銀河の竜を駆る少女   作:Garbage

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先程投稿した第76話ですが、遊希のターンが丸々一つ抜けてしまっていたので、一度削除した上で再投稿させて頂きました。


銀河より生まれし混沌(修正版)

 

 

 

 

☆TURN06(遊希)

 

「私のターン……ドロー。私はカードを1枚セット。これで、ターンエンドよ」

 

 生きるか死ぬかの瀬戸際となった遊希のターン。しかし、彼女はドローしたカードをそのままセットするだけでこのターンを終えた。セットするということは罠カードか速攻魔法だろう。しかし、どのようなカードを伏せようと、このターンで戦局を一変させられなかったということは大きい。

 

鈴 LP3100 手札2枚

デッキ:34 メインモンスターゾーン:2(No.18 紋章祖プレイン・コート ORU:0、紋章獣アンフィスバエナ)EXゾーン:1(No.69 紋章神 コート・オブ・アームズ ORU:3)魔法・罠(Pゾーン:青/赤):0 フィールド:1(サベージ・コロシアム)墓地:16 除外:9 EXデッキ:7(0)

遊希 LP2700 手札0枚

デッキ:33 メインモンスターゾーン:0 EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):2 フィールド:0 墓地:17 除外:0 EXデッキ:12(0)

 

 

 □□□□□

サ□アプ□□

  □ コ

 □□□□□□

 □□伏伏□

遊希

 

 

☆TURN07(鈴)

 

「あたしのターン、ドロー。ざまあないわね、遊希。せっかくのドローも目当てのカードじゃないようで。でもまあ、色々とお世話になった相手だし……一思いにやってあげる。あたしはプレイン・コートを攻撃表示に変更。メインフェイズ1を終えてバトルフェイズに移るわ」

「待って。じゃあこのメインフェイズ1の終了時に私はリバースカードを発動する。永続罠、リビングデッドの呼び声。墓地の銀河眼の光子竜を攻撃表示で特殊召喚するわ」

 

 遊希がドローし、セットしたカードは永続罠のリビングデッドの呼び声。このカードの効果で遊希は再度銀河眼の光子竜をフィールドに呼び戻すが、コート・オブ・アームズが存在する以上、そのエクシーズキラーとしての効果は封じられたも同然。そしてコート・オブ・アームズは再びその光子竜の効果を得るのだ。

 

「蘇生カードを用意していたのね。でも発動タイミングを誤ったわね! もしあたしのモンスターが攻撃する時に発動していたらモンスターの攻撃を一度は止めることができたのに。バトルよ! コート・オブ・アームズで銀河眼の光子竜を攻撃!」

 

No.69 紋章神コート・オブ・アームズ ATK2600 VS 銀河眼の光子竜 ATK3000

 

「そしてコート・オブ・アームズの効果を発動! このカードとこのカードと戦闘を行う相手フィールドに存在するモンスター1体をバトルフェイズ終了時までゲームから除外する!」

 

 奪った光子竜の効果で異次元に消えるコート・オブ・アームズと光子竜。コート・オブ・アームズはオーバーレイユニットを失ってしまうが、それでも遊希を守るモンスターはいない。プレイン・コートとアンフィスバエナの攻撃で十分ライフを0にできる。このデュエルは鈴の勝ちで終わる―――誰もがそう思った。たった一人、そして一体の精霊を除いて。

 

 

 

「勝利を確信した時、それは敗北の始まりにもなる。あんたにはその意識が欠けているわ、鈴!」

 

 

 

「っ!?」

「リバースカードオープン! 罠カード《竜嵐還帰》発動!!」

 

《竜嵐還帰(りょうらんかんき)》

通常罠

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):除外されている自分または相手のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに持ち主の手札に戻る。

 

「竜嵐還帰……!」

「除外されているモンスター1体を対象として発動。そのモンスターを私のフィールドに特殊召喚するわ」

「っ、光子竜をそれで呼び戻すつもりね。これが狙いだったとは」

「……何言ってんのあんた? 特殊召喚するのは光子竜じゃない! あんたのコート・オブ・アームズよ!!」

 

 次元の壁を嵐と共に破って舞い戻ったコート・オブ・アームズは遊希のフィールドに現れる。オーバーレイユニットを持たないため、攻撃宣言時に相手のカードを破壊する効果こそ発動できないが、プレイン・コートやアンフィスバエナの攻撃力を上回っているこのモンスターに攻撃を仕掛けることもまた無意味にライフを減らすだけであった。

 

「あたしのコート・オブ・アームズを……」

「どうする? まだバトルを続けるつもりなのかしら?」

「サベージ・コロシアムの効果でライフを回復……と言いたいところだけど、バトルを行ったモンスターがフィールドに存在しない場合、ライフは回復しない。バトルフェイズを終了するわ」

「バトルフェイズ終了と同時に光子竜は私のフィールドに戻ってくる。一度フィールドを離れていることでリビングデッドとの繋がりも切れた。完全蘇生よ」

 

 本来ならばここで鈴は勝っていた。勝つビジョンしか見えていなかった。しかし、1枚のカードで全てが変わってしまった。遊希の言う「勝利を確信した時、それは敗北の始まりにもなる」というのはまさにこういうことなのだろう。

 

「あたしにできることは……ない。ターンエンドよ」

「じゃあサベージ・コロシアムの効果を発動。攻撃宣言をしていないプレイン・コートとアンフィスバエナを破壊する! そして竜嵐還帰で特殊召喚されたコート・オブ・アームズは持ち主の手札に戻る。最も、Xモンスターが戻るのはEXデッキだけど」

 

 モンスターの効果を奪い取り、カードの効果では破壊されない。しかし、抜け穴のないカードなど存在しない。それがこのデュエルモンスターズというゲームだ。遊希はコート・オブ・アームズの弱点である“破壊以外の除去”を竜嵐還帰のデメリット効果で突いたのだ。墓地へ送られると死者蘇生などのカードで再利用される恐れがあるため、EXデッキのモンスターに対する除去手段としてはデッキバウンスが最適。遊希は竜嵐還帰をドローしてからそれを狙い続けていたのである。

 

「墓地に送られたプレイン・コートの効果を発動! デッキから3枚目のアバコーンウェイとユニコーンを墓地へ送る!」

 

鈴 LP3100 手札2枚

デッキ:32 メインモンスターゾーン:0 EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):0 フィールド:1(サベージ・コロシアム)墓地:23 除外:9 EXデッキ:8(0)

遊希 LP2700 手札0枚

デッキ:33 メインモンスターゾーン:1(銀河眼の光子竜)EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):1(リビングデッドの呼び声)フィールド:0 墓地:17 除外:0 EXデッキ:12(0)

 

 

 □□□□□

サ□□□□□

  □ □

 □□光□□□

 □□□リ□

遊希

 

 

☆TURN08(遊希)

 

「私のターン、ドロー」

(このカードをここで引くか……でも、今欲しかったカードじゃない)

「バトル。銀河眼の光子竜でダイレクトアタック! “破滅のフォトン・ストリーム”!」

 

銀河眼の光子竜 ATK3000

 

鈴 LP3100→LP100

 

「っ……!!」

「残りライフ100。サベージ・コロシアムが無ければ終わっていただけに残念ね。でも、ライフが1でも残っている限り私は手を抜かない。サベージ・コロシアムの恩恵を受けさせてもらうわ」

 

遊希 LP2700→LP3000

 

「バトルフェイズを終了。ターンエンドよ」

 

鈴 LP100 手札2枚

デッキ:32 メインモンスターゾーン:0 EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):0 フィールド:1(サベージ・コロシアム)墓地:23 除外:9 EXデッキ:8(0)

遊希 LP3000 手札1枚

デッキ:32 メインモンスターゾーン:1(銀河眼の光子竜)EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):1(リビングデッドの呼び声)フィールド:0 墓地:17 除外:0 EXデッキ:12(0)

 

 

 □□□□□

サ□□□□□

  □ □

 □□光□□□

 □□□リ□

遊希

 

 

☆TURN09(鈴)

 

(残りライフ100……あたしは結局勝てないの? いや、そんなことはない! このドローに全てをかけてやる!)

「あたしのターン、ドロー。魔法カード、貪欲な壺を発動。墓地のモンスター5体をデッキに戻して2枚ドローするわ。あたしは墓地のトロイメア・グリフォン、ユニコーン、フェニックス、ケルベロス、アンダークロックテイカーをEXデッキに戻して2枚ドロー!」

(EXデッキのモンスターで墓地が肥えているからメインデッキを増やさず2枚ドロー……これがあるから墓地が肥えるデッキは嫌なのよ)

―――お前も銀河の修道師を使っているだろう……というツッコミはやめておこう。

「……墓地の紋章獣ユニコーンの効果を発動。このカードをゲームから除外し、墓地のサイキック族Xモンスター1体を特殊召喚する。プレイン・コートを特殊召喚するわ」

「またプレイン・コート? 壁にしては随分頼りないわね」

「ええ、壁にするには脆すぎる。だからこうさせてもらうわ! 私は手札から魔法カード《RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース》を発動!!」

 

《RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース》

通常魔法

自分フィールド上のランク4のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる。

選択したモンスターよりランクが1つ高い「CNo.」と名のついたモンスター1体を、選択した自分のモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

「RUM……!?」

「リミテッド・バリアンズ・フォースはランク4のXしかランクアップできないけど、種族や属性に関係なくCNo(カオス・ナンバーズ)にランクアップさせることができる! あたしはランク4のプレイン・コートでオーバーレイ! 1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築! ランクアップ! カオス・エクシーズ・チェンジ!!」

 

 プレイン・コートの身体が光の球体へと変わって天へと昇っていく。無機質ながら何処か神秘的なプレイン・コートはあまりにも禍々しい様相のモンスターとなって生まれ変わった。

 

 

 

 

 

―――“神の名を持ちし者よ。我に歯向かう愚か者に死の裁きを! そして解放しろ、封印されし究極の力を!!”―――

 

 

 

 

 

―――《CNo.69 紋章死神カオス・オブ・アームズ》!!―――

 

 

 

 

 

《CNo.69 紋章死神(デス・メダリオン)カオス・オブ・アームズ》

エクシーズ・効果モンスター(オリジナルカード)

ランク5/光属性/サイキック族/攻4000/守1800

レベル5モンスター×4

(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。相手フィールド上のカードを全て破壊する。

(2):このカードが「No.69 紋章神コート・オブ・アームズ」をX素材としている場合、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールド上のモンスター1体を対象として発動できる。エンドフェイズ時まで、このカードの攻撃力は選択したモンスターの元々の攻撃力分アップし、このカードは選択したモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

 

 

 

 

 

「カオス・オブ・アームズ……コート・オブ・アームズが更に進化したということ!?」

「カオス・オブ・アームズの攻撃力は4000。銀河眼の光子竜を上回っているわ! バトルよ! カオス・オブ・アームズで銀河眼の光子竜を攻撃!“カオス・デス・ドゥーム”!」

 

CNo.69 紋章死神カオス・オブ・アームズ ORU:1 ATK4000 VS 銀河眼の光子竜 ATK3000

 

「っ、銀河眼の光子竜の効果を発動! このカードとこのカードと戦闘を行うモンスターをゲームから除外する!」

 

 攻撃力4000のモンスターを野放しにはできないし、ここで光子竜を失えばまず勝ち目はない。光子竜の効果で光子竜とカオス・オブ・アームズは異次元へと消えた。

 

「バトルフェイズを終了するわ。光子竜とカオス・オブ・アームズはフィールドに帰還する。一度フィールドを離れたことでカオス・オブ・アームズはEXゾーンからメインモンスターゾーンに移動するわ」

「Xモンスターを除外した光子竜の攻撃力は、そのオーバーレイユニットの数×500ポイントアップする」

 

銀河眼の光子竜 ATK3000→ATK3500

 

「オーバーレイユニットを奪われるのは残念だけど、カオス・オブ・アームズはコート・オブ・アームズにあった効果で破壊されない効果を失っているからしょうがないわね。メインフェイズ2に移行。あたしはこれでターンエンドよ。あ……一つ教えてあげる」

「……何?」

「カオス・オブ・アームズは相手モンスターの攻撃宣言時に相手フィールドのカードを全て破壊する。あたしのフィールドにはサベージ・コロシアムがある。ここからどう巻き返すのか……見せて貰いたいわね。ターンエンド」

 

 

鈴 LP100 手札2枚

デッキ:31 メインモンスターゾーン:1(CNo.69 紋章死神カオス・オブ・アームズ ORU:0)EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):0 フィールド:1(サベージ・コロシアム)墓地:18 除外:10 EXデッキ:12(0)

遊希 LP3000 手札1枚

デッキ:32 メインモンスターゾーン:1(銀河眼の光子竜)EXゾーン:0 魔法・罠(Pゾーン:青/赤):1(リビングデッドの呼び声)フィールド:0 墓地:17 除外:0 EXデッキ:12(0)

 

 

 □□□□□

サ□□カ□□

  □ □

 □□光□□□

 □□□リ□

遊希

 

○凡例

カ・・・CNo.69 紋章死神カオス・オブ・アームズ

 

 

☆TURN10(遊希)

 

「私のターン、ドロー。ねえ、鈴」

 

 ドローしたカードを見た遊希はまるで過日を懐かしむかのような優しい顔を見せた。真剣なデュエルの最中に彼女がこのような顔を見せるのはとても珍しいことである。

 

「……何よ?」

「あんたのそのデッキは自分で組んだものではないでしょう? まあ、当然よね。コート・オブ・アームズとかカオス・オブ・アームズとか……書き変えられたカードが入ってるんだから当然と言えば当然か」

「何が言いたいの? あたしを馬鹿にするつもり?」

「別にそんな意味はない。私はね、前まであなたが使っていた【儀式青眼】というデッキが好きだった。竜司さんの後を継ぎつつ、竜司さんとは違う方法で強くなろう、青眼を使いこなそうっていう意志が感じられたの」

「……」

「今こうしてあんたとデュエルをして思ったの。あんたにはあのデッキが一番似合ってる。だから、あのデッキの強さを改めて教えてあげるわ! 私は手札から―――マンジュ・ゴッドを召喚!」

「……は?」

 

 召喚されたのはマンジュ・ゴッド。召喚成功時にデッキから儀式モンスターもしくは儀式魔法1枚を手札に加える儀式召喚を駆使するデッキには必須といえるカードだ。

 

「マンジュ・ゴッド? なんで、あんたのデッキとはまるで噛み合いがないじゃない!」

「ええ、一応《光子竜の聖騎士》という儀式モンスターは存在するけど、使うなら特化しないといけないから普通は入らない。でも、普通のデッキじゃ今のあんたには勝てないだろうし、何よりあんたを取り戻すためにはこのカードは絶対に必要だった。マンジュ・ゴッドで私はデッキから儀式魔法、カオス・フォームを手札に加える」

「カオス・フォーム……!? まさか……」

「そのまさかよ。私は墓地の太古の白石の効果を発動。このカードをゲームから除外し、墓地のブルーアイズカード1枚を手札に加える。そして儀式魔法、カオス・フォーム発動! 私はフィールドのレベル8モンスター……銀河眼の光子竜をリリース!」

「光子竜を儀式の生贄に……」

 

 光子竜の魂を飲み込んだことで混沌の扉が開く。生贄を捧げられた目覚めたのは闇に落ちた光の竜。

 

 

 

 

 

―――“光子の力をその身にやつした竜よ。闇へその身を落とし、極限の混沌より新たなる力を以て発現せよ!”―――

 

 

 

 

 

―――儀式召喚!!―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!!―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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