書きたくなるじゃないか!
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なんでや!
なんで総合日間2位なんや!
幕間効果か! ぱねぇ公式っ!!
聞いてくれメディア。
これちょっと真面目な相談なんだ……。
あ、ウェルカムキュケオーン食べる?
食べない?
でもウェルカムキュケオーンだよ?
いらない?
この強情っぱりめ! そんなんだから……あれ?
ごめんメディア。なんだか調子が悪くて……。
あぁうん。相談だったね。
ほら、これを見てくれる?
そう、蛍光ピンク地のハートマークだらけの魔導書さ。
かなり厚みがあって役に立つ情報が満載だ。
お揃いのエプロンと可愛いキッチンミトン、自撮り棒などなど沢山の付録があるんだ。
ほら見て欲しい。可愛いだろうこのエプロン。
え、どこにあるって?
やだなぁメディア。ここにあるじゃないか。
このキッチンミトンも素晴らしいだろう?
マスターに食べさせる料理はコレで作ろうと思うんだ。
ほら、やっぱりギャップを感じられるじゃないか? 私が家庭的であることをアピールすれば。
……はは、メディアどうしたんだい?
どこにキッチンミトンがあるんだって?
持ってるじゃないか。
ほら、ほらここに。
どうしたんだいメディア。そんな訝しげな目をして。
……あぁそうそう。やっぱり思い出を残すために写真なんていいよね。
かの皇女は写真が好きだったなんてエピソードも聞いたことがあるよ
私もマスターと思い出いっぱいつくるんだぁ。
ははは。
ーーー、今日の私、変だって?
私が?
え、いやいや、私はおかしくなってないよ。
あぁそういえばまだちゃんとしたキュケオーンタイムを過ごしていなかったかな……。
いやうん。
なんだったっけ。
そう、相談、相談があったんだ。
確かマスターの部屋でこの魔導書を読んでいた時、だったかな。
突然誰かが霊体化して入って来たんだ。
確か……誰だっけな。
あまり思い出せない……。
え、いやいや、私はおかしくなってないよ。
そう、あの子だ。
金髪のあの子だ。
私は彼女を知っているんだ。
確かセイレムで……まぁいいや。
確か私は聞いたんだ。
どうしたんだい? マスターは今いないよって。
するとあの子は何か落胆した顔をしたんだ。
そして急に私に興味を示した。
その本は何ですかって聞いてきた。
私は大魔女たる風格で答えてあげたのさ。
コレは恋の魔導書だって。巻末の婚姻届の魔力が凄まじいから見てて楽しいって答えたんだ。
するとあの子は驚いてた。
そして可愛らしく顔を赤らめて、恥ずかしそうに魔導書を覗き込んだ。
この婚姻届に魔力が宿ってるんですの?
そう聞かれた、はずだ。
いやいや、私はおかしくなってないよ。
そうだ。
私はドヤ顔でこう言ったんだ。
コレを使えばマスターもイチコロさ! マスターは必ず惚れるし責任を取って私と結婚するってね。
あぁそうだ。
彼女はそれを聞いて、両手で顔を覆ったんだ。
そして、いけないことだわ、いけないことだわ、って、熱に浮かされたように呟いてたんだ。
彼女は決意したように私に言ったんだ。
ダメ、マスター。私のことをちゃんと見てくれないと、いけない子になってしまいそうってね。
私は笑ったんだ。
どうしたんだい、アビ◼︎イ◼︎って。
そしたら彼女が、私の手を取ったんだ。
ごめんなさい、そう聞こえて……。
彼女の額を見たんだ。
メディア、私は真理に目覚めたんだよ。
宇宙的真理、慈悲深き外様の神、原子核の混沌世界、意志と思考、その秘法。
女神ヘカテーすらこの身に感じるほどの狂気と驕慢。
全て図らずとも境界線を越えたその先には銀河を飲み込むナニカがいた。
フォーリナー、外様なる神々の象徴。
……聞いてくれメディア。
私と一緒に深淵を覗こうじゃないか。
え、いやいや、私はおかしくなってないよ。
気づいたんだ。世界の全て、その理。
三千世界は崩壊し、森羅万象は捻じ曲がる。
邪悪なれど知性なき神。
我は飢えたり、神の与え給う恵みに。
いあいあ、くとぅるー・ふたぐん。
いあいあ、くとぅるー・ふたぐん。
薔薇の眠りを超え、いざ窮極の門へと至らん。
メディア、一緒に私と世界を変えよう。
大丈夫、私は大魔女だ。
何だって出来るんだ。
……ほらメディア、ノックされてるよ。
私がその扉を開けてあげよう。
メディア、来客だよ。
ねぇ、ア◼︎ゲイ◼︎ 。
来てくれて嬉しいよ◼︎ビ◼︎イル。
メディアにも教えてやってくれないか?
この宇宙の根源的な真実ってやつを。
ははは。
え、いやいや、私はおかしくなってないよ。
さぁメディア。
目を、合わせて、ほら。
きみの次はマスターだよ。
安心してくれ、ずっと一緒だ。
メディア。そんな悲鳴を上げないで。
ほら、ほら。
メディア。
……。
……。
ぷ。
あっはっはっはっは!
うっそだろきみ! こんな嘘に引っ掛かるなんて!
やったなアビゲイル !
遂に私はメディアに一発かますことができたよ!
え、いやいや、私はおかしくなってないよ。
メディアどうしたのさ。
あんな生娘みたいに叫ぶだなんて魔女失格だゾ♡
痛っっったぁっっっ?!
殴った!
この魔女殴った!
え、敗北拳?
なんだよそれ痛ッッッたぁッッッ!!
マジで痛いよそれ!
あぁもう、アビゲイルはそんなに謝らない。
いいじゃないか。私達でメディアにひと泡ふかせようと引っ掛けただけじゃないか。
あーきみのリアクションはキュケオーンタイムに匹敵する程の饗宴だったよ。
さて、帰ろっかアビゲイル 。
おっと忘れ物……あれ?
メディア、巻末の婚姻届知らないかい?
千切られてる形跡があるんだけど。
メディア、じゃない。
もしかしてアビゲイル ?
あぁ違うよね。そんな風にするきみじゃないもんね。淑女だもんねアビゲイル 。
メディア? どうしたんだいそんな何でこんなに詰めが甘いんだって顔して。
え、このメディアを驚かせるホラーを計画したのは誰だって?
そりゃ、私と、アビゲイル と……。
アタランテ……。
いや、夏だしホラーなことしたいと思ってて……。マスターの部屋で三人で駄弁ってたんだ。
アタランテはあんまり興味がなさそうだったけど、やけに魔導書は気にしていたなぁ。
そういえば一回魔導書貸した。
その時奪われたって?
そうかなぁ? それ以外で手放したかって?
うーん、心当たり……がないなぁ。
でも彼女は無実だよ。
普段からアタランテはこう言ったよ。
マスターのことを思ってリンゴを食べたら、おかしな感情が芽生えたって。(恋愛感度3000倍参照)
マスターがリンゴを食べてると心が疼くって。
子どもたちと戯れるマスターを見て私もそんな母になりたいって常に言っていたな。
あ、そうそう。マスターと駆けっこしたんだっけアタランテ。
フライングしてしまったりゴール直前で転んでしまったりしてマスターがなし崩しで勝ったらしい。
マスターの顔を立てようとしてる慎ましやかな女性じゃないか。
言うて彼女マスターガチ恋勢じゃないし。
そんな英雄が婚姻届なんてマスターに書かせるかい?
しないしない。ねーアビゲイル 。
ねー。
……メディア?
どうしてそんなに顔を真っ青にしているんだい?
アタランテが婚姻届を持ってった可能性があるって?
いやいやメディア。アタランテだぞ?
そんなことする英雄じゃないよ。
ねーアビゲイル 。
ねー。
メディア?
どこ行くの?
助けに行く?
追い込みの美学が何だって?
落ち着きなよメディア。
キュケオーンでも食べてのんびりしようよ。
え、いやいや、私今おかしなこと言ったかい?
(その後、マスターはメディアによって救助された)