死するべき者共の悪足掻き 作:決別・裏切りの罪 レイン&ネガ
彼女達の前に立ち塞がります。
ディケイドの激情態といい、
コンプリートフォームといい、
もう、ディケイド強すぎ!!
…………バキッ、
………メキリッ!
……つまらない…
…………まるで手応えがないくらいに、弱すぎる。
どこかに現れないものかなあ…………
俺を倒す……
………【強者】に!!!!
彼はこの世界であらゆるものを、
破壊してきた。
己の旅を、
…………終わらせる為に……
全ての破壊者として…………
「俺が………破壊してやる!!」
ー数ヶ月前ー
「日向君。僕の為に守ってくれる?」
俺はアイツとそう約束していた。
その為に自らが強くなり、俺達を阻む奴らを破壊し、
そして
お前らと出会った。出会い方は最悪なんだが、
黒く焼け爛れた公園、路上から流れ出る鮮血……
そして、リグの前に立ち塞がる最悪の敵………
『我はメシアなり!!
ッハーハッハハハハ!!』
俺達を遮る絶対なる兵器…アレはどうにも出来ない。
アレこそ悪魔だ。
「……な……くん………ひなた……」
何だ、俺の……名前?日向………?
「……日向君!!」
「…何だ、俺を呼ぶなんて珍しいこともあるんだな。」
「えー、ひっどーい!!日菜ちゃんショック受けたー!!」
相変わらず、日菜はこの時でも余裕な顔しやがって……
待てよ……?
俺は何でコイツらを………
破壊出来ない?
「日菜ちゃん!日向ー!!」
彩?
何でアイツがここにまで来てるんだ………?
「彩ちゃん聞いてよ!
カイ君ってば私と初めて喋ったみたいな言い方されたよ!?
酷いと思わない?」
「そうだね、日菜ちゃん。女の子をいじめたらダメだよ、日向。」
「…………お前ら三人も出て来いよ。コソコソ何かされると気分が悪い。」
「やっぱり、貴方は私達に気付いていたのね。日向。」
「私達から溢れる何かが、ヒナタさんに語りかけたのでしょうか?」
「すみません、なんか盗み聞きしてるみたいで……あでも、それで笑ったりはしませんので、安心して欲しいです。」
千聖、イヴ、麻弥が続々と姿を現した、
全く、何をしてるんだか………。
しかし、イヴがすごく痛いところを突いてくる。
「ヒナタさん……初めて私を助けてくれたのも、あの場所でブシドーに外れた武士も、
ヒナタさんですよね……?」
イヴが俺に詰め寄って心に語りかけてく。
「その前に……聞きたいことがある、彩………」
あの無愛想で無口な日向が、彩ちゃんに聞きたいこと?
でも、私達が想像していたものとは、遠くかけ離れていた。
ガッ……
「「「!!!!?」」」
「や、やめてよ、日向。苦しいよ。」
「ちょっとカイ君!何してるの!?
彩ちゃん何かしたの!?」
彼は彩を掴み取り、そのまま締め上げた。
更には隠し持っていたであろうナイフを、
腹わたに押し当てていた。
初めは矢張りそういうものかも思ったが、
今回も彼の様子が普通ではない。
「最低だな…お前………」
「何を言ってるの!あの時のといいさっきといい、
貴方どうしちゃったのよ!!」
「そうです!何もしてないアヤさんを傷つけるのは、
ブシドーに反します!!!」
千聖とイヴは彼の行動を嫌っているが、
ここから、本当の消滅が……
………始まる…。
「コイツは、お前らが知ってる彩なんかじゃない……。
その目的は恐らく、俺の完全破壊とお前らの口封じだな。」
〜pastel*pallets side〜
彩ちゃんじゃ……ない?
いくら日向でも、冗談が過ぎるわ。
でも、彼の言う通り、彩ちゃんのあの変貌ぶりはその事実を叩きつけられた感覚がしてならない。
「やっぱり気づいていたか、カス。目障りだから消えてくれないかな?」
「同じ事を二度も言わせるなよ……?俺達をこんな風にしやがって……挙げ句の果てにコイツらをも利用するなんざ…俺より他にはいないと思っていたんだが、まさかまだ生きてるなんてな……」
二人とも何かを知っているような言い方をしてるけど、会ったことなんてあるのかしら……
それにしても、
「…………嘘つき。」
「ヒナさん……大丈夫です、きっとレンさんが助けてくれます……」
「その肝心のお兄ちゃんもリグちーもいない。どうしたらいいか、分からないよ……」
「日菜さん、何かあったら…日向さんが助けてくれます!信じましょう!」
こんなに悲観する日菜は誰も見たことも無いだろう。
「だったらお前らの大切なものを壊してやる!!死ね!!」
そう言った途端にニセモノは、日菜とイヴに急接近して来た。
「……ッチィ!!
『KAMEN RIDE KABUTO』
『ATTACK RIDE CLOCK UP』
間に合え!!」
「ヒナさん、ごめんなさい!!」
「…あ、イヴちゃん!!」
彼女はこれ以上被害を出さない為にも、日菜を突き放した。
三人は彼女のとる行動を、察知してしまった。
「……みなさん………すみ…ませ………ん……。」
イヴはかの者の攻撃をマトモに受けて、そのまま意識が沈んでいった。
その時、彼女達の一つの疑問が確信へと変わっていった。
彼はまた激情に包まれていた。
『KAMEN RIDE DECADE』
妙に頭に響く音………まさか!!
「日向!やめなさい!!!そのカードを使ってはダメ!!!」
「俺は、全てを破壊する……。」
まただ、
また始まってしまった。
あの恐ろしい悪魔のような圧力。
私達が立っていられるのもやっとなくらい……。
怖い…だれか……助けて……。
そこによく知る彼が入り込んで来た。
「お前ら!何やってるんだ、早く立て!!」
光が当たってよく見えないけど、この姿にこの声…
「来るの遅いよぅ!!!お兄ちゃんのバカバカバカ!!!」
「……、悪いな、日菜。後でお前の欲しい物を考えてくれ、何も出来なかった俺の責任だ。」
日菜ちゃんのお兄さん、彼がそうなのね。
「えへへへ〜、お兄ちゃんだーいすき!!」
あんな風に日菜ちゃんが懐くのは
「怪我はないな…?」
姿は日向と違えど、それでもかなり異質な者である、
蓮……ただ一人だった。
「お前、何故そいつの居場所を知っている!!?」
「あんな分かりやすい脅し、まるで止めに来てくれと言わんばかりのセリフだぜ……。それと、」
彼は付け加えてこう言った。
鋭く重く冷たい感覚を、
「これ以上、俺の仲間が傷付いた姿を見たくないんだよ、あの時みたくさ、俺たち五人で音楽に精通していた頃を、お前は忘れちゃいないだろ………?」
「!!やめて、私はそんなもんは捨てたんだよ!?」
蓮はまた意味深な言葉をかけていた、しかも五人で音楽に精通していた…てことは、蓮もバンドを……?
「そうやって、忘れようとしているってことは、まだ記憶の何処かでそれが眠っているんだよ……由梨……。」
「ヤメテ、私はそんなことを聞きたくない!!」
彩に代わって由梨は蓮が口にした言葉を、次々に否定してくる。そこで蓮がとてつもないことを言い出した。
「だったら、気の済むまで………記憶を戻せるまで、
俺をひたすらに殴り飛ばせ……!!」
蓮は抵抗も何もせずに目を瞑って、立ったままになっていた。
「……………だったらあたしの為のメンバーになりなよ。」
蓮は少し驚いた様子で彼女に近づいていく。
「……由梨…思い出した。
あの時、俺を探してくれてたのも、
由梨だって言いたいのか?」
「そう……だよ。」
彼女たちは蓮のとった行動で、元に戻った由梨が不思議に思いつつも、あることを聞くのだ。
「ね、ねえお兄ちゃん、さっき音楽がどうとか言ってたけど、お兄ちゃんって…」
しかしそれに対して彼は、
「そのことは決して口を出すな……お前らが後悔するからな
………………オレも…………アイツらも……。」
最後は何を言っていたのかよく分からなかったけど、蓮が彼女を止めてくれたおかげで、日向も元に…………
「……蓮…余計なことをするな…………邪魔をするならお前も……」
戻ってなかった、それどころか余計に悪化している気がする、そんな時だった。
「………ヒドイです……あんまりです!!」
「イヴちゃん?」
「………だったらどうした………?」
「私が、ヒナタさんを取り戻してみせます。」
彼女は懐にしまっていた刀を、その刃を彼に向けた。
「……やってみろ…。」
「……ッ、いきます!!」
蓮は日菜達を離して、イヴはそのまま彼の肩から胸にかけたディケイドラインに沿って斬ってゆく。
(……イヴちゃん……ホントに日向を止めるの?)
「アゥウッ……」
彼も斬られるだけではなく、パンチで対抗してきた。
今度は日向が彼女に、
「……覚悟しろ…………」
刃を向けられたその時だった。
「……!!
はァァァァアアアア!!!」
彼女は彼から放たれる圧力にも屈せずに、刀を彼のベルトに突き立てた…………。
「ヤァア!!」
それを彼は
「……ウゥ…ア……」
避けたり反撃もせず、そのまま受けた。
彼のベルトは見事に大破し、変身が解かれ倒れ込んだ。
「日向くん(さん)!!!」
何故だ……俺はどうして
彩?そうか蓮のやつ……
だからあいつら、俺のところに駆け寄るんだな。
「イヴ……強く…………なった…な………。」
「ヒナタさん!そのカードを私にください!!」
「ああ、俺の代わりに…こいつらの記憶を……紡いでやってくれ……俺は戦うことでしか、それに立ち向かう事が出来なかった……。」
「ヒナタさん!!私達のためにもう一度立ち上がってください!!1人だけサヨナラなんて嫌です!!!!」
「最期に、俺を止めてくれたのが、
『お前』で、良かった……………………。」
イヴは日向から20枚以上のカードを手に取り、それを見届けた日向は…………静かに目を瞑り、
…………静かに息を引き取った……。
「イヤアアアアアアアアアア!!!」
彼女は泣き叫んだ、彼のそばに寄り添って、
彼女たちもイヴの涙を見て悲しさと辛さが、同時に一気にのしかかってきた。
当然だ、共に過してきた仲間がいなくなったんだから。
だが……どういう訳か、
俺には涙が少しも流れてこなかった。
それはアイツが俺たちを残して、逝くわけが無いからだ。
だが現に彼の姿はどこにも無い。つまりココは、
『日向の居ない世界』の中に、飛ばされていた。
ココに俺たちは居る……リグだって生きている。だが、
日向だけは、
アイツだけがこの世界から、
幽霊のように存在が失われたのだ………。
〜to be a connected〜
さてさてどうでしたかな?
ただの女子学生が激情態の日向ディケイドを倒したんですよ?凄くないですか?早くリグを出せ?
前にも言いました通り、次章で出す予定です、あくまでこの章のメインは日向ですからね。気長に待っていただけると幸いです。
次回
『彼の居ない世界』