銀河の竜を駆る少女   作:Garbage

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予期せぬ相手

 

 

 

 

 

☆TURN02(遊望)

 

「いきなり厳しい盤面にされてしまいました……ですが、エヴァさんとデュエル機会など一生に一度あるかないかですので、全力で行きます!」

「その意気だ。お前のその闘志にデッキは応えてくれるだろう!」

「エヴァさん……はい、私も自分のデッキを信じます! ドロー!」

 

 エヴァを前にしても恐れるどころかより内に秘めた闘志を燃やしてかかる遊望。少なくとも彼女がデュエリストに必要な勇気を持っていることは明らかだった。

 

(あの子みたいな子が将来入学してくるのかなぁ……あたしも頑張らないと!)

「私は手札より魔法カード、トレード・インを発動します。手札のレベル8モンスター1体を墓地へ送ることで2枚ドローします」

「手札交換か。ならば、トレード・インにチェーンして水晶機巧-ハリファイバーの効果を発動する!」

 

チェーン2(エヴァ):水晶機巧-ハリファイバー

チェーン1(遊望):トレード・イン

 

「チェーン2のハリファイバーの効果、このカードをゲームから除外してEXデッキからSモンスターのチューナーモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。私はレベル7のSチューナー《シューティング・ライザー・ドラゴン》を特殊召喚!」

 

《シューティング・ライザー・ドラゴン》

シンクロ・チューナー・効果モンスター

星7/光属性/ドラゴン族/攻2100/守1700

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがS召喚に成功した場合に発動できる。フィールドのこのカードより低いレベルを持つモンスター1体をデッキから墓地へ送り、そのモンスターのレベル分だけこのカードのレベルを下げる。このターン、自分は墓地へ送ったそのモンスター及びその同名モンスターのモンスター効果を発動できない。

(2):相手メインフェイズに発動できる。このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。

 

「チェーン1のトレード・インで私はレベル8の巨神竜フェルグラントをコストに2枚ドローします」

(巨神竜フェルグラント……彼女のデッキは最上級のドラゴン族デッキと見ていいだろう。火力は申し分ないが、私のデッキでなら押し切れるはずだ)

「S召喚に成功したシューティング・ライザー・ドラゴンの効果を発動する。フィールドのこのカードよりレベルの低いモンスター1体をデッキから墓地へ送り、そのモンスターのレベル分このカードのレベルを下げる。私はレベル3のBF-上弦のピナーカを墓地へ送り、このカードのレベルを4にする!」

 

シューティング・ライザー・ドラゴン 星7→星4

 

「シューティング・ライザー・ドラゴンのレベルを下げてきましたか……」

「ああ、これで私はシュラとライザー・ドラゴンでレベル8のSモンスターを君のターンにS召喚できる」

「エヴァさんのレベル8・Sモンスター……まさか、あのカードを生で見れるなんて! 私はなんと幸せ者なのでしょうか……」

 

 眼をキラキラとさせながらエヴァのデッキに眠るレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの雄姿を想像する遊望。精霊の力を制御できるようになったのはつい最近のため、その姿を公の場で明かしたことはほとんどないものの、エヴァを象徴するカードとしてスカーライトは一般的に認知されていたのだ。

 

―――えっ、あたしそんな有名な感じ?

(まあお前ほどのインパクトのあるカードなら当然だろう)

―――話が変わった、マジテンション上がってきたから頑張っちゃうよ!

「ならば、精霊を迎え撃つだけのフィールドを作り上げなければいけませんね! 私は墓地の光属性モンスター、巨神竜フェルグラントをゲームから除外し、暗黒竜コラプサーペントを特殊召喚します!」

(ん? フェルグラントを除外するのか)

 

 エヴァがスカーライトをS召喚する上で危惧していたのが墓地からフェルグラントを蘇生されることであった。フェルグラントの効果でスカーライトを除外されてしまうとBFモンスターで強化されたフェルグラントを止めることが難しく、負け筋となり得るものだった。しかし、遊望はその勝ち筋を自ら手放したのである。

 

「そしてコラプサーペントをリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン、リンク1のストライカー・ドラゴンをリンク召喚します。リンク召喚に成功したストライカー・ドラゴンの効果でデッキからリボルブート・セクター1枚を手札に加えます」

「【巨神竜】かと思ったが、【ドラゴンリンク】か。そうなると話は別だな」

 

 下級のドラゴン族モンスターを大量展開し、リンク召喚を連発する【ドラゴンリンク】および【ヴァレット】は皐月の使用デッキだ。しかし、EXデッキからドラゴン族を特殊召喚できる《守護竜アガーペイン》は禁止カードに指定されているため、かつてほどの強さはない。それでも【守護竜】のリンクモンスターである《守護竜エルピィ》《守護竜ピスティ》は未だ健在であるため、 決して油断できない相手だ。

 

「墓地に送られたコラプサーペントの効果で、デッキから輝白竜ワイバースターを手札に加えます。そしてコラプサーペントを除外してワイバースターを特殊召喚します。更にストライカー・ドラゴンとワイバースターをリンクマーカーにセット。《ドラグニティナイト-ロムルス》をリンク召喚します!」

 

《ドラグニティナイト-ロムルス》

リンク・効果モンスター

リンク2/風属性/ドラゴン族/攻1200

【リンクマーカー:左下/右下】

トークン以外のドラゴン族・鳥獣族モンスター2体

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「ドラグニティ」魔法・罠カードまたは「竜の渓谷」1枚を手札に加える。

(2):ドラゴン族モンスターがEXデッキからこのカードのリンク先に特殊召喚された場合に発動できる。手札からドラゴン族・鳥獣族モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン、効果が無効化され、リンク素材にできない。

 

「リンク召喚に成功したロムルスの効果を発動します。デッキから《竜の渓谷》1枚を手札に加えます。そして竜の渓谷を発動」

 

《竜の渓谷》

フィールド魔法

(1):1ターンに1度、手札を1枚捨て、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●デッキからレベル4以下の「ドラグニティ」モンスター1体を手札に加える。

●デッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る。

 

「竜の渓谷の効果、手札1枚……亡龍の戦慄-デストルドーをコストにデッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送ります」

「では竜の渓谷にチェーンしてシューティング・ライザー・ドラゴンの効果を発動する!」

 

チェーン2(エヴァ):シューティング・ライザー・ドラゴン

チェーン1(遊望):竜の渓谷

 

「チェーン2のシューティング・ライザー・ドラゴンの効果で私は相手メインフェイズにレベル4のシュラとシューティング・ライザー・ドラゴンでS召喚を行う!“黒き嵐吹き荒ぶ世界は紅蓮の炎に包まれる。唯一無二たる覇者の力をその心胆に刻み込め!!”シンクロ召喚! 現れよ、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!」

―――よっし! あたし、参上!

 

 王者の名を冠するに相応しい力を持ったスカーライトが気高く咆哮する。美しくも荒々しい業火の如く姿に遊望は圧倒される。しかし、彼女もエヴァに自らデュエルを挑んできたほどのデュエリストだ。ここで怯むようなタマではなかった。

 

「これがスカーライト……チェーン1の竜の渓谷の効果。デッキからアブソルーター・ドラゴンを墓地へ送ります。そして墓地へ送られたアブソルーター・ドラゴンの効果を発動します。デッキからヴァレット・トレーサーを手札に加えます」

(うん、皐月のよくやる【ドラゴンリンク】の王道展開だけど……なんだろう、胸騒ぎが……)

 

 ロムルスからのヴァレットモンスターを駆使した展開、というものは皐月のデュエルで幾度となく見た動きだ。しかし、皐月と同じ手法とはいえ、遊望から醸し出される雰囲気は皐月のそれとはまるで違うようにしか思えなかった。

 

「竜の渓谷をフィールド魔法、リボルブート・セクターに貼り換えます。そしてリボルブート・セクターの効果、手札からヴァレット・トレーサーを特殊召喚。そしてヴァレット・トレーサーを対象に墓地のデストルドーの効果を発動します。ライフ半分をコストにこのカードを墓地から特殊召喚、そしてデストルドーのレベルを4つ下げます」

 

亡龍の戦慄-デストルドー 星7→星3

 

遊望 LP7200→LP3600

 

「スカーライトを前に自らライフを削るか。まるでこのターンに全てを賭けているように思えるな」

「……そうでもしないと、エヴァさんには勝てませんから」

「私に勝つ、か。そのチャレンジ精神が本物か、プロとして見定めさせて貰おう!」

「参ります! 私はヴァレット・トレーサーをリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! 守護竜エルピィをリンク召喚。更にレベル3となったデストルドーをリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! 守護竜ピスティをリンク召喚です!」

 

 これでロムルスのリンク先に2体の守護竜がリンク召喚されたことになり、守護竜モンスターの効果が発動できるようになった。これまでであれば、ここから禁止カードである《エクリプス・ワイバーン》を絡めた更なる展開が可能になっていた。

 

「守護竜エルピィの効果を発動します。2体以上のリンクモンスターのリンク先にデッキからドラゴン族モンスター1体を特殊召喚します! 私はデッキから嵐征竜-テンペストを特殊召喚します!」

「テンペスト……これでモンスターが4体か」

「私はロムルス、エルピィ、ピスティ、テンペストの4体をリンクマーカーにセット! サーキットコンバイン! リンク4の鎖龍蛇-スカルデットをリンク召喚! そして4体以上のモンスターを素材にリンク召喚に成功したスカルデットの効果を発動します。デッキからカードを4枚ドローし、その後3枚を好きな順番でデッキの下に戻します」

(あれだけ展開して残り手札は5枚……つくづくとんでもない効果だ)

「ふふっ……いいカードが来てくれました」

 

 この時の遊望が見せた微笑。その微笑を見たエヴァと鈴の身体には冷たいものが走った。この一瞬だけではあるが、彼女はただの中学生デュエリストではなかったからだ。

 

(えっ……?)

(今のは、一体……)

―――エヴァ。

(スカーライト?)

―――あたし、なんか嫌な予感がするんだけど。あの子、ちょっと普通じゃないような。

(普通じゃないだと? それはどういう……)

「スカルデットの効果を発動します。手札のモンスター1体をこのカードのリンク先に特殊召喚しますわ。私は手札より―――このモンスターを特殊召喚します!!」

 

 スカルデットの鎖によって導かれ、遊望の手札から現れたモンスターを見たエヴァと鈴、スカーライトは言葉を失った。何故なら彼女の手札からは決して他のデュエリストの手からは現れるはずのないモンスターが現れたのだから。

 

 

 

 

 

―――“闇に輝く銀河よ。希望の光となりてこの世界に顕現せよ!”―――

 

 

 

 

 

 

――――――舞い降りよ。光の化身!!―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――銀河眼の光子竜!!―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「鈴とエヴァ君? そこにある段ボールを3階の空き教室まで運んで行って貰っているよ」

 

 遊希たちはオープンキャンパスの片づけに追われている鈴たちを手伝おうと思って会場へと来たのだが、そこで竜司から鈴とエヴァには片づけを手伝って貰っていることを聞いた。しかし、いくら女子高生とはいえ、両手で抱えきれる大きさの段ボールを運ぶだけの仕事をはじめて10分ほど経っても戻ってこないということには竜司も疑念を抱いていた。

 

「サボってんじゃないの? こんな仕事やってられるかーって」

「遊希じゃないんだからそんなわけないでしょうに」

「あら酷い言い草」

「ただ、エヴァさんもいますからね。お二人でサボるというのはいまいち考えられないです」

 

 どちらにせよ疲れてへばってでもいるのだろう、と思った遊希は残り1つの段ボール箱を代わりに運ぶことにした。遊希たちはエヴァが今まさに得体も知れぬ美少女とデュエルをしているなど知る由もない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 天空に現れた黒い竜を中心に周囲の粒子エネルギーが取り込まれていき、それはやがて1つの巨大な光となった。青い光をその身に宿し、全てを照らす大いなる竜。世界でただ一人、親友にしてライバルである遊希だけが持つはずのモンスター―――銀河眼の光子竜がそこにはいた。

 

「銀河眼の光子竜だと……!? 貴様、何故そのカードを持っている!!」

 

 そこにはついさっきまでのファンに優しく振る舞うエヴァの姿はない。今の彼女の眼は怒りと動揺に震えていた。

 

「あら? 私がこのカードを持っていることの何がおかしいのでしょうか」

「おかしいも何も……そのカードを持っているのは世界でただ一人。遊希だけよ!!」

「……そうですか。ではその情報は誤りということでしょう。だって、現に私も持っているのですから」

 

 違法カードやコピーカードであれば、そもそもデュエルディスクが反応しない。つまり遊望が使っている銀河眼の光子竜のカードは紛れもない本物ということになる。まさか彼女が遊希から奪ったとでもいうのだろうか。だが、遊希が襲われてカードを奪われたとなれば、すぐに自分たちの耳にも届くはず。

 

「さて、スカルデットのリンク先に特殊召喚されたモンスターの攻守は300アップします」

 

銀河眼の光子竜 ATK3000/DEF2500→ATK3300/DEF2800

 

「スカーライトの攻撃力を超えてきたか……だが、仮にスカーライトを倒したところで私のライフを少し削るだけに過ぎない!」

「ふふっ、プロデュエリストというものも……案外短絡的なのですね」

「なんだと……!?」

「私がこのターンで終わらせられないわけがないではありませんか。相手フィールドに攻撃力2000以上のモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できます。現れなさい、《限界竜シュヴァルツシルト》」

 

 ∞の記号のような身体をした竜が遊望のフィールドに現れる。これで遊望のフィールドにはレベル8のモンスターが2体。ランク8のX召喚の準備が整った。

 

《限界竜シュヴァルツシルト》

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2000/守0

(1):相手フィールドに攻撃力2000以上のモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

 

(限界竜シュヴァルツシルト……? また見たことのないカードが……)

「そして私は! レベル8の銀河眼の光子竜と限界竜シュヴァルツシルトをオーバーレイ!! 2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築。エクシーズ召喚!!」

 

 

 

 

 

―――“宇宙を彷徨う光と闇、その狭間に眠りし哀しき竜たちよ。今その命を集わせ、真の力となれ!”―――

 

 

 

 

 

―――No.62 銀河眼の光子竜皇!!―――

 

 

 

 

 

 

 エヴァと鈴は目の前で起こっていることを整理することができなかった。光子竜に加えて遊希の切り札の1枚でもあるNo.62 銀河眼の光子竜皇までが遊希以外のデュエリストが繰り出してくるという現状を理解できなかったのだ。

 

「銀河眼の光子竜皇……そんな、こんなことって……!」

「スカルデットのリンク先にX召喚されたため、光子竜皇の攻守も300アップします」

 

No.62 銀河眼の光子竜皇 ORU:2 ATK4000/守DEF3000→ATK4300/DEF3300

 

「もちろん、これだけでは終わりません。手札の《星雲龍ネビュラ》の効果を発動」

 

《星雲龍ネビュラ》

効果モンスター

星8/光属性/ドラゴン族/攻2000/守0

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):手札のこのカードと手札のドラゴン族・レベル8モンスター1体を相手に見せて発動できる。その2体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は光・闇属性のドラゴン族モンスターしか召喚・特殊召喚できない。

(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の光・闇属性のドラゴン族・レベル4モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。

 

「手札のこのカードとレベル8・ドラゴン族モンスター1体……《螺旋竜バルジ》を相手に見せて発動。その2体を守備表示で特殊召喚します。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、この効果の発動後、ターン終了時まで私は光・闇属性のドラゴン族モンスターしか召喚・特殊召喚できなくなります」

「1枚のカードでランク8のX召喚が行えるだと!?」

「私は星雲龍ネビュラと螺旋竜バルジでオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築! エクシーズ召喚! ランク8の銀河眼の光波竜をX召喚します。そして光波竜を素材にオーバーレイ・ネットワークを再構築。ギャラクシーアイズ FA・フォトン・ドラゴンをX召喚します」

 

 攻撃力4000のギャラクシーアイズ FA・フォトン・ドラゴン。高い攻撃力はもちろん、表側表示のカードのみとはいえ破壊することができる効果は単純かつ強い。この効果には鈴もエヴァも幾度となく苦しめられてきた。しかし、まさかこのモンスターまでもが遊希以外のデュエリストに使われるとは想像もしていなかった。

 

ギャラクシーアイズ FA・フォトン・ドラゴン ORU:3 ATK4000/DEF3500→ATK4300/DEF3800

 

「FA・フォトンの効果。オーバーレイ・ユニットを1つ取り除き、相手フィールドに表側表示で存在するカード1枚を対象として発動し、そのカードを破壊します。破壊するのは漆黒のホーク・ジョーです」

 

 FA・フォトンから放たれた光の斬撃がホーク・ジョーを両断する。もちろん、これだけで済ませてくれるわけはなかった。

 

「FA・フォトン・ドラゴンでオーバーレイ。1体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを再構築。エクシーズチェンジ。ランク9の銀河眼の光波刃竜をX召喚」

 

銀河眼の光波刃竜 ORU:3 ATK3200/DEF2800→ATK3500/DEF3100

 

「光波刃竜の効果で、オーバーレイユニットを1つ取り除き、フィールドのカード1枚を破壊します。星影のノートゥングを破壊」

 

 二度目の斬撃によってノートゥングまでもが細切れにされる。これでエヴァを守るのはスカーライトのみとなり、対する遊望のフィールドにはスカーライトの攻撃力を上回る銀河眼が2体にスカルデット。さすがのエヴァも頭の中には自分とはかなり縁遠い言葉であるはずのある二文字の言葉を思い浮かべてしまっていた。

 

「っ……」

―――マジで……? なんなの、これ。

「バトルです。銀河眼の光子竜皇でレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを……攻撃!」

 

No.62 銀河眼の光子竜皇 ATK4300 VS レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト ATK3000

 

「オーバーレイユニットを1つ取り除き、光子竜皇の効果を発動。このカードの攻撃力をフィールドのXモンスターのランク×200アップします。光子竜皇のランクは8、光波刃竜のランクは9。よって3400ポイントアップ」

 

No.62 銀河眼の光子竜皇 ORU:1 ATK4300→ATK7700

 

「さあ、滅びの時です。“エタニティ・フォトン・ストリーム”!!」

―――エヴァっ……!!

 

No.62 銀河眼の光子竜皇 ORU:1 ATK7700 VS レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト ATK3000

 

 迸る光がレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを飲み込んでいく。スカーライトは身を挺してエヴァを守ろうとするも、その努力はむなしくエヴァごと光の中に消えていく。スカーライトが破壊され、エヴァのライフが削られた瞬間である。エヴァの身体には強い衝撃が走った。この衝撃には覚えがある。それは操られた恋人・ジェームズとのデュエルの時に味わったものと全く同じものだったのだ。

 

「スカーライト!!」

(……こ、この痛み……そんな、まさか……!!)

 

エヴァ LP8000→LP3300

 

「これであなたを守るカードはない。銀河眼の光波刃竜でダイレクトアタック」

 

銀河眼の光波刃竜 ORU:2 ATK3500

 

 光波刃竜の攻撃を受け、爆発と衝撃によって吹き飛ばされたエヴァは壁に激しく叩きつけられる。消えゆく意識の中、聞こえるのは鈴の悲鳴。しかし、今の彼女にできることは何もなかった。

 

(鈴……逃げろ……っ)

「……最期は華々しく散りなさい。エヴァ・ジムリア」

 

エヴァ LP3300→LP0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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