強力なナメック星人は頭さえ無事ならば再生できるという。ムーツも例外ではない。
フリーザにより投げ飛ばされた頭部は、幸運にも最長老の住み処に落ちた。
頭部のみからの再生により体力を著しく消費したムーツは、そのまま最長老の元に歩んだ。
「ムーツですか、どうやら…この星もお仕舞いのようですね…」
「最長老、申し訳ない」
ムーツは自分の頭を差し出し、最長老の手を置かせ記憶を共有した。
「なるほど…わかりました」
今この場には最長老とムーツの他に、最長老様護衛のネイル、先程孫悟飯達により救出されたデンデがいる。
デンデはムーツの体力を回復させ、ネイルの後ろに隠れた。
「最長老、我が潜在能力を解放してくれないでしょうか?」
「うむ、そうするしかあるまい」
最長老は再びムーツの額に手を置いた。
一瞬後、ムーツは先程とは格段にレベルが違う次元にパワーアップしていた。
先程までの戦闘力が祖ムーツの衰退し、ムーツジュニアを生んだときの戦闘力ならば、今ここに立っているムーツジュニアの戦闘力は、スラッグの暴走を食い止めた全盛期の祖ムーツの戦闘力と同等の力を有している。
「ネイル、貴方も来なさい」
ムーツの思考を読み取ったとき、こうするべきだと具申した。
ネイルの戦闘力も一桁変わるほどの大変貌を遂げた。
「最長老様、私の力を上げたと言うことは、ムーツと協力し奴等を倒せと言うことでしょうか?」
「違う、ムーツよ説明してやってくれ」
「承知。ネイル、単刀直入に言わせてもらうと俺と融合してほしい」
「なるほど、そういうことだったか」
「ネイル、頼めますか」
「しかし、それでは最長老様が丸腰に…」
「私のことは構わん。どうせあと少しの命だ」
「…わかりました。しかし、もう少しだけ時間をください」
ネイルは突然のことに動揺していた。元々、ナメック星人の武道というものは己の心を磨くものとしての意味合いが強く、命を殺めることは考えていない。そしてその精神はネイルにも例外なく持っている。
ネイル達一般のナメック星人からすれば、ムーツという者はあまり心の清い者とは見ていない。
そのムーツと融合するのはどうしても拒絶したい思いがあった。
同時刻、ナメック星にギニュー特戦隊が到着していた。
最長老はネイルを、ここに残しムーツに先程ここにいた異星人と共に彼らを撃退するように命じた。
ムーツは快速で戦場へと向かった。たどり着いたときにはまだギニュー特戦隊と、ベジータ、クリリン、孫悟飯の戦闘が始まる前だった。
「お、お前は誰だ!!」
ギニュー特戦隊、そしてベジータからそう叫ばれたムーツはこう答えた。
「我は、伝説のスーパーナメック星人。この星を汚すものに鉄槌を下す者…ムーツだ」
ムーツ(覚醒前)推定戦闘力60万
ムーツ(潜在能力解放)推定戦闘力220万
ネイル(潜在能力解放)10万
この場合の潜在能力は現段階で修行した場合可能な伸び代を引き出したものとする。