私が次のドラマの打ち合わせを終わらせる頃には、どこのテレビ局も同じ報道をしていた。
『白鷺千聖!熱愛!?』
どこもその話題を話していた。デマなのだが、その写真が丁度俳優の坂本浩一と一緒にホテルに入る時だったのが悪運だった。しかし、その写真は逢瀬でもなんでも無く、前回のドラマの打ち上げパーティで偶然会い一緒に入っただけなので、それが知られれば自然に静まっていくと思った。だが、千聖には気がかりがあった。それは、彼の事だった。自分からデートに誘ったのに、仕事で行けなくなり、さらには浮気の様な形になってしまったからだ。
子どもの頃から、子役として生きてきた。何をするのにも世間の目と言うものがあり自由になる事が少なかった。近寄って来る人は皆、子役だから近づこうとしてくる。だけど、彼は少し違った。何と言うか、何も考えていないように思えた。純粋に私を個人として見てくれるような感じがしてその頃からの付き合いだった。年齢が上がる事に、下心で近づこうとしてくる人が増えてきていた。子どもの時に話していた人達も、私に人気が出たと知ると離れていく人や自分も話題になろうと近づいてくる人しかいなくなっていた。彼はそんな時に、自分から告白してきた。
『どうか!付き合ってくれないでしょうか!』
今思い出すだけでも、面白かった。だけど、その時には芸能界にいたから、表向きでは付き合えず隠れて付き合う事で受けていた。なんで、告白を断らなかったのかは本当に信じてみたかったから……そして、彼は本当に純粋だった。だからこそ、この事件で何かが変わってしまう気がした。まだ、打ち合わせに感して話したい事があったらしいが体調が悪いと言い、彼の住んでいるアパートに向かった。けれど、彼の部屋には何も残っていなかった。前までは、簡単に付き合っておけば良いと思っていた……大切なものは失ってから大切だと気付く
「ここが新しい家か……」
住んでいた場所から、かなり離れた場所に住むことにした。父さんの実家のある場所で、昔住んでいたらしいけど住まなくなり、売るに売るタイミングが無く残っていた所に住むことになった。ここは、田舎と言うのがピッタリな場所でここなら、辛い事も思い出さず暮らしていけると思った。
いつも丁寧に手入れのされていた髪の毛はボサボサになり、肌もあれていた。
「どうしよう…どうしよう……………」
と、ひたすら考えていた。せっかく信用出来る人と……彼も同じ気持ちだったのかもしれない。こんな私と付き合って、恋人なのにらしい事もできず、なにがあっても私優先で…それで、変わらずに私と居てくれて…残された道は1つしかなかった。
こちらに移り住んでから、数日の時が過ぎた。有意義な時間を過ごせたように思っていたのに心に何かひっかかるものがあった。千聖の事が忘れられていなかった。いくら忘れようとしても、告白した日のことを思い出してしまう。なにか忘れるきっかけを得るために、あの後千聖がどうなったのか調べてみることにした。あの日以来、電話もトークも全て消していたから何もしれていなかった。だから、調べてみる事にしたのだが……自分のやった事の重大さを思い知った。
『白鷺千聖。驚愕の芸能界引退』
『熱愛はデマだった!』
など、様々なネットニュースが飛び交っていた。その中でも1つのサイトを見ることにした
『女優、白鷺千聖が芸能界引退を発表した。子役の頃から芸能界で活躍していたが、最近では熱愛報道など、デマによって、精神的・身体的に疲れていたのではないか。つまり、この引退はマスコミに原因がある━━』
そこで文章を読み、知った。自分があまりにも勝手な事をしていたと…大変な時に傍にいてやれなかったと……と考えている時にインターホンが軽快な音をたてながら響いた。千聖の事も考えなくてはいけないが、今は訪ねてきた人に出なければいけないと思い、玄関に向かった。
「はーい。今出ます」
と、玄関を開け
「どちら様でしょう…」
目の前にはいるはずのない人が立っていた。
「何で……」
千聖━━白鷺千聖が立っていたからだ
「みつけた」
体が動かなかった。その間に、徐々に詰め寄られ、尻もちを着いていた。
「これから、ずっと一緒だからね。何が起きても、何があっても」
そのまま、手を首にかけられ……………………
今回は続きだし短く。この話の続きは、ご想像にお任せしたいです。また、今回も誤字等ありましたらご報告お願いします。次のヒロインも考えてはいますので、出せたらなぁと思います。
では、また次回に会えれることを