その後マギアルカはばらけていたヴァレンティア聖祭の時に出店していた商人に
手あたり次第機竜に乗って今回の事で出店をだして黒字にして見ないかと誘ってみると商人魂に火が付いたのか馬車をアレイシア精霊学院に戻して颯爽と準備に
取り掛かったのだ。
無論それだけではなくマギアルカはアディスマータ新王国で噂になっている場内での飲食等を配る仕事を『シルフィード』のメンバーにさせる事とするがちょっと問題が・・・出たのだ。
「な・・・何だこれはアアアアア!!」
「それが出店の衣装じゃが何じゃ?」
「こんなに足が出る服等着れるかアア!!」
スカートの丈が短かったり腕を出したりする服はアレイシア精霊学院では見ない為
そう言う服もあると教えるのに時間がかかったりしたという事である。
更に言えば何処からか漏れ出たのか近場にいる貴族や騎士たちも船に乗って
集まるためその調整にグレイワースは少し苛つきを覚えてしまっているらしい。
そんなこんなで決闘当日には多くの民間人や貴族が集まってきた。
それぞれは席を分けておりそこで観戦させている。
そして闘技場の中には障壁を展開させるため待機させている機竜が10機あるが外ではもっとすごいことになっていた。
「はい、いらっしゃい!いらっしゃい!!ヴァレンティア聖祭のチョコレートを
使った『チョコバナナ』はいかがですか!?」
「こちら機竜の簡単な説明コーナーになってます。分からない方は気軽に
どうぞー。」
まあこれは未だ優しい方なのだが・・・更に向こうには・・・。
「さあさあ張った張った!!『カゼハヤ・カミト』対『ヴェルサリア・イーヴァ』
との機竜対決!!1口につき金一枚!銀三枚!!銅五枚!!!さあさあ張った
張った!!」
「俺『カゼハヤ・カミト』に銅10枚!!」
「私『ヴェルサリア・イーヴァ』に銀三枚!!」
「儂は『カゼハヤ・カミト』に金四枚!!」
賭け事が行われていたり・・・。
「昼間から酒吞めるって良いなあおい!!」
「本当!マギアルカ商会様様ってな!!」
真っ昼間から酒を飲む連中がいた。
「凄い人数ですねぇ。」
「本当、よく見たら騎士の家系の貴族もいるわね。」
フィアナとレオノーラは今回、ファーレンガルト公が来ると手紙に書いていたこともあり席を幾つか貰っているのだ。
本来ならフィアナは皇族の為特等席で見られるようになっていたのだが本人の希望で断ってもらったのだ。
「然しエリスのお爺様には何から何までありがとうございます。」
「ああ構わん構わん。ヴェルサリアの奴が戦いたいと思う人間が噂の男の
精霊使いだからな。これを期に奴の力量を知りたくってな。」
そこにいたのは鷹のような目つきをした青い髪の老人、ファーレンガルト公である。
「然しドラグライドか、此度の試合次第ではマギアルカと言う者と商談してみるのも
ありだな。」
ファーレンガルト公はそう言うが恐らくここにいる貴族全員がそう思っている
だろう。
そして暫くすると装衣を身に纏ったアルマが闘技場から姿を現すと既に準備しているカミトとヴェルサリアを見てこう説明した。
「それじゃあ、試合を始めるがルールは簡単だ。機竜の障壁が展開できなくなるか、機竜が解除されるかだ。お互い悔いが残らねえようにしろよ。良いな?」
「おう。」
「無論だ。」
カミトとヴェルサリアはアルマの言葉に了承するとお互いソード・デバイスを
抜いた。
そしてお互い詠唱府を唱えた。
「運命よ。我は呪い、その座を引きずり降ろし、わが手で未来を作る。
(シラヌイ)」
「愉悦せよ!遍く希望を刈り取り、真の絶望と狂乱を我に!!
〈カオスブレイカー〉」
そしてお互いの後ろに機竜が召喚された。
「おおあれが。」
「機竜、なんと勇ましい。」
「カッコいいー。」
「「コネクトオン」」
そして二人が機竜を纏った後、ヴェルサリアは少し地上から離れ、カミトは
「玄海」を構えた。
「障壁、展開!!」
アルカがそう言って合図を送ると機竜の掌から障壁が内側向きに展開された。
これにより攻撃が外に漏れないようにするのだ。
そしてヴェルサリアは大鎌、「クライシス」を構えるとカミトに向けてこう言った。
「やっとこの時が来たな。」
「・・・ああそうだな。」
その言葉にカミトは確かにと思った。
ここまでの間に色々な事が立て込んでいたのだが今日この瞬間だけはお互いに嘗ての約束を果たそうとしていた。
「それでは両者!!」
アルマが手を天に掲げた瞬間お互い武器を構え、そしてその緊張感と同時に・・・
ゴングが鳴った。
「バトル・スタート!!」
アルマが手を地面に向けたその時に・・・カミトとヴェルサリアはお互いの
正面にへと向かった。
今帝国最初の機竜同士の戦いが始まった。
今約束の決闘が始まった。