俺みたいな天才はバカといる方が丁度いい   作:Re:Yuu

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どうも、川合勇です。キャラの口調が合ってるか心配になる。誰か教えて!そして感想をください(切実)



3話

「ここが、Aクラスね」

二年生の教室がある階へと行き、まず目に入ったのは、ホテルのような教室がだった。とても広い教室の中には、リクライニングシート、ノートパソコン、個人エアコンに冷蔵庫。他にも色々と充実した設備が置いてある。

「これが一般生徒にやる設備か?勉強させる気ねえだろ」

呆れてため息しかでてこない。この教室だけでどんだけ金を費やしてるか考えたくないものだ。Aクラスは貴族かなんかですかねぇ。

「流石Aクラスと言ったところじゃな」

「これは凄いわね」

優子と秀吉も驚きを隠せないような表情で少し引いている。これから優子はここで勉強するのか、羨ましい。

「じゃあまた後でね」

「おう。後でな」

「頑張るのじゃぞ姉上」

優子が教室に入っていった後、俺達は教室へと向かう。Fクラスはどんな教室なのだろうか。Aクラスであれなら少しは期待できるかもしれない。ボロボロだろうが。

「秀吉。Fクラスはどんなんだと思う?」

考えるも、イメージが出てこないため、秀吉に聞いてみると、秀吉は少し唸る。

「うーん。まあボロいのは確定じゃろうな。もしかしたらボロ屋敷の可能性も⋯」

「ボロ屋式って、俺達は生徒だぞ?流石にそんな仕打ちはねえだろ」

ケラケラと笑いながら秀吉の意見を否定していると、Fクラスが見えてきた。プレートは至って普通。扉もボロいがまあ普通。特に支障はない。これなら大丈夫そうだ。やはり考えすぎか。そう思って秀吉の方を向くと、秀吉もホッとしていた。そしてこちらを見て、お互い笑い合い、教室の扉を開けた。そして、言葉を失った。まず床は畳だった。所々腐っているし、超荒れているが。机や椅子はなく、卓袱台と座布団があった。脚が折れているやつや、綿が無いやつがあったが。窓が割れている。寒そう。黒板とかもう見たくない。なんだよこれ。教室じゃねえよ。廃屋だ廃屋。ホコリいっぱいだよこのやろう。

「これが一般生徒にやる設備か?勉強させる気ねえだろ」

呆れてため息しかでてこない。この教室だけでどんだけ体調不良者が出るか考えたくないものだ。Fクラスは家畜かなんかですかねぇ。

「さ、流石Fクラスと言ったところじゃな」

秀吉も超引いている。Aクラスとは比較にならないほど。やばい。優子が超羨ましい。タイムマシン見つけて振り分け試験の前日に戻りたい。

「言っても仕方ねえか」

諦めて、俺達は教室へと入る。よし、一番マシな所を見つけないと。

「秀吉。ここにしようぜ。一番マシだ」

「それでも汚いがな⋯」

愚痴を言いながらも座る秀吉。途端にホコリがまい、秀吉が咳き込む。

「⋯⋯掃除するか」

「そうじゃな」

 

 

 

 

「さて、掃除が終わったのだが」

「どうした?蓮」

そう聞いてくるのは赤い短髪の俺の悪友、坂本雄二だ。こいつは俺達が掃除している時に入ってきた。そして掃除が終わったった瞬間、サンキュなとか言いながら秀吉の隣に座りやがった。なんでお前が座るんだよ!どけ!!そこをどけ!

「まあいいじゃねえか。俺代表だし。ここで一番頭いいんだし」

「よし、秀吉。ちょっと鉄人からテスト用紙貰ってきて。こいつボコボコにするから」

「わかったよ。どけばいいんだろ?」

流石に学力では勝てないと思ったのか、素直に退いてくれた。雄二は自分の座る席を見つけ、俺たちと同じように掃除(手伝わされた)した後、座ると、ポツリと言葉をこぼす。

「にしてもここは酷いな」

「ほんとにな。せめて掃除はして欲しかった」

「同感だな⋯」

雑談しながらほかの人達が来るのを待つ。教室のほとんどが埋まるのは数十分した後だった。雄二はおもむろに、教卓に立つ。HRが始まる時間が過ぎた時、ガラガラと扉が開き一人の少年が入ってくる。

「すいません、ちょっと遅れちゃいました♪」

「早く座れ、ウジ虫野郎」

「⋯雄二何やってんの?」

雄二の言葉に少年はビクッとするも、先生じゃないのが分かったのかジト目で見る。そんな少年に俺は声をかける。

「おっす、明久。相変わらずのアホ面だな」

「なんで僕は今意味のない罵倒されたの?」

少年、吉井明久は小首を傾げる。意味?あるわけねえだろ。俺と雄二はよくこいつをバカにする。見ていて面白いから仕方ない。

「というか、蓮もFクラスだったんだね。雄二はともかく」

「おい明久。そりゃどういう意味だ」

「雄二がバカって意味だよ」

睨み合う二人。今にも殴り合いそうな二人を止めたのは、他でもない先生だった。

「えーと、ちょっと通してくれますか?」

覇気のない言葉と共に現れたのは、寝癖のついた髪に、ヨレヨレの服を着た頼りないオジサンだった。

「それと、HRを始めるので席についてください」

「はい。わかりました」

「うーっす」

二人が座るのを待った後、先生は口を開く。

「えー、おはようございます。二年F組担任の福原慎です。よろしくお願いします」

先生は黒板に名前を書こうとして、やめた。チョークは用意しろよどうやって授業すんだよ。

「卓袱台と座布団は支給されていますか?不備がある人は申し出て下さい」

不備しかありません。なんてさすがに言えないのでぐっと堪える。

「せんせー、俺の座布団に綿がほとんど入ってないです!」

誰が不備を申し立て始めた。

「あー、はい。我慢してください」

「先生、俺の卓袱台の脚が折れています」

「木工用ボンドが支給されているので、後で自分で直してください」

「センセ、窓が割れていて風が寒いんですけど」

「わかりました。ビニール袋とセロハンテープをの支給を申請しておきましょう」

不備を直してくれない件。聞いた意味あんのかって大声でツッコミそうになったわ。

「必要なものがあれば極力自分で調達するようにしてください」

ひび割れた窓と蜘蛛の巣と落書きを見る限り、衛生面的に必要なものが多すぎるんですがそれは。

「では、ずつ自己紹介でも始めましょうか。廊下側から一人ずつお願いします」

先生の言葉を聞いて、秀吉が立ち上がり自己紹介を始める。

「木下秀吉じゃ。演劇部に所属しておる」

周りがうるさい。キャーキャーするのは分かるが秀吉は女ではないからな明久。

「⋯⋯⋯土屋康太」

次は口数のない土屋康太だった。彼はムッツリーニと呼ばれていて、俺もどれだけ世話になったことか⋯⋯っと、次俺か。

「どうも、畠山蓮です。遅刻して、Fクラスに入ることになりました。どうぞよろしく」

おいおい、ここ笑うところだぞ。静かになってんじゃねえよ。笑えよ、悲しくなっちゃうだろうが。

「蓮もバカだね」

クッソ!明久に言われたってのがめっちゃ腹立つ!!!でも言い返せねえ!!後で明久を殴ろうと決意していると、女子の声が聞こえそちらを向いた。野郎共のたまり場になっていたこの教室に女の子がいるとは。これがいわゆる掃き溜めの鶴───

「趣味は吉井明久を殴ることです☆」

では無かった。誰だ!ピンポイントでやばい趣味をお持ちの方は!⋯⋯あ、え?ほんとに誰?誰ですか!?胸はないがモデル体型で、ポニーテールを揺らしている少女。胸はないが(2回目)。

「なあ秀吉。あのやべえやつ誰?」

「ん?ああ、島田美波じゃ。前に話したじゃろ?明久の天敵じゃよ。」

あいつがあの島田美波か。島田が明久に笑顔で手を振ると、明久は怯える。おーおー。さすがは天敵様だ。むしろなんで俺あいつのこと知らなかったの?まあどうでもいいか。興味ないし。そんなことを思っていると、明久の番となっていた。

「吉井明久です。気軽に『ダーリン』と呼んでくださいね♪」

『ダァァァーーーリィィーーン!!!』

帰りたい!帰りたいよ!!なんで自己紹介で野太い男のダーリンを聞かなきゃなんねえんだよクソが!!吐き気するわ!!!

「───失礼。忘れてください」

明久もそう思ったのか、口を押さえながら席についた。だったら最初からやるんじゃねえよ!死ね!!つかFクラスノリよすぎだろ!いらんはそんなの!

ため息をついて、机に突っ伏すとした瞬間、ドアが開き、ピンクのゆるふわした髪にウサギの髪飾りを付けている少女が入ってきた。

「お、遅れて⋯すいません」

「ああ、ちょうど良かった。今自己紹介の最中ですので、お願いします」

「あ、はい!姫路瑞希です。よろしくお願いします」、

姫路瑞希はペコリと頭を下げる。おいおいなんでお前がここにいんの?姫路はAクラス上位の頭を持った有名人だ。俺には劣るがな!

俺と同じことを思ったのか、誰かが手を挙げてなぜここにいるのかと質問する。聞き方によっては失礼な言い方だな。いじめみたいに聞こえるぞ。不思議。

「えっと⋯試験中に熱が出てしまいまして」

なるほど。確か姫路は病弱でも有名だ。それで途中退席したのだろう。可哀想に。

「ああそうそう、俺も熱(の問題)が出たせいでこんなクラスに⋯」

「ああ、科学だろ?あれは難しかったなぁ」

「妹が事故にあって心配で⋯」

「黙れ一人っ子」

「昨晩彼女が寝かせてくれなくって」

「今年一番の大嘘をありがとう」

ダメだ。このクラスはダメだ。なんでお前らの言い訳オンパレードが始まってんだよ。知らねえよそんなの。

姫路は逃げるように明久と雄二の隣の空いている卓袱台に座った。

「あのさ、姫──」

「姫路」

明久の言葉を遮る雄二。泣くなよ明久。ちゃんと面白かったから。

「はいっ。なんですか?えっと⋯」

「坂本雄二だ。体調はもう大丈夫なのか?」

「あ、それは僕も気になる」

明久がそう口を挟む。バカ!そんなことしたら姫路が驚くだろうに。

「よ、吉井君!?」

ほらな⋯ったく。フォローしてやるか。

「姫路、明久がブサイクですまん」

「悪いな姫路。明久も悪気はないんだ。こんな顔でも許してやってくれ」

明久か俺と雄二に食ってかかろうとした瞬間、姫路は焦ったように訂正する。

「そ、そんな!目もパッチリしてるし、顔のラインも細くて綺麗だし、全然ブサイクなんかじゃないですよ!むしろ⋯その⋯」

「そう言われると、確かに見てくれは悪くない顔をしているかもしれないな。俺の知人にも明久に興味を持っているやつがいたような気もするし」

「そ、それって誰ですか!?」

姫路が食いついてきたので、話して大丈夫なのか??と雄二に視線を送ると、雄二は悪い顔で返してからすぐに戻り名前をいう。

「確か久保⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯利光だったかな」

久保利光。日本、文月学園生徒のオスである。それを聞いた明久は涙目になりながら抗議する。

「ほんとうに言ってるの!?それ!?」

「安心しろ、半分冗談。⋯半分はな」

「え!?残りの半分は?蓮!?」

明久。本当に半分冗談だから。⋯⋯半分は。

「なんで目を合わせないの!?」

「ところで姫路。体はもういいのか?」

「あ、はい。もうすっかり元気です」

話を強引に変える雄二だったが、相手にされない明久はすごい必死だった。

「ねえ二人とも!残りの半分は!?ねえ!」

「はいはい。そこの人達、静かにしてくださいね」

流石にうるさかったのだろう。パンパンと教卓を叩き、先生は注意すると、音を立てて教卓が崩れた。

「⋯⋯替えを持ってくるので、自習しておいてください」

そんな脆いの置いてんじゃねえよ!と大声でツッコミそうになったわ。本当に。ん?明久と雄二が外で話していた。何だ?あいつらがやることは基本問題しか起こさないからあんま協力したくないんだが。

「坂本君。あなたで最後です。自己紹介をお願いします」

「やっとか。さて⋯」

雄二は立ち上がり、教卓の前まで、堂々進む。

「俺がこのクラスの代表の坂本雄二だ。俺のことは代表でも坂本でも好きなように呼べ」

マッスル赤ゴリラなんていいと思うのだが。怒られる未来しか見えないので後で明久にでも言わせておこう。

「さて、諸君らに聞きたいことがある」

そう言って雄二は辺りを見回す。かび臭い教室。古く汚れた卓袱台と座布団。ひび割れた窓。この教室の酷い要素を全員がつられて眺める。そして、雄二は静かに口を開いた。

「Aクラスは一人一人にシステムデスク、リクライニングシート、パソコン、個人エアコンに冷蔵庫」

この教室との設備の圧倒的な違いを言い始める雄二。何がしたいのだろうか。他の教室設備なんて。⋯教室⋯設備⋯まさか!

「⋯⋯不満はないか?」

『大ありじゃぁぁぁ!!!!!!』

Fクラスの叫びが教室に響き渡る。学費だの改善だのなんだのと不満の声が上がる。

「そうだろう!俺も代表として問題意識を持っている!!」

違う。確かに酷いとは思うが、問題は勉強していない、要領が悪いお前達だ。ただお前達が悪いんだ。文句を垂れている暇があるなら、勉強して、少しでもいい教室に入れるようにすればいい。このクラス制度の目的でもあるのだから。しかし、ただ一つだけ、革命的な案がある。今すぐにいい設備の教室にする方法。けどそれはFクラスには難しくて、失敗すれば更なる不満が満ちるだけだ。意味が無い。ありえなくて、非現実的な方法。つかぶっちゃけ超めんどくさいからやりたくない方法────

「我々Fクラスは、Aクラスに『試験召喚戦争』を仕掛けようと思う!!」

こうして、最悪で最高で楽しい生活が、幕をあげた。

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