「で、最近の行動はどういうことなのかな?リニス」
ほとんど使用したことのなかったツインドライブを使用し、体から余剰魔力を発しながら脳量子波でプレッシャーのようなものを発している状態でリニスに最近の行動についての説明を求めた。
「え、え~とですねぇ。それは、その…」
冷汗を流しながらどもっているリニス。
だが、この飛鳥真、容赦せん!
「ん?それは?何かな?ちゃんと説明しなきゃわからないよ?」
「…えーと、その…アリシアとフェイトに父親を作ってあげたくてプレシアがそういう感情を抱けるようにリハビリしてました」
「ん~、確かに父親がいた方がいいかもしれないけど、プレシアはまだそんなこと考えられないだろう?さすがにそう言うのはもっと生活が落ち着いてから考えた方がいいと思う」
「あはは、すみません。ついプレシア達が幸せなそうに過ごしているのでおせっかいしたくなって…流石にやりすぎました」
(な、何とか誤魔化せましたね)
「わかった、もう止めるのならこの話は終わりにする」
放出していた魔力を止める…ちょっと疲れた。
今後のことを考えて魔法を習おうかなぁ…?
「ですが、真、あなたプレシアの裸をじっと見てましたよね?」
「ブッ!ゲホゲホ!」
何を言う!
「真ってプレシアのことどう思っているんです?…私は真なら彼女にふさわしいって思っているんですが」
…それは、まあ、ねえ………。
「まあ、実をいえばかなりタイプだな。好みのタイプは、髪はロング、年上、スタイルはグラマーな方がいい、全部に該当しているし、両親がいなかったからかな?母性的な女性に弱いんだよ」
精神は大人だったが身体に引きずられていたのか、親がいないのにはかなり堪えた。祖父さん、祖母さんがいたから寂しさは感じなかったけど。
だから桃子さんみたいな人がタイプなんだ。
(ああ、これ絶対告白したら受け入れてくれますよね…なんか馬鹿らしくなってきましたね…)
「そうですか…そういうことなら、プレシアを襲ってもいいですよ?私が許可します」
「お前は何を言ってるんだ!?」
「本気ですよ、本気」(冗談ですよ、冗談)
「おいぃ!?」
この駄猫と話しているとコメディ調になってしまう…楽しくはあるんだが、少しはおとなしくしてほしい…。
「まあ、そういうことなので、しばらくはおとなしくしてますよ」
(すぐにプレシアを焚きつけますけど)
はぁ…本当にやれやれだったぜ………。
リニスがおとなしくすると約束した次の日は日曜日で、リニスはアリシア達と、そしてなのはちゃんも誘ってピクニックに行った。
俺は今、プレシアから告白されている最中だった。
二人きりになってしばらくお茶を飲みながら談笑していた。
最近のアリシア達のことや、フェイトを学校に入れることなど、話題は尽きることはなかった。
しかし、俺がお茶を淹れなおそうと席を立った瞬間、プレシアが抱きついてきた。
「…好き。あなたが好きなの……」
そう言って上目使いで見ているほのかに潤んだ瞳はゾクリとするほど美しかった。
やわらなくうっすらと漂う香水の匂いと、プレシアの汗が混じった女の匂い。
薄く引いた口紅も思わず吸いつきそうな魔力を持っている。
プレシアはもともと病的な美しさを持っていたが、それぞれの相乗効果で抵抗することもできず魅了された。
理性が弾け飛んだ。
プレシアを強引に力強く、ぎゅっと抱きしめて強引に唇を奪う。
そのまま鼻息が荒くなるほど長くキスをした、それでも満たされず舌を入れた。
最初は驚いていたプレシアも、しだいに舌を絡ませてきた。
唾液を何度も交換し、どれだけの時間キスをしていたのかわからないが、ようやく満足して唇を離した。
そして、ソファにプレシアを組み敷いた。
誘うような蠱惑的眼でありながら、弱々しい手弱女な眼でもあって、さらに何かを期待するような少女のような眼。
その眼を見た瞬間に、ああ、もう止まることはできないと、いや、止まりたくないと完全に魅了されてしまった。
そして俺はプレシアが着ているシックなシャツに手をかけ―――
精も根も尽き果てるような行為の後、互いに沈黙したままシャワーを浴びることになった。
シャワーを浴びている最中は何も感がられない状態だった。
その後、リビングで互いに向かい合った。
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
気まずい沈黙、あれだけのことをしたからそうなるのは当然だ、だけど…。
「プレシア、俺と付き合ってほしい」
告白されたのだから答えなければならない。
答えはあそこまでしたのだから、自明だった。
プレシアが好きだ。プレシアが欲しい。自分の心に嘘はつけない。
「…いいの?私、おばさんだし、あな「駄目って言っても離さないから」…はい、私でよければ」
こうして、俺に肉体年齢10歳、精神年齢30歳差の恋人ができた。
…その後、アリシア達が帰ってくるまでに、もう一度いたしてしまったの仕方がない。
恋人になったばかりの女性としばらく誰もいない家で二人きりだったのだから、することは一つだろう。
「ただいま!お母さん!お兄ちゃん!」
アリシアが元気よく家に入ってきた。
「ただいま、母さん、真」
「ただいまです。二人とも」
「ただいま~」
「「おかえりなさい」」
びっくりするほどタイミングよくハモってしまった。
だが、恥ずかしがることなんてないのだ。なぜなら俺達は恋人同士だから。
「…この匂いは……もしかして?」
「……あんた達…もしかして?」
ヒクヒクと鼻を動かして、何かを悟ったリニスとアルフ。
「…まあ、後で報告するから。とりあえず、二人をお風呂に入れてきてくれ。夕飯を温めるから」
記念日というか、そういう気分なので、俺が腕によりをかけた夕飯だ。
あまりの手際の良さと出来の良さにプレシアはへこんでしまった。
へこんでいるプレシアを可愛いと思ってしまったのは秘密だ。
「わかりました。後でちゃんと聞かせてくださいね」
「ま、あたしはどうでもいいよ。あの娘たちが幸せならね」
とりあえず彼女の家族に認められたようだ。
着替えを取りに行った二人を尻目に、こっそりプレシアとつないだ手のぬくもりを愛おしく感じた。