Secret Cherry Blossom 作:OCEAN☆S
~図書室~
時間は1時40分…夏休み前の短縮期間なだけに、人は誰もいないけど…待ち合わせの時間はもう10分過ぎてる…
相手から呼び出しておいて遅刻してくるってちょっと心外かな…さっさと断って柚くんのところに行かなくちゃいけないのに…。
「あーごめんね、待った?」
後ろから声が聞こえる……どこのクラスの人だろう…?あれ?それになんかこの人の声聞いたことがあるような……
「えぇ、呼び出しておいて遅刻するなんてちょっとひどいと思うんですけど。」
「ふふっごめんごめん、そんなに怒んないで?」
「……なんの用?」
遅刻してきたくせにヘラヘラしてて、なんだかイライラする…それに慣れた彼氏感なんか出して来て……
純粋に腹が立つ…
「あのですね、私も暇じゃないの。さっさとなんの用か教えてもらえないかしら?」
「……これから隣の男の子と喫茶店に行くんだろ?それくらい知ってるさ。」
「……!?なんでそれを…?」
「ふふっ…ハハハハ…」
なに…?この人の笑い方…人を馬鹿にしているような…自分に酔っているような…なんだか不気味だ。
「答えて!あの時柚くんと私しかあの場にいなかったはずよ!」
「あははははっ…その反応だと全然気づいていないみたいだね?」
「…何が言いたいの?」
「これ…なんだと思う?」
彼がスマホを私に見せつける…
「ど、どうして…」
そこには…私が映っていた…しかも自分の部屋の中にいるところを…
「いつもこうやって…彼のことを思いながらしているんだね…♡普段真面目そうな顔しているのに、毎日毎日こんなにトロトロな顔でさ……」
バチン!
「……っ」
私は怒りを任せに彼の顔に平手打ちをした。
「最低…!盗聴だけじゃなくて盗撮までしてただなんて…!!」
そのまま図書室を後にしようとすると…
「待ちなよ?どうやら分かっていないみたいだね?今、君のプライベートは全て僕の手にある…」
『それを全て晒されてもいいのかい?』
その一言に私は足を止めた。
「もちろん君の大好きな彼にもね…」
「…!!」
「晒したければ晒せばいい…私はこの事を警察に通報する…そして…あなたの人生を終わりにしてやる!!」
「ふふっ…何を言い出すかと思ったら…」
彼はまた不敵に微笑んだ…
「僕がたった一人で君のことを見てきたと思う?僕のことを警察に喋ったら、僕の仲間が君の家族と彼に……」
「何をするか分からないよ?」
「それを踏まえた上で警察に通報するなら好きにすればいいさ!もう君に頼れる人も逃げる道もどこにもないんだから!!」
「………」
「ふふっ恐怖のあまり、声も出なくなっちゃったかな?」
「………もの」
「あ?」
「この……卑怯者!!」ガシッ
私は彼の握っているスマホを奪った。
「こんなもの…!こうしてやる!!」
スマホを地面に叩きつけようとする……
「…ふん」
ドゴッ!
「……かはっ」
「悪いお姫様には強めにシツケをしなくちゃあな。」
彼の蹴りが私の腹部に直撃した…
「…と言いたいところだけど、君を僕に従わせるにはこんな方法よりもよっぽど効果的な方法がある。」
「…ゲホッゲホッ!」
「もう彼に関わるのをやめて、僕の言いなりになりなよ?そうすればあの動画は消すし、君の盗撮もやめる…悪くないんじゃないか?」
「はぁ…はぁ…もし断ったら…?」
「この動画をネットに晒すし…彼にも晒す…そして、君の家族、友人、全ての人に君の動画全てを晒す。」
「……あなたって本当に最低ね。」
「最低で結構!これで僕は何人もの女の子を僕に従わせた!まぁ、大半の子は恐怖のあまりに最後に自殺しちゃったんだけどね…さぁどうする?」
「分かった…あなたの言う通りにする」
今はとりあえず言う通りになって、アイツがいい気になっている時に全てのデータを消去してみせる…。
深く考え込んでいた矢先、彼はニヤニヤした顔でTwitterを開き、動画を載せ、書き込みを始めた。
「やめて!言う通りにするって言ったわよ!やめて…やめて!!」
「……」ニヤニヤ
「っ…やめて……ください。」
「ふふっ…よろしい。じゃあまず最初は……」
そんな…こんな人の言いなりになるだなんて…嫌だ…誰か…助けてよ…。
「あの動画と同じこと僕にも見せてよ。」
「そんな…そんなの出来ない。」
「ふ~ん…そうなんだ。」ニヤッ
彼が動画のボリュームを最大にあげる。
『やっ♡んあっ♡』
だらしない声が図書室内に響き渡る…
「やめて!外に聞こえちゃう!!」
「君がいつまでもやらないからこの声だけで満足しようかな~って思っただけだよ~?」
「わかった…から…それを止めてください」
「可愛い顔して泣きそうになってもダメだよ?実行するまでこの動画は止めてあげないからね~♡」
「っ……!」
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その後……
そして私は、彼の前で絶頂するまで…やらされて今日は開放された。
気持ちのいいなんてモノじゃない…むしろ、最後までしてしまった自分が気持ち悪い…。
もう何も考えたくない…それに、大好きな柚くんにあんなことを言ってしまった…
もう二度と…彼の前に戻れない。
そして私は彼を泣かせてしまった…
あの言葉を言ったあと…彼は無言で泣き続けていた…
ごめんなさい…柚くん…大好きだったのに。
7月17日…この日…私の自由が奪われた。