死するべき者共の悪足掻き   作:決別・裏切りの罪 レイン&ネガ

34 / 40
刻まれた恐怖

 

 

 

俺たちの前に、

 

 

 

 

とんでもない怪物が再び現れた。

 

 

 

 

 

 

蓮「リグ……いや、リガルド……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、彼が映像を見た瞬間を突いて取り憑いたのだ。

 

 

リガルド「…ククク……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の心の闇に…………

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなは何が起きたのかがまだ理解出来ていない。それもそのはず、親友のバンド仲間が、

悪しき者の魔の手に堕ちているのだから……。

 

 

 

 

つぐみ「リグちゃん……?私達を……覚えてる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リガルド「…………………………」

 

 

 

 

日向「……ッ!伏せろおおぉ!!!!」

 

 

 

 

香奈「リガルド!!お前が、あたしの弟達を……!

 

……許さない!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この空間が、吸い込まれていくように、歪み始めた。

 

 

 

 

 

 

元に戻ったと思いきや、

circleの中にまだ居た。

 

 

何がどうなってるの?

 

 

 

 

 

 

沙綾「こ、コレって、circle?」

 

 

 

 

 

 

ジュン「ああ、だが……まるで俺たちのいる感覚とは違う。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「全てが真逆…………」

 

 

 

 

日向「鏡合わせの世界……。」

 

 

 

 

リガルド「……雑魚は消えろ……。」StrikeVENT

 

 

 

 

 

蓮「いけん……!」

 

 

 

龍から吐き出された黒炎弾が、

麻弥に当たるはずだが、蓮の献身のお陰で助かったものの、

 

 

 

着弾した彼は黒い炎に包まれ焼き尽くしている。

 

 

 

 

 

 

 

奈月「…クッ!!」

 

これ以上の犠牲を出すまいと、奈月がリガルドと一緒に飛び出して行った。

 

 

 

 

 

いくら撃っても撃っても、

全く仰け反るどころか響く様子すらない。

 

 

 

 

撃っても弾かれ、近づいては退き、の繰り返しだ。

 

 

奈月「…グッアアア!!!」

 

 

 

 

リガルド「…ククク…クハハハハハァ!!!」

 

 

 

終いには一瞬にして接近され首元を絞められた、

それも力強く…………

 

 

 

意思が薄れていく、、そんな時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

(シュウウウウウウ)

 

 

 

 

 

リガルド「…チッ、時間切れか……」

 

 

 

 

 

 

なに?時間切れ?

一体コイツは何を言っている…?奴はそう呟くと俺達に背中を向けて歩き出していった。

 

 

 

 

ジュン「おい、てめぇ!!戦いを放棄する気かよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

リガルド「俺はこれからやらなきゃならないことがある。お前らはその後に、ゆっくり時間をかけて、相手してやる。」

 

 

 

 

リガルド「……じゃあな…」

 

 

 

そう言い、逃げられた。

ここら一帯はもう夜になっていて暗くなっている。

俺達も戦える状態ではない。正直、どうなるか分からない。

だけど、これだけは、ハッキリわかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツとは、いずれお別れをしなきゃならなくなるってことを………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー翌日ー

 

 

 

 

 

 

(欠片の料亭 SAITO)

 

 

 

 

つぐみ「………………」

 

 

 

イヴ「ツグミさん……」

 

 

 

 

日向「………………蓮、ホントにそんなことをしていいのか…?お前にとっては、かけがえのないヤツなんだろ?」

 

 

 

ひまり「リ、リグちゃんはど、どうなるんですか…?」

 

 

はあ、この展開…二度も体感するとはな……だが、やつをどうにかしなきゃ、ホントにお前らの世界が消える………それは避けなきゃならない。にしても、どうなるか………か………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「アイツを……これ以上野放しにはできない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「リグを………この星から消す………」

 

 

 

 

この一言だけだった。

 

 

 

リサ「蓮、ちょっとさ…それって本気?友達なんだよね。友達をこの星から消すことがほんとに出来るの?」

 

 

 

 

 

 

 

燐子「そ、そうだよ…蓮くん………郁弥さんを、そんなことをしていいの?」

 

 

 

 

蓮「それしか…アイツを救えない…」

 

 

つぐみ「そ、そんな!」

 

 

みんなが悲しみに暮れている中、1人は違った。

 

蘭「蓮!あんた、そんな簡単に友達を見捨てるわけ!?アンタのやってる事は最低だよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「………………ッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

言われた……『最低』って……

ああもう、どうしたら良かったんだよ…?

 

 

 

日向「…みんな、今日はもう帰るんだ。」

 

 

彩「で、でも!」

 

 

 

 

 

 

日向「早くっ!!!」

 

 

 

 

この言葉を渋々聞きいれ、各自解散となった。

これ以上の長居は、アイツにとっても苦痛だろうからな。

 

 

 

 

蓮「……………」

 

 

 

紗夜「蓮、大丈夫?ここまで荒れるなんて初めてよ。」

 

 

 

蓮「……姉さんも、日菜と連れて、帰ってくれないかな。」

 

 

 

 

リサ「れ、蓮!流石に危険だよ。今の蓮を見て放っておくのが無理だよ!!」

 

 

 

 

 

ああ……何故………何故そこまで優しくできる…?

あくまでも他人だって言うのにさ……どうしてそこまでして救いを差し出す……?

いや、もう俺自身も助けを求めてたのかもしれない。

 

 

………心の奥底で…………

 

 

 

 

 

 

そんな資格がなけりゃ、

 

 

 

 

 

 

 

 

理由も意味も無いってのに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日菜「お兄ちゃん、そんな顔しないでよ。いつもみたいに笑ってあたし達を守ってよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「……ッ!!

 

 

 

 

……日…………………………日……菜」

 

よりにもよって、今度は日菜にまで怒鳴られるとはな……ならどうしたらいいって話になるけど………お陰で目ェ覚めたぜ。

 

 

 

 

 

リサ「ふふんっ、お困りのようだねぇ……よし!!

この、リサ姉に任しておきなさいって!!」

 

 

 

あこ「すっごいよリサ姉!!ねえ、れんれん!!」

 

 

 

蓮「…んあ、ああ……そうだよな…………」

 

 

そう、俺は皆がいるから俺で居られる。それを教えてくれたんだ。感謝してもしきれないくらいにな……

不思議とこんなセリフが出てくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆………ありがとう…」…………

 

 

 

 

 

 

 

 

けど、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________俺は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

〜to be connected〜




強大すぎる力の差を前に、挫折せざるを得ない状況に陥った一行ら。恐るべき彼の凶悪な心は、光を灯すだろうか。








次回





『たとえ、過去の苦痛と悲しみに濡れても』

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。