仮面ライダービルド&HUGっとプリキュア 輝く未来をビルドせよ! 作:ブラッド族族長
10年前…
日本の有人探査機『極』が初めて火星の着陸に成功した。
そこで発見されたのが謎の箱、『パンドラボックス』だった。
「それが悪夢の始まり。『スカイウォールの惨劇』…あの日の恐怖は多くの人々の記憶に刻まれたことでしょう。」
そう言って若い青年、
「火星探査機の帰還セレモニーで、謎の光が放出され、突如巨大な壁が出現した。その壁、スカイウォールは日本を3つに分けて、それぞれに首都が生まれた。社会福祉の充実を図る北都。経済の復興を目指す西都。従来の平和主義を掲げる東都。互いに対立を深めこの国はバラバラとなった。」
スカイウォールを見ながら噛滋は顎を掻きながら言葉を続ける。
「今がチャンスとばかりに諸外国はそれぞれの首都を吸収しようと目論んでいる。その前になんとしても…あの箱の謎を解明しなければならない。」
そう言って噛滋は外とは逆方向にある窓のほうに歩きだし、下にある大きな金庫に目を向けるそこには数人の研究員と警備員がいた。
その時、一人の少年が金庫に足早に近づいていた。
「おおおおお!これがパンドラボックス…!一体どんな素材で作られてるんだぁ~!」
少年は髪をピョコンと跳ねあげながら興奮した様子で小窓から見えるパンドラボックスを見ていた。
「この成分はなんですか!?教えてもらえませんか!?」
近くにいた警備員や研究員たちに少年はそう聞き回っていた。
その様子を見ていた噛滋の近くに眼鏡をかけた青年、
「研究員の中途採用はないかと訪ねてきまして…試しにウチのテストを受けさせたところ、全問正解でした」
「あの難しいテストをねぇ…」
「ですが、その後彼はまだ中学生だということがわかりましたので、卒業までは採用できないということに…」
「そうだったのか?残念だが仕方がないか…」
「あの…」
顎をいじりながら噛滋は内海の言葉に頷く。
そこにさきほどまで噛滋の話を聞いていた女性、
「最後に、『仮面ライダー』をどう思われますか?」
「『仮面ライダー』?」
「はい。最近東都の街では、スマッシュと呼ばれる未確認生命体に市民が襲われる事件が相次いでいますよね。それを救っているのが仮面ライダーという謎のヒーローだと言われています。」
そう言って増子は二枚の写真を見せた。一枚には白いトゲが特徴的なボディの怪人が写っていた。そしてもう一枚には塔の形をしていて胸には社員証と思われるものをつけている怪物が写っていた。
「他にも数日前、ラヴェニール学園では謎の怪物が現れ、それを倒したと言われている『プリキュア』という存在も確認されているようなのですが…」
「それは興味深い。では、隣のホテルでその二人のヒーローについて朝まで語り明かそうか」
そう言って噛滋は彼女の肩に手を回し、隣のホテルまで行こうとしていた。途中までついていこうとしていた増子だが噛滋の言葉の意味を理解したのか足を止めて驚きの声を上げた。
「……はぁ!?」
*
-夜-
「あのエロ補佐官、何考えてんのよ!」
増子は噛滋の誘いを断り、苛立ちを感じながら編集長に報告の電話をしていた。
「えっ?今からホテルに行けってどういう意味ですか?編集長!!」
そう言って電話の向こうで話をしている編集長に怒鳴ると通話を切り、スマホをバッグに片付けながら歩いていると誰かとぶつかり倒れてしまった。
「すいません…」
謝りながらぶつかった相手の方を見ると、そこにいたのはさきほど自分が噛滋に見せていた写真に写っていたものとそっくりの怪人、ニードルスマッシュがいた。
「スマッシュ…!?」
驚きながらも、増子はすぐさまスマホをバッグから取り出し、写真に収めようとした
「フンッ!」
「うっ…!」
だがニードルスマッシュはそれを手で払い、その衝撃で増子は地面に倒される。
ニードルスマッシュはゆっくりと彼女に近づき、その手の鋭い爪を突き刺そうとしたその時、
「ちょっと待った」
何者かがその手を掴み彼女から引き剥がした。それは体が半分色が赤と青で右側の顔には戦車、左側には兎を模したようなものであった。その戦士は手に持つ切っ先がドリルのような武器を振り回しニードルスマッシュを切り伏せる。そうすると戦士は赤いボトルのようなものを武器の差し込み口に装填する。
《Ready go!》
《ボルテック ブレイク!》
機械音と共にドリルの部分が回転を始めた。ニードルスマッシュは戦士をその爪で貫こうと走り出す。
戦士はそれを待っていたようにドリルの武器でニードルスマッシュを切りつけた。
「グアアーッ!」
ニードルスマッシュは断末魔をあげながら爆発と共に倒れ伏した。
戦士は空のボトルを取り出した。ニードルスマッシュからは粒子のようなものが出て来て、戦士が持つ空のボトルへと集約されていった。粒子がボトルに集まりきると、ニードルスマッシュは姿が変わり、そこには一人の男が倒れていた。
「よしっ!」
そう言って戦士はボトルの詮を閉めた。
そこでさきほどまで倒れていた増子が気がつき、朦朧とする意識の中、戦士の姿をはっきりと見据え呟く。
「仮面ライダー……」
それは戦士、仮面ライダービルドが伝説の戦士、プリキュアと出会う少し前の出来事である。
ほぼ仮面ライダービルドの第1話の冒頭部分でした。
次回からはプリキュアたちも登場させる予定です!
生暖かい目で見てください!次回もお楽しみに!