの会話のおかげでアイエフから不穏な雰囲気は消え去ったと感じたネプテューヌはここらが引き時と推測し、アイエフ弄りを終了する。その際、ついでにアイエフのネプテューヌへの心証を興味本位で尋ねると、アイエフは長考の末に、コンパと比べてあまりに低い評価をネプテューヌへ返してきた。
「ちょッ、酷いよアイちゃん! 私はこんなにもアイちゃんをズッ友だって思ってるのに!」
「冗談よ。今のは弄られた仕返しってだけだから。……ネプ子のことは、プラネテューヌに欠かせないムードメーカーで、普段はだらけてばかりだけど、いざって時は頼りになる。そんな親友だと思っているわ。だから私はプラネテューヌのために、ネプ子のために諜報員をやってるんだから」
「ぇ? ア、アイちゃん、その唐突なデレは破壊力高いって……ま、まさかアイちゃんの百合本命はコンパじゃなくて私なの!? この作品は『ネプテューヌ × アイちゃん』を推奨してるってことなの!? 何という衝撃の事実! どうしよう、この場合、どっちが夫でどっちが妻になるのかなぁ? うぅ、私まだ心の準備ができてないよぉ……!」
「妄想を膨らませてる所悪いけど、私にヒモを養う趣味はないわ。さ、馬鹿やってる間にもう奥まで着きそうだから、ここからは真面目モードでいくわよ」
「アイアイサー!」
2人で姦しく話している内に、いつの間にバーチャフォレストの奥地へと到達しかかっていたらしい。アイエフから気を引き締めるように言われたネプテューヌは元気よく返事をして、茶番タイムを切り上げる。この時。朗らかな声色とは裏腹に、ネプテューヌの紫色の両眼には、まだ見ぬパンデミックの犯人への敵意の炎が宿るのだった。
◇◇◇
バーチャフォレストの奥地。木々が鬱蒼と生い茂る一角にて。2人の少女がいた。1人は白衣を纏った、蒼の長髪をストレートにたなびかせる少女。もう1人は、己の身長と同等の大剣を背負った、長い白髪をポニーテールに結った少女。そして、2人のすぐ側には、禍々しい赤紫色で装飾された、巨大なパラボラアンテナらしき形状の機械が鎮座していた。
「ハァーッハッハッハッ! 見よ、プラネテューヌの住民がゴミのようだ! いいな、いいな! 最高だ! 我の開発した機械化ウイルスでみるみる内に人が死んでいく、滅んでいく! あぁ、あぁ! 愚民どもの悲鳴が、絶望が、怨嗟が、悲劇が。何と心地よいことか! 最高だ! 貴様もそう思うだろう、シュプレ!」
「理解できませんね。病でじわじわと殺すぐらいならさっくり斬り殺した方がいいでしょう。まずは腕を斬り落とし、相手が現実を認識できていない内に首をさっくり斬り飛ばした方が楽しいし、興奮できますよ。というか、住民の声なんてここまで聞こえないでしょうに、あなたは一体何を聞いているのですか、センシャ。幻聴ですか? いくら狂気の科学者だからって、そんな所まで狂わなくたっていいじゃないですか。狂い人の面倒を見ないといけない側の身にもなってくださいよ」
白衣の少女――センシャ――は嬉々とした様子で、双眼鏡を通してプラネテューヌの惨状を覗き見している。一方の大剣装備の少女――シュプレ――はセンシャの喜びっぷりに冷ややかな視線を注いでいる。2人の会話の間にも、巨大機械からは何やらどす黒い気体が、機械化ウイルスがプラネテューヌの町並みに向けて放出され続けている。
「貴様は相変わらず口数が多いな、シュプレ。我は幻聴に惑わされるほど落ちぶれてないぞ。遠くの人間が何を口走っているかなど、口の動きから余裕で察せられるだろう?」
「なるほど、読唇術ですか」
「うむ。……おお! あっちは凄いことになっているな! 生まれたばかりの赤ん坊が早速機械化を始めておるではないか! あぁ。夫婦の、医師の、看護師の絶望の表情……よいぞ、よいぞ!」
「……ところで、なぜ私がセンシャのお守をしなければならないのでしょう。私とセンシャの相性が悪いというのはネアが一番よく知っているでしょうに。あ、いや。かといって、私やセンシャが相性のいい人は誰だと言われると、返答に困りますけどね。……あぁ、なるほど。だからこそのこの組み合わせですか。余り物同士、仲良くやれよと。そういう意図の元での組み合わせでしょうか。だとすると、何だか悲しくなってきましたね。もう少し頑張って仲の良い人を作っておくべきだったでしょうか。ですが、あまり鍛錬以外に時間を取られたくなかったんですよね……」
2人は対して言葉を交わすことなく、センシャは双眼鏡で機械化病で苦しむプラネテューヌの住民の観察を再開し、シュプレはおもむろに腕を組んで目を瞑り、ブツブツと呟き始める。
「……」
(ただいま、ネプ子)
(あ、おかえり。アイちゃん)
そんなセンシャとシュプレを発見し、草陰に身を潜ませて様子をうかがっていたネプテューヌは、センシャとシュプレの周辺の索敵を終えて帰ってきたアイエフを小声で迎える。
(それで、どうだった?)
(ここにいるのは2人だけで間違いないわね。あの2人を守る伏兵はいない。仮にいたとして、かなり遠くで待機しているんじゃないかしら)
(なるほど。それなら、あの2人をちゃっちゃと倒せば万事解決ってことだね)
(そうなるわね。もしもあの2人がとんでもなく強かったとしても、最低限あのデカい機械さえ壊せば、病原菌をばら撒けなくなるはずよ)
(オッケー。それじゃあ、せーの!)
「とぉぉ↑おう↓!!」
「……」
ネプテューヌはアイエフから簡単に情報をもらうと、アイエフとタイミングを合わせて草陰から飛び出した。ネプテューヌはどこかで聞いたような奇声とともに。アイエフは無言で。
「「ッ!?」」
そんな、突然のネプテューヌとアイエフの登場にセンシャとシュプレが驚愕に目を見開く中、口火を切ったのはセンシャだった。
「誰だ、貴様らは?」
「ふっふっふっ。この私を誰と心得るか! 何を隠そう、プラネテューヌの女神:ネプテューヌであるぞ! 頭が高い、控えおろう!」
「いやネプ子。何なのよ、そのノリ」
「いやぁ、一度はこういうセリフ言ってみたかったんだよね。満足満足」
「……ま、簡単にいうと、プラネテューヌにパンデミックを起こした犯人のあなたたちを女神が直々に捕らえに来たってわけよ。そういうことだから、大人しく投降してくれないかしら?」
「ここが年貢の納め時だよ! さぁ、神妙にお縄につけーい!」
ネプテューヌは腕を組みドヤ顔を披露しながら尊大な口調で己の正体を明かす。センシャとシュプレがネプテューヌのノリについていけない中。アイエフは、センシャとシュプレにもわかりやすいように、自分とネプテューヌがここまで足を運んだ理由を告げる。一方のネプテューヌは未だ珍妙なノリを続けるつもりらしい。
「ほう? なるほど。貴様がこの世界のプラネテューヌの女神か。ふむ、ふむふむ」
「え、どうしたの? そんなにじろじろ見て。もしかして、一目惚れ!? もう、私の愛され体質は罪深いものですなぁ。でも、ごめんね。私、そっちの気はないんだよね」
「ふむ、どうにもバカっぽいな。パチモンじゃないのか?」
ここで。ネプテューヌへの興味を示したセンシャはじろじろとネプテューヌを眺め始める。対するネプテューヌはセンシャのぶしつけな視線から己を守るように両手で体を抱きしめつつ、『ネプテューヌ × センシャ』のフラグを折りにかかる。が、そもそもネプテューヌを恋愛対象なんかにしていないセンシャは、国を治める女神にしてはあまりに威厳のないネプテューヌの言動から、ネプテューヌを人一倍頭の緩い偽女神ではないかとの疑問を抱くに至った。
「な、ななななななんですとぉー!」
「バカっぽい、ね。まぁ、確かに事実だけれど」
「ちょっと、アイちゃんまでそんなこと言っちゃうの!?」
「けど、ネプ子は紛れもなく本物の女神よ。ネプ子はバカはバカでも愛されるバカだからこそ、問題なく女神をやれてるってわけ」
「何だろう、全然フォローされてる気がしない件について」
「……それで? これ以上あなたたちの時間稼ぎに付き合うつもりはないんだけど。降伏するか、抵抗するか。さっさと決めなさい」
アイエフはネプテューヌを弄りつつもネプテューヌが本物の女神であるという事実をセンシャとシュプレに突きつける。その上で、改めてセンシャとシュプレに選択を迫る。すると、センシャとシュプレは互いに視線を交わした後、不遜な笑みを浮かべた。
「くくく、降伏なんぞするわけがなかろう。なぁ、シュプレ?」
「そうですね。それに、プラネテューヌの女神がたった1人の付き人とともにのこのことやってきたというのは好都合です。ここで女神をさくっと殺し、世界の破滅に大きく貢献するとしましょう。そうすれば、必ずやネアも喜んでくれるでしょうし」
センシャが白衣のポケットに手を突っ込みながら後ろに下がり、シュプレがセンシャを守るように、大剣を構える。センシャのネプテューヌを見つめるギラギラとした瞳は、本気でネプテューヌの命を刈り取ろうとするセンシャの殺意を如実に示していた。
「ですよねー。オリキャラの章ボスが初手降伏なんてするわけないよねー。うん、知ってた。そんじゃあ遠慮なく――ねっぷねぷにしてやんよ!」
「いいわ、相手してあげる。ネプ子は絶対に殺させないんだから!」
センシャとシュプレ。全くの未知の相手。どんな攻撃を仕掛けてくるかわからない相手。そんな2人を前に、ネプテューヌは刀を、アイエフはカタールを構える。かくして、国を護るネプテューヌ&アイエフと、国を壊すセンシャ&シュプレとの2対2の戦闘が幕を開けるのだった。
ネプテューヌ:プラネテューヌの女神。考えなしでネタに走ることもあれば、今回のように何らかの意図のためにネタに走ることもある。 ちなみに今の時点でアイエフとコンパが結婚した際の友人代表のスピーチ内容をノートに書いていたりする。
アイエフ:プラネテューヌの諜報員。何やら様子がおかしかったようだが、ネプテューヌの影響で元に戻った模様。敵に気づかれずに索敵ができる辺り、隠密としても優秀である。公式でアイエフとコンパの関係がどうなっているかの情報を私は持っていないため、この作品ではアイエフがコンパへの気持ちを自覚しているが、対するコンパは無自覚といった感じにしている。
センシャ:オリキャラ1号。青髪に白衣が特徴的な少女。マッドサイエンティストなキャラ。薬やウイルスの生成が得意&人が苦しみ絶望する様が大好きなため、今回はプラネテューヌに機械化病をばら撒いていた。
シュプレ:オリキャラ2号。白髪ポニーテールが特徴的な少女。人を斬るのが好き。強敵と斬りあうのも好きだし、弱者を一方的に斬り殺すことも好きらしい。
というわけで、3話は終了です。この二次創作で登場するオリキャラは大概敵キャラとなっています。ということは、最低でも10人は登場するらしいオリキャラの正体は……あっ(察し)