死するべき者共の悪足掻き 作:決別・裏切りの罪 レイン&ネガ
それにしても、魔神の力を取り入れた彼は相当な苦悩を抱えていますね。命は狙われ続けるわ、記憶を奪われるわと、
散々ですね。
いろんな意味で可愛そうですよ。
ー???ー
リグ「……んっ」
あれ、僕…………何してたんだろ…………。
頭痛がして倒れたあとの記憶が一切残っていない。
とはいえこんなことはよくある事だから、そこまでは気にしてなかった。
リグ「(ただ…………)」
リグ「(ジュンはどうやって僕の体に……)」
ジュン『知りたいか、じゃあ俺と変われ……そうすりゃ、答えが分かるさ。』
リグ「え、……でも、蘭ちゃん達に手出さないでね。」
ジュン『ハッ、
あいつらが変なことをしなけりゃの話だがな
僕は急に眠気に襲われそのまま目を瞑った。
(リグ→ジュン)
さて、と……いよいよ始めるかな……!
巴「おっ、リグじゃないか。今日も演奏すんのか?」
ジュン「……………………」
彼は無言のまま巴を殴りつけた。
けど、それでやられるだけの巴ではなかった。
寸止めの所で掴んで防いだのだ。
巴「…やっぱりお前だったか、ジュン。」
ジュン「おまえ……何故防げた?あの距離なら確実に……」
巴「私はあんたから発せられていた気が、リグとはまるで違っていたからな。」
なんて野郎だ。そこまで見抜けているとはな、
だが、………………甘すぎる。
ジュン「ホントにそれだけか?」
巴「どういう事だよ。」
ジュン「……お前、妹がいたな…………」
巴「あこの事か……お前、まさかあこになにかしたんじゃないだろうな!」
ジュン「あ?いずれ消える影に、何の意味がある?」
巴「…!!!」
そのことを聞いた瞬間、巴は彼の胸倉を掴み上げた。
巴「次そんなことを言ってみろ!こんなんじゃ済まさないぞ!!」
それに対してジュンは全く動じることなく、ただ巴を睨み落としているだけだった。
ジュン「………お前に何が分かる……」
巴「どういう意味だよ。」
ジュン「お前らに、守るべきものを壊されたコイツの痛みが分かるか?
人として居られなくなったコイツの辛さが…!!」
巴「そんなこと…分かってるよ!それを助けてこそ、幼なじみだろうが!!」
ジュン「じゃあ、何でコイツを救わなかった…?」
リグ『ジュン!もう辞めて、ここだと場所が悪い!』
性懲りのないやつが………まだこんな事を続ける気か?
認めない…………
ミトメナイ………
(ジュン→リグ)
リグ「………んっ」
モカ「…お、ふみやん。気が付いた?」
リグ「…モカちゃん?皆は………それにここって…。」
モカ「そうです、つぐの家でーす。皆ふみやんが心配だったんだよ。」
?僕のコトが、
シンパイ?
何で?
どうしてそこまでして、僕を助けるの!
こんなことをしていられない。早くココから、
キエナキャ…………
蘭「…何処に行くの。」
どうしてこうなった。今一番会ってはならない人に会っちゃったよ。この戦況、どう切り抜けようか。
リグ「………夜風に当たっておきたい。それを今は望んでる。」
蘭「…私も行く。良いよね。」
リグ「…………テラスの方に出よう。そこなら大丈夫。」
蘭「…分かった。行こう。」
………………テラスまで出てきたけど。
蘭「……………………」
リグ「……………………」
どうしよう。どう話せばいんだろ。
その沈黙を破ってきたのが蘭だ。
蘭「…リグは、好きな人って居る?」
リグ「…………?」
突然の質問で僕は大きく戸惑った。
好きな人?
誰の冗談かな。
蘭「…リグの好きな人が誰かって聞いてるの!!」
あ……………………ここのテラスって防音じゃなかったよね……。
じゃあ、皆にも……
僕は蘭の口を手で塞ぎ込んだ。
でも、手遅れだった。
ひまり「へー、リグちゃんにも彼女とか居るんだね〜、羨ましいよ…。」
ひまりちゃんがふて腐れた目で見られた。
ひまりちゃんだっていそうな感じがあるのに、
一向にその話を聞いたことがない。
つぐみ「リグちゃん、女の子は色々複雑なんだよ。
悩むことも多いんだよ。」
リグ「…そうなんだ。これで僕もひとつ賢くなったよ。」
モカ「それでそれで?好きな人は誰ですか?」
つぐみちゃんは僕の知らないことを教えてくれて、
モカはニヤニヤしながら聞いてくる。
そんなことを答えても、面白い答えなんて無いんだけどなぁ。
リグ「そういう人、今は
居ないかな…………」
一同「…………………」
ほらこれだよ。なんの反応も見せない。
答えたくなかったんだよ。
巴「…今はって事は、昔、そういう人が居たんだな。」
巴ちゃん、僕を一体なんだと思ってたの。
さすがにそれを言われると辛いんだけど………
けど、コレは………………本気で言いたくないんだよね。
あの思いの繰り返しだから………………。
早く、消えたい…………。
僕は昔、そう……ずっと前から虐め、虐待を日々受けていた。
そんな僕を見て嘲笑う奴と、全く興味関心が無い奴と、見せかけの強者が集まりに集まって集団リンチにしたり。
もう散々な目にあってきて…
、
、、、
『イナクナッテシマイタイ………』
誰かの助けを求めても、応じる奴は誰ひとりとしていない。
寧ろそいつらに加担して掛かってくる。
僕に救いなんて無いと言うふうに考えたりもした。
決して消えることの無い傷をさらに深く抉り彫られるだけなのに………
あのころの僕は、光なんてものをまだ欲しがっていたんだ。
「ちょっと、近寄んなよ。警察に言うぞ?」
誰も僕のことなんか見向きもしないくせに………よく言うよ
「うっわ、体の色変だし、関わんないでくんない?」
お前らがそうさせたんだよな…どうしようもないんだよ。
「あんたさ、親居ないの?うわーマジ可哀想。」
心にもないことを言わないでほしいな……
吐き気がする……!
「俺たち人間様に逆らってんじゃねぇぞ!!?ブチ殺されたいのか?あぁあ!!?」
悪いけど、僕は安らかな死が出来ないんでね、
死ぬことも出来ないんだよ。
その辺も勉強したらどうかな?
日に日に虐められるにつれ、少しずつ話さなくなり、
目つきも荒れ、優しかった心も、恨み一色に染まっていった。
そんな時に、こんなことを言われたのだ。
「わ、私とさ…付き合わない?」
リグ「………………?」
虐められるだけに考えていた僕に、
全然違う話が出てきたため、答えに戸惑ってしまう。
答えはすぐには出せなかったけど、
けど、少しは……仲良しな人がいても……良いよね?
それからは色々なところに遊んで、
色々なことを学んで、
いろんな思いを持てるようになった僕。
でも、………そんな彼の安らぎは瞬く間に見捨てられる。
リグ「……別れるってさ、急にそんなことを言われても…困るよ……」
「うん、そうだよね。実はあれ、
君を騙してたんだ。だからその、別れよう?」
リグ「そ、そっか……ゴメンね……」
彼女と僕の距離はまたいつものところに戻っていき、
また虐げられる。
少しして、同じようなことが起きて、また同じような理由で見放され、微笑んだり落ち込んだりして、感情そのものがよく分からなくなってきた。
仕舞いには、彼の憤怒の罪を更に駆り立てる事をした。
「……別れてくんない?」
リグ「…………」
僕はこの話を何度も聞いているせいで、最早聞き慣れてしまっていた。
とは言っても、
本心を僕は知りたかった。なにか理由があるはずだった。
でも、その答えは単純で最悪だった。
「あんた、今までのがお芝居だってことに、まだ気づいてないの?ホントにバカね。あんたみたいなゴミ屑、誰が好きになるって言うのよ?サッサと死んで。」
リグ「…………ッ!!!」
僕はどこで間違えた?
どうすれば良かった?
やっぱり死を大人しく受け入れたらいいのかな?
そんな考えしか浮かばず、身も心も完璧に破壊された。
その先どうなったのは記憶にないけど、
その子は死んだってことを聞いた。
ー狂暴化した僕自身によって………………ー
〜to be a connected〜
彼にも人生バラ色………とはならずに、
黒い炎が燃え盛る、怒りの炎……
そのあと、罪を投げかけられたから、完璧に身も心も砕け散った。
誰か彼の痛みを取り除く人はいるのだろうか。
次回
『消されるべき存在?』