暇だったからキルケー怪文書作った   作:茶鹿秀太

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キルケーの正しい飼い方

聞いてくれメディア。

 

私、シーマンになってしまった。

 

水槽でしか生きていけないんだ。

 

はは。

 

どうしてこうなっちゃったんだろうね。

 

メディア。

 

まだ、まだ助けないでくれ…。

 

メディア、実は、マスターがレトロゲーに目覚めたらしくてね。

 

シーマンをやりたいって目を輝かせて笑ってたんだ。

 

だから私がシーマンになってマスターに愛を囁こうとしたんだ。

 

今の現状、わかる?

 

水槽の中に、顔は大魔女、首下魚類。

 

鷹なのか魚なのかわからない境界線を彷徨ってるよ。

 

彷徨海だけにね。

 

はっはっは。

 

……。

 

みんなは気持ち夏休みシーズンだろう?

 

だからきっとマスターも私の観察日記つけてくれると思ってたんだ。

 

マスターはこの姿を見て苦笑いしてたよ。

 

でもアタランテは「なるほど、その手があったか」って褒めてくれたんだ。

 

それだけじゃない。オルトリンデなんて体を震わせて「ズルいです!」って叫んでどこかに行った。姉2人は、うん多分止めないだろうね。

 

ふぅ。

 

なんかこう、アレだよね。

 

水槽にいるとさ、なんかもう全部どうでもよくなってくる空気感あるよね。

 

君も一緒にシーマンしないかい?

 

え、嫌? そんなー。

 

でも、間違いなくここは快適だよ。

 

あ〜。いい感じ……(風呂上がりのおっさんの声)

 

ふぃ〜(風呂上がりのおっさんの声)

 

……お腹空いたな。

 

メディア。ご飯。

 

ご飯は?

 

なんか、そうだね。

 

キュケオーンって感じの気分だよ今。

 

 

3分待てって?

 

わかった待つよ。

 

いやぁ。なんだろうねぇ。

 

この憂き世からほど走る残酷なまでの居心地の良さは。

 

きっと霊基再臨ってこの事を言うんだろうさ。

 

多分今は第三再臨の姿って感じ。

 

おそらく全ての私を召喚したマスターは周知の事実なんだけどさ。

 

私って第二再臨からシーマンになるんだよね。

 

宝具レベルを上げると成長していくのさ。

 

レベルを上げると、こう、髪も伸びる。

 

あ、ご飯出来たって?

 

じゃあ水槽に入れといて。食べるから。

 

……おいちょっとそれ激辛ペヤンg

 

ぐぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!??!

 

 

ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!

 

ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!

 

 

(10分後)

 

メディア、君は生き物を飼った事があるのかい?

 

夏休みのシーマン育成日記舐めてんのかって聞いてんだよぉ!!

 

こっちはキュケオーンくらい食べやすいもの所望してるんだよ?

 

何がどうなって激辛焼きそばを水槽の中に入れられないといけないのさ!!!

 

ほれ見ろ水槽真っ赤!!!

 

赤い水に近寄ると目が痛いんだよ!!!!

 

あれかい? 君はイアソンとぶちゅちゅな関係の時に「夕食の支度が整いました。はい、激辛焼きそば」ってするのかい?

 

しないよなぁ?!

 

するのかよっっっっ!!!!

 

そんなことはどうでもいいんだよ。

 

あーもう、私の偉大なる大魔女たる威厳が台無しじゃないか。

 

……なんだいその目は。

 

さて、そろそろ私をマスターの部屋に置いてきてくれないかい。

 

魔術で水槽を台車に置いて運ぶの結構しんどいんだ。

 

お、ありがとう。

 

ふふふ、マスターも部屋にアクアリウムがあったら気持ちが和らぐだろう。

 

それどころかこの鷹の魔女キルケーがいるんだぞ?

 

肩こり腰痛なんのその。恋の呪文は呪詛返し。

 

一家に一匹必須生物、それが私さ。

 

 

メディア。そっちはマスターの部屋じゃないぞ?

 

……おいおいそこは海じゃないかwww

 

え?wwww

 

おいおいおいwwww

 

え、え?wwww

 

メディア嘘だろ聞いてくれメディアいや実際そんなことするわけないってのは大魔女の私の最高級の経験と知識に基づいて有り得ないって感じのそういうあれなのは分かってるんだけどなぁメディアそれは流石にメディアクソこのキュケオーン未満の魔女ッ娘めいいか私は夏休みの観察日記になれる逸材なんだぞこっちは品質もカブトムシ超えてるんだぞだからメディァ

 

 

 

(ばしゃぁん)

 

(ぼこぼこぼこぼこ)

 

(ぶくぶく、ぶくぶく)

 

(…………)

 

 

 

 

それから、■■■年後。

 

 

 

 

 

 

クーフーリン「あー、全然魚釣れねぇよなぁ」

 

エミヤ「ふん。そんな簡単に釣れるほど、イシダイは甘くないぞ」

 

ギルガメッシュ「えぇいまだるっこしい!! こうなれば網を使ってイシダイを取るぞ!!!」

 

エミヤ「おいバカ! それは密猟だz」

 

ばしゃぁ!!!

 

鷹シーマン「メディア、メディア……」

 

クーフーリン「うぉおおおおおおお?!?!」

 

エミヤ「な、なんだこの化け物は?!」

 

ギルガメッシュ「!? み、見よ雑種ども! 網に……!」

 

鷹シーマン「まさか広大な海に仲間がいるとは」

 

シーマン「今遊んでんだよ戻せ」

シーマン「これ釣る許可もらってんの?ま、これも自然の摂理かね」

シーマン「やべ、ブログの運営志村に任せんの忘れてたわ」

シーマン「そういえば昔ハゲは男の勲章って言ってた人いたよな」

クラ◯シュ「お前たち、最高だぜー」

シーマン「「「いえーい」」」」

 

ギルガメッシュ「こ、この我の網にぃ、触れるでないわこのっ、なんだこの生物は!!?」

 

エミヤ「シーマンだ!! まさかシーマンが実在していたとは?!」

 

クーフーリン「どうすんだよおい!! 食えるのか? なぁ食えるのか?!」

 

 

これは、永遠に繰り返される4日間。夢のような日常の裏で進む夜の聖杯戦争。

 

Fate/ hollow ataraxia

 

BAD END ーーーシーマンルート、完。

 

 

 




また暇になったら書きにくる。

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