追記:前話の転生者の実力はLevel7相当で、そこに宝物庫の強化系の道具を使ったという事にします
それと今回は短いです
これはある1人の男が見た景色であり
『師匠!今度は何処に行かれるのですか?』
男が見た英雄の背中である
(ここは……一体どこだ?)
ある男が、少し景色が薄い中で、森を1人でに歩いていた
(歩いている?…おかしい、僕はあの男に重傷を負わされて……まさか、天界とでも言うのか?だが、何故僕は歩いている?……これは、誰かの視界なのか?)
いくら考えても分からない思考を繰り返していると、突然景色が切り替わった
(な!?この魔物は一体!?)
景色が切り替わるとそこには全体的に青い体をしており頭に赤いトサカが生えた魔物を喰らっている緑色の魔物が映った
(グルル…)
魔物はこちらを振り向くとゆっくりとした動きでこちらに向かってきた
「こ、こっちに来るな!」
(この声は…この視界の本人か…僕でもわかる。あの魔物は僕たちが一度も見たことのない魔物で僕でも勝てない生物だと言うことを……じゃあこの視界の主は…ここで…)
「ガァァ!」
魔物が大きな口を開けて嚙みつこうとした
「うわぁぁぁぁぁぁああぁぁ!!!!?」
(避けてくれ!!)
何もできない。声をかけることもできない、だが大声を出した、聞こえなくても……助からなくても……何も出来ない自分に怒りを感じながら
ポ…ピカーン!
突然、目の前に球みたいなものが現れたかと思うと、強力な光で視界を奪った
「(な!?何が!?)」
視界の主と男が同じ言葉を発し、目を開けるとそこには
「……大丈夫か?」
全体的に赤い鎧を着て、背中に見たことのない形の青い模様があるマントを羽織って、銀色の長い剣を背負った男がいた
(ウ!…なんだ、僕は…この人を…見たことがある?……いや、見たなんていうものじゃない…もっと、大切な……)
グガァァァァ!!!!
こちらを向いているせいで、魔物に背中を見せている男に向けて、視界を奪われて混乱していた魔物は嚙みつこうとしていた
(は!危ない!)
「…『桜花鬼刃斬り』」
鎧を着た男は瞬時に振り向くと踏み込んで魔物に向かって剣で2回斬った
(だが、それくらいじゃあ奴を倒せな…)
ザザザザザザザザシュ!
ザザザザザザザザシュ!
(んな!?)
何が起こったかは男にも視界の主にも分からなかったようだ、それもそうだろう…2回斬ったと思ったら斬った箇所から8回と8回の見えない斬撃が出たのだ、斬られた箇所は頭であり
ゴガァァァァ!!??
魔物も何が起こったかは分からず、たたらを踏んだ
「…新米がいるんだ、早く終わらすぞ…『死神の大鎌』」
鎧の男が呟くと刀身に禍々しいオーラが吹き出し、魔力のようなまでできた鎌の刃部分が生成され、さっきまで銀色に輝いていた刀は今は闇に呑まれたように見える。それはまるで光を呑み込む漆黒の闇のように
そこからは何も見えなかった、Level6である男をもってしても視界に捕らえられず、気づいたら魔物の体に傷が出来ており、もう既に虫の息だった
ガァ……
魔物は意気消沈し、目の前に立つ男を見やった……と思ったら突然振り向き僕…いや、視界の主に向かって突撃した
「うわ!うわぁぁぁぁ!!!」
ザシュ!
ゴァ…ガァァ……
ズーンっと音がなり目を開けるとそこには
「……」
こちらに背を向け、魔物を見やっている鎧の男の背中が目に写った
(……この、景色……あの人の背中は…)
その景色を見たとき、男は忘れていた記憶……いや“前世”の記憶を思い出した
(…師匠…)
すると、突然景色が切り替わり
「それじゃあ、ゴグマジオス討伐を祝って、乾杯」
師匠が鎧を脱ぎ、その素顔を晒した…少し青みがかった白髪で、顔は誰もが認めるイケメンである師匠が今回の激戦が終わった後の祝いで乾杯の合図をした
「師匠〜私どうでした?」
この師匠含めて4人パーティの唯一の女であり片手剣を使うーーーが、早速酔ったのか師匠に擦り寄りながら質問をした、その時、このドンドルマの酒場にいた数多くの女性がーーーに向けて嫉妬と殺気などの負の感情のこもった目を向けた…だが、そんなことなぞそよ風の如く気にしないでそれでも質問を続ける。師匠は女性に人気はあるのだが、本人が鈍感なせいかそういうのに全く疎いのだ
「あぁ、前回に比べると良くなってる。だが、お前の癖である熱くなる周りが見えなくなるのは何度注意しても治らんな」
因みに前世の僕ことヴェルダーはランス、190を超える師匠よりも高い巨漢の男ゼリオスが大剣、さっきの白髪の女性が片手剣、そして師匠は基本的に全部使えるがよく使うのが太刀である。師匠が酒の席で「ガンナーがいないな」というと、ーーーは直ぐに弓の練習をし始めたということもあるがそれはまた今度
「師匠…俺は、どうでした?」
「ゼリオスは大剣の威力はいいが、力を込めすぎだ、あれでは隙も生まれるし剣にダメージがいく、明日そこら辺を改善するためにコツを教える」
「ありがとうございます」
ゼリオスは武人気質なので、常に強さを求めている。だが、うちの団員のように己を顧みず突撃するのではなくちゃんと状況を理解して行動し休むときは休むをしているので着実に強くなっていった
「私も師匠が編み出した狩技の習得したいです」
「それいいが、この前出した課題は終わったのか?」
「う……まだ、終わってないです」
パーティの者達は笑い、励まし、日々精進して、強くなっていった
……そう、あの時が来るまでは
師匠は突然、姿を消した
なんの痕跡もなく忽然と消えたのだ、もちろん僕たちもギルドの者達も探した…そして、少し入った情報で古塔に行ったという話が上がった
僕たちはそこに向かうとそこには…師匠が持っていた御守りが落ちていた
僕たちは泣いた、師匠の身に何かあったが何も出来なかった僕たちを悔やんだ
それからは更に我武者羅に力をつけていった
僕はHR345で
ゼリオスはHR350
ーーーはHR360となった
そこからは覚えていない…恐らく寿命で死んだのだろう
(師匠……貴方は今、何処にいるのですか…)
「ハ!」
僕は起き上がるとそこはギルドに特別に設けられた重傷者を寝かせている部屋だった
「…ここは…ウッ……そうか、僕はあの男に……だが、今思い出した、技術も知識も…あの男のLevelは7相当、本来なら勝てないが、それくらい師匠から学んだ。強者への戦い方……」
僕は体に巻かれていた包帯を脱ぐと近くに置いてあった服を着て、ドアを開けた
「あ!勇者!」
確か、ミィシャだったかな?
「ミィシャさん。あの男は…」
僕がそう聞くと、ミィシャさんは顔をしかめたが直ぐにこちらを向いた
「今、オラリオに来たばかりの方が戦っています」
「な!?」
僕は驚きが隠せなかった、それもそうだろう。オラリオに来たばかりということは恩恵を刻んでいない。刻んでいてもLevel1荷が重いという以前に蹂躙されるだけだ…
「今、そいつらは何処に!」
「は、はい!オラリオの東門より先にある平原にて戦っていると思われます!」
「クッ!」
僕は駆け出した、どうか、無事でいてくれ!名も知らぬ勇敢な者よ!
門に近づいていくとそこには人だかりができており城壁にも何十何百どころか千以上はいるんじゃないだろうか、というほどの人がいた
僕が人だかりを抜けて先頭に出ると、僕は言葉を失った
何キロも離れているがそこには後方にリヴェリア達がおり…黄金の波紋を既に展開している、あの男とその真ん中にいる……ッ!!!??
僕は言葉だけではなく心までまるで鷲掴みされたように衝撃が襲った
あり得ない…あの鎧は…師匠がよく装備している黒炎王の防具……
「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」
!?
僕は頭の中が真っ白になった事で思考が停止しておりそこから幾分かな時間が経ったようだ、僕は鎧の人が戦っているところに目を向けるとそこには、地に倒れ伏したあの男と、鎧の人に抱きついてる3人の女性がいた
(確認しないと、あの鎧の人が師匠なのか。別人なのか……)
僕は少しの希望を持って歩みだすと
「俺も行こう」
オラリオ最強の冒険者、『猛者』オッタルがいた……少し、懐かしい気配を感じたのは何故だろう
それから、ヘファイストスファミリア、ディアンケヒトファミリアなどと続々と冒険者も僕たちと同じく歩みだした
ある程度近づくと、鎧の人は兜を脱いだ
「「!!!??」」
隣のオッタルも息を飲む音がしたが、そんなの気にしない…いや、聞こえないくらい僕は目の前の光景を目に焼き付けた、青みがかった白髪に優しげな碧い瞳…そして、あの人の
「ふぅ、終わったな」
間違いない、この声は間違いなく!
「「し、師匠?」」
「ん?…!」
鎧の人が、いや、師匠が此方を振り向くと、一瞬目を見開き
「……ゼリオスとヴェルダーか?」
その時、僕の心に暖かい炎が灯るのを感じた、あの時、消えた貴方を追って何年、何十年と探した、古塔で御守りを見つけた時、もう師匠は……と、絶望して心が冷えたのを感じた……だけど、今、僕の心に灯ったのは少し蒼い暖かい炎だった
「「師匠ぉ!!!」」
はい……ちょいと無茶振りだったかな?
そして、オリジナル狩技の『死神の大鎌』は『妖刀羅刹』の上位互換でデメリットなし、与えるダメージ2倍、切れ味の劣化を一定時間なくすというチート狩技です。さらにそれを発動すると武器の属性を一時的になくし龍属性とはちょっと違った属性に変わります