ハイスクールI×B   作:兵太郎

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制限をなくした土御門は、イギリス清教でもかなりの強キャラだと思います。でもステイルとは相性悪そう。
禁書の主人公三人みたいに、禁書は相性が強い気がします。


制圧

時は数分遡る。小猫と上条は地下に続く螺旋階段を降りていた。上条は小猫に小声で聞く。

「なぁ、土御門達が全然降りてこないんだけど、このまま行って大丈夫なのか?二人がこっちに来るまで待った方がいいんじゃ……」

「ダメ。二人が来ないのは恐らく、聖堂にも敵が潜んでいたから。恐らく敵は各個撃破を狙ってる」

「だったら……」

「二人が確実に勝つとは限らない。祐斗先輩は強いし変態グラサンが強いのも知ってるけど、万が一二人が負けたら私達は挟み撃ちに遭う。そうなったら完全に詰み。だから私達は進むしかない。早いうちに少しでも敵の戦力を減らしておかないと」

小猫は待機案を蹴って降り続ける。置いていかれないよう歩きながら上条は上を向く。自分と小猫の足音以外の音は無く、光も見えない。目に見えた変化が欲しい上条は立ち止まり、丁寧につけている手すりの外に顔を出して下の様子を確認する。もう五メートルくらい下では光が漏れている。もうすぐ地下に……

 

「っ来た!」

小猫が上条の服の襟を掴み、壁まで引っ張る。上条の頭部があった部分を光の銃弾が通過した!

「来たぞ!蜂の巣にしてやれ!」

下の明かりが大きくなる。どうやら階段の下にある扉が開いたようで、その中から神父の服を着た男達が十人飛び出してきた。彼らはフリードと同じように拳銃や剣を懐から取り出し、階段を上ってくる。

「剣と銃の比率は半々。あなたは剣持ちの敵に集中して。銃弾はどこに飛ぶかわからないから、私が先に銃撃部隊を制圧する!」

そういうと小猫は螺旋階段を飛び降りた!銃を持った神父が一斉に小猫を狙い発砲するが、小猫は懐に持っていた光喰剣で光を全て吸い取る!

「対策も無しに弱点に突っ込んだりしません!」

小猫は手すりにつかまり銃撃部隊の後ろに飛び移った。剣の柄を口で加えると、四足歩行に移行して神父達に飛びかかる!

一人目の腹を殴ってダウンさせると彼を盾に二人目三人目を低姿勢ラリアットで転ばせ、足で顔を蹴飛ばして意識を飛ばす。四、五人目が撃ってくる弾丸は盾に受けさせ、弾丸を捌ききったところで盾を彼らに向けて投げた!

銃撃では対処できず、逃げ場もない神父達はそれをもろに喰らい、倒れる。小猫は倒れて隙だらけの腹を踏み潰し、残り二人も失神させた。

「こっちは制圧した。そっちはどう!?」

小猫が上を向く。

 

上条は階段を上って剣筋から逃れながら、右手だけを突き出していた。一番前の神父の光剣が上条の掌にぶつかり、消える。神父達が驚愕して止まったその一瞬を突き、上条は跳ぶ!神父の顔面を重力の手助けを借りて全力で殴り飛ばした!

神父は後ろに吹き飛び、他の神父に衝突する。二人ほど剣を取りこぼし、螺旋階段の底に光剣が落ちていった。

「クソぉっ!」

剣を落とした二人は後退しようとする。が、その頭を追い付いた小猫が掴むと階段と壁に叩きつけた!さらに上条の方を向いていたもう一人の神父の後頭部を叩き、意識を飛ばす!

「これで残ったのは一人……っつ!?」

小猫は顔を上げて目を狭める。目の前に光が迫っていた。残った神父、彼が小猫に向かって剣を振り下ろしていたのだ!眩い光が小猫の身を焼く……その寸前!

「おぉぉおおおおお!!」

上条の右手が剣に伸びる!小猫の肌に届く前に右手に触れられた光はその場で雲散霧消した!上条はそのまま神父の身体にのしかかり、羽交い締めにしようとする!

「今だ!ダウンさせてやれ!」

「フォローありがとうっ!」

小猫は拳を固めると、神父の顔面に叩きつけた。

 

「……ふぅ。これで制圧完了。あとは下の部屋で首謀者を倒すだけ」

「なぁ、これだけ音を立ててたんだし、待ち伏せとかされてないかな?」

「されていると思う。でも、行くしかない」

二人は足早に階段を降りる。銃撃部隊が転がっている場所を通り過ぎる。直後のことだった。

 

パン、と乾いた音が響く。上条の口から、赤黒い液体が零れ落ちた。

彼の脇腹に、小さな穴が開いているのを小猫は見つけた。

 

血の気が引いた小猫は上条の背後を凝視する。一人の神父が再び地面に倒れていく。彼女はその神父が、先程盾にしていた神父だと気がついた。銃弾を受けた痛みで意識が戻ったのだ、とわかった。

 

「ごめんなさい!あなたは私を助けてもらったのに、私はあなたを怪我させてしまった!」

小猫の言葉を、上条は途中で静止した。

「俺は大丈夫……!それより行こう……親玉はもう直ぐだ!!」

上条は右手で傷を抑えながら、階段をゆっくり降りる。小猫は慌てて、上条の前に着いた。

 

階段を降りきった二人。前にある開きっぱなしの扉から光が漏れている。二人は慎重に扉に入った。

 

中は薄緑色に染まっていた。その中央で一人の修道女が跪き、協会にある十字をひっくり返した、逆十字に祈っていた。

「……ハエの掃討は終わったかしら?……あら?」

 

女は立ち上がり、こちらを向く。修道服が消え去り、ビキニのような格好になる。さらに背中から黒い一対の柔羽が飛び出し、手に光の槍が握られた。

「はぁい、悪魔さん。そっちの男はどうしたの?怪我してるみたいだけど……私の部下達も神父達も、ある程度の仕事はしてるってことかしらね」

 

上条は彼女を見て、一つ問う。

「お前がアーシアを襲ったのか?」

女は渋い顔で答える。

「私が襲った訳ではないけれど、命令したのは私よ。それが何か?」

 

 

「いや、いいさ。それだけ聞ければもう何も言うことはない!!」

上条は、右手を握った。

 

 




次回、親玉戦!

今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!
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