星のカービィティンクルものがたり    作:鋼の彗星

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注意!

・この作品は、星のカービィの二次創作作品です。
・pixivに投稿したものを修正して投稿しています。
・オリジナル設定、パロディ要素を多く含みます。
・ゲーム、アニメ、文庫版の世界観がごちゃ混ぜになる場合があります。
・戦闘シーンや冒険はほとんどありません。


※今回のお話は、pixiv版とは別のオリジナル回となります。今回のようにタイトルに「A」(AnotherのA)と付いているお話は、pixiv版にはないオリジナルの話となります。

あらかじめご了承のうえ、お楽しみください!




第11話A ぞくぞく?秋の怪談

とある新月の夜。カービィたちは秘密基地でお泊まり会をしていた。アドレーヌとワドルディの料理やミービィのマジックショーでお泊まり会は大盛り上がり。そして全員が入浴を終えたところで、アカービィがこう切り出した。

 

アカービィ「まだ7時半か・・・。寝るにはまだまだ早いし、怪談話でもしようぜ?」

アオービィ「え゙っ。」

 

カービィ「かいだん?昇り降りする階段?」

キービィ「ちがうちがう。こわい話の怪談。」

アドレーヌ「面白そうね!」

ミービィ「やろやろ~。」

レービィ「さんせーい!」

 

アオービィ「わ、私パス・・・。」

アカービィ「どうせなら、誰のが一番怖かったか勝負しようぜ!パービィ。なんかいい道具ないか?」

 

アオービィの意見はスルーされた。

 

パービィ「オーケー。パンパカパーン!『恐怖メーター』!・・・こいつを誰かに取り付ければ、誰の怪談が一番怖かったかがすぐわかるぜぇ~。」

 

アカービィ「なるほど・・・。(チラッ)」

 

アカービィはアオービィを見つめてニヤリと笑った。

 

アオービィ「な・・・何?まさか・・・!」

アカービィ「審査員はお前だぁぁぁ!!!」

 

アオービィ「いやぁぁぁあ!!!」

 

アオービィは恐怖メーターを付けられ、逃げられないように部屋の柱に縛り付けられた。

 

アカービィ「よーし!早速始めようぜー。誰かネタのあるやつー?」

 

だが、誰も手を上げなかった。やろうやろうと言って集まったはいいが、全員ネタがすぐに思い付かなかったのである。

 

キービィ「怪談・・・。知ってるのあったかな。」

カービィ「シノビィでもいてくれたらなあ。何か知ってそうだし・・・。」

 

???「(にん)ッ!!」

カービィ「わっ!?」

 

シノビィ「お呼びとあらば即参上!シノの嬢推参!」

 

突然床が円形にくりぬかれ、シノビィが飛び出してきた。

 

キービィ(な、なぜ床から・・・。)

 

シノビィ「・・・なるほど。カイダン話ですか。・・・わかりました。私も参加しましょう!」

カービィ「やったあ!」

 

アドレーヌ「あ!はいはーい!最初は私からでいい?」

アカービィ「よーし決まりだ!最初はアドレーヌから!」

ミービィ「待ってましたぁ~!」

 

~一番手・アドレーヌ~

 

アドレーヌ「私たちの学校に密かに伝わる話なんだけど・・・。」

 

ミービィ「へえ~。学校の怪談かあ。」

 

アドレーヌ「放課後誰もいないはずの教室に、人影があるんだって。でも、よく見ると・・・。体の下半分が無いの!それで動き出すんだって!スイーって!スッゴく怖いの!」

 

最初は調子のいいスタートだったアドレーヌだが、途中からどんどん自分の感情が話の主になってしまった。

 

アカービィ(気持ちが先走ってうまく語れねえやつだな・・・。)

キービィ(下半身がないか・・・。まるでジオングだな。)

ミービィ「さ~判定は~?」

 

アオービィのメーターは・・・。100のうち15の目盛りを指していた。

 

アドレーヌ「えー!?こわいと思ったけど・・・。」

アオービィ(あ、あんまり怖くなかった・・・。)

 

アカービィ「よし。次!」

 

シノビィ「は、はい!」

 

~二番手・シノビィ~ 

 

シノビィ「あの、その・・・。カイダンとは言えこんなことお話ししていいのか・・・。」

ミービィ「ほうほう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シノビィ「・・・男の子の××って・・・。○○が△△で凹凸・・・?」

 

アドレーヌ「!?」

アカービィ「(ガタァン!)」

キービィ「キャーッ!」

レービィ「ふむふむ。」

カービィ「・・・???」

ミービィ「・・・。(ポカーン)」

パービィ「おやおやぁ。」

 

キービィ「・・・ストップストッープ!!」

 

シノビィ「・・・へ?」

キービィ「全っ然怪談じゃないぞ!これはY談じゃないか!」

シノビィ「えっ。これカイダンじゃないんですか!?・・・忍の里で色仕掛けの術の書を読んで習ったことを言ってみたんですけど・・・。」

アカービィ「・・・怪談を知らんとは・・・。いいか?怪談ってのはあーだこーだ・・・。」

 

シノビィ「なんだぁ。そうなんですね。・・・ならとっておきのがありますよ!」

キービィ「ほんとに大丈夫なんだよね?」

 

~仕切り直し~

 

シノビィ「・・・雪山で男を助けた娘は、雪女でした。男は寒さで凍え、がたがたと震えが止まりません。娘はどうにかして男を助けてあげたいと思い、火を起こし始めました。・・・ですが、火で周りが暖かくなると雪女は消えてしまうのです。・・・『忍法・細雪(ささめゆき)』。」

 

シノビィの話は、忍術による臨場感溢れる演出によりカービィたちを引き付けた。

 

シノビィ「・・・翌朝、男は雪女に助けられたと言って里に帰りつきましたが、以来この山で雪女を見た人は誰もいませんでした・・・。」

 

話し終わったシノビィに、全員が拍手を贈った。

だが恐怖よりも感動が勝っており、恐怖メーターはほとんど動いていなかったのだった。

 

アカービィ「結局だめか・・・。次ー。」

ミービィ「はぁ~い~。オイラがやるよ~。」

アドレーヌ「ミーくん・・・。怪談ってたちじゃなくない?」

ミービィ「ひどいなぁ~。」

 

~三番手・ミービィ~

 

ミービィ「むか~しむかし。お饅頭が大好きな、たいそう自分勝手で、それはそれは素行の悪い真っ赤な男がいました。」

アカービィ「・・・ん?」

 

ミービィ「お饅頭をもっと食べたい男は、知り合いの発明家を脅してお饅頭を増やす道具を作ってもらいました。」

 

パービィ「『バイバイ菌』~!こいつを振りかければ、なんでも増えるぜぇ~。」

レービィ「・・・なんでパービィ君が喋ってるの?」

パービィ「手伝いってやつさ。ケッケッケー!」

 

ミービィ「発明家の言う通り、お饅頭はみるみる増えていきました。・・・ところが流石に40個も食べれば、さしもの大好物と言えどすっかり飽きてしまいました。」

カービィ「えー?ぼくなら1000個はいけるよ?」

アドレーヌ「あはは・・・。」

 

キービィ「おいミービィ。あんまり怖くないぞー。」

ミービィ「これからだよ~。・・・・・・さて、男が目を離した隙に、お饅頭はあれよあれよと増えていきました。ついには屋根を突き抜け、男は家を失った!!」

シノビィ「そ、それは恐ろしい・・・。」

 

ミービィ「200個が400個。1000個が2000個。1億個が2億個・・・。困り果てた男は発明家に泣きついた!」

パービィ「『はひふへ砲』~!」

ミービィ「発明家の気転でお饅頭を宇宙に飛ばし、危機は過ぎ去ったのです。・・・が!」

 

キービィ「・・・が?」

 

ミービィ「なんとまあ発明家が飛ばす方向を間違えて、隣の星にお饅頭が!これまたあれよあれよと増えていき、次の朝。男がニュースを見てみると、隣の星はお饅頭で滅びていたのでした・・・。」

 

レービィ「うわぁ。地味だけど怖かったねー。」

 

ミービィ「結果は~?」

 

アオービィの恐怖メーターは、45を指していた。

 

ミービィ「やったね~!オイラが1番~!」

アカービィ「・・・おい。たいそう自分勝手でそれはそれは素行の悪い真っ赤な男って、誰のことだ?」

 

アカービィがミービィの肩をぽんと叩いた。

 

ミービィ「あはは~・・・。ほ、他にネタのある人いない~?」

全員「・・・・・・。」

ミービィ「いないみたいだね~。じゃあ~、1番怖かったのはオイラってことでいいかな~?」

 

みんな「「はーい!」」

 

シノビィ「・・・あ!私夜の見回りがあるので、これにて失礼します!」

アカービィ「おう!」

 

ミービィ「えーと、シノビィが抜けたから~。1、2、3・・・10・・・、10?あれ~?オイラたち9人だよね~?」

 

全員「「えー??」」

 

見ると、カービィたちに混じって、半透明な女の子が手をあげていた。

 

アオービィ「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」」

レービィ&アドレーヌ「でたぁぁぁ!」

カービィ「すごーい!本物の幽霊だあ!たのしかったねー!」

幽霊「はい!とても!」

アオービィ「・・・ガクッ!(ボンッ!)」

アカービィ「あぁ!?メーターが壊れた!!」

ワドルディ「ひぇぇぇ!」

パービィ「ケーッケッケッケ!」

 

怪談の場には呼び込みやすい・・・そう言われているが、幽霊もやはり、怪談に興味があるのだろうか。

・・・ともかくこの晩、ほとんどのメンバーが眠れなかったのは言うまでもない。

 

おしまい




投稿が空いてしまってすみませんでした。ちょっと忙しい時期にはいってしまったりスランプになったりと散々ですが、失踪するつもりはありませんので、どうか温かく見守って下さると幸いです。

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