死するべき者共の悪足掻き 作:決別・裏切りの罪 レイン&ネガ
俺はイヴ達を俺の料亭に上がらせて暫くは経っていた。
だが、イヴの様子は全く晴れる気配がない。それも無理は無いと思う。
「お兄ちゃん、お兄ちゃんって、バンドしてたの?」
「……いきなり何を言い出す。」
正直あれを思い返したくないんだよな、
アイツが俺達と音を追求していた事に、
間違いでは無いんだが…………。
その肝心のバンドのメンバーがいない。
(絵梨香……)
(日向…奈月…)
(リグ……………………)
あいつら今どうなっているのか全く分からない。
あの日以来、連絡もない。
彼は1枚の写真を見つめだした。
「お兄ちゃん、その写真……カイ君を撮ったやつだよね、どうしてカイ君の部分だけが霞んでるの?」
「!!」
コレは、そうか…………分かったぞ!!
アイツを救う方法が!!
「アイツの記憶を、俺達が繋げばいいんだ!!」
「!もう、急に驚かさないでよ……」
「斎藤さん、一体何がわかったんですか?」
そうだ、ココで踏みとどまったらいけないんだ。
それに向かう場所なんて決まってる……。
「アイツのこと、助けたいって本気で思ってるか?」
「当たり前じゃない。パスパレと日向は1つなのよ?」
その答えが聞けて何よりだ。
俺は千聖たちを準備させた。
「俺の行く場所に付き合ってくれないかな……?」
「うん!!カイ君を助けるなら、アタシ達頑張るね!!」
「そうだね。日向君の居場所、アタシ達が作ろう?」
「はい!ジブン、日向さんともっと学びたいです!!」
(お前ら……)
だが彼女だけは少し違っていた。
「……ダメです、私にはヒナタさんに会う資格なんて……」
イヴ……何故だ、なぜ怖がる。
もう一度アイツと会えるんだぞ?
それを資格が無いだとか……
「…………で…のか」
「蓮君?」
「お前はそれでいいのかよ…?」
皆して身を見開いてる、呆然となっている。
「お前はアイツの幼馴染だよな?お前が苦しんでた時にも、いつもアイツがいてくれたんだろ。だったら尚更、お前がアイツの苦しみを見て見ぬ振りをしてどうするんだよ!!」
ここまで顔の引き攣った蓮を、
誰も見たことがないだろう。
しかし彼が彼女を救ったお陰で、
「……私も…ヒナタさんと過ごした記憶を……
……忘れたくないです!!」
彼が死に、自分が居ない世界から、
それを蹴破ろうとする光が、ある場所へと繋げていった。
「ココは…」
「俺達が初めて出会った場所だ。」
「ええ!!?」
驚いたわ、あの日向が蓮とここで出会っていたなんて…
彼は1枚の写真を太陽に写当てた。
「日向……聞こえるか?いまお前の帰りを待っている奴らがいる。お前もホントは、パスパレの奴らともう一度直したかったんだよな?でもお前は破壊者、立場が違い過ぎる。」
「アタシ達が困っていた時には、
いつも貴方がそばに居てくれたわよね……」
「日向君が、パスパレに来た時は嬉しかったよ?だって大切な人に来てもらえるのは、嬉しくて当然だもん。」
「ジブン、日向さんと初めて話したこと、今でもはっきり覚えてますよ。外見は無愛想なのですけど、ホントはジブン達と同じ思いをして欲しくないからなんですよね?」
「カイ君ってさ、アタシ達の友達だからさ、忘れたくないって言うか、忘れられないんだよ。」
(イヴ、覚悟を決めろ。)
「私、ヒナタさんにずっと支えられてきました。感謝しても足りないくらいです!いつも私を守ってくれて……今度はヒナタさんを守れるようになりたいんです。
ですからもう一度、物語を進めましょう!!!」
そう言うと、道路の奥から下半身だけの何かが、コチラに近づいている。様々な懐かしい記憶の映像が突き抜けていく度に、
手……
肩……
首……
徐々に実態を取り戻していき、
最終的には最後の1枚の記憶を通過した時、
残りの1部である頭が実態を現した。
そして、彼女達の前に、
「蓮…久しぶりだな。」
Pastel*Palletsの彼女達の前に、絶望がやってきた。
〜to be a connected〜
今回かなり短めで日向君も出ませんでした。まあそれもいいと思います。彼女達が記憶を紡いでいったことで、彼は再びこの世界に戻ってきた。戻ってきた彼は、親友の蓮と由梨と一緒に暴れまくります。
果たして蓮達の前に現れた彼の正体は!
次回
「弱者の嫉妬は彼の怒りを呼ぶ」