魔法熟・・・ゲフンゲフン (習作)   作:you-new

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バツイチ子持ちBBAの純情な感情

 私の名前はプレシア・テスタロッサ。

 波乱万丈な人生の末に、二人の娘とともに再出発することができた女。

 

 しかし、私は地球に来て、悩みができてしまった。

 死んだ娘を助けてくれて、地球に移住する際に家が見つかるまでいていいと言ってくれた男性に恋をしてしまったのだ。

 

 彼、飛鳥真さんとの出会いは最悪なものだった。

 娘に拉致させ、その上脅してほぼ自殺行為なことに付き合わさせた。どう考えても悪印象しか与えてない。

 

 しかし、彼は死んだ娘を過去から助け出してくれた。

 そのおかげでもう一人の娘を娘と認めることができた。

 さらに私の体もなぜか治った上にアリシアが死んだ時の歳にまで若返っていた。

 

 その上、裁判で有利になるデータをいつの間にか抜き出していたらしく、それを管理局員に渡していた。そのおかげで、私たちはそもそも犯罪行為をしていないことになった。

 

 その時はまだ、恩人という印象が強かった。

 

 フェイトの友達もおり、魔法関係の研究の仕事は趣味の範囲でしかやらないと決心したので、地球に移住することにした。

 しかし、急な話でいい物件が見つからず困っていたところ、彼の家にしばらく住むことになった。

 それから、地球の常識を教えてくれたり、フェイトの友達なのはちゃんの両親を紹介してもらったり、急に変わってしまった生活になじめるようにいろいろ助けてもらった。

 

 気がつけば、男として彼を見ていた。

 

 私の実年齢は5X歳、彼は20歳、私の身体が30代にまで若返っているとはいえ、どう考えても歳の差の壁を超えれそうにない。

 私はこの気持ちをあきらめようと思ったが、でもできなかった。

 そこで、リニスに相談することにした。

 

 リニスは一度契約が切れていたのだが、もう一度契約をしてもらった。

 今度の契約は家族になるという契約だ。

 彼女にはいろいろと酷いことをしたが、それでも笑って許してくれた。

 昔フェイトの面倒を見させていたことから家事が得意だ。

 もうずっと家事などしていなかった私は家事を教えてもらっている。

 こういうことを相談できるのはリニスしかいなかった。

 

 私の相談を聞いたリニスは、

 

「告白すればいいじゃないですか」

 

 と一言で終わらせた。

 

「む、無理よ…だって、絶対に受け入れてくれないわ」

 

「やってみなければわかりませんよ?」

 

「だって、年の差がありすぎるわ」

 

「………はあ、わかりました。私がひと肌脱ぎましょう。まずは彼にあなたを女性として意識させましょう」

 

(もっとも、ある程度は意識していると思いますけどね)

 

「どうするの?」

 

「私がいろいろ暗躍します。任せてください」

 

 

 

 

 

 それからリニスはいろいろなことをした。それはもういろいろと。

 

 洗濯物を取り込んでいるときに、わざと私の下着を彼が家に帰ってくるタイミングで落とした。

 私が持っていた下着はすべて地味な物ばかりだった。見せる人もいないし、そういうお洒落をする余裕もなかったからだ。

 しかし、リニスに相談した後、まずは下着を色っぽいものにしましょうと言われ、無理やり買わされた。黒いレースのきわどいカットの下着とか、男に見せて喜ばせる用途の物、明らかに勝負下着だった。

 それを彼に拾われたのだ。恥ずかしくて、反射的に飛行魔法で下着を回収した。

 その日の夕食時、彼の顔が恥ずかしくて見れなかった。

 

 それから数日後の夜、アリシアが彼と一緒にお風呂に入ろうと誘った。明らかにリニスが何かしたのだと気がついた。

 彼は当然断った。

 子供だけなら彼はOKしたと思うが、流石に私もいるので断ったのだろう。

 しかし、リニスがあの手この手で彼を説得していた。

 私が彼に助け舟を出そうとしたところ、アリシアにお願いされてしまい、私は何も言えなくなってしまった。

 フェイトは恥ずかしそうだったが、すでに彼を家族として受け入れているようで反対はしなかった。アルフはこう言うことにはわれ関せずで何も言わなかった。

 結果、皆で一緒にお風呂に入ることになった。

 私はシャワーを浴びるだけでお風呂に入る習慣はなかったが、子供たちと一緒にお風呂に入るのは楽しかったので、もう習慣になっていた。

 こんなことになるとは思わなかったが。

 その後、アリシアが彼の背中を流し、彼がアリシアの髪を洗っているのを見て、まるで

親子みたいと思い、彼=父、私=母、彼と私=夫婦などと想像してしまい、赤面していた。

 お風呂から出ようとしていたとき、リニスが私の身体を隠していた大きめのタオルを剥ぎ取ってしまった。

 彼の視線が私の身体に釘づけになっていたのを今でも覚えている。

 はっと気がついた瞬間反射的にタオルを取り返して、身体を隠した。

 夜眠るとき、彼が男の眼で私を見ていたことに恥ずかしさと歓びを感じて、なかなか眠れなかった。 

 次の日の朝も彼の顔を見た瞬間に恥ずかしくて、挨拶がどもってしまった。

 

 

 

 

 

 週末になって、子ども達は高町さんの家に遊びに行き、アルフがその引率に付いていった。

 

 リニスと二人きりになれたので、今のやり方をやめてもらおうとリニスに言った。

 しかし、

 

「あなたが告白するのなら、やめます」

 

 と、難題を突き付けてきた。

 

「それは、無理よ…」

 

「駄目です。私はあなたの使い魔なんですよ。あなたの心がわかるんですから。彼に男の視線で見られて歓んでいたでしょう?」

 

「それは…そうだけど…」

 

「…ねえプレシア。アリシアが死んで、仕事で忙しくて構ってあげられなかったあの娘のために自分の時間を使ってあげたかったって、後悔したのでしょう?彼に告白しないでいたら、同じように後悔しますよ」

 

「でも、断られたら…」

 

「大丈夫ですよ、彼だって男ですから、色っぽい下着で誘惑すればコロっと堕ちますよ」

 

(だいたい、私やアルフもいるのに、全く意識してませんし。あなたのことしか見ていないんですから、好意に近いものを持っているってわかりますよ。相思相愛に近いんですから、さっさとくっついてくださいよ……なんでですかね、だんだんムカついてきましたね)

 

「……わかったわ、彼に、告白するわ」

 

「はい、それなら明日はアリシア達を連れて少し遠くに遊びに行って来ますね」

 

「え、明日?」

 

「明日になったら、あなたのことですから、また尻ごみしそうですか、こう言うの早い方がいいんです」

 

「う、わかったわ」

 

「…それにしても、プレシア、あなた本当に変わりましたね」

 

「…あの人のおかげなのよ」

 

「そうですよね、アリシアを助け、貴方を助け、それがフェイトを救うことになった…その上、今の地球での生活も彼が手助けしてくれたからですし、あなたにとって彼はヒーローなんですね…」

 

 そうはっきり言われると恥ずかしい。図星だからだ。

 

「もしも、あなたが昔離婚したような人を好きになったのなら、私は絶対反対していましたけど、彼ならいいんじゃないでしょうか。家事ができて家庭的な彼とは相性がいいと思いますし、それに暴走しそうなあなたを制御できそうですから」

 

 昔の夫か…あの人とは…いえ、もう終わったことね。

 

「そういうことなので、頑張ってくださいね」

 

(まあ、結果はわかってるんですけどね)

 

 身体が若返ったとはいえ、実年齢が親と子供ぐらい離れている彼に恋心を抱くのははしたないし、やめるべきだ。

 でも…私は彼に告白する。

 彼がいてくれたから、今の幸せがあるのだ。そしてこれからも一緒に幸せになってもらいたいのだ。

 私は、どうしようもなく彼が好きなのだ。

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