死するべき者共の悪足掻き   作:決別・裏切りの罪 レイン&ネガ

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どうしよう、ここまで来て何も考えてない。
案が浮かんでこない。んー非常に参ったな。



最終回なのになんか締まらないなぁ……。


壊す者と守る者

ー数ヶ月後ー

 

 

 

 

 

日向「……コレは、どういった状況だ?」

 

 

千聖「あら、私達の平和を守れたことを評して、パーティなのよ。改めて、ありがとう。私達の世界を守ってくれて…」

 

日向「…お前らがこの世界で会えて……ありがとな…………」

 

 

 

 

 

彼がこう言った時、彩ちゃんは喜ぶかもしれないけど、

私から見たら照れ隠しにしか見えないわよ。ちょっと遊んじゃおうかしら。

 

 

 

 

 

 

…ギュウッ………

 

 

彼は振り向かないまま、こう答えた。

 

日向「…………何の真似だ?」

 

 

千聖「ふふっ、初めてであった時もこんな感じだったかしら?」

 

 

 

 

 

日向「何?」

 

 

こいつ、何を考えてるんだ……初めてではないということか?ならどこで会ったんだ………

 

 

 

 

千聖は呆れた顔をした後に、こう呼んだ。

 

千聖「これでもまだ、分からないかしら?

 

 

 

 

 

 

『なっちゃん』?」

 

 

 

 

 

 

日向「……誰がわからないなんて口に出した…?」

 

 

 

千聖「…え?」

 

 

 

突然日向が不思議なことを言うから、思わず本音がでた。

 

 

日向「…久しぶり…だな。ちーさんよぅ…。」

 

 

 

 

 

 

千聖「…ッ!!!」

 

 

そのセリフを聞いた瞬間、涙が溢れて前が見えなかった。

日向のことだから、もう忘れていると思っていた。

 

 

 

千聖「思い………出してくれたのね…?」

 

 

 

 

日向「ああ、ついさっき…な」

 

 

 

 

 

言い切る前に千聖の抱きしめる力が強くなってきた。

きっと、痛かったんだろうな……

 

 

 

 

 

ここまで他人を思えるなんて…

………俺はもう、無情では無いのか…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただの人間に成り下がったのか……

 

 

千聖「私が貴方に告白してから四年も待たせて…!!さらにあなたはイヴちゃんや、彩ちゃんにまで告白された時は、胸が張り裂けそうだった!!」

 

 

 

 

 

日向「千聖…悪かった……お前がここまで辛い思いをしてるのに、気づいてやれなかった。…だから、その分だけ…守り抜いてやる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると、日向は手を千聖から離した……

彼女はここでする行動を理解してしまった。

 

 

 

 

千聖「そ、そんな!日向君ッ!!ダメぇ!!!!」

 

 

 

 

 

日向「Pastel*Palettesのやつらに伝えてくれ。………時を超えても、俺はお前らを守れたことが何より嬉しかった……ってな……。」

 

 

 

彼は言葉を口にする度に膝をついていた。顔も険しく張り詰めている感じだった。

 

 

日向「……どうやら…………時間切れ……だな…………。」

 

 

 

その言葉を聞いた瞬間に、私はあらゆるものが崩壊していった。

彼は生命の灯火を、掻き消されてしまったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

千聖「いやぁぁぁああああああああぁぁぁ!!!!!!」

 

 

彼女は朽ち果てた彼の体を抱きしめた。

彼の魂は、消されているにもかかわらずに……

 

 

 

 

 

 

 

日向の毒殺はパスパレの事務所内で、瞬く間に広まっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「蓮。これから練習があるのだけれど………?」

 

おかしい、いつもなら私の声を聞いた瞬間に来るのに、

嫌になるほど静かね………今日は蓮は部活かしら。

 

そう考えた紗夜は扉を開けた。

彼女には、いや二人の姉妹には耐え難いものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「蓮!!?そんな、コレって…!!ひ、日菜!!!」

 

 

 

日菜「うう…お姉ちゃん……どうかしたの…?

 

 

 

 

 

 

って、、お兄ちゃん!!!」

 

 

日菜は起きたばかりか眠そうに降りてきたが、

この異常事態を見て眠気は消え失せた。

 

 

何故なら、氷川姉妹の弟、氷川蓮は………

 

 

首を吊ったまま死んでいた。

 

 

 

 

日菜「いや…冗談はやめてよぅ………お兄ちゃん、あたし達を守るって言ってくれたよね!?なのに、こんなのって………あんまりだよぅ!!!」

 

 

気が付けば日菜を抱きしめていた。

妹がこれ程痛い思いをしてるならそれを支えるのが姉の役目。

 

 

 

 

紗夜「日菜、私達で…主犯を探しましょう。

それと、湊さん達にも伝えなきゃ……」

 

 

日菜「うん、絶対に……許さない…謝ったって許してあげないからね。

 

お兄ちゃんを苦しめただけじゃなくて、

こんなことをする奴…ブチッて来たよ……」

 

こうして、主犯を懲らしめるために、復讐の鬼姉妹が誕生したのだ。

 

 

 

 

蓮の絞殺もまた、Roseliaとパスパレ内で話題となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美咲「奈月さんが話したいことがあるなんて珍しいですね。」

 

 

奈月「うん、言わなきゃダメな気がして……」

 

 

 

美咲「あたしじゃなきゃダメなんですか?」

 

 

 

奈月「単刀直入に言うね。

僕は……今日から二日後に……殺される。」

 

 

 

 

 

 

 

 

美咲「…………え、」

 

 

思わず変な声が出てしまった。

でも、話の内容が殺されるだなんて急に話されたら、

とてもじゃないけど追いつけない。

 

ただ、彼の表情は非常に曇っていた。

これだけで真剣だということがわかった。

 

 

美咲「い、いくらなんでも冗談キツいよ………

………ホントなの?もしそうだったら、

三バカやあたしはともかく、花音さんが……」

 

 

 

奈月「だから、言うことを全部花音ちゃんに聞いて欲しいんだ。口頭で話すなり撮影して見せるなり好きにしてくれ。どのみち、もう時間は無い。」

 

 

 

もうここまで来たら腹を括るしかない………

 

美咲「…………分かった、やるよ。」

 

 

すると彼は美咲の耳の近くで伝えることを言った。

 

 

 

それが彼女には耐えられないものだ。

 

美咲「…奈月さん!花音さんが可哀想じゃないですか!!!どうしてそこまでして、………」

 

徐々に勢いが弱まってきたのでアレを言う。

 

 

奈月「美咲、行くんだ!!」

 

 

その言葉を聞いて、あたしは情けないと思いつつ、背を向けて走り出した。

その時の奈月さんの表情は、薫さんの言葉を借りるなら、儚いものだ。

 

 

 

 

 

 

 

二日後、奈月の予言通り……

 

 

ハロハピの練習に向かう際に、

奈月は何者かにより暗殺された。

 

 

 

 

弦巻家の情報網のおかげもあり、一瞬にして犯人の特定ができた。

 

しかし、あたしはそれでも気がかりでしょうがなかった。

 

奈月の遺体を今も尚大事に扱っていて、おしとやかで爽やかな雰囲気も、今や不気味なものへと変わり果て、空色のように澄んだ髪も、今では酷く穢れた少女。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音「えへへ…奈月くん…今日の君の笑顔もステキだね………?」

 

 

 

 

………………。

 

 

 

 

花音「嬉しい?うん、私も今すっごく嬉しいんだぁ。」

 

 

 

 

 

 

………。

 

 

 

花音「ダイスキダヨ? ………ナツキクン…。」

 

 

 

そう、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花音さんが壊れた…………

 

 

 

 

 

 

その後も彼女の傷を癒しきるものはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有咲「おい、これはどういう事だ?ジュン!!!」

 

 

 

ジュン「…んだよ騒がしいなぁ………」

 

 

彼のだらけた態度に憤りを感じた有咲は、

 

 

有咲「お前…自分の友達が殺されたのに、何やってんだよ!!!」

 

 

 

すると、彼の目付きが変わった……

そしてそのまま、

 

 

ジュン「おい、それホントかよ……?」

 

 

とだけ尋ねてくる………

 

 

 

有咲「お前もわかるだろ!!もう三人も殺されてるんだぞ!!」

 

 

りみ「お、落ち着いて有咲ちゃん!!ジュンくんもやめて!!」

 

 

 

ジュンを責め立てる有咲。

 

 

有咲を睨むジュン。

 

 

そんな二人を止めるりみ。

 

 

 

ジュン「りみ……リグからは何も来てないよな…?」

 

 

 

りみ「え?あ、ひまりちゃんと蘭ちゃんからは何も来てないよ?」

 

 

 

ジュン「だったら、今…新しいのが来るはずだ……見てみろ……」

 

 

 

 

りみ「え、あ!えええ!?郁弥くんが!!?」

 

 

 

ジュン「やはり……かよ…………」

 

 

 

彼がすごく苦しそう。それもそうだ、ジュンとリグは元々は一つなのだ。

 

その片方が倒れたりでもしたら、その残りの傍らも当然同じ苦痛を味わう。

 

 

 

 

 

つまり、

 

 

 

 

ジュンは真相を掴めないまま、静かに眠った。

 

 

それもとても安らかな顔で……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リグ「………うぅぅぅ……」

 

 

何故だろう。ここまで痛いのは初めてだ。声に出せない激痛。

今は、Afterglowのみんなとお茶をしに来たんだけど、それどころじゃなくなってきてる。でも、これ以上は心配させたくない。

 

 

 

巴「……なあ、リグ、お前さ、もし死ぬ前にやりたいことがあったら何がいい?」

 

 

 

リグ「やりたいこと…?みんなで?」

 

 

 

蘭・つぐみ「…………………。」

 

 

 

二人は彼の異変に感づいていた。

 

 

しかし、やりたいこと………よく分からないんだよなあ、

 

 

 

 

あっ。

 

 

また、みんなで遊びたいな……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「リグちゃんがかくれんぼをするときたら……!!勿論!!」

 

 

 

 

巴・モカ・リグ「ひまりちゃん。」

 

 

 

ひまり「ええ!?即答!!?しかもあたし!!?まあ良いけどね!」

 

 

 

 

 

つぐみ「それじゃぁ行くよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

それぞれみんなしてちらばって行った。そして、

 

 

 

ひまり「もーいいかい、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もーいいよ。

 

 

 

 

と木霊する。

 

 

 

 

ひまり「フフンッ直ぐに見つけだしてやるんだから!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モカ、巴、つぐみ、蘭の順で見つけたが、

何故かリグだけが見つけられていない。

 

かくれんぼが上手な彼だから、

直ぐには見つけられないのはわかってる。

 

 

 

 

 

 

 

でも、、いく呼びかけても返事が返ってこないのだ。

 

さすがに心配になった5人は探し出した。

 

モカ「ふみやんー出ておいでー今ならサンドイッチ四つあげるよー」

 

 

 

 

 

 

 

巴「リグーー!!!何処だー!!いるなら返事してくれ!!」

 

 

 

ひまり「リグちゃん!黙って抜けるのはなしだよーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

蘭「……リグ…前みたいにいなくなる訳?」

 

 

 

つぐみ「蘭ちゃん……」

 

 

 

結局五人とも同じ位置で合流してしまった。そこの公園の向こうに、探してるであろうリグの姿が見える。

 

『リグちゃん!!!』

 

 

 

 

 

 

リグも私達がわかったみたいで急いで駆け寄った………

 

 

リグ「おーい、みんな!!どこに行ってたの…」

 

 

すると、、彼は転んで顔面からダイレクトアタックを受けた。

 

ひまりと巴はそれを見て笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、いつまで経っても彼が立ち上がる様子がないことに、

流石に悪戯心も失せ、駆け寄ると、

 

 

 

 

 

 

 

「…………!え?」

 

 

 

 

リグは………背後から射殺されていたのだ。それもご丁寧なことに魔封じの印が押されてる。

 

 

 

 

ひまり「はははっ、冗談…………だよね?」

 

 

ひまりが笑って問いかけるも、無反応な彼に焦りが見え始める。

 

巴「おい…嘘だよな…?嘘だって言ってくれよ!!なんでお前だけがこんな目に遭わなきゃならないんだよ!!」

 

 

 

巴の怒号が鳴り響くも直ぐに沈んだ声になる。

 

 

 

 

モカ「……酷いなー、目の前の超絶美少女を置いてけぼりにするなんてー悪いやつだぞー………」

 

 

 

 

モカに至っては、モカの口調で語るも、段々勢いが小さくなる。

 

 

 

正直、あたしは蓮のお父さんって言う線も考えたけどそれはもう解決したはずだし考えるだけ謎が増えていくばかりだ。

 

 

 

 

 

つぐみ「…グズッ………ごめんね、リグちゃんが辛い思いをしてるのに、何もしてあげられなくて、ホントにごめんね?」

 

 

 

 

 

蘭「リグ、アンタは…死ねないはず……なのにあたし達を置いてさよならする気!?そんなの、あたしがさせない……」

 

 

蘭「ごめん…!!ホントにゴメン!!何も出来なくて…アンタの願いを最後まで叶えられなくて……ごめんね………」

 

 

 

二人は彼の死を目の当たりにして、泣いているのだ。

 

それが、他者が蜜の味だと言われたとしても……

 

 

 

 

 

 

ジュン、日向、蓮、奈月、リグの五人の殺害が、

決定的となった。

 

 

千聖、イヴは日向の死の真実を、

 

 

紗夜、日菜、リサ、燐子は蓮の殺害犯を復讐しに、

 

 

 

有咲と沙綾、りみは、ジュンの正体を知るために、

 

 

美咲は、奈月の暗殺現場と、動機を調査のために、

 

 

 

蘭とつぐみはリグの嘘にまみれた現実を断ち切るために、

 

 

 

 

 

 

 

彼女たちは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大切なものを手に入れたと同時に、

その大事なものを失った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………消えることのない定めに……。

 

 

 

 

 

 

〜to be connected〜

 

 




物凄い重たいシリアス展開…
全てが…主人公全員死亡って言う…www


まあ、つまらない作品ながらご愛読して下さった皆様、




誠に感謝申し上げます。


主人公のリグは小学生から呼ばれていた作者の異名です。

それではこの辺で、締めさせていただきたいと思います。





本当に、ありがとうございました!!


よければ、Twitterもやってるので、
フォローして頂けたら幸いです。

ではまた、どこかでお会いしましょう!!

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