Secret Cherry Blossom 作:OCEAN☆S
今日も授業が終わり、夏休みまであと3日になった…
そして俺は今、学校から徒歩5分ほどの喫茶店にいる訳だが…
話は30分ほど前にさかのぼる……
「ねぇ柚くん、この前一緒に学校に来てくれたお礼に喫茶店に行かない?代金は私が出すから…」
「え、別にお金を出すなんて大丈夫だよ。俺はただの付き添いのようなもんだったから。」
「で、でも…」
「気にしないで、気にしないで、お礼だったらお金以外のもので全然いいよ。」
梨子がう~んと、迷った顔をする…
「じゃあ、今度クッキー焼いてきてあげるよ!それでどうかな…?」
「うん、じゃあそれで…」
「あ!そ、その…」
「?」
「喫茶店は一緒に行かない?最近暑いから涼しいところで……」
「うん、わかった。」
下駄箱から革靴を取り出して履き替える…
「あれ…?なんだろこれ?」
梨子が自分の下駄箱から1枚の紙を取り出す。
「もしかして…ラブレター?」
「…かも。」
「どうする?ていうか、なんて書いてあるんだ?」
「えっと…」
『大切なお話があります、図書室に来てください。』
「これ…結構遠回しに書いたラブレターだね。」
「うん…とりあえず、図書室に行って本人にあってみるわ。」
「…そっか。」
柚くんが私の目からそらす…。
「ねぇ、柚くんは…その…、私が手紙の子にOKって言ったら…どう思う?」
「……別に。」
「そう…」
♪。.:*・゜♪。.:*・゜♪。.:*・゜♪。.:*・゜♪
あれから30分以上経つのにまだ梨子は来ない…もしかして、本当にOKって言ってしまったのだろうか。
もしそうだとしたら…俺は…俺は……
そして…何時間たっても…梨子は俺の前に現れなかった。
流石に少し落ち込んだ…少しずつ距離を近づけてようやく今の距離を保つことが出来たのに…
なんだか一気に遠くなってしまった。
いつもより足が重いせいか家に着くのにだいぶ時間がかかった。
梨子の家…明かりがついてる…もう家には帰ってきたのかな?
とりあえず、梨子にLINEを送る…
『今日はどうしたの?』
とにかくこれで少し待ってみよう…
いつもならこの時間帯に食事を終えているはずなのに…今はもう何も作る気力がない…。
落ち込んでいるとスマホから着信音がなった相手は…梨子からだ。思った以上に早かった。
「もしもし?今日はどうしたの?全然連絡もくれなくて…」
「ごめん、柚くん…」
「何かあったのか?俺でよかったら相談でも……」
「もうあなたと…関わることは出来ないの。」
「え……」
「じゃあね。」
ツーツーツー……
どうして…
もう一度梨子に電話をかけたが、相手の電源が切れていて繋がらなくなってしまっていた。
じっとしていられなくなり、家を飛び出した。
すぐさま、隣の梨子の家のベルを鳴らす。
「は~い?あら、お隣さんの…ごめんね梨子はちょうど出かけちゃって…」
「すみません、どこへ行ったか分かりませんか?」
「確か…近くのコンビニに行くって言ってたけど…。」
俺は礼を言ってすぐに向かった…一体君に何があったって言うんだ…梨子…!
やみくもに走って梨子らしき人物を見つけた。
「梨子!」
俺がそう言うと彼女は振り向いた。
「…なに?」
重たい声で返事をする…学校にいた時とはまるで別人のようだ…
「一体何があったんだ…?少しでもいいから教えてくれ!」
「……」
「梨子…!」
「…もうあなたと目を合わせることも会話をすることも出来ないの。」
「そんな…なんで急に?図書室に呼んだ人に何か言われたのか?」
「……」
「…黙ってないで何か言ってくれよ!!」
「ごめん…」
『もう私に近づかないで。』