「あ゛ぁ~‥‥足りない、全然足りない」
酒場のカウンターでバンビが美味しそうにサンドイッチを食べている横で俺は憂鬱気味にカウンターに突っ伏す。王都に滞在して10日程経過し、だいぶここの生活に慣れてきた。俺は相も変わらずギルドに行ってはクエストを受け、すぐにクエスト達成して、報酬を貰うというループを繰り返していた。
「なんやかんやでアイアンにランク上げしてもらったけど稼ぎは変わらねえなー‥‥」
一日に3つのクエストを一日で達成を毎日し続けたせいか、冒険者組合の組合長であろう人からカッパーからアイアンのクラスにランクアップしてもらった。
これでカッパーの時と比べてマシになったと喜んだのも束の間、クエストの報酬は高難度であってもカッパーの時との差は雀の涙程。毎日お外でモンスターを狩ったり、モンスターを狩ったり、採取したり、モンスターを狩ったりと最早作業ゲーになりかけている。低ランクのクエストはいえ、なるであろうなぁと危惧していた。なるべく飽きないように心掛けている。
そのせいか時折受付嬢さんから『これ、疲労に効くポーションですよ…』とポーションを貰ったり、冒険者の人から『お金が必要なんだろ?このクエスト、譲ってやんよ』と何故か譲ってくれたり、組合長さんが駆けつけてきて『無理だけは、無理だけはしないでくれ‥‥!』と気にかけてださったりとなんかギルドの人達が心配しだしてきた。
それもこれもお金が圧倒的に足りないのがいけないのだ。ノッブはギルドを手伝ってくれるのかと思いきやペルガさんとその弟さんとこの用心棒を務めることになったのと、この国の土地を調べるとか言っていたので手伝ってくれるのは大分先になりそうだ。用心棒としての報酬と俺とバンビで稼いだ分を合わせても、ノッブは『まだまだ足りん、もっと必要じゃ』と難しい顔をして悩んでいた。
「俺達の小遣いは無しとして‥‥ノッブのこれからやるとかいうなんかの費用と守護者達全員のお小遣いとバハルス帝国へ潜入するチームへの費用と‥‥あー他にも色んな経費が次々と出てくる。足りなさすぎるよこれ」
やはりミスリル、オリハルコン、アダマンタイトのクラスじゃないとより稼ぐ事はできないか。これら上位のクラスになるためにはクエストを数熟していかないと‥‥なんとかして1日5つ、いや10程のクエストを受けることができないか組合長さんに直談判してみるか。思い立ったが吉日、今すぐにギルドへ行って頼んでみようか!
「あんたが1日に3つもクエストを熟す命知らずかい?」
さっそくギルドへと向かおうと考えていたところ声をかけられた。ちらりと声のした方を見ると大きな鎧を身に纏った筋骨隆々で逞しい体つきの女性がいた。一目でわかる、この女性は歴戦の戦士或いはそこら辺のごろつきとか冒険者とは格が違う。直ぐに思い浮かんだのはアマゾネス、漢女(おとめ)といったところか。
「ギルドの人達が噂してるとすれば確かに俺ですけど‥‥どちら様でしょうか?」
よく見ればアダマンタイトのプレートをつけているじゃないか。これまた大層な相手に声をかけられたもんだ。高圧的な態度はとらず、かといって舐められないように相手をしなくては、何回か酒場とか食事処でごろつきとか冒険者の人達がバンビ目当てに俺に絡んできて店員さんに『それ以上いけない…!』と止められるまで〆てしまったが。
「俺はガガーラン、冒険者チーム『蒼の薔薇』の一人だ」
蒼の薔薇‥‥あぁ、確かギルドでも話題になってる女性だけの冒険者チームで全員アダマンタイトのクラスの冒険者だっけな。王国でも最強だとか、そんなアダマンタイト冒険者の人が俺に何の用だろうか?
「蒼の薔薇の‥‥いやぁすいません、田舎者なので無知故このような態度をとってしまって申し訳ございません」
「あーいいってことよ。堅苦しいのは苦手でね、普段通りにしてくれりゃいい」
ガガーランさんはガハハと笑って肩をバンバンと叩く。なんだろうか、姉貴じゃなくて兄貴みたいな人だな。こういった豪快快活な人は話してて楽しい。
「おっと、自己紹介が遅れましたね。俺はブライ、そんで隣で(2皿目の)サンドイッチを食べてるのがお供のバンビです」
「ほぉー、お前さんなかなか可愛らしいお供を連れてるじゃねえの」
「あら?筋肉にしては見る目があるじゃない、そうよ私こそがブライ様の最強のお供!バンビ・アイry」
「バンビ、今日の晩御飯無し」
「ふええっ!?」
危ない危ない‥‥最近は人間に対して傲慢な態度はとらなくなったけれども時折ボロを出すのでハラハラする。ああもうほらほら泣かないの、ちゃんと晩御飯用意すっから。ほら、サンドイッチのおかわり頼んでおいたからね?食べてちょうだい。
「‥‥それで俺に何の御用で声をかけたのです?」
「一日で3つのクエストを毎日やってる自殺志願者がどんな野郎か見てみたくてな、お前さんどうしてそんな事を毎日繰り返してやってんだい?」
「あー‥‥今後の生活のためにどうしてもお金が必要でしてね、骨身を削る程やんないといけないんですよ」
守護者達全員のお小遣いとか今後の活動のためにもこの世界の通貨が必要だから、こつこつと溜めて行かなければ。ガガーランさんは納得してくれたのだろう、静かに頷く。
「なるほどねぇ‥‥見たところ今のアイアンのクラスじゃ賄えないみたいだな?」
「あはは、お恥ずかしながら‥‥でも決められたルールですから不満はありません、まずはオリハルコン目指してこつこつとやっていきますよ」
それにしてもアダマンタイトとか上位のクラスになる為には何か条件とかキークエストとかあるのだろうか。丁度アダマンタイトの冒険者がいるのだからガガーランさんに尋ねてみようか。そんな事を考えていたらガガーランさんが二っと不敵な笑みを見せた。
「それならどうだい?お前さん、俺ら蒼の薔薇のクエストをちょっと手伝ってみないか?」
「えっ!?で、できるんですか!?」
いきなりの提案に俺はギョッとする。アダマンタイト級のクエストといったら低ランクのクラスの冒険者じゃ倒せないと言われているモンスターの討伐だったり、希少アイテムの採取を始め、国の防衛や侵攻、他国に襲撃されている村や集落の救援等王族や貴族からの依頼もあるため報酬はかなり大きい。驚いている俺にガガーランさんは豪快に笑いながらバシバシと背中を叩く。
「遠慮するこたぁねえ、それに上位のクラス冒険者と同行すればたとえ低ランクの冒険者でも上位のクエストを受ける事が可能だ。まあそれでも低ランクの冒険者の報酬は少ないがな、ちなみに報酬は7:3でどうだい?」
「異論なんてありませんよ、寧ろ嬉しいくらいです」
なんとも棚から牡丹餅な話か、少ない報酬ではあるが低ランクのクエストの報酬と比べてたら有難いくらいだ。それにアダマンタイトの冒険者はどれほどの腕前なのかじっくり拝見できるいいチャンスだ。話によれば英雄の領域に片足突っ込んだ程の強さと聞くのだから、もしかしたらユグドラシルのアイテムとか武器とかを所持しているかもしれない。情報収集のためにも観察しておかねば。
それからはガガーランさんからクエストの内容を聞いた。どうやらある貴族の『品物』を北の村へと運ぶ輸送と護衛の任務のようだ。一見容易そうに見えるが道中で野盗とかが襲い掛かってくる可能性もあるから油断はできない。
そして約束として『品物』の中身は見てはいけないとのこと。まだまだこの王都の内部事情とか知らないし、今の段階で巻き込まれたくないから余計な詮索はやめておこう。明日の明朝から決行のようで集合場所を地図で教えてもらった。
「――――とまあ任務の内容はこんなもんだが、質問はあるか?」
「いいえ、問題はありませんよ。弱輩ながら貴女達の足を引っ張らないよう励みます」
上位のランクと低ランクの冒険者が混合するクエストの場合は、足を引っ張らないよう頑張るしかない。ユグドラシルの時でもレイドボスだったかな、高レベルから低レベルのプレイヤーが混ざったクエストはなにぶん注意しなければならなかった。足を引っ張ってしまった時、高レベルのプレイヤーが優しくアドバイスや励ましてくれる時もあれば、暴言吐かれて即キックされ追い出されることもあった。
「アハハハ‼お前さんの場合は遠慮しなくていいだろ!ま、当日よろしく頼むぜ」
ガガーランさんは豪快に笑いながら背中をバンバン叩いて席を立ち、上機嫌に酒場を出て行った。それにしても
酒場を出てまずは一息つく。まさか何の疑いもなく、話に乗ってくるとは思いもしなかったがな。
「ガガーラン、何故あのよく分からない奴を誘った?」
後ろの影から、というよりも背後から声がかかる。こいつずっと気配を消して俺とブライの奴の話を聞いていたみたいだ。
「別に気配を消してついてこなくてもよかったのによぉ、ティナ」
背後の影から姿を現す。軽装備、二人が言うには『忍び装束』とらしいが蒼の薔薇のメンバーの一人、二人の忍者で赤い方のティナがジト目でこちらを睨んできた。
「あのブライのやつ、時折視線を俺の影の方に向けていたからたぶんお前が隠れていた事に気づいていたろうな」
「もしそうだとすればあの男は只者じゃない‥‥そんな奴をどうして誘う」
「まあ金欲しさに欲張る冒険者にクエストの厳しさを叩きこむ‥‥てのは建前で、お前も知ってるだろ?あの男の噂」
ティナは目を細めて静かに頷く。噂が出だしたのはごく最近だ。『ギルドに一日3つの依頼を熟す男がいる』、それだけ聞けばただの命知らずか金にがめつい野郎だと思われるが異様なのはその先だ。
普通3つもクエストを受ければ大抵の低ランクの冒険者じゃ早くて5日もかかるところをあの男はそれを受けたその日に達成しているのだ。しかもそれを毎日やっている。アダマンタイトの俺でも討伐、移動を含めて2日はかかる。
もう一つ、怪しいところは『まだ足りない』と嘆いていた事だ。あれだけのクエストを熟しているのだからアイアンのクラスでも食っていけるには十分の金を得ている。それなのにあいつは装備すら買わずに毎日毎日通い詰めている。手に入れた金は何処へやっている?
「疲労の色すらない‥‥噂じゃあいつらは化け物か亡霊じゃねえのかって言われてるぐらいだぜ?」
「アンデッドが金稼ぎ‥‥?」
「どうだかな‥‥んでラキュースも耳にしてな、もしかしたらそいつらは『八本指』の野郎で金をかき集めてるんじゃねえかって」
八本指、この王国に根付く裏社会の地下犯罪組織。奴隷売買を始め麻薬取引や密輸、賭博、金融、窃盗とあらゆる悪事を撒き散らす巨悪な存在。最近の法律で奴隷売買は禁止されたが奴等は見つからないよう密かに行っている。それに噂じゃブライとかいう奴は夜な夜な街中を徘徊し、奴等がいそうな場所にまでうろついていると聞く。
「今回の任務、あの二人が八本指の一員かどうか確かめるのか?」
「ああ、あの二人を輸送任務と嘘ついてイビルアイが見つけた奴等の仕事場の一つへと送り込むのさ」
「八本指だったら皆で襲撃してまとめて始末。違ったら見殺しにしておく?」
危険な火種は早々に始末しておかなければいけない。だが残る問題が一つ‥‥敵対してしまったら倒せる相手かどうかだ。
「いや、一応助けるつもりだ‥‥でもなぁ、戦うとなるとかなり厳しいぞ?」
「手を焼く相手か?見た感じそうには見えなかったが」
「影でこそこそ見てたお前じゃ分かんねえって。間近で見たら分かる、ありゃあ只者じゃねえって‥‥ま、戦士の勘なんだがな」
「筋肉の勘じゃわからない‥‥その時は鬼リーダーとイビルアイがいる、どうにかなる」
だといいのだがなぁ‥‥いい男だったし、普通の冒険者だったら詫びて抱いてやるか。
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どうもデス・アダーです。私は今ルルイエ地下迷宮の外、恐ろしい程に生い茂っている樹海におります。はい、またラクーンさんの目を盗んでお仕事サボってこっそり出て行きました。
これで見つかったらまたお説教獄門待ったなし。だがしかし、何度も素直にやられるつもりじゃあない。ちゃーんと対策を立ててこっそり外出しているのだ。
「わーーーい‼デス・アダー様ー!あそぼ、あそぼーっ!」
「ヴァジラ、はしゃぎすぎ‥‥」
俺の下にヴァジラとシュペーがとてとてと駆け寄ってくる。ふふふ、ヴァジラとシュペーを連れて来たのだ。『二人がお外で遊びたいから外へ連れ出した』と言い訳を言えばちびっ子たちに甘いラクーンさんも渋々首を縦に振るだろう。上目遣いで尻尾をふりふりするヴァジラとジトーッと見てくるシュペー、あぁ‥‥尊い
「よーし、遊んでやろう!ここにフリスビーがあるじゃろ?」
フリスビーを見せるとヴァジラは目を輝かせ、犬耳をピコピコさせ尻尾を更に速くフリフリしだす。
「これを‥‥そおぉいっ!」
「わふーっ!」
フリスビーを投げたらヴァジラは大喜びでフリスビーを取りに駆け出していく。その横でシュペーは黙々とその場に生えていたシロツメクサにそっくりな花を摘んで編んでいく。
「デス・アダー様、できた」
フリスビーを取って来たヴァジラにもう一度フリスビーを投げて取りに行かせたその後にシュペーはふんすとジト目ながらも嬉しそうにシロツメクサ(?)の冠を見せてきた。これを俺に被せたいのかよいしょよいしょと腕を伸ばして被せようとしだす。屈んであげて届くようにしてあげた。冠は小さかったので兜の角に掛けられる、それでもシュペーは嬉しそうにしてた。
「デス・アダー様、にあってる」
「そうかなー、でも嬉しいな。ありがとよシュペー」
優しく撫でてあげると普段顔色をあまり変えないシュペーもこれにはへにゃぁっと笑みをこぼす。あぁ~尊い。
「デス・アダー様、お外楽しい。連れてくれてありがとうございます」
まあな。ずっとこもりっきりじゃつまらないだろう、守護者達とちゃんとコミュニケーションとったりスキンシップしたりしておかないと退屈するだろうに。後は守護者達は務めすぎるだろうからお休みも取ってもらわねば。
「デス・アダー様ー!もっと投げて投げてー!」
「おーし!今度はこのゴムボールだ。とってこーい!」
「わーーーい‼」
ソフトボールぐらいの大きさのゴムボールを取り出して投げる。それを尻尾を振りながら取りに駆け出していく。あぁ~もう少しで見えっ‥‥ゲフンゲフン
話を変えて、そういえば村へと襲撃しようとしていたあのビーストマンは召喚石を持っていたな。その時はレベルが低いケンタウロス型のゴーレムだったが‥‥他にもそれ以上の高レベルの召喚石を持っている恐れがあるな。
やはり召喚石には召喚石で対抗すべきか?広い所だし召喚石を試してみるか。えーと‥‥俺も召喚石を持ってたしアイテムボックスの中に突っ込んだままにしてたし、何処やったっけな?
「?デス・アダー様、何をしてるの?」
「あー今な、召喚石を探してるんだがなー‥‥何処だ?」
空間にできた穴に手を突っ込んで手探りで探している様を見てシュペーが不思議そうに首を傾げる。見ててシュールなんだろうなぁ、ああくそっちゃんと整理整頓すればよかった!漸く召喚石らしきものを掴んだので取り出して見ると虹色に輝く突起が多い召喚石だった。
「虹色?確かSSレアだったか‥‥」
「綺麗‥‥」
俺とシュペーが珍しそうに見ていると虹色の召喚石がビシビシとひびが入り、割れて何かが飛び出した。出てきたのは4つの角を持った手のひらサイズの昆虫だった。
「‥‥カブトムシ?」
パタパタと飛んでる昆虫に俺は目が点になる。SSレア級の召喚石から現れたのがこんなにもちっこいカブトムシみたいなモンスターだとは拍子抜けだ。まあ運営の悪ふざけでSSレアの召喚モンスターには強さがピンからキリまでと様々あって当たりはずれが激しい。
「わー!待て待てー!」
そしてパタパタと飛んでるカブトムシをヴァジラが大はしゃぎで追い回す。あれ位なら問題はないようだ、というよりもなんであんなのをアイテムボックスの中に入れっぱなしにしたのやら。
「あ‥‥逃げちゃった」
ヴァジラが追い回しているうちにカブトムシは空高く飛んで逃げていった。しょんぼりとするヴァジラに軽く撫でてあげる、ペットにしてもいいサイズだったし今度そっくりなカブトムシがいたら捕まえてプレゼントしてあげるか。
「デス・アダー様、あれ外に放って大丈夫?」
シュペーがキョトンとして尋ねてきた。あのサイズなら別に逃がしても問題はない。
「あれ‥‥『タイラントマジヤバスオオカブト』だよ?」
「」
あ‥‥やばい、大問題だこれ
タイラントマジヤバスオオカブト‥‥ユグドラシルのとある夏イベント『甲虫王者ムシパンデミック』のレイドボスだ。運営の悪ふざけで作られたモンスターで、あのサイズでもレベルが高く圧倒的な攻撃力で初心者初見殺しと新参プレイヤー達にトラウマをつけさせたモンスターだ。
そして何よりも恐ろしいのは倒されるたびに3段階進化して巨大化するということだ。マジヤバスからメガヤバス、ギガヤバス、そして凶悪なテラヤバスに進化するのだ。第2フェーズのギガヤバスまでなら蟲特攻のスキルが有効で倒せる。だが最終フェーズのテラヤバスはレベルが90相当になり耐性もつくし、すごく巨大化する。最終フェーズのレイドボスを倒せば確率でそいつの卵がドロップでき、テイムできるのだ。
そうだ、皆で力を合わせて倒して卵を手に入れた俺は記念にマイルームで飾ろうとアイテムボックスの中に入れたままほったらかしにしてしまったんだ‥‥
「見つかったらヤバイな‥‥」
「何がヤバイんだ、あ?」
「」
なんということでしょう、俺の真横にはラクーンさんがいつの間にかいた。ラクーンさんはニコニコと笑ってこぶしを握り締めている‥‥うん、怒ってる。
「い、いや、ら、ラクーンさん‥‥!こ、これには訳が‥‥!」
「あぁ?お前が仕事サボるためにヴァジラとシュペー連れ出して口実にしようたって考えは丸わかりだぞ?」
よ、よかったー!タイラントマジヤバスオオカブトの事は知らないみたいだ!いや良くない、ラクーンさんに見つかった時点で何も良くない!助けて、ヴァジラ!シュペー!
「二人ともお外は楽しかったか?」
「うん!楽しかった!」
「また遊びたい」
「よしよし、キャットとタマモがプリン作って待ってる。手洗って食べに行ってこい」
「わーい!プリンだー!」
「ラクーン様は一緒に食べないの?」
「ん?ちょーっとアダーとお話してから行く、先に行きな」
ニコニコとヴァジラとシュペーを見送ると、ラクーンさんはギロリとこちらに顔を向ける。俺にもニコニコと優しい笑みを見せて欲しいなー‥‥ああもう遅いや
「さて、アダー?なにか言うこたぁねえか?」
「‥‥ゆ、許してニャン♡」
その直後、俺の絶叫が樹海に木霊した。
マジヤバスとヘラクレスってなんだか響き似てるよね(オイ
ドゥンケルハイト・トップのちびっ子達はヴァジラとシュペー、あとアビゲイルくらい。
デス・アダーさんは見てて「尊い!」と言ってくねくねします