ハイスクールD×D 紅の目を持つ忍   作:藤堂桐戸

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うん、自身無いな〜 上手く文章に出来ない……


5話 討伐と疑い

町外れにて…

 

小道で少女に一言言って去ったミライは住宅街を適当にぶらぶらと歩いていた。不審さを出さないようにこの世界の人間の姿に変化して視察していたのを、いきなり見破られてしまうとはミライも思わなかったのだ。歩いている内に気付けば夜になっており、辺りはすっかり暗くなっていた。

 

 

「まさかいきなり正体を見破られるとはな。………あ〜、よくよく考えたら、あいつを幻術にかけて内部の情報を引き出せば良かったな」

 

 

(にしても……見られてるな。いや、尾行されてるのか?)

 

 

貴重な情報源を見逃し、失敗したな〜と思いつつ歩いていると、何処からか微かな違和感を感じる。妖怪でも無く、同じ忍でも無い感覚。そしてそれとは別にもう一つの違和感も感じていた。ミライは不審に思い、その違和感の正体を掴もうと近くの家屋の屋根に飛び移る。しかし屋根に登ったはいいが、肝心の違和感の中心が分からず、どうやって突き止めるかと頭を悩ませる

 

 

「……仕方ない、あいつ等に頼むか」

 

 

自分だけ悩んでいても仕方ないと、索敵、偵察に長けた仲間を呼ぶ事にしたのだ。歯で親指を噛み切り、印を結ぶと手を地面に付け、術を発動させる

 

 

「口寄せの術!」

 

 

地面に術式が現れ、白煙と共に何かが現れる。煙が晴れると、そこには四匹の猫が居た。猫達に共通点はあまり無く、毛の色も灰色や白黒の猫であったり、中には傷がある猫も居た。唯一共通点としては、皆体に木の葉のマークがある布を付けている。そして、猫達の四匹の内一匹、灰色の猫がミライへと顔を上げて話し出す

 

 

主様(ぬしさま)、要件は?」

 

 

「この街を調査したい。お前達は『裏の存在』の探知をしてくれ。妖怪、忍、一般の人間じゃない奴を全て探し出せ。十分以内だ」

 

 

「分かりました。散!」

 

 

ミライの指示を聞き、猫達はすぐさま四方へと散って行った。猫は猫と言っても、ミライが呼び出したのは忍の任務の補助を目的に育てられている『忍猫』である。一般の猫とは違い、音を立てずに歩く為隠密に長け、猫特有の耳や髭を使った探知能力を持っており、索敵には最適ともいえる。そして猫は足の中に鋭い爪を持っており、瞬発力、跳躍力、走力等といった身体能力も高い。これらを合わせ、鍛え上げれば小さいながらも優秀な尖兵へとなるのだ

 

 

(さて、鬼が出るか蛇が出るか。『敵』でないといいが……)

 

 

「手を出すつもりは無いのか?」

 

 

ミライが屋根の上でそう呟くが、何も起こらない。違和感を感じてからミライは誰かに見られている気がしてならなかった。試しに声を出してみるが反応は沈黙。誰かが出てくる気配も無く、ただ見られている感覚だけが残っている。そんな中、ミライが呼び出した猫の内一匹が焦った表情で戻ってきた。

 

 

(あるじ)、ちょっと来てくれないか!」

 

 

「どうした、何か異常でもあったか?」

 

 

「町外れの一角、朽ち果てた建物の中から妙な巨大な力を感じた。しかも、そこから人間の血の匂いがする!」

 

 

「……分かった、すぐに案内しろ!」

 

 

ミライが今感じている違和感をどうしようかと思っていたが、最初に感じた違和感の正体かもしれないと思い、すぐにその正体を暴いてもう一つも暴く為に忍猫が言う建物に向かい始める。

 

 

「ここなのか?」

 

 

「ああ、間違いない。この建物の中だ」

 

 

猫の誘導について行って数分、町外れにある建物の前にミライ達は居た。忍猫の言う通り、建物は朽ち果てていた。建物は大きく崩れ、壁には大きくひびがあったりしていた。周りには建物の瓦礫らしき物が散乱しており、建物も無造作に放置されているので、普通なら危険で誰も寄り付かない場所であった

 

 

「なら、調べてみるか」

 

 

ミライが懐から巻物を出し、予め巻物に入れていた刀を口寄せする。そして取り出した刀を片手に忍猫と共に建物の中に入っていった

 

 

「確かに、血生臭い匂いがするな」

 

 

「相変わらず嫌な匂い。早く帰りたいよ〜〜」

 

 

「こうなった原因を見つければ、早く帰れるぞ?無断で帰るのは許さないからな」

 

 

建物に入ってすぐに、血特有の鉄の匂いや腐敗臭が漂っているのが理解させられる。忍猫の方もこの匂いに嫌気が差してきたが、ミライがそれを許さない。しかし、長い間探しているが、原因の欠片すら見つからない。あるとすれば、所々にある瓦礫の山だけである。流石にミライもイライラして来て忍猫を睨みながら言う

 

 

「気配はあるが見つからない。どういう事だ?」

 

 

「……もしかしてだけど……(あるじ)、ちょっと床を壊してみてくれない?」

 

 

「何でだ?」

 

 

「さっきから、瓦礫の山から微かだけど 風の音が聞こえるんだ。だから、この下に地下があるのかもしれないと思ったんだ」

 

 

「なるほどな」

 

猫の聴覚は人間の約四、五倍と言われ人間が聞き取れない音を猫は聞き分ける事が出来るのだ。ミライはすぐに印を結び始める。するとミライの右手に青い雷が起こり始め、右手を床に向ける

 

 

「雷遁・雷突貫!」

 

 

ドォォォン!!

 

 

「「!?」」

 

 

右手に纏った雷が槍の様に形を変えて突撃していき、爆音と共に建物の床を破壊する。忍猫の読み通り、建物の下に空間があったが、破壊した瞬間、建物内よりも色濃い今まで嗅いだ匂いを濃縮したような悪臭が吹き出してくる。思わず鼻を塞ぎたくなるがその悪臭に耐えながらミライと忍猫は、破壊した穴へと入っていった

 

 

「ん?これは、これは……」

 

 

「っ!……こいつがこんな風にした原因か」

 

 

地下空間に入ると、そこに居たのは床に座って人間の体を貪る男が居た。男の周りは人間だったモノと思われる肉片や血で出来た沼に囲まれていた。ミライは咄嗟に刀を抜き男へと向けて戦闘態勢へと入る

 

 

「うっ……も、もう無理!(あるじ)、ごめんなさい!!」

 

 

「ふっ、獣にはこの匂いには耐えられなかったみたいだな。さて、貴様は何だ?どうやら悪魔祓い(エクソシスト)では無いようだ、神器保持者でも無い。ただの人間が剣を持って、ここに何しに来た?」

 

 

「お前を殺しに来た」

 

 

忍猫はあまりの悪臭に耐えきれず、煙と共に消えていってしまった。残ったのは刀を敵に向けるミライと血塗れの男だけ。男は口に付いた血を腕で拭い、ゆっくりと立ち上がるとミライの事を睨みつける。男の睨みに臆する事も無くミライは冷静に自分が来た目的を伝える。すると、それを聞いた男は突然笑い出す

 

 

「ハハハハッ!悪魔である俺を殺すだと?ひ弱な人間(食料)の分際でよくほざく。態々命を捨てに来るとはな」

 

  

「確かに、この世界の人間は力が無い。だが……」

 

 

バシュ!

 

 

「っ!!」

 

 

「俺は他とは違い力がある人間だ。力が無い人間と一緒するな、人外」

 

 

男がミライを見下し、高笑いしていると男の前からミライが消える。消えると同時に男の片腕は何故か切り落とされていた。男はすぐに理解する。目の前の人間が刀で自分の腕を斬ったのだと。ミライの言う通り、確かに他の人間とは違うと理解するが、男はそれよりも自分の腕を切った事に対する怒りがこみ上げてきていた

 

 

人間(食料)がっ!!下等生物が、調子に乗るなっ!!」

 

 

「……なるほど、人外らしい姿になったな」

 

 

腕から血を大量に出しながらミライに対し殺意と怒りが男から発せられる。すると、男の体がいきなり膨張し始める。男の体は膨張すると同時に体の作りを変えていく。ミライと同じ位の男が今や二メートルを超す巨体になり、体も筋肉質になり皮膚は緑へと変化し、背中から翼まで生えた化物へと豹変する。しかし、この状況下でもミライは冷静に敵を見ていた

 

 

(さっきは出来なかった幻術からの情報の抜き出しをしようかと思っていたが、これはもう無理そうだな。殺すしか無い)

 

 

「死ねぇぇ!!」

 

 

「邪魔だ!!」

 

 

ガキン!!

 

 

「!?……チッ!」

 

 

男がミライに向かって突撃し殴打を繰り出す。ミライはこれを躱して、首を切り落とそうとするが、刀が弾かれ、まるで金属が衝突し合うかのような音を出すだけに終わる

 

 

「無駄だ!!そんな鈍らで今の俺が斬れるかぁ!!」

 

 

「鈍らか。なら、お前を斬れるようにすればいい」

 

 

刀を地面に突き刺し、印を結んでさっきと同じように右手に雷遁を纏わせて突き刺した刀を取る。刀を取ると同時に雷遁を刀へと流し込み、男へと構える。その間に男はミライに向かって拳を振り上げて突進していた。

  

 

「今度こそ死ねぇぇ!!」

 

 

ズバッ!!

 

 

ミライはすかさず男の殴打を躱し、雷遁を纏わせた刀で男の首を跳ね飛ばす。首は地面に落ち、首から噴水のように血が噴き出ながら男は倒れる。ミライは刀の雷遁を解除し鞘へと収める

 

 

「はあ、今回は失敗だったな……」

 

 

 

 

「何処が失敗?B級はぐれ悪魔を無傷で倒したのに。忍が一人ではぐれを討伐なんて、中々出来ないと思うけどな」

 

 

「!?」

 

 

ミライが男の死体を見て、ため息を吐きながら後悔していると、背後から声がしたので、ミライは慌てて振り向く。するとそこにはミライの事をジロジロを見ている青髪の着物姿の少女。これだけを聞くと普通の少女かと思うが、明らかに人間では無い事を表す耳と尻尾があった。おまけに少女の瞳の色が左右で違い、右が黄色、左が緑色の目をしていた。いきなり背後に現れた妖怪、ミライは刀に手を添えながら警戒心剥き出しで話し出す

 

 

「気配も無く背後に現れるとはな。お前は何者だ?」

 

 

「私?猫魈(ねこしょう)又旅。この国にある京の里から派遣された『裏勢力』一員だよ。貴方と同じくね」

 

 

次に続く……

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