ハイスクールD×X   作:寧々火丸

5 / 6
届かなかった手


第弐話

やぁ、たろーさんだよ!

近頃何かと物騒になっちゃって嫌になっちゃうね。

 

風紀委員の報告で、堕天使が領地侵犯しているみたいな事あって、一般風紀委員とは別に特務委員達に警戒体制を取る様に指示が出された。

 

駄天使にも困ったもんだよ。

自分がしている事の危険性を理解して無いんだもん。

 

まぁ、困ったちゃんは駄天使だけじゃないけどね。

 

最近、日本に亡命して来る神器持ちや、はぐれ悪魔がとても多い。

 

何してんの三大勢力。

 

確かに聖書勢は日本じゃ余りメジャーな宗教じゃない。だから安心して日本に逃げて来るんだろうけど。

ホント迷惑!

 

あ、聖書勢には感謝もあるよ?

 

あいつ等のお陰で、美味しい洋菓子や楽しいイベントが輸入されたもん。

 

問題も多々あるけどね!

 

んで、今問題が発生中。

松田と元浜が偉く憤慨して風紀委員室に入ってきた。

 

何でも、あのイッセーに彼女が出来たらしい。だから今日は来れないらしい。

イッセーにしちゃ、珍しい・・・。アイツはぐだぐだ文句言っても、修行はキッチリする奴だし、何より・・・

 

 

「イッセーからは何も連絡来てないよ?」

 

「あぁ、アイツ俺等に灯に伝えてくれって言って来たんだよ。それ位自分でやれっての!」

 

 

・・・あり得ない。

松田も元浜も、気付いていないけど。イッセーは必要連絡を怠る様な奴じゃない。灯も気付いたみたいで、不穏な気配が漂う。

 

「ま、とりあえず松田、元浜。今日はお前達だけ読経しろ。兄弟、お前はコイツ等の付き添いだ」

 

「ぎゃー、マジかよ、イッセーの奴~。なぁ灯、アイツの修行次からハードモードな!」

 

 

灯はヴァーリを見るとヴァーリは頷く。

灯が動け無い場合。ヴァーリが代わりに指示を出す事になっていた。

 

 

「特務委員各員に次ぐ。兵藤一誠が何者かに連れ出された模様。その際、魅了の術を使用されたと思われる」

 

イッセーがオイラ達に託したメッセージ。

伝えられない事が最大のメッセージ。

 

つまり、身動きが取れない。不自然にならない様に、疑問に思われない様に意識を阻害していると考えられた。

 

その中で、辛うじての意識の中でのメッセージ。あの修行は無駄じゃなかったんだ。

 

オイラは、窓を開けて全神経をイッセーの匂いに集中させた。

 

え?匂いって卑猥?しょうがないよね!

だってオイラ、三峰の大神の血を引いてるんだから。

 

 

「見つけた、公園!」

 

「全員、公園に急げ!まだ間に合う筈だ!」

 

 

あ、ヤバい。血の匂いがする。

ヴァーリは皆を公園に向かわせたけど・・・。

 

 

「間に合わなかった」

 

 

公園にあったのは大量の血の跡と堕天使の羽根。

そして、悪魔の力の痕跡だった。

 

 

 

オイラ達の手は・・・イッセーの伸ばされた手には届かなかった。

 

 

 

 

 




時間軸はバラバラ。
次は一誠視点からお送りします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。