精霊使いの装甲機竜   作:caose

109 / 229
 壁に耳あり
 戸に口有り。


何でこうなった。

それから3日たったある日の事・・・。

 嘗てセレモニーがあったコロシアムで大きな叫び声が響き渡っていた。

 『『『『『ウおおおおおお!!!!!』』』』』

 興奮冷めやらぬ舞台で沸く観客と反比例するかのようにコロシアムの闘技場にいる

2人は少し・・・暗かった。

 「・・・カミト。」

 「・・・何だヴェルサリア。」

 「・・・何でこうなったんだ?」

 「・・・そりゃお前・・・決まってるだろう?」

 「・・・ああそうだな。」

 「「・・・マギアルカのせいだ。」」

 カミトとヴェルサリアは少し重い口調でマギアルカのいる席を見ていた。

 その本人はと言うと・・・。

 「(・_・D フムフム・・・これなら黒字が出せるわい。ヒヒヒヒヒヒ」

 観客の人数と持っている商品を見て笑みを浮かべていた。

 それもそのはず、今回のこの騒動はマギアルカが一端を担っていたからだ。

 

 

 

 

 

 前日の夜。

 『『『『『エエエエエエエエエ(;゚Д゚)』』』』』

 ヴェルサリアとカミトが決闘すると知ってそこにいた『シルフィード』のメンバーは驚いていたのだ。

 何故にどうしてと周りがざわめく中ヴェルサリアは全員に向けてこう言った。

 「皆の物、彼はこの間の襲撃者を打倒したという噂を学園長から聞いてな。

騎士として・・・何よりも『シルフィード』の団長として戦いたいと思った次第だ。」

 ヴェルサリアはあたもさっき思いついたような事を周りに聞こえるように言った。

 流石に嘗ての約束など言った時には勘の良い人間からすればそれが

ブレイドダンス中であるのではないかと感づく人間が出る恐れがあるのだ。

 カミトはそれを聞いて流石だなと思っている中ある事を聞いた。

 「それで・・・日時は?」

 その言葉にヴェルサリアはこう答えた。

 「3日後の夕方、精霊の森で。」

 あそこなら誰も傷つくまいと言ってカミトは了承しようとした次の瞬間・・・それに待ったを掛ける人間がいた。

 「ちょっと待つのじゃああ!!」

 マギアルカが食べ物を持って出てきたのだ。

 するとマギアルカがこう言った。

 「決闘なら分かるがここはアレイシア精霊学院、民草は精霊の戦いなら

知っておるよな?」

 「それはそうだ。皆ブレイドダンスを見ているからな。」

 マギアルカの言葉にエリスが淡々と答える中レオノーラは少し引き攣ったような

笑顔でこう聞いた。

 「あのまさか・・・マギアルカ先生・・・もしやと思いますが・・・。」

 「( ゚д゚)ウム、大体はお主が思っていることじゃな。」

 「・・・やっぱり。」

 マギアルカの言葉にレオノーラは頭を抱えながら的中してしまったことに

後悔してしまった。

 「ねえ・・・マギアルカ先生何しようとしてるの?」

 フィアナはレオノーラに何が起きたのかを聞こうとした。

 そしてレオノーラの答えはと言うと・・・。

 「恐らくですがカミトさんとヴェルサリアさんの決闘を興行にしようとしてるんだと思います。」

 「あら、決闘って言っても精霊使いとして」

 「そっちじゃなくてドラグナイトとしてですよ。」

 レオノーラの言葉にフィアナは・・・マジかよと言う顔でこう聞いた。

 「え・・・ウソでしょう。」

 「本当ですよ。」

 フィアナの言葉にレオノーラは一瞬で切り捨てると顔を真っ青にした。

 ブレイドダンスでも結界が張られてることがあるが機竜では力が違うため

場合によっては怪我人が出るかもしれないという想像をしてしまったのだ。

 するとマギアルカがフィアナにある事を言った。

 「大丈夫じゃ。機竜の障壁を内側に展開すればちょっとやそっとじゃびくとも

せんから心配するでない。」

 その言葉に少しほっとしたフィアナであったがカミトはマギアルカに何故それを

するのかと聞くとマギアルカはこう答えた。

 「当たり前じゃろ。この国で初めての機竜での決闘などそうそう拝めるものでは

なかろう?」

 「ん・・・確かにな。」

 その言葉にはカミトはそれもそうだと思った。

 機竜などこの国では恐らく知っている人間がいるはずはないのだ。

 それが戦う所を見せれば確かに興行としては成り立つだろうがマギアルカは

さらにこう続けた。

 それも嫌嫌な顔で・・・・。

 「それにな・・・この間のヴァレンティア聖祭の時の出資代を稼がなければ

いかんのじゃ!!」

 「「それが理由だろ!!」」

 カミトとヴェルサリアはそれが本音だなと直感で理解し、ツッコミを入れたのだ。

 彼女達がヴァレンティア聖祭を滅茶苦茶にしたせいで赤字になっていたのだ。

 それを解消しようと悩んでいたところに今回の決闘を聞いて思いついたのである。

 「それにのう、同じ考えをしているヴァレンティア聖祭の時に出店していた連中も

大勢おるからなこれを期にお互いWin-Winな関係を作りたくてのう。」

 「「・・・はああ。」」

 「という訳で儂はこの辺りでまだうろついている連中に声を掛けてくるから

楽しみにな。」

 じゃあの、と走り去っていったマギアルカを見ていたカミトとヴェルサリアはと

言うと・・・。

 「「何だか・・・嫌な予感がするなア」」

 と溜息交じりでそう言ったのであった。




 世の中金と商人同士の友情じゃあ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。