ハイスクールD×f   作:巫女好きの満月
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タイトルが思いつかない

「あー、暇だなぁ」

 

 朝10時52分の学校の屋上。そこで、零二は寝転んで空を見上げていた。前回の試練の日からかなりの月日が経ち、零二達は中学一年生(月読は零二達よりも一歳下だから小学六年生)になった。

 零二はこれまで通り月読達との接触は必要最低限にしているのだが、零二の戦略破壊魔術兵器(マホウ)であるサクラは月読達と積極的に関わっている。

 そのためか、以前よりも零二は月読達と関わることが増えてしまっている。

 

「サクラは……まぁ、今日も散歩してるだろうな。あいつらは……授業を受けてるしなぁ。

 ……まっ、あいつらが来るまで寝てれば良いか」

 

 授業中だが、零二にとって中学生の範囲は簡単すぎてつまらないためこうやって屋上などでサボっている。

 それも、一度や二度ではなくほぼ毎日毎時間。それでも何とかして授業に参加させようと教員が探しに来ることが有ったのだが、零二は普通は行かないであろうと教員が考えている場所などに隠れてやり過ごしているため、途中から諦められている。

 

「それにしても、アレが転生者かぁ」

 

 寝転がりながら零二はつい先日遭遇してしまった転生者のことを思い出す。

 零二を殺すと言い、金色の波紋から数多の武器を射出して攻撃してきたその少年は、零二が復元する世界(ダ・カーポ)を使って自分の近くに喚び出し思いっきり金的をしたら逃げていった。

 アレは流石に酷かったかな?と零二は心にもないことを思いながら他の事を考え続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何なんだよ……っ!何なんだよお前は!」

 

 昼の街の中で、1人の少年が汗だくになりながら黄金の波紋から武器を射出する。

 だが、それらは全て一人の少年の手によって無へとかえっていった。

 

『王の財宝、使い方次第では化けるんだろうね。でも、君では宝の持ち腐れだ』

 

 少年は顔に笑みを浮かべながら先ほどまで攻撃してきた少年に言った。

 金色の波紋を背にしながら少年は目の前で何も無い空中を何事もなく歩く少年に向かって叫んだ。

 

「何なんだよ……、何なんだよ!おまえはぁ!!」

 

 槍と剣が少年に向かって飛んでいく。だが、少年はただそれを見て笑みを浮かべるだけ。

 

『愚かだね。それは通用しないって分かっているだろう?』

「ーーーーっ!!なら、これはどうだよ!!」

 

 少年が波紋の中に手を入れる。そして、その中から取り出したのは人間が持つには過ぎた代物の乖離剣。

 それを見た少年は興味深そうにその剣を見る。

 少年はそんな油断しきっている標的に向けようとする。

 そしてーーーー少年がそれを放とうとした瞬間、それを向けられていた少年が動いた。

 

『それはーーーー君には過ぎた代物だよ』

 

 少年の手から乖離剣が霧のように消えていく。

 それに、少年は呆けてしまう。そして、その隙をもう一人の少年は決して逃さない。

 

『じゃあね、愚かな転生者君』

 

 ズブリと少年が金色の波紋を展開していた少年の胸を貫いた。

 その手にはいつのまにか紅い槍が握られていた。

 

『この槍について君は知ってるよね?そして、この後の君の結末も……』

 

 少年の身体から力が抜けていく。少年が少年の胸から槍を引き抜くと同時に少年はそのまま地面に倒れた。

 

『……つまらないなぁ。やっぱり、彼レベルの転生者はそんなにいないよね』

 

 少年が、目の前にある死体の処理をしながら以前出会った転生者の少年に想いを馳せる。

 獣並みの直感、洞察力、そして何よりーーーー何処か自分に似ている場所があるあの少年を。

 

『さてと、そろそろ彼奴らも次の試練を出す頃かな』

 

 忌々しそうに少年はそう呟く。

 少年にとって、『試練』は()()()()()()()()()()行為だ。

 長い年月をかけてこちら側へと引きずり込んだーーーー。

 

『おっと、これ以上考えているとマズそうだから止めよ。

 まぁ、お前達が高みの見物を決め込むのなら、僕は僕でお前達をおとすよ。だってーーーー』

 

 少年がクルクルとその場で回ってから空に浮かぶ太陽を見て笑顔で言った。

 

『僕はーーーーこの世界も他の世界も、その世界に住んでいる全てのものがーーーー大っ嫌いだから』

 

 歪んだ笑みを貼り付けながら少年が笑った。







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