暇だったからキルケー怪文書作った   作:茶鹿秀太

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7/3

短編日間5位……だと?!
皆さんありがとうございます!!

7/4

短編日間4位……週間12位、だと?!
やっぱキルケーって最高やな!


暇だったからキルケー怪文書作った

聞いてくれメディア!

 

なんだいきみは相変わらず根暗な工房で1人寂しく魔術を研究してたのかい!

 

ダメだなーきみは!ホントダメだなー!やっぱり私のように外界に接して出会いを見つけなきゃ!

 

え、私に言われたくない?ふっふっふ、何を言ってるんだい? 独り身はもはやきみだけさ。え、どう言うことかって?

 

まぁ教えて差し上げようじゃないかメディア!

 

遂に……遂にマスターが私に告白してきたんだ!

 

ふふん、やっぱりこの大魔女の魅力にマスターも敵わなかったと見える。

 

? どうしたんだい、まるでまたいつもの発作が起きたみたいな顔して。

 

いやいや、今度ばかりは本当さ。私もキュケオーンを作り続けた甲斐があったよ。

 

先日の催し物を覚えてるかい、そうバレンタインだ。

 

ほら、私って大魔女だろ?やっぱり自分から何かをマスターに捧げると言うのは乙女みたいで恥ずかしいじゃないか?

 

でもほら、あんまり言いたくはないけれど、……私って美しいだろう?

 

マスターもやっぱりいきなり本命を渡すなんて難しいかなって思ったりしたわけだよ。

 

でもそこは私のマスターなのだから甲斐性くらいみせてほしい。

 

だからマスターの方から仕掛けてきたら私もやぶさかではないからね。その時に渡そうと思ったんだ。その……チョコをね!

 

ほらこの前一緒に作っただろう? え? あ、待ってくれメディア。確かに私はマスターに味の趣向を尋ねたさ。

 

も、もちろん自分の力さ! 変身した状態で聞くわけないだろう!

 

で、でもあの時マスターは私の正体を一発で……えへへ。

 

ってちがーう! そんなことどうだっていいだろう!!

 

でも中々呼ばれないから変だなーって思って様子を見にいったんだ。

 

いや忘れてるわけがないとは思ったよ?でもね、不安じゃないか! マスターが私のことを忘れて何処かに行ってしまったんじゃないかって考えるとやっぱりそこは不安じゃないか!

 

そこであらゆる魔術を駆使してマスターの居場所を突き止めたわけだけれども。

 

するとどうだい!豚にもなれない暴れ馬、いや暴れサーヴァントが束になってマスターを苦しめているじゃないか!

 

みんなこぞってマスターからの寵愛を求めていたんだ羨まし、みっともない!

 

やはり私も大人だ。すぐマスターの側に行って助けようとしたんだよ、大魔女だからね。

 

するとどうだろう。あの有象無象の姦しい奴らの目の前でっ、目の前で私にチョコを渡してくれたんだっっ!これはもう告白と言って過言ではないだろうメディア!

 

あぁなんという不意打ち!ヘルメスの加護すら打ち砕く一撃だったとも!我が女神ヘカテーよ感謝します。あぁ豚にしたいほど愛してるよマスター! マジで!

 

その後マスターは照れてしまったのか分からないけど、ハート型? の荷物を持ってマシュとかいう私にマスターを取られた不憫な娘と一緒に何処かへ行ってしまったよ!

 

大切な話と言っていたから、まぁ私も出来た女さ。快く見届けてやったとも!

 

どうだいメディア、私とマスターの愛が分かったかい! あぁもういつになったら二人きりの時間を過ごせるのか!

 

……どうしたんだいメディア、うずくまって。……涙? 泣いてるのかいメディア?

 

キュケオーンでも食べるかい?


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