銀河の竜を駆る少女   作:Garbage

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皐月の誓い・2

 

 

 クリスタルウィングの攻撃によってダメージを受け、吹き飛ばされた皐月は床に強く叩きつけられながらも、なんとか立ち上がる。彼女の眼にはトリフィオヴェルトゥムとキメラフレシアの2体の捕食植物の攻撃を受けてもなお立ち続けている千春の姿が映ったからだ。

 

(千春さん……! 千春さんも頑張っている、それなら、尚更私も諦められません!!)

「いいな、その眼。お前の眼からは光が消えていない。戦士の眼だ。だからこそ、倒し甲斐がある!」

「そう簡単に、倒されなどしません!! バトルフェイズを終了。私はカードを1枚セット。これでターンエンドです。そしてターン終了時にこのターン破壊されたマグナヴァレット・ドラゴンの効果を発動します! デッキからヴァレットモンスター1体を特殊召喚します! 私は2体目のシルバーヴァレット・ドラゴンを守備表示で特殊召喚!」

 

シルバーヴァレット・ドラゴン ATK1900/DEF100→ATK2200/DEF400

 

「クリスタルウィングの攻撃力はターン終了によって元に戻る」

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン ATK4600→ATK3000

 

 ヴァレットモンスターは唯一最上級モンスターであるエクスプロード・ヴァレット・ドラゴンを除いて下級モンスターばかりだ。1体1体のステータスは低いものの、破壊されても後続を特殊召喚する効果で戦線維持能力は高い。

 

 

ホワイト LP6000 手札2枚

デッキ:33 メインモンスターゾーン:1(クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン)EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):0 墓地:6 除外:1 EXデッキ:12(0)

皐月 LP3600 手札0枚

デッキ:29 メインモンスターゾーン:1(シルバーヴァレット・ドラゴン)EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):3(リボルブート・セクター、星遺物の守護竜)墓地:10 除外:0 EXデッキ:12(0)

 

 

ホワイト

 □□□□□

□□□□□ク

  □ □

 シ□□□□リ

 □□星伏□

皐月

 

 

○凡例

シ・・・シルバーヴァレット・ドラゴン

リ・・・リボルブート・セクター

星・・・星遺物の守護竜

 

 

☆TURN03(ホワイト)

 

「俺のターン、ドロー。俺は《SRバンブー・ホース》を召喚!」

 

《SRバンブー・ホース》

効果モンスター

星4/風属性/機械族/攻1100/守1100

「SRバンブー・ホース」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。手札からレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を特殊召喚する。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから風属性モンスター1体を墓地へ送る。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

 

(やっぱり【SR(スピードロイド)】も入っていましたか……)

 

 SR(スピードロイド)は風属性・機械族で統一されたカテゴリーであり、WWとは属性およびS召喚を得意とする点でよく混ぜ合わせたデッキで用いられる(そもそもWWはメインデッキに入るモンスターが3種類しかいないため単独ではデッキなど到底組めないのだが)。

 

「召喚に成功したバンブー・ホースの効果を発動。手札からレベル4以下のSRモンスター1体を特殊召喚する。俺はレベル1のチューナーモンスター《SR赤目のダイス》を特殊召喚!」

 

《SR赤目のダイス》

チューナー・効果モンスター

星1/風属性/機械族/攻100/守100

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、「SR赤目のダイス」以外の自分フィールドの「スピードロイド」モンスター1体を対象とし、1~6までの任意のレベルを宣言して発動できる。そのモンスターのレベルはターン終了時まで、宣言したレベルになる。

 

「赤目のダイスは召喚・特殊召喚成功時に他のSRモンスターのレベルを変える効果を発動できる、が……その効果は発動しない。俺はレベル4のSRバンブー・ホースに、レベル1のチューナーモンスター、SR赤目のダイスをチューニング!“純粋なる力宿し剣士よ。何者にも捉われず、縦横無尽に立ちまわれ!”シンクロ召喚! 《HSRチャンバライダー》!」

 

《HSRチャンバライダー》

シンクロ・効果モンスター

星5/風属性/機械族/攻2000/守1000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

自分は「HSRチャンバライダー」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。

(1):このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

(2):このカードが戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。このカードの攻撃力は200アップする。

(3):このカードが墓地へ送られた場合、除外されている自分の「スピードロイド」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。

 

「バトルだ! HSRチャンバライダーでシルバーヴァレット・ドラゴンを攻撃! そしてこのカードが戦闘を行うダメージステップ開始時にチャンバライダーの効果が発動! このカードの攻撃力は200アップする!」

 

HSRチャンバライダー ATK2000→ATK2200

 

HSRチャンバライダー ATK2200 VS シルバーヴァレット・ドラゴン DEF400

 

「チャンバライダーは1度のバトルフェイズ中に2回まで攻撃できる。そして攻撃力アップの効果は攻撃の度に発動する!」

「させません! リバースカードオープン、速攻魔法クイック・リボルブを発動です! デッキからヴァレットモンスター1体を特殊召喚します! 私はメタルヴァレット・ドラゴンを守備表示で特殊召喚します!」

 

メタルヴァレット・ドラゴン ATK1700/DEF1400→ATK2000/DEF1700

 

「ちっ、しぶといな。まあいい、そいつも切り裂いてやれ! チャンバライダーでメタルヴァレット・ドラゴンを攻撃!」

 

HSRチャンバライダー ATK2200→ATK2400

 

HSRチャンバライダー ATK2400 VS メタルヴァレット・ドラゴン DEF1700

 

「クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンでダイレクトアタック!“烈風のクリスタロス・エッジ”!」

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン ATK3000

 

皐月 LP3600→LP600

 

「……!!」

「さて、そろそろ年貢の納め時かな? 最も、諦めろって言って諦めるタマじゃないってのはわかってるけどよ。俺はバトルフェイズを終了。これでターンエンドだ」

「ターン終了時に破壊されたシルバーヴァレット・ドラゴンとメタルヴァレット・ドラゴンの効果を発動します!」

「だったらその効果にチェーンしてクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの効果を発動!」

 

チェーン3(ホワイト):クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン

チェーン2(皐月):メタルヴァレット・ドラゴン

チェーン1(皐月):シルバーヴァレット・ドラゴン

 

「チェーン3のクリスタルウィングの効果でメタルヴァレット・ドラゴンの効果の発動を無効にして破壊する! そしてクリスタルウィングの攻撃力はメタルヴァレットの攻撃力分アップする。まあ、すぐ元に戻っちまうけどな」

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン ATK3000→ATK4700

 

「チェーン2のメタルヴァレットの効果は無効になりますが、チェーンの関係上チェーン1のシルバーヴァレットの効果は通ります。2体目のマグナヴァレット・ドラゴンを守備表示で特殊召喚します!」

 

マグナヴァレット・ドラゴン ATK1800/DEF1600→ATK2100/DEF1900

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン ATK4700→ATK3000

 

 

ホワイト LP6000 手札1枚

デッキ:32 メインモンスターゾーン:2(クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン、HSRチャンバライダー)EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):0 墓地:8 除外:1 EXデッキ:11(0)

皐月 LP600 手札0枚

デッキ:29 メインモンスターゾーン:1(マグナヴァレット・ドラゴン)EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):2(リボルブート・セクター、星遺物の守護竜)墓地:13 除外:0 EXデッキ:12(0)

 

 

ホワイト

 □□□□□

□□□チ□ク

  □ □

 □□□マ□リ

 □□星□□

皐月

 

○凡例

チ・・・HSRチャンバライダー

 

 

☆TURN04(皐月)

 

「私のターン、ドロー!!」

 

 皐月の残りライフはわずか600。仮にクリスタルウィングとチャンバライダーを除去したところで下級モンスターのダイレクトアタックで0になるライフだ。前のターンのように、急場しのぎで終わらせるわけにはいかない。

 

「私は手札から魔法カード、貪欲な壺を発動します! 墓地のヴァレット・トレーサー、マグナヴァレット・ドラゴン、シルバーヴァレット・ドラゴン、ヴァレット・リチャージャー、メタルヴァレット・ドラゴンの5枚をデッキに戻して2枚ドローします!」

「ここで貪欲な壺を引くか……悪運が強えこった」

「……強いのは、悪運だけではありません! 私はリボルブート・セクターの効果を発動! 墓地のマグナヴァレット・ドラゴンを守備表示で特殊召喚します!」

 

マグナヴァレット・ドラゴン ATK1800/DEF1600→ATK2100/DEF1900

 

「私はマグナヴァレット・ドラゴン2体で、オーバーレイ!!」

「なっ……X召喚だと!?」

「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築。エクシーズ召喚!!“天翔ける雄々しき轟き。二つの雷鳴と交わりし時、十万億土の扉開き、その力を現わす!”咆哮せよ!《ヴァレルロード・X・ドラゴン》!!」

 

《ヴァレルロード・X・ドラゴン》

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

ドラゴン族・闇属性レベル4モンスター×2

(1):X召喚したこのカードは他のモンスターの効果の対象にならない。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力・守備力は600ダウンする。その後、自分の墓地から「ヴァレル」モンスター1体を選んで特殊召喚できる。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに除外される。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚できず、直接攻撃できない。

 

「相手のEXデッキからモンスターが特殊召喚されたことで、墓地の迷い風の効果を発動。このカードをフィールドにセットする!」

「迷い風……ですが、そのカードを恐れません。更に手札から魔法カード、龍の鏡を発動!!」

「龍の鏡だと!!」

「私は墓地の闇属性・ドラゴン族モンスターであるソーンヴァレル・ドラゴンと守護竜ピスティを除外融合!“忌まわしき障壁に隔てられし絆よ。今、想いを弾丸に変えて遮るもの全てを撃ち抜け!”融合召喚!《ヴァレルロード・F・ドラゴン》!!」

 

《ヴァレルロード・F・ドラゴン》

融合・効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

ドラゴン族・闇属性モンスター×2

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドのモンスター1体と相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の闇属性リンクモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。

 

「手札1枚でヴァレルモンスター2体……だが、その2体でクリスタルウィングは―――」

「わかっています! だから、この2体の力を借りるんです!! 手札から速攻魔法《ベイオネット・パニッシャー》を発動!!」

 

《ベイオネット・パニッシャー》

速攻魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分のフィールド・墓地の「ヴァレル」モンスターの種類によって、以下の効果を適用する。自分フィールドに攻撃力3000以上のモンスターが存在する場合、このカードの発動に対して相手は効果を発動できない。

●融合:相手フィールドのモンスター1体を選んで除外する。

●S:相手のEXデッキから裏側表示のカードをランダムに3枚除外する。

●X:相手フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで除外する。

●リンク:相手の墓地からカードを3枚まで選んで除外する。

 

「ベイオネット・パニッシャーは私のフィールド・墓地のヴァレルモンスターの種類によって、複数の効果を適用できます! 私のフィールドには融合モンスターのF・ドラゴン、XモンスターのX・ドラゴン、そして墓地にリンクモンスターのヴァレルソードが存在します。よって4つのうち3つの効果を適用できる! そして私のフィールドに攻撃力3000以上のモンスターが存在する場合、このカードの発動に対して相手はあらゆる効果を発動できません!!」

「なっ……!?」

「融合モンスター存在時の効果は相手フィールドのモンスター1体をゲームから除外します。消えなさい、クリスタルウィング!!」

 

 F・ドラゴンの放った弾丸がクリスタルウィングを異次元へと葬り去った。魔法・罠効果に耐性のないクリスタルウィングにこの効果を防ぐ術はない。

 

「クリスタルウィング!!」

「Xモンスター存在時の効果はフィールドの魔法・罠カード1枚を選んで除外する効果です! セットされている迷い風を除外します! そしてリンクモンスター存在時の効果は墓地からカードを3枚まで選んで除外する効果です! 除外するのはクリスタルウィング、クリスタル・ベル、ウィンター・ベルの3枚です!!」

 

 X・ドラゴン、そして墓地に眠るヴァレルソードがホワイトのフィールドおよび墓地を荒らしていく。ホワイトのフィールドに残った攻撃力2400のチャンバライダーが1体のみとなってしまった。

 

「ヴァレルロード・F・ドラゴンの効果を発動します! 私のフィールドのモンスター1体と相手フィールドのカード1枚を破壊します! 破壊するのはチャンバライダーおよびヴァレルロード・F・ドラゴン自身です!」

 

 そして唯一ベイオネット・パニッシャーの脅威から逃れたチャンバライダーはF・ドラゴンの放った捨て身の一撃で破壊される。これでホワイトを守るモンスターは1体も存在しなくなってしまった。

 

「っ、散々やってくれたな……!」

「これはお返しです。墓地のヴァレルロード・F・ドラゴンの効果を発動します! このカードを除外することで、墓地の闇属性リンクモンスター1体を特殊召喚します! 戻ってきて、ヴァレルソード・ドラゴン!!」

「ヴァレルソード……!!」

「F・ドラゴンの効果で特殊召喚されたヴァレルソードはこのターン、効果を発動できません。最もX・ドラゴンはX召喚されている場合他のカードの効果の対象にならないため、ヴァレルソードの効果を受けませんが。それでも、攻撃力3000のモンスター2体がいることには変わりありません! バトルです! ヴァレルロード・X・ドラゴンでダイレクトアタック!“轟天のヴァレルキャノン”!!」

 

ヴァレルロード・X・ドラゴン ATK3000

 

ホワイト LP8000→LP5000

 

「ちいっ……!!」

「まだです! ヴァレルソード・ドラゴンでダイレクトアタック!“電光のヴァレルソード・スラッシュ”!!」

 

ヴァレルソード・ドラゴン ATK3000

 

ホワイト LP5000→LP2000

 

「ぐああああっ!!」

 

 先程のお返し、とばかりに2体のヴァレルモンスターの攻撃がホワイトを襲う。一気に6000ものダイレクトアタックを受けたことも相まって、ホワイトもまた皐月同様に大きく吹き飛ばされては地面に叩きつけられる。

 

「……よくも、やってくれたな……この借りは高くつくぜ!!」

「……そのようですね」

 

 一方で皐月は大きなダメージを与えたにも関わらず、浮かない顔をしていた。彼女の脳裏にはホワイトがSRデッキを使っているからこそ見える自分の負け筋が導き出されてしまっていたのだ。

 

(ベイオネット・パニッシャーの効果で私がクリスタルウィングやWWのEXデッキモンスターを除外したのは、死者蘇生などで蘇生させることを防ぐため、そしてチャンバライダーの効果によるサルベージを防ぐため。ですが、墓地にレベル変更が可能な赤目のダイスが残っている……)

「私はこれでターンエンド……です」

 

 

ホワイト LP6000 手札1枚

デッキ:32 メインモンスターゾーン:0 EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):0 墓地:5 除外:5 EXデッキ:11(0)

皐月 LP600 手札0枚

デッキ:31 メインモンスターゾーン:2(ヴァレルソード・ドラゴン、ヴァレルロード・X・ドラゴン ORU:2)EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):2(リボルブート・セクター、星遺物の守護竜)墓地:8 除外:2 EXデッキ:11(0)

 

 

ホワイト

 □□□□□

□□□□□□

  □ □

 □X□ヴ□リ

 □□星□□

皐月

 

○凡例

X・・・ヴァレルロード・X・ドラゴン

 

 

 

 

 

 

 

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