Secret Cherry Blossom 作:OCEAN☆S
ピアノコンクールまであと1週間…
そして、柚くんと東京に帰ってきた。
学校を1週間もサボってしまった…お母さんに怒られると思ったけれど、むしろお母さんはよく戻ってきてくれたと、泣きながら抱きしめてきてくれた。
…何故なんだろう。普通なら怒られて当然のはずなのに…。
そして今日、学校から逃げてから初めての登校の日がやってきた。
「梨子、いつも通りで大丈夫だからな?」
「うん、大丈夫…だよ。」
ガラ…
そしてついに、扉を開けた。
俺達が教室に入ると教室の中が一気にザワ付き始めた…。
桜内さん…?風早君も…
2人で何してたんだろう…?
きっとどこかでイチャイチャしてたんでしょ?
…あまりいい雰囲気じゃないな。
そのまま2人で席につく…。
「へー、あんた達帰ってきたんだ。」
すると1人の女子生徒が俺たちに絡んでくる…。
「久しぶりね、桜内さん…。」
「あなたは…」
あいつが…梨子にあの動画を見せつけてきた奴か…。
「ふふっその感じだと私の名前すら忘れてしまったみたいね。まぁ、いいわ。貴方に名前を覚えてもらったって何にも思わないもの。」
「そうね、私も貴方のことは興味無いわ。」
梨子の冷たい一言に周りが騒然とする。
「…っ!そ、そう?でもそんな言葉使いしちゃっていいの?『桜内梨子』っていう可憐なイメージが台無しよ?」
「…だから?」
「な…!?」
「…別に貴方や皆にどう思われようと関係ないわ。ただ、貴方みたいに…『卑怯』で『下劣』な人間と関わりたくないだけ。」
「…っ!ふ…普段から彼氏としか喋らないで、基本1人でいる陰キャが生意気な事言ってんじゃないわよ!!!」
ガタッ…!と音を立てて梨子が椅子から立ち上がる…。
周りからやめなよーとか先生に言う?とか色々と聞こえてくる…まぁ、そりゃあそうだろうな、普段全く教室では喋らない梨子がこんなに怖いオーラを放っているんだから。
俺は止めようとしたが、梨子の目がめちゃくちゃ怖くて止められずにいた。
「…な、なによ…?」
「…話はそれだけ?言いたいことはもう言い終わったのかしら?」
「は、はぁ…!?」
「…絡んでくる割にはくだらないことしか喋れないのね…。」
「…だっさ。」
そのまま梨子は教室から出ていってしまった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
梨子が向かった先は屋上だった。無論俺も後を追った。
「おい!梨子…!いくらなんでもさっきのはやりすぎ……」
「うわぁぁん…!柚くーん!!!」
「…え?」
何故か屋上で泣いている梨子がいた。
泣きながら抱きしめてきたので俺は慌てて受け止めた。
「怖かったよぉぉぉ……」
「俺は今の梨子が怖いよ。」
「…な、なんで…?」
「だって、あんなに本気の目でアイツらと向き合って、今は号泣してんだもん。」
「だって…だって…あんな風に喋ったこと無くて…こんな自分が怖くて…怖くて。」
あーなるほど…何となく理解できた気がする…。
「つまり?普段使わないような喋り方をした自分に怖がってるってこと?」
「…」コク
あー…うん…でも、1番怖かったのは俺なんだけどな。
「…でも」
「?」
「梨子は強く戦ったよ。あんな奴に怯まずにさ。むしろアイツの方がビビってたぜ?」
「…うん!」
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
「…一限始まっちゃったな。」
「…うん。」
「なんか外が寒くなってきたな。」
「10月だからよ。内浦に行ってたから気づかなかったけど。」
「どうする?教室に戻るか?」
「ううん…ちょっとゆずくん、ここに座って?」
「え…?うん。」
俺はコンクリートの壁のそばに座らされる、俺はそのまま壁によりかかった。
すると、梨子が急に俺のブレザーのボタンを外し始めた。
「…り、梨子…?」
「…よしっ!」
そして、俺の体に密着させて、ブレザーの中に入ってボタンを閉めた。
「これなら、寒くないでしょ?」
「…さ、寒くはないけどさ…///」
梨子は体が細いからすっぽり中に入ってくる…暖かい。それは別にいいのだが…
髪の匂いだったり、膝の上に座ってるから太ももが密着したりと、やたらとやばい状態になっているのは間違いない。
「どうしたの?ゆずくん…顔…赤いよ?」
「梨子だって…」
「ねぇ…ゆずくん。」
そして、梨子が俺の耳元にそっと囁いた。
『スカート…めくれちゃった。』
「…っ!?」
「…」クスッ
…え、まじで今日の梨子はどうしたの?怒ったり、泣いたり、大胆になったり…。
「…ゆずくんだったら見てもいいよ♡」
「…そ、そんな事…それにここは学校…」
「え〜…前に保健室で私を押し倒して欲望に負けた男の子は誰かなぁ?」
「…あ、あれは忘れてくれ…///」
「…忘れるわけないよ」
私は身動きが取れないゆずくんにキスをした…。
「私をこんな人間にさせたのはゆずくんなんだよ?」
何かあった時はすぐ助けに来てくれて、なんでも相談に乗ってくれて、いつも優しくて、笑顔でいてくれる人…。
それがゆずくんなんだから…私に勇気をくれたのも…あなたなんだよ?
「…誰にも…言っちゃダメだよ?」
私はゆずくんとくっついたまま…自分のシャツのボタンを外した…。
千歌ちゃん…あなたの行動はお見通しよ。
あなたがこの前ゆずくんに何をしたのか…ずっと窓から見えてた。
いや、わざと見えるようにやったのかもしれないけど…。
あなたには申し訳ないけど、ゆずくんは渡せないわ。
確かにあなたと柚くんにしかない関係はあるのかもしれない…でも、それは私と柚くんにしかない関係だってあるのよ。
奪えるものなら奪ってみなさい?
あなたには絶対負けないから…!