精霊使いの装甲機竜   作:caose

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あの騒動の後からお話しよう。


その後・・・。

そして次の日の早朝の森の中・・・。

 幾つかの剣戟の音が聞こえる。

 本来その森は人もあまり寄り付かない精霊の森であるのにも関わらず何故剣戟の音が聞こえるのかと言うと・・・。

 「はああ!!」

 これが理由である。

 上空からヒット&アウェイをしているのは「ワイバーン」を身に纏った

ヴェルサリア、そして相手は・・・。

 「フムフム。基本に忠実じゃが面白みがないのう。」

 「エクス・ドレイク」を纏っているマギアルカがそこにいた。

 二人とも剣のみでやっているがヴェルサリアは双剣に対しマギアルカは

たった一本にも関わらず応戦している辺り本人の腕の強さが確かにあると見た。

 そしてマギアルカは再び「エクス・ドレイク」の≪迷彩≫を使って姿を消した。

 「またか!!」

 ヴェルサリアはそう言うとまた飛翔して周囲を警戒した。

 そして・・・

 がさと言う音が聞こえた。

 「そこか!!」

 ヴェルサリアはそう言いながら機竜息銃を構えて音がしたほうに目がけて撃った。

 「やったか!?」

 ヴェルサリアはそう思いながらも撃った方を見るために高度を下げてそこに向かうとそこにいたのは・・・。

 「・・・いない。」

 そこには誰もいなかったのだ。

 すると・・・。

 「こっちじゃぞ。」

 「!!」

 マギアルカの声がしたことにヴェルサリアは気づいてもう一度空に上がろうとするも

 間に合わなかった。

 「チェックメイト。」

 マギアルカのはそう言ってヴェルサリアの首筋に剣を向けた。

 「・・・降参だ。」

 ヴェルサリアはそう言って機竜の操縦腕から手を放した。

 

 

 

 

 

 「先ずヴェルサリアは『ワイバーン』の特徴でもある飛翔能力に頼りがちじゃな。

もう少し地上に近いところで匍匐飛行する練習を積めばさっきのような

ヘマはしでかすまい。」

 「分かった。」

 ヴェルサリアはマギアルカの言葉を聞きながら重要な所はメモをしていた。

 「義姉上も頑張っているな。」

 「当然でしょ。もうすぐ私達からすれば最後の試合があるんだから。」

 それで余計にでしょうね。と言うとエリスの言葉に対してフィアナがそう言うとこう続けた。

 「それに・・・頑張ってるのはヴェルサリア様だけじゃないらしいしね。」

 そう言いながら別の方を見た。

 「おらあ!!素振り千回迄後500本みっちりしやがれエ!!」

 「「はい!!」」

 アルマの元で機竜で素振りをしていたカミトとレオノーラがそこにいた。

 「私達も頑張りましょ。」

 「ああ、私も義姉上の背を守れるぐらいに強くなりたいしな。」

 そう言うとエリスは槍を構えてフィアナの向けてこう言った。

 「もう一本頼もう。」

 「ええ良いわよ。・・・『ゲオルギウス』!!」

 そしてフィアナはゲオルギウスを召喚して模擬試合を行った。

 全ては明日行われる決定戦に臨んで。

 

 

 

 

 

 あの騒動の後呪装刻印に手を出した女性徒二人は駆け付けた『シルフィード』と

ギルゾレイクファミリーによって捕縛され、瓦礫の後片付けや被害に遭った

建物の修繕、怪我人の治療等でマギアルカとグレイワースは多忙を極めたそうだ。

 今回の事は既に帝国評議会に報告されており呪装刻印に手を出した二人は

評議会からの人間が来るまで学院の使用されていない倉庫に閉じ込めることにした。

 その周りには『シルフィード』のメンバーやギルゾレイクファミリーの

ドラグナイトが周囲を警戒しており脱走できる状況ではないのだ。

 さらに呪装刻印を使った事で精霊の力が弱まっていることから脱走すらも怪しい

状況であったがそれは表向きである。

 本当はと言うと・・・。

 

 

 

 

 「そういや次の試合の相手って誰なんだ?」

 カミトが朝食を食べながらそう聞いた。

 「次の相手は確か『ローデル』教室だったな。あそこは主にサポート系の精霊が

多いから本来なら他の教室の生徒と組むべきなのだがな。」

 その言葉にヴェルサリアがそう返すとこう続けた。

 「ま、次が最後だがこれに勝てば我々はブレイドダンスに出場出来るのだ。

皆気を引き締めよ!!」

 「「「「おおお!!!!!」」」」

 その言葉にカミト達が全員大声でそう言うとエリスは何かを思いだしたように

カミトとレオノーラにこう言った。

 「ああそう言えば私とカミトとレオノーラは学院長から来てくれと頼まれたんだ。」

 「グレイワースが?」

 「(また変な御使いじゃねえと良いけどよ。)」

 エリスの言葉にカミトと『シラヌイ』がそう言った。

 

 

 

 

 「おお来たな。カミト、エリス、レオノーラ。」

 既にグレイワースとマギアルカが倉庫前で待っていた。

 「それで俺達を呼んだ理由って一体?」

 「まあそれは見れば分かるわい。」

 カミトの質問にマギアルカがそう答えると倉庫の前で番をしていた

『シルフィード』のメンバーに開けるように伝えた。

 そして扉を開けて奥を進むとそこにいたのは・・・。

 「こいつら。」

 「そう、お前達が捕まえた人間の・・・成れの果てだ。」

 グレイワースはそう言いながらランタンに明かりを灯してそこを照らすと・・。

 右腕が金剛精霊のような腕になった女生徒と体の幾つかに鏡のようなナニカが

埋め込まれていた女生徒がそこにいた。

 「いやあああ!!」

 「見ないで(;゚Д゚)!!」

 二人はそう言いながら体を逸らそうとしていた。

 よく見ると二人とも両手両足に鎖と手錠がされておりまさに犯罪者のような扱いであった。

 「これはいってえ。」

 「何があったんです?」

 「これはもしや・・・。」

 カミト、レオノーラ、エリスはそれぞれ口々にそう言うとグレイワースは

こう返した。

 「おそらくだがこの学院に侵入してきたあの男と同じ薬を使われたと思われる。」

 「はあ!!でもこいつら」

 「それは量によるものだ。今回は少なかったからこの程度で済んだんだろうな。」

 グレイワースがそう言うとマギアルカがこう続けさせた。

 「こやちつらの情報によればどうやら『エルフィム族』と呼ばれる人種が

関係しておるらしい。」

 「エルフィム族。」

 その言葉を聞いてエリスは奥歯を噛みしめる勢いでそう呟いた。

 「おそらくそいつが呪装刻印の商人であろう。既にギルゾレイクファミリーが総力を挙げて対処に当たっておる。じゃからお主たちは明日の決定戦にのみ集中せよ。

よいな?」

 そう締めくくったあとカミトは彼女達をもう一度見た後外に出た。

 

 

 

 

 そして次の日・・・。

 「今日が最後。」

 「はい。」

 「これに勝って。」

 「私達はブレイドダンスに乗り込むのね。」

 「全員準備良いな?」

 カミト、レオノーラ、エリス、フィアナ、ヴェルサリアがお互いそう言うと外にへと向かった。

 勝っても負けてもこれが最後なのだと言い聞かせるように出て行くと『シラヌイ』と『メイルストーム』はこう言った。

 「(ここまでやってきたんだ。)」

 「【後は運を天に委ねましょう。】」

 そう思う中カミト達は決定戦の会場にへと向かった。

 それはまるで出陣する騎士の様であった。

 




 尚試合内容はスキップだよ。
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