この静かに暮らしたい殺人鬼に平穏を!   作:究極生命体になりかけた男

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前回の投稿から二ヶ月ってマジ…?

アニメ五部の感想。
ディアボロォォォオオオオ!!
絶頂☆死体
ポルナレフゥゥゥウウウウ!!
ジャーン☆ピエピエ☆ポールールー←ムカつくゥー!!
次の回のOPはキンクリか?
はたまた銀チャリのアレか?(それだったらどう表現するんだ?)
はたまた二、三話後にゴールドエクスペリエンスのアレを…。

このすばの再放送もジョジョのアニメも最終回が近い…。
終わったら何を生き甲斐して一週間一週間を生き抜けば良いんだ…?(空虚な人生)

デッドマンズQの吉良吉影がエリス様の神器回収を手伝う話を書きたいんだけど、時間軸とか考えたらどうしたら良いものか…。
番外(オリジナル)編で書いたら良いのかな…?


ジェントリー・ウィープスな冬 その④

「冬将軍だとォ!?何だそれは!!」

 

私は動揺していた。

そして、自分の迂闊さと不用意さを恨んだ。

私とした事が何故アクアが持ち掛けたクエストだというのに何の警戒もしなかったのか。

雪精討伐の手軽さ故に油断しきっていた。

こんなクソッタレな世界に楽して稼げる美味い儲け話なんてあるはずが無いのだ。

 

「現れたわね、冬将軍…ッ!」

 

「だからその冬将軍とは何なのか聞いているのだッ!!」

 

激しい程の吹雪を吹かせて現れたのは白の武装甲冑。

陣羽織を羽織った荒々しく猛々しい武士の姿。

見た事が無くとも日本人ならば知っている(・・・・・・・・・・・)であろうその姿。

コイツが冬将軍なのか…ッ!

冬将軍は腰に身に付けた刀を鞘から抜き、立てるように正面に構えた。

八双の構えというヤツだ。

ダクネスも鞘から剣を抜き身構えた。

そして、冬将軍はダクネスに斬りかかった。

 

「へっ!?」

 

キンッと綺麗なまでの金属音。

間抜けたダクネスの声も聞こえた一方で私達は衝撃を受けた。

 

「わ、私の剣が……!?」

 

冬将軍の刀を受けようとしたダクネスの剣があっさり真ん中から折れてしまったのだ。

折れた剣は勢い良く回転をしながら私の足下に突き刺さった。

ヒヤリと頰を伝う冷や汗。

よく洋画で拳銃の弾丸が頰を掠め取るシーンがあるが、あれとは比にならない程の戦慄が走った。

あのベルディアの時に感じた以上の威圧感というべきか、冬将軍からは凄まじいまでの圧迫感を感じる。

 

「【キラークイーン】私を守るんだッ!」

 

こういう時こそ平静を保つべきなんだろうが、そんな事を言ってはいられない。

冬将軍は油断すべき相手ではないのは直感だけで分かる。

それはどんなド素人冒険者であろうと自明だろう。

 

「ヤツは何なのだッ!冬将軍とやらについて教えろッ!!」

 

「冬将軍は冬将軍よ!テレビの天気予報とかで聞いた事あるでしょ?」

 

「はあ?異世界なのに何で武士なんだよ!?」

 

いつものようにカズマがツッコミを入れる。

 

「冬将軍には元々実体が無いの。出会った人々の思念を受けて、その姿となって実体化するの」

 

「はああああああ!?」

 

「多分どっかのハタ迷惑なチート転生者が『冬将軍って言ったらこれじゃね?』的なノリで考えてたに違いないわ」

 

「ふっざけんなよおおおお!!」

 

「冬将軍は討伐に懸賞金三億エリスもかけられている超大物よ」

 

「尚の事ふざけんじゃねえええええ!!」

 

「チッ…タンカスどもが……」

 

これだから能天気な転生者(アホ共)は嫌いなのだ。

いつしか出会ったミツルギもそうだが、転生者というヤツは自分の匙加減でしか物事を図る事ができないのか?

猿の知能テストを受けるモンキーと同義だ。

それはそれとしてスタンドも月までぶっ飛ぶような冬将軍の討伐報酬。

冬将軍が如何に危険な存在であるかを示唆していた。

 

「カズマとヨシカゲッ!冬将軍は寛大よ!きちんと礼を尽くして謝れば見逃してくれるわ!」

 

そう言うとアクアは雪の上に膝を付き額を擦り付けた。

現代日本においては相手の許しを請う為に行われる最たる恥辱とされるもの。

土下座だ。

その一方で爆裂魔法を撃ち放って力尽きためぐみんはそのまま死んだふりをしている。

戦意の欠片さえ見られない。

コイツらのプライドは濁り淀んだドブ川に捨てられる程安いものなのか。

 

「【キラークイーン】コレをヤツに投げろッ!!」

 

当然ながら私は違う。

私はアクアの忠告(これが忠告と言えるかは別として)を無視して【キラークイーン】で足下に突き刺さった剣の刃の部分を引っこ抜き、冬将軍に目掛け思い切り投げ飛ばした。

剣の刃は冬将軍目掛けて射られた矢のように鋭く向かっていく。

 

「何やってんのよヨシカゲ!!アンタ、死ぬ気ッ!?」

 

「五月蝿い黙っていろッ!!モンスター如きに脅えて逃れるのはまっぴらごめんだッ!私は決して逃げたりはしないッ!ましてや地に額を擦り付けるなどッ!!」

 

靴のムカデ屋で【シアーハートアタック】が敗北した時のようにプライドを投げ捨てた醜態を晒して目の前の敵から無様に逃げ出すのはしたくない事だ。

しかし、無慈悲と言うべきか、【キラークイーン】の腕力で投擲された刃は冬将軍にいとも容易く弾かれてしまった。

だが、そんな事は最初から分かり切っていた事、何も問題ではない。

剣の刃が冬将軍の間合いに入れば良いだけ(・・・・・・・)の話なのだから。

 

「第一の爆弾ッ!!」

 

弾かれてしまった刃は柔らかな雪の上に落ちる前に爆散した。

そして、刃が吹き飛んだのは冬将軍の間合いの中。

当然、強烈な爆破衝撃は冬将軍を襲う。

 

「吉良さんSUGEEEE!」

 

爆破の衝撃で吹っ飛ばされたのは冬将軍の片腕。

冬将軍の腕は肩ごと根こそぎえぐり取られるように消し飛んでいた。

これでヤツの脅威を半減させられた訳だ。

だが、まだ油断はできない。

冬将軍にはまだもう片方腕が残っている。

ヤツにかかれば並大抵の冒険者パーティなら軽く屠る事など造作無い事だろう。

 

「いや待てッ!!」

 

しかし、それでも冷静さに欠けるという事は救いようの無い程に愚かな事だ。

その場の感情や衝動に駆られるのはさらに始末が悪い。

自分の能力を過信するのと同じくらいに。

【キラークイーン】の爆弾を喰らった冬将軍の身体は崩れ去り吹雪へと帰した。

妙な感覚。

賞金三億エリスの化け物がこんなにも呆気なく終わってしまって良いのか…ッ!?

 

「何だとォ!?」

 

「だから冬将軍には実体が無いって言ったじゃない!」

 

アクアは降り積もった雪の上で膝を付きながら私を見た。

やはり忌々しい事に嫌な予感というものはどうにも外れないらしい。

 

「こ…これは……ッ!?」

 

吹雪が再び強く吹き荒れるとそこには冬将軍の姿が…。

しかも確かに【キラークイーン】の能力で吹き飛ばしてやった筈の片腕は、まるで何事無かったかのように元通りに治ってしまっている。

ダクネスの剣をあっさりとへし折るばかりか、私の【キラークイーン】の能力を受けてなお当たり前のように立っていられるとは…。

冬将軍というヤツはやはり化け物だ。

 

「クソッタレがッ!!【シアーハートアタック】ッ!」

 

精々私にできる事は冬将軍の足止めをする程度。

無敵の自動操縦といえど相手が悪過ぎる。

今は冬将軍から距離を取るための時間稼ぎに使う他無い。

逃げるのではない、あくまでも戦略的撤退だ。

しかし、その選択こそが冷静さに欠けたが故の最大の過ちだった。

 

『コッチヲ見ロォ!!』

 

「何ィィィイイイイ!?」

 

ギャルギャルとキャタピラを鳴らしながら、冬将軍ではなく私の方に顔面を見せる【シアーハートアタック】。

そして、自分自身のスタンドである筈の【シアーハートアタック】が私目掛けて突撃してきたッ!!

次の瞬間【シアーハートアタック】は爆発した。

 

「「「えっ」」」

 

死んだふりをしているめぐみん以外は予想外の出来事にそう反応する事しかできなかった。

 

 

それはあまりにもマヌケな光景だった。

 

「………」

 

吉良は自らのスタンドによって自爆したのだ。

魔王軍幹部のベルディアとの戦いにおいても大いに貢献?した【シアーハートアタック】が何故自分自身の本体を狙ったのか。

スタンド使いでも何でもない俺には分からない事だが、それがもし冬将軍による影響だとしたら…。

【シアーハートアタック】自体は吉良が自ら自動操縦だと言っていたし何らかの原因で暴走してしまったのだろうか。

 

「はあああああああああああ!?」

 

「ええええええええええええ!?」

 

沈黙から一転、俺とアクアの叫び声が炸裂しためぐみんの爆裂魔法みたく響き渡る。

驚きの声しか出てこない。

 

「ねえ…カズマ…嘘でしょ嘘よね!?」

 

「嘘だろおおおおおおおおお!?」

 

予想外過ぎるこの状況に俺とアクアは、群れとしての統率を失ったモンスターのように騒ぎ立てた。

 

「落ち着けアクア、カズマ」

 

「こ、これが落ち着いていられるかああああ!!」

 

「カ、カ、カズマ…あれ………ッ!!」

 

アクアがガクガクと震えながら指を差す。

 

「え?あああああああああああああ!!」

 

何事かとアクアが指差した先には剣を振り降ろさんとする冬将軍が。

あ、完全に終わった…。

 

「カズマ!」

 

「カズマさあああああああん!!」

 

「うわあああああああああああああああああ!!」

 

次の瞬間には目の前が真っ暗になった。

 

 

「…………ッ!」

 

ここまで不快な目覚めが今までにあっただろうか?

血液を大量に失った事による貧血感とそれに伴う頭を打ち付けるような激しい頭痛。

今までにこんなに気分を害するような目覚め方をした事は無かった。

…いや、この世界に来てからは割と珍しい事じゃあないな…。

 

「良かった、目覚めたみたいね」

 

目覚めるとすぐ目の前にアクアがいた。

本来であればあるはずの【シアーハートアタック】の爆発衝撃による怪我が無いのを見るに、アクアが私の怪我を魔法か何かで治療したのだろう。

魔法ってやつは何でもアリなのか…?

先程までの混乱を招いた元凶である冬将軍の姿はもうそこには無い。

ただ変わらない事と言えば相変わらず雪は降り積もり続いているという事だけだ。

後近くにカズマが倒れていた。

冬将軍にやられてしまったのだろう。

その近くの雪が血で真っ赤に染まっている。

ダクネスとめぐみんはカズマに寄り添い見守っていた。

 

「…気分はとても悪いがね……」

 

気分というのは精神衛生上という意味でもある。

そういう意味で今回は苦渋を舐める結末を迎える事になってしまった。

自分の能力を扱い切れずに破滅するくらい無様な事があろうか。

【シアーハートアタック】は遠隔自動操作であるという性質上、温度の高いものを優先して狙う。

しかし、冬将軍の体温は零度の世界、私達人間よりも極端に低い。

生物のみならずモンスターである以上、一定以上の体温を持たないのはありえないはずだが雪精や冬将軍はそれらを下回る。

だから、【シアーハートアタック】は本体である私目掛け突撃してきた。

それが私の推測だ。

現実的に考えると穴のある推測ではあるが、実体が存在しないというくらいなのだから至極当然と言えるかもしれない。

自暴自棄になって至った結論ではない事は断っておく。

だから、あの時冷静になって考えれば自爆する事など無かったのに、冬将軍に威圧され動揺してしまった。

反省しなくては………。

 

「…で私に何か言うことない?」

 

アクアが事を成し遂げたかのように胸を張る。

 

「君に何か言う事?」

 

「ええそうよ」

 

何か言う事だと…?

ああ…そうだな……そういう事なら腐る程ある。

 

「貴様!何故あんな化け物が出る事を黙っていたッ!?」

 

「ちょ!ええ!?」

 

私に治療を施したアクアへの感謝なんてモンじゃあない。

確かに【シアーハートアタック】の爆発で負った怪我は治っている。

だがそんな事は関係無い。

怒鳴り声を上げる私に涙目を見せるアクア。

恐らくアクアは賞賛の声を期待していたんだろうが、私にはその気なんて最初から無い。

今まで持ち込んできた厄介ごとに比べれば、ほんの些細な事だ。

そもそもアクアが街の正門を破壊しさえしなければ、背負い込む必要の無い面倒事だったのだから。

 

「【シアーハートアタック】ッ!この阿保を吹っ飛ばせッ!!」

 

『コッチヲミロ!!』

 

「なんで治療してあげた私がこんな目に遭うのよォ!!ただお礼を言ってもらいたかっただけなのにィ!!」

 

「なんて楽し……何をやっているのだヨシカゲ!!」

 

甲高く響くアクアの悲鳴。

ダクネスが【シアーハートアタック】を止めに入ったのは無視だ。

本体である私を止めようとしないのはワザとなのか…?

…考えるのはやめておこう。

無駄なストレスになってしまう…。

 

何故私がこんな目に遭わなければならないのか。

私はただ『心の平穏』を祈って生きているだけなのに………。




異世界かるてっと(一話冒頭)ネタ

アクア「どうして押しちゃいけないのよ!!良いじゃないちょっとぐらい!!」

カズマ「どう見ても怪しいだろこれ!!ひとまずバニルに見てもらった方が良い方が気がする!!」

吉良吉影「『キラークイーン』は既にスイッチに触っている………」

カズマ「えええええええ!?」

アクア「カズマーーッ!!」ドグオオオオン

吉良吉影「『第一の爆弾』」

カズマ「そっちかよ」

いせかるで吉良吉影書きたい。
それか誰か書いて。

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