問題児たちと狂気が異世界から来るそうですよ   作:KaeiA2

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忘れてた訳ではないですよ。(汗)
別に動画作るのに夢中になってたわけではないですよ。


箱庭で早々喧嘩売る

 あの後、黒ウサギについて行って、たどりついたのは少し寂れた噴水広場だった。そこにはダボダボのローブを着た少年が待っていた。

 

黒ウサギ「ジンお坊っちゃーン!新しい人達を連れてきましたよー!」

ジン「お帰り、黒ウサギ。そちらの三人が?」

黒ウサギ「はいな、こちらの御四人様が———」

 

 黒ウサギの言葉が詰まったのはそこにいるはずの人の中になぜか一人足りなかったからだ。

 

黒ウサギ「……え、あれ? もうひとりいらっしゃいませんでした?ちょっと目つきが悪くて、かなり口が悪くて、全身から”俺問題児!”ってオーラを放っている殿方が……」

銀斗「十六夜君なら『ちょっくら世界の果てまで行ってくるぜ!』って言って意気揚々にあっちに行ったよ」

黒ウサギ「な、なんで止めてくれなかったんですか!」

飛鳥「『止めてくれるなよ』と言われたもの」

黒ウサギ「ならどうして黒ウサギに教えてくれなかったのですか⁉」

耀「『黒ウサギには言うなよ』と言われたから」

黒ウサギ「嘘です、絶対嘘です! 実は面倒くさかっただけでしょう御三人さん!」

銀斗・飛鳥・耀「「「うん」」」

 

 黒ウサギはこの返答を聞くとショックのあまり倒れてしまった。少し前まで、新しい人材にわくわくしていた分、ショックが強かったらしくバッタリ倒れてしまった。
 ジンと呼ばれる少年はそれ聞いて蒼白になって慌てて言った。

 

ジン「た、大変です。“世界の果て”にはギフトゲームのために野放しにされている幻獣がたくさんいるんです。もし出会ってしまったら最後、とても人間では太刀打ち出来ません」飛鳥「あら、それは残念。彼はもうゲームオーバーかしら」

耀「ゲーム参加前にゲームオーバー?..........斬新?」

銀斗「それは…すごいクソゲー臭がするな、面白そうだが」

ジン「冗談を言ってる場合じゃありません!」

 

黒ウサギはため息を吐きつつ立ち上がった。

黒ウサギ「ジンお坊っちゃん。申し訳ございませんが、御三人様のご案内をお願いしてもよろしいでしょうか?」

ジン「わかった。黒ウサギはどうする?」

黒ウサギ「問題児を捕まえに参ります事のついでに___”箱庭の貴族”と謳われるこの黒ウサギをバカにしたこと、骨の髄まで後悔させてやります」

 

 怒りのオーラを全身から噴出させ、黒というより淡い青色の髪が綺麗な緋色に染まっていった。そして、力を込めて勢いよく飛ぶと一瞬でかなりの距離を作った。

 

黒ウサギ「一刻程で戻ります!皆さんはゆっくりと箱庭ライフを御堪能ございませ!」

 

 直に黒ウサギの姿は見えなくなった。飛鳥は驚いて言った

 

飛鳥「........。箱庭の兎は随分速く飛べるのね。素直に感心するわ」

銀斗「そうだね〜。僕の場合、『ウサギ=淫乱』というのが先にでてしまうけどまぁ.....やっぱりそれは違ったね」

 

 と言うと飛鳥さんと耀さんにわりと強めに蹴られた。ほとんど不意打ちだったため、思ったより痛かったが文句は言えなかった。

 

ジン「あはは、ウサギ達は箱庭の創始者の眷属。力もそうですが、様々なギフトの他に特殊な権限も持ち合わせた貴種です。彼女なら余程の幻獣と出くわさない限り大丈夫だと思うのですが…………」

 

 とは言うがやっぱり黒ウサギのことが心配そうだった。そのあと、みんな黙ってしまいこのなんか気まずい雰囲気から切り出したのは飛鳥だった。

 

飛鳥「黒ウサギも堪能してくださいって言っていたし、お言葉に甘えて先に箱庭に入るとしましょうエスコートは貴方がしてくださるかしら?」

ジン「あ、はい。コミュニティのリーダーをしていますジン=ラッセルです。齢11になったばかりの若輩ですがよろしくお願いします。3人のお名前は?」

飛鳥「久遠 飛鳥よ。そこで猫を抱えているのと変態銀髪は」

耀「春日部 耀」

銀斗「白崎 銀斗だ、よろしく。できれば、変態は取ってほしいな」

 

 ジンが礼儀正しくお辞儀をしたので3人はそれにならって一礼した。

 

飛鳥「さ、それじゃあ、箱庭に入りましょう。まずはそうね。軽い食事をしながら話を聞かせてくれると嬉しいわ」

 

 そう言ってジンの手を取った。飛鳥の足取りは、まるで籠の中にいた鳥が飛び出たようだった。

 

•箱庭2105380外門・内壁

 

 入ると、たくさんの店があったがジンのおすすめの“六本傷の旗”を掲げている店に入った。そこで黒ウサギ達が来るまで待っていようかと話していると2mを越える巨体をピチピチのタキシードで包む変な男に声を掛けられた。

 

???「おんやぁ?誰かと思えば東区の最底辺コミュ“名無しの権兵衞”のリーダー、ジン君じゃないですか。今日はオモリ役の黒ウサギは一緒じゃないんですか?」

 

 どうやら変な男をジンは知ってる者らしい。しかし、ジンは顔をしかめて変な男に返事をする。

 

ジン「僕らのコミュニティは“ノーネーム”です。“フォレス・ガロ”のガルド=ガスパー」

 

ガルド「黙れ、この名無しめ。聞けば新しい人材を呼び寄せたらしいじゃないか。コミュニティの誇りである名と旗印を奪われてよくも未練がましくコミュニティを存続させるなどできたものだ___そう思わないかい、お嬢様方?」

 

 ガルドは三人の座るテーブルの空席に勢いよく腰を下ろした。そして、僕は無視された。

 

飛鳥「失礼ですけど、同席を求めるならまず氏名を名乗ったのち一言添えるのが礼儀ではないかしら?」

ガルド「おっと失礼、わたしはここの元締めの様な者で、箱庭上層に陣取るコミュニティ ”六百六十六の獣”の傘下である」(ジン)「烏合の衆の」ガルド「コミュニティのリーダーをしている、ってマテやゴラァ!!誰が烏合の衆だ小僧オォ!!」

 

 ジンに横槍を入れられたことがよほど気にくわなかったのか、ガルドの顔は怒鳴り声とともに激変する。口は耳元まで大きく裂け、肉食獣のような牙とギョロリと剥かれた瞳が激しい怒りを向ける。

 

ガルド「口を慎めや小僧ォ…紳士で通っている俺にも聞き逃せない言葉ってのがあるんだぜ……?」

銀斗「紳士ねぇ。どこが紳士なのやら(ぼそっ)」

ガルド「なんだ、てめぇ喧嘩売ってんのか!」

銀斗「そんなことは置いといて、ジン君、僕はきみに聞かなくてはならないことができたんだけど、いいかい」

ジン「はい....なんでしょう」

 

 無視されたガルドはさらに顔に怒りを浮かべていた。けれど、さすが(自称)紳士(笑)だけあってか襲いかかるようなことはしなかった。一方、ジンは次になにを聞かれるかの予想が出来ているようだった。そのためか、緊張した顔つきになっている。一呼吸置いてから真剣に聞いた。

 

銀斗「ジン、お前のコミュニティの置かれている状況と立場を教えてほしい。もう、すでにだいぶ予想はしてるけど『コミュニティのリーダー』として君の口から聞きたい」

ジン「そ、それは…」

 


 やっぱりか。おそらく答えれないほど酷い状況に立たされていると、いったところか…どうしたものか



飛鳥「ジン、あなたは確かに自分を『コミュニティのリーダー』と名乗ったわ。なら、あなたはここのことをそして、自分のところに入ってほしいなら自分の事を説明する義務があるはずよ」



 その後もジンは俯いたままで説明はガルドがした。ここの一般常識、ジンの「コミュニティ」について赤裸々に話した。そしてそれは、人の家族を馬鹿にしている様、いやジンを馬鹿にして話していてとても気分が悪かった。


 ここでの話を簡単にまとめると、


・コミュニティは複数人で作られる組織である


・コミュニティは箱庭に『名』と『旗印』を申告しなければならない


・なお、旗印は自分の縄張りを主張するものである


・『数年前は』東区画最大のコミュニティだった
・しかし、『魔王』という天災によって『名』と『旗印』を奪われてしまった
・『魔王』は特権階級をもっていて強制的に『ギフトゲーム』を行わせるらしい
・『今は』このガルドがの辺りを奪って縄張りにしている


飛鳥「なるほどね。大体理解したわ。つまり“魔王”というのはこの世界で特権階級を振り回す神様etcを指し、ジン君達のコミュニティは彼らの玩具として潰された。そういうこと?」

ガルド「その通りですレディ。名も、旗印も、主力陣の全てを失い、残ったのは膨大な居住区画の土地だけ。もしもこの時に新たなコミュニティを結成していたなら、前コミュニティは有終の美を飾っていたんでしょうがね」

ジン「…………」

 

 ジンはガルドのセリフに怒りを覚えるも反論出来ないのか悔しそうに俯いた。

 

ガルド「そもそも考えてもみてくださいよ。名乗ることを禁じられたコミュニティに、一体どんな活動ができます? 商売ですか? 主催者ですか? しかし名も無き組織など信用されません。ではギフトゲームの参加者ですか? ええ、それなら可能でしょう。では優秀なギフトを持つ人材が、名誉も誇りも失墜させたコミュニティに集まるでしょうか?」

飛鳥「そうね……誰も加入したいとは思わないでしょう」

ガルド「そう。彼は出来もしない夢を掲げて過去の栄華に縋る恥知らずな亡霊でしかないのですよ」

 

 ガルドは言うだけ言うと品の無い、豪快な笑顔で笑い出した。

 ジンは恥かしいのだろう。今、入ってもらおうとしてるコミュニティがこんな有様であることに、ジンは顔を真っ赤にして両手を膝の上で握りしめていた。

 

ガルド「もっと言えばですね。彼はコミュニティのリーダーとは名ばかりで殆んどリーダーとして活動はしてません。コミュニティの再建を掲げてはいますが、その実態は黒ウサギにコミュニティを支えてもらうだけの寄生虫」

ジン「くっ…」

ガルド「私は本当に黒ウサギの彼女が不憫でなりません。ウサギと言えば“箱庭の貴族”と呼ばれるほど強力なギフトを持ち、何処のコミュニティでも破格の待遇で愛でられるはず。コミュニティにとってウサギを所持しているというのはそれだけ大きな箔がつく。なのに彼女は毎日毎日クソガキ共のために身を粉にして走り回り、僅かな路銀で弱小コミュニティをやりくりしている」


 ほとんど予想どうりだったので特に驚きはしなかった。

飛鳥「……そう。事情はわかったわ。それで、ガルドさんは、どうして私達にそんな丁寧に話してくれるのかしら?」

 

 飛鳥が含みのある声でガルドに問う。

 

ガルド「単刀直入に言います。もしよろしければ黒ウサギ共々、私のコミュニティに来ませんか?」

ジン「な、何をい

銀斗「少し黙ったら?エロ猫紳士」

ガルド「誰がエロ猫紳士だ。クソガキ!」

銀斗「お嬢様方はどうする。ジンのところか、ガルドのところか」

 

 ガルドを完全に無視して聞いた。当然の様に飛鳥は言った。

 

飛鳥「私はジン君のコミュニティで間に合っているわ」

 

 ガルドは言っていることが信じられない顔をしていた。

 

 

飛鳥「春日部さんは今の話をどう思う?」

耀「別に、どっちでも。私はこの世界に友達を作りに来ただけだもの」

飛鳥「あら意外。じゃあ私が友達一号に立候補してもいいかしら?私達って正反対だけど、意外に仲良くやっていけそうな気がするの」

 

 飛鳥は自分の髪を触りながら言った。口にしていながら恥ずかしかったのだろう。僕は恥ずかしくて言えなかった。チキンだって?そうだよ、チキンだよ。

 

耀「.......うん。飛鳥は私の知る女の子とはちょっと違うから大丈夫かも」

銀斗「だってさ、良かったねジン君、残念だったね。ガルドさん。

 それと、まだアナタに聞きたい事があるんだよ」

 

 と言って、飛鳥の方に軽く見ると飛鳥もおそらく同じくこと思っていてたらしい。それも何かいい方法があるらしく、少し任せることにした。


飛鳥「貴方はこの地域のコミュニティに”両者合意”の元で勝負し、その上で勝ったといっていたけれど…。ここ箱庭ではコミュニティがないと暮らしにとても不自由すると黒ウサギにきいたわ。ジン君、”コミュニティそのもの”をチップとして賭けるなんてそうそうあることなの?」

ジン「ほんとにやむ得ない状況なら稀に。しかし、これはかなりレアケースです」
銀斗「そりゃそうだろうね。自分たちそのものと言っても過言じゃない居場所賭けるなんて最後の手段だろうな。だから、魔王は”主催者権限”を持ってそれを強制的に行わせるから恐れられている」
飛鳥「ええそうね。なのになんで貴方はその特権を持っていないのに強制的にそんな大勝負をし続けていられるのかしら。()()()()()()()?

 そこからは、ガルドの意思に関わらずあの手この手の非道な方法が滝のように出てきた。
 簡単にまとめると、


・相手のコミュニティから女子供を攫って脅迫


・各コミュニティから数人を人質にしている

・その子供達はすでに殺されいる



銀斗「ははっ、ここまでの外道は久しぶりみるよ。つい殺したくなっちゃったよ」
飛鳥「ジン君、この証言で箱庭の法で裁くことは出来るかしら」
ジン「難しいです。これらの行為は違法行為ですが…裁かれる前に箱庭から逃げられてしまえばそれまでです」
飛鳥「そう、それは残念ね」


 苛立たしげに飛鳥さんのギフトを解除した瞬間、ガルドはテーブルを勢いよく砕き

 

ガルド「ガキ共がァァァァァァ‼︎」

 

 雄叫びとともに獣人と変化した。おそらく、種類はワータイガーだろうか。
 この中で一番無防備にしていた僕に勢い良く殴りかかってきた。しかし、あと数センチのところで見えない壁にぶつかり止まった。その瞬間、耀はガルドの腕を掴み押さえこんだ。
 僕はあざ笑う様に言った。

 

銀斗「惜しい、あと少しで届いたのにね」

 

 ガルドは目の前の光景に信じられないようだった。こんなガキ共に弄ばれ、ついさっきまで自分が圧倒的に有利だったはずなのに、今は何も出来ない事実が信じれないというよう様な表情をしていた。

 

銀斗「てめぇのようなクズ野郎は、自分のやったことを一生後悔して過ごすべきだ」

飛鳥「それなら私からいい案があるわよ。私達と『ギフトゲーム』をしましょう。貴方の”フォレス・ガロ”存続と”ノーネーム”の誇りと魂を賭けて、ね」

 




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