暇だったからキルケー怪文書作った   作:茶鹿秀太

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MAX END食べました。辛さ対策を怠らなければ美味しかったです。



激辛焼きそばに敗北したキルケー

聞いてくれメディア。凄いことになってしまったよ。

 

きみも手に入れたかい? ダヴィンチちゃんが片手間で作った「VRマスター」を。

 

私まだあれプレイしてないんだけど、どうもあれはとんでもない怪物を生み出す装置らしい。

 

え、知らないのVRマスター?

 

嘘だろメディア。遂に流行についてこれなくなったのかい?

 

君意外と脳年齢とか気にするけど鍛えた脳をどう使うかは考えてないタイプの人間だった?

 

あぁ、VRマスターについてじゃあ教えよう。

 

ん?

 

興味ない?

 

え、え?

 

嘘だろきみ。

 

一大ムーブメントだよこれは?

 

そんなに興味ないって、嘘、私の妹弟子枯れてない……?

 

いやいや、メディアあれ凄いんだぞ。

 

何でも様々なシチュエーションのマスターを堪能できる魔術らしいんだが、裏モードが存在するらしいんだ。

 

その名も、キス我慢大会。

 

説明しよう。

 

どうもVRを装着するとダヴィンチちゃんが全自動マスター自立思考型AIを搭載したマスターのモデルが動くらしい。

 

そして自分好みのセリフでマスターがひたすらキスを誘惑するらしいんだ。

 

その誘惑に屈してキスをしようとしたら強制終了して急に男性サーヴァントがマラカスをシャカシャカする映像になるらしい曰く付きのゲームさ。

 

これほど恐ろしい魔術は初めてだ。

 

かつて私が作ったアポカリプス・キュケオーンと引けを取らない。

 

というわけでここに現物がある。

 

ほわんほわんきゅけお〜ん。(VRを取り出す音)

 

じゃあメディア。映像はこのデバイスに映るから私の見ている映像を音声なしで楽しんでくれ!

 

え、なんで1人でやらないのかって?

 

……。

 

いやぁ、うん。

 

正直この手のってさ、ガチでマスターを想いながらプレイするとヤバイなって思って。

 

現にもう被害者が出てるんだ。

 

キスする瞬間にマラカスタイムが始まるからガチ切れしたサーヴァントがダヴィンチちゃんを囲んで次回作を作ろうとしてる話なんて有名さ。

 

ところで一番酷い楽しみ方をしてるのは実は男性サーヴァントでね。

 

めっちゃくちゃ迫ってくるマスターを回避し続ける。けどマスターが迫ってくるという恐怖を楽しんでいるらしい。

 

なおフェルグスという例外あり。

 

いやそれ聞いて思ったんだ。

 

これはほどほどに楽しむのが吉だなって。

 

まぁ私クラスの大魔女はむしろマスターからの誘惑なんて効かないよ。

 

どっちかっていうと私は攻める側でね。

 

むしろキスを我慢させて耐える姿を楽しみたいんだ。いや関係ないか。

 

というわけできみの近くでやれば自重しながら遊べるだろう?

 

後で貸してあげるから。え、いらない? そんなー。

 

じゃあとりあえずやってみようか。

 

へぇヘッドギアとコントローラーがあるのか。

 

おっ! 見てくれメディア。手を振ると画面の中でも手を振るぞ!

 

うんうん、今私はそこそここの技術を楽しんでるよ。

 

おっ、スタート画面だ。

 

スタートと難易度設定があるね。

 

設定はもちろん裏モード。

 

さーて矢でも鉄砲でもマスターでも来いってんだ!VRマスタースタート!

 

お、マスターが来たみたい、だ?

 

……。

 

……。

 

待ってマスター置いてかないで私をひとりにしないでその娘は誰だいやめてよそんなこと私の目の前でしないでい“がな”い“でよああああああああああ!!!!?

 

ねぇやだ!一緒に行く!行くから!え、キスしたら連れてく?分かったするから、いっぱいするから!んぢゅぅううううう!

 

(映像が切り替わる)

 

「残念だったな。ここから先は褌をつけた俺ことエミヤと」

 

「サーヴァント界で最も褌の似合う男、胤舜と」

 

「柳生但馬守宗矩。あげあげでまらかすを鳴らしてみせよう」

 

「「「ソイヤ! ソイヤ! ソイヤ! ソイヤ!」」」

(しゃかしゃか)

 

(スタート画面に戻る)

 

……。

 

 

ふぅ。

 

いやぁこれ手強いゲームだね子供騙しにしてはよく出来てるよ。(負け惜しみ)

 

いや、なんかコツは掴んだ。(負け惜しみ)

 

もっかいやってみるよ。大丈夫。次はもっと余裕だと思うね。

 

さぁやってみよう。

 

……。

 

きゃー!! マスターが豚になってるううううう可愛いいいいいいいいあああああああ好きぃいいいいいいいいぶぢゅぢゅぢゅぢゅうぅううううううううう!!

 

(映像がry)

 

「残念だったな。ここから先は褌をつけた俺ことエミヤと」

 

「サーヴァント界で最も褌の似合う男、胤舜と」

 

「柳生但馬守宗矩」

 

「たまたま褌を身につけて通りすがった武蔵坊弁慶と申す。いざ、マラカスにて南無!!!」

 

「「「「ソイヤソイヤソイヤソイヤ!!!」」」」

(しゃかしゃか)

 

(スタート画面)

 

……。

 

ふぅ。

 

コントローラーの接触が悪いなこれ。

 

なんかこの右のボタンの接触がさ。

 

欠陥だよねこれ。

 

え、私が負けるわけないじゃないか!

 

大魔女がマスターに負けるわけないじゃないか!!!

 

分かった。何があっても気をそらし続けるよ。それで詰みさ。

 

もうキスなんてしないよ。私がキス顔したら凄く辛い焼きそばの最終形態みたいなやつをマスターの前で食べてやるよ笑

 

(※この後食べます)

 

じゃあ早速やっていこう。

 

くっ、マスターが来た。

 

うわ近い近い。うひゃあ!耳元で囁いてくるぅ!!

 

くっ、気をそらせ……マスターが一人、マスターが二人、マスターが三人、ふへへ。

 

ん?

 

ひぃいいい私の耳元にマスターの顔がぁ!!!

 

手とか握ろうとしてくるぅ!

 

だだだ、大丈夫だよメディア。私がこの程度うひゃああああ!

 

……。でも、こうしてマスターの隣にいるのはなんだか不思議な感じだ。

 

そうだ。今までマスターが私に付き合ってくれたお礼を言おう。

 

私、マスターの為に歌を創ったんだ。

 

聞いてください。アイアイエー島より愛を込めて。

 

「このマスターはキュケオーン」

 

うぇいうぇいうぇ〜

 

ふふふふー⤴︎

 

ふんふるふーん。

 

じゃーん。

 

瞳閉じたら〜きみが笑った〜(急なガチ歌)

 

私を孤独から救ってくれたぁ〜(ガチの救済)

 

隣に立って温もりが欲しいけど〜

 

いつも周りに誰かいて出来ない〜(繊細な乙女心)

 

 

降り注ぐ雪は私の心を凍らせる〜(ここポエム)

 

 

ラーラー、きみは〜キュケオーン〜(サビ)

 

キュケオーン〜(追いキュケオーン)

 

キュケオーン〜⤴︎(後追いキュケオーン)

 

えーと、kysbsなんてなーい(歌詞ど忘れ)

 

私はきみに思いを伝えたいんだけど直接は言いたいし音楽で思いを送るなんてする必要ないんだけどこの衝動的な感情をどうしてもきみに理解して欲しくてきみが好きとかそういう何かしらの純情を歌にしないと自分がどうにかなりそうだから、だから私は歌うんですぅ!(歌の放棄)

 

あーあーベーストフレーンド(歌詞チョイス失敗による唐突な友情)

 

 

 

どうだいマスターあこれ聞いてないや。

 

でもこれで大分意識が逸れたぞ。

 

勝ったよメディア!

 

ん?あれ、メディアが出て来たぞ。

 

拍手? おめでとうってどういうこと?

 

マスター? なんだいそのスーツは。

 

そして今私に向かって小さな箱を開けて〜?

 

こ、これは結婚指輪!!?

 

そして私はウェディングドレス!?

 

メディア! メディアリリィ! アタランテ! ダヴィンチちゃん! カルデアのみんな! 褌マラカス隊!! 来てくれたんだね!!

 

みんな、ありがとう。ありがとう!

 

キルケー、幸せになります。

 

誓いのキスを……。キスぉおおお!!!

 

(予定調和)

 

「させると思ったか!!エミヤだ」

 

「サーヴァント界で最も褌の似合う男、胤舜と」

 

「柳生但馬上宗矩」

 

「嘘偽りなく武蔵坊弁慶」

 

「どうも、天草です」

 

「お竜さんは置いて来ました。坂本龍馬です」

 

「龍馬に着いて来たら巻き込まれちょるわしが剣の天才、岡田以蔵じゃ」

 

「特別枠として参戦したしました。殺生院キアラと申します」

 

 

「アーチャーとして、そして一人のエミヤとして。これ程まで強い絆で褌マラカスが出来ることを光栄に思う。行くぞみんな!アンリミテッド褌マラカス!!!」

 

 

「「「「「「「「そいやぁああああああああああああああああ!!!!」」」」」」」」

(しゃかしゃか)

 

(スタート画面だ)

 

うぎゃあああああああ!!!

 

マスターとの結婚式がぁあああああああ!!!

 

うわあああああああああああ!!!

 

メディアぁああああああああああ!!

 

 

 

こうして、キルケーは負けた。

かのダヴィンチちゃんのテクノロジーに惨敗したのであった。

 

 

 

 

 

 

(おまけ)

 

やぁ、マスター……。

 

どうしたんだいそんな顔して。

 

それより、見て欲しいことがあるんだ。

 

ほらこれ、キュケオーンじゃないよ。

 

凄く辛い焼きそばの最終形態だよ。

 

今日はマスターに見て欲しいんだ。

 

私がこの焼きそばを完食する勇姿をね。

 

後ろにいるメディアは付き添いだよ。最悪彼女がサポートしてくれる。

 

え? 私はおかしくなんてないよ。

 

この立ち込める辛い匂いが私をよりクールにさせてる。

 

マスター。私は、耐えたんだ。

 

頑張って耐えたんだ。

 

でも、マスターには勝てなかったよ。

 

ありがとうマスター。

 

さようなら、さようなら、さようなら。

 

頂きます。

 

ズズズー、あでも普通にこれ、ズズ、美味しい気がするけど……ズズズー、なんだ結構大丈夫じゃn

 

あ“っ”?!

 

がっ、ぎぃっ!!?

 

はっ、はっ、はっ、はっ?

 

あああああああこれダメなやつぅううう。

 

ま“ずだー!!!だずげ、であああ!!

 

ああああああああああああああ!!!

 

あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!

 

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!

 

 

(とほほ。もう激辛焼きそばなんてこりごりさ!)

 

ちゃんちゃん。

 




最近バーチャルユーチューバーにハマりました。
みんなの推しを教えてクレメンス。

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