コードギアス 反逆のルルーシュR3 ~Again story of overload Lelouch~ 作:悠久の刻
今回の作品は、長い間構想を練り、執筆した一応準処女作です。至らない部分は多いですが、暖かい目でご覧下さい。
それでは(・ω・)ノシ
Recode:1 魔王の蘇る日
皇暦2018年、世界に希望と絶望を振りまいた悪逆皇帝ルルーシュの最後。後にゼロレクイエムと名付けられたそれは、一時的にではあるが、確かに世界を平和へと導いた。
超合衆国は、「新生」ブリタニア帝国を吸収し世界の殆どを占めるまで成長した。そして、超合衆国の「仕組み」はルルーシュの思惑通り平和な世界の第一歩として役割を果たしていた。
しかし、それはあくまで超合衆国加盟国の話。未だ加盟しない国との紛争は、確実に増えていた。静かに見守る国も、その内に孕む狂気は日に日に大きくなっている。
同時に、世界の内側では誰も想像出来ないほど大きな歯車が、狂い始めていた。
ーユーロピア共和国連合(Euro Univers)ー
EUの辺境にある、ごく普通の村。
この村には少し似つかわしくない、農家にしては少し豪華な家。この家は、ブリタニア本国からユーロブリタニアを通して送られた辺境伯が住むオレンジ農園の家だ
住んでいるのは、辺境伯のジェレミア・ゴットバルト。アーニャ・アールストレイムに、執事やメイドが計4人。それと、ライトグリーンの髪をした女「アリシー」の7人。
そして、この家の地下には秘密があった。
家の外見のイメージとは異なり、コンクリートで覆われた地下の部屋の中。彼は、そこで眠っていた。かつて、愛しき妹のために。自分のために死んでいった者のために。世界を一度手にした男、ルルーシュ・ランペルージ。本当の名を「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」。頬は少し痩せこけ、顔もより一層白くなっているが、静かに上下に動く胸が彼がまだ生きていることを証明していた。
その重く閉ざされていた瞼が、ゆっくりと開いた。
「ここは・・・何処だ?」
彼の、半分くらいが虚空へ向けられた質問に
「ジェレミアの家の地下だ。」
そう、若い女の声が答えた。
「C.C.、居たのか。」
そう言いながら、ルルーシュは体を起こし周りを見渡した。
「眠りつづけるお前を、一人にはしておけんからな。必ず誰かが交代で居るようにしていた。たまたま私だっただけだ。」
背中を向けたまま、C.C.は答えた。
「・・・ではやはり、俺はシャルルのコードを継いだんだな。」
「あぁ、全て、お前の思惑通りだ。」
お互いに背を向けたまま、2人は会話を続けた。
「そうか、全て上手くいったのか・・・。」
ルルーシュは、その言葉を噛み締めるように、拳を握りながら呟いた。
「それで、ゼロレクイエムから何日、俺は眠っていたんだ?」
ふと、思い出したようにルルーシュが尋ねた。
「・・・2年だ。」
「2年だと!?」
未だ振り返らず話を聞き、答えたC.C.に、今度は驚き振り返ったルルーシュが、また尋ねた。
「あぁ、2年だ。2年間もお前は眠りつづけていた。胸元に、コードは出現していたから、いつかは起きると思っていたが、ここまで寝続けるとは思ってもいなかったぞ。」
まだ背中を向けたまま、少し震える声でC.C.は答えた。
「そうか・・・まだ聞きたいことはあるが、一先ず、この事を知っている人物はどのくらい居る?」
「今のところは、スザクと咲世子、ロイドにセシル、ナナリーとジェレミアとアーニャだな。」
ここへきても振り返らないで答えるC.C.に、ルルーシュは目を見開きながら
「ナナリーとアーニャだと!?」
今度は、声が半ば裏返りながら聞き返した。
「あぁ、アーニャの事は知らなくても当然だな。」
そう言えばそうだったと思い出すようにC.C.は返した。
「彼女はナイトオブラウンズだろ? なぜ教えた!」
「アーニャは味方だ。それにナイトオブラウンズは辞めている。」
「辞めている?」
「あぁ、詳しくは知らんが、ダモクレス戦の時にジェレミアに助けられたらしい。それから、ゼロレクイエムの後にひょっこり現れてジェレミアと一緒に居る。今は戸籍上はジェレミアの養子だ。」
C.C.が答えても、ルルーシュは未だ半ば混乱した様子だった。
「まぁ、ジェレミアが認めたなら、信用してもいいか・・・。」
「お前が他人を信用するとは珍しいな。」
少し語尾がハッキリしないルルーシュの一言に、言葉の震えが止まったC.C.は茶化しを入れた。
「だが、ナナリーはどういう事だ?なぜナナリーは知っている?」
今度は語尾をハッキリとして、ルルーシュが尋ねた。
「覚えていないのか?」
やっと振り返ったC.C.は、少々驚きながらルルーシュに聞き返した。
「元々、計画ではナナリーに知られる予定ではなかった。スザクにも話すなと言ってある。」
そう答えるルルーシュに、今度は少し不思議がりながらC.C.は
「コードの力の中には、他人の記憶を見たり、他人に自分の記憶を見せることが出来る力がある。それを使ってナナリーに、ゼロレクイエムの全てを見せたんじゃないのか?」
と尋ねた。そして暫くの間、二人を沈黙が包んだ。
「・・・そうか、ナナリーは俺の記憶を見たのか。」
「あぁ、どうやらお前の想定外のことらしいが、ナナリーは全てを知っている。ゼロレクイエムだけじゃない、お前の行ってきた全てのことを。そして、お前の願いを叶えるために頑張っている。」
「・・・そうか。」
ルルーシュが一言呟くと、もう一度、二人を沈黙が包んだ。
「ルルーシュ、とりあえず質問はもういいか?ジェレミア達にも伝えなければ。アイツらも相当心配してくれていたからな。」
「あ、あぁ、俺のノートPCの場所だけ教えてくれ。スザクが、持ってきてはあるだろう?」
「それなら、そこの机の上だ。」
そう言うと、C.C.は足早に地下室の扉を抜けていった。
一先ずは、今の世界の状況を調べなければ。そう考えながら、ルルーシュは手早くノートPCを起動させた。
「・・・さっきまでは、腕を動かす度に重く感じていたのにな。」
そう呟くルルーシュの腕は、寝たきりになっていた時より少しばかり太くなり、筋肉質になっていた。顔色も元に戻り、頬も普通になっている。
「コードの力についても、色々検証して確認しなければな。」
最後にそう呟くと、ルルーシュはPCの画面に向き直った。
地下室の扉を抜けたC.C.は、扉の前でしゃがみ込んでいた。
「ルルーシュが・・・ルルーシュが、やっと・・目覚めた・・・。」
彼女の目からは大粒の涙がこぼれていた。
ドタドタと騒がしい音が上から響いてきた。何かを察したルルーシュは、部屋に置かれていたシャツとスラックスに着替え始める。
「ルルーシュ様ァァァ!! よくぞお目覚めにィ!! 私は信じておりました! 信じていた甲斐がありました!!」
耳に響く大声をあげながら、ジェレミアは地下室に飛び込んできた。
「ジェレミアか、心配させてしまったな。早速なんだが、今の俺の戸籍はどうなっている?」
「ご安心くださいませ、日本から「ルルーシュ・ランペルージ」の戸籍を移してあります。細かい点も、我々で見落としのないよう変更してありますので。」
「そうか、ありがとう。では、次はスザクに連絡をしてくれ。現状の詳しい確認をしたい。」
「yes、your MAJESTY!!」
二人は手早くやり取りをし、ジェレミアは一礼をして地下室を出た。
「やっと目覚めたんだ。」
「やぁ、アーニャ。こうやって会うのは初めてかな?」
「多分。」
ジェレミアが出て行ったあとの地下室に、アーニャは入れ替わるように入ってきた。
「あなたが眠り続けている間、大変だった。」
「そうか、それは申し訳なかった。」
ルルーシュは、苦笑いしながら返す。しかしアーニャは、その言葉など聞こえなかったかのように話を続けた。
「最初、ジェレミアは落ち着いてたのに、1ヶ月たった辺りから『ルルーシュ様ァァァ!! いつお目覚めにィ!!』って騒ぎ始めて、そのうち毎晩泣くようになって、もう一回落ち着いてからも、この家に移ってから寝室に飾ったルルーシュの絵を見ては泣いてた。」
と愚痴り始めた。
「それは、申し訳なかったよ。でも、理解してやってくれ。彼は忠義に尽くす、いい男なんだ。」
少し困りながら、ルルーシュはフォローを入れた。
「わかってる。」
アーニャは、きっぱりと答えた。そして、
「C.C.はいい人ね。」
思わぬ切り口からの一言に、少しルルーシュは驚いた。
「そ、そうか。」
「うん、ずっとルルーシュのそばに居たから。食事も、何か特別なことがない限りは地下室で食べてたし、何か用事で離れなくちゃいけない時は、必ず使用人の誰かをルルーシュそばに居させて「何かあったら連絡するように」って言ってた。時々泣いてたよ、っていうか今も上で泣いてる。」
相槌も打てないほどつらつらと話すと、じゃあ、とだけ言い、アーニャは立ち去ってしまった。
結局、何が言いたかったんだ?とルルーシュは内心で思いつつ、「時々泣いてたよ」と言うアーニャの言葉に反応していた。
あのC.C.が泣いていた。
「そうか。そうだよな。」
ルルーシュは、過去にC.C.と交わした約束を思い出し、1人納得していた。
今も泣いてるなら、顔を見に行ってやるか。そうルルーシュは考えながら、地下室の扉をくぐり、上の階へと繋がる階段を登り始めた。
「ルルーシュ様!! 本国と通信が繋がりました!!」
エントランスまで上がってきたルルーシュに、ジェレミアが駆けつけた。
「そうか、すぐ向かう。」
C.C.の顔を見に行くのは、また後にするか。と思いながら、ルルーシュはジェレミアの後をついて通信室へ向かった。
「随分と眠っていたね、ルルーシュ。」
「あぁ、これほどまでとは思っていなかった。」
画面越しに、スザクとルルーシュは再会を喜んでいた。しばらく2人は現在のブリタニアや超合衆国、世界のことについて話をした。
この会話で得た情報の中で、重要なことは2つ。超合衆国も、まだ完璧ではないことと、ブリタニア皇族がまだ生きていたこと。そして、ナナリーがソイツの皇族権を復権させてしまったこと。このことは、スザクも一抹の不安を抱いているようだった。とルルーシュは整理していた。
「そうだ、スザク。ナナリーは居るか?」
ふと、思い立ったことをルルーシュは聞いた。実際、実感は無いが二年間も寝ていたんだ。ナナリーも心配しているはず。そう思い、ルルーシュは提案していた。
「あぁ、居るよ。すぐに呼んでくる。」
そう、スザクは言うと、1度スザクは画面の前から姿を消した。
「ナナリー様も、随分と心配しておりました。本国との通信の際は必ず聞かれてきましたよ。「お兄様の様子はどうですか」と。」
ジェレミアは通信の間に出来た間に、ルルーシュにそうナナリーの様子を伝えた。
「そうか・・・。」
やはり、かなり心配をさせてしまっているか。とルルーシュは少し胸を痛めた。改めて、周りにかなり心配をかけてしまったのだな。と感じていた。
そんなことを考えていると
「お兄様!! お兄様!! やっと目が覚めたのですね!!」
忘れることの出来ない、藤色の瞳の少女が通信画面いっぱいに顔を寄せて現れた。
「あぁ、心配をかけてしまったね。」
ルルーシュは静かに、穏やかな声で答えた。
「このまま、もう2度と目覚めないのではないかと怖かったです。でも、お兄様なら、みんなのためにもう1度、目を覚ましてくれると・・・。」
そう言いながら、ナナリーは涙を流し始めた。
「すまなかった、ナナリー。」
そう言い、ルルーシュは1度、ナナリーが泣き止むまで待った。
「はい、コードとギアスについては、お兄様の記憶とC.C.さんから直接教えていただきました。」
「そうか、では説明する必要は無いな。話が早くて助かるよ。」
「シュナイゼル兄様から最初に教えられた時は、本当にビックリしたでは済まされないほど驚きました。そんな力が、お兄様にあるだなんて。」
「まぁ、無理もないさ。」
暫くしてから、泣き止んだナナリーに「コード」と「ギアス」について尋ねて、その日の通信は終わりへと向かった。
「ナナリー、すまない。まだ17なのに、ブリタニアの皇帝をさせることになってしまって。」
「いいえ、大丈夫ですわ。大変だけれど、スザクさんやジノさん。カレンさんやセシルさんも。沢山の人が支えてくれてますもの。」
そう言葉を交わした後、ナナリーとスザクに「また」と伝え。通信は終わった。
「よろしいですか、ルルーシュ様。」
「あぁ、一先ず、1つ荷が降りた気分だ。」
ジェレミアに、そう言葉を残すとルルーシュは通信室を後にした。
ジェレミアも引かせ、一人で広い廊下を歩きながらルルーシュは現状の打開策を考えていた。「超合衆国へ非参加の国」との事は予測しえた展開だ。しかし、問題は「復権した皇族」の事である。その名を「カリーヌ・ネ・ブリタニア」 かつての第5皇女だ。彼女が今後、どう動くかによって打たなければいけない手は何パターンもある。早急に目処を立て打たなければ、最悪の可能性も無きにしも非ず。そう、ルルーシュは思っていた。
「此処か...」
思考を張り巡らせながらも、目的の場所を見つけたルルーシュは立ち止まり入口の扉を迷いなく開けた。
「C.C. 居るか?」
「女の部屋に入る時はノックをしろと、マリアンヌから教わらなかったのか?」
「軽口を叩く程度には立ち直ったみたいだな。」
そう言いながらルルーシュは、ベットへ半身を起こし横になっているC.C.の隣へ座った。
「随分、心配をかけたな。」
「なんだ、珍しく素直だな。」
そう言うC.C.の目や鼻が、少し赤みがかっているのを見てルルーシュは、彼女との、魔女との思い出を回想していた。出会いやマオの時のこと、式根島やCの世界でのこと、そしてシュナイゼルとの決戦からゼロレクイエムまでの日々のこと。
「なぁ、ルルーシュ。」
その魔女の声が、ルルーシュを過去から引き戻した。
「お前こそ、体は大丈夫なのか?」
少し面を食らったあと、ルルーシュは薄笑いを浮かべた
「珍しいな、魔女が人の心配をするなんて。」
「私だって、心配くらいはするさ。特にお前は2年も眠っていたんだ。なにか不調が起きていたっておかしくない。」
C.C.はルルーシュと反対側に顔を向け、拗ねた口調でそう言った。
「そうか。一先ず、不調という不調は見当たらないよ。コードの力、様々だな。」
「何かあったらすぐに言え。いくらコードが発現しているからと言っても、私にも未知の部分が多いんだ。」
「分かっているよ。これ以上、無駄な心配はかけられないしな。」
そう言うと、ルルーシュはベットから立ち上がった。
「なぁ、C.C.。そう言えばまだ、俺の部屋が教えられていないんだが、どこか知っているか? いくら何でも、ジェレミアが地下室を俺の部屋にするわけはないと思うんだが・・・。」
「何を言っている、ルルーシュ。ここがお前の部屋だぞ?」
暫く、二人の間を沈黙が覆った。
ED「Colors」 FLOW
※無許可なので怒られたらここだけ消します。
突然、すいません、作者です。
えぇ、実はこの作品、執筆開始から半年経過しての完成です...
今、丁度「皇道」が公開終了した頃ですよね? 半年前というと「興道」が公開終了した頃です。
ええ、はい、その頃に執筆開始でした。そして、構想開始はもっと、もっと前ですm(*_ _)m
実を言うと、僕がコードギアスを見始めたのは2年前の夏くらいなんです。まだまだファン歴が浅いんです( ̄▽ ̄;)
その時はまだ、奇跡のアニバーサリー前で「劇場三部作」はおろか、「復活」の情報さえありませんでした。そんな中、ゼロレクイエムという絶望に包まれ、必死で生存説を漁り。考えついたのが、この作品のスタートです。そこから「奇跡のアニバーサリー」での新情報や外伝、他の二次創作からのインスピレーションを受け、物語が膨らんでいきました。
先程も言った通り、まだまだファン歴は浅いですが、コードギアスへの熱い思いは皆さんと同じくらい強いと自信を持って言えます。小説の執筆も初心者で、至らない部分は多いですが、皆さんに良い作品が届けられるよう頑張るので、よろしくお願いします( *˙ω˙*)و
割と支離滅裂な後書きになってしまいましたねw
とりあえず、よろしくお願いします(2回目)