城館から少し離れた港にて・・・。
「ん?あれは・・・・!!??」
見張りをしていたアルマが城館から出てきた煙を見て・・・あることに気づいた。
「ボス!ボス!!あれあっれあれ!」
アルマは驚きながらもマギアルカに城館から出てきている煙を見せると
マギアルカは・・・一筋の冷や汗を流してこう言った。
「やばいのう・・・・」
そう言うとアルマとロロットに命令した。
「総員を叩き起こせ!機竜部隊出動!アルマは儂を担げ!!」
「「はい!!」」
アルマとロロットは命令を受諾して戦闘配置と戦闘員を叩き起こそうと
散らばった。
マギアルカは煙の方を見てこう呟いた。
「一体だれか知らんが・・・厄介なことをしてくれるのう!!」
マギアルカはそう言いながら下唇を噛んだ。
「あれは!?」」
「・・・機竜。」
「あんなにたくさん」
エリスとフィオナとレオノーラはその光景を見て驚いていた。
森から大量の機竜〈ワイバーン〉、〈ワイアーム〉、〈ドレイク〉型が
総勢40機近くが城館に向けて・・・突撃してきた。
「・・・・がはああ。」
「カミト!!」
カミトが無理やり起き上がろうとしているのを見てヴェルサリアは肩を貸した。
今の髪とは心臓が焼けるような熱さと全身の血と痛覚が活性化しているような
感じであった。
カミトはレン・アッシュベルらしき人間に向けてこう言った。
「これが・・・お前の…言った・・・発端か・・・・!!」
「そうだ。」
カミトの言葉にレン・アッシュベルらしき人間は軽い感じで答えた。
そしてレン・アッシュベルらしき人間はカミトを見てこう言った。
「矢張り肉体が拒絶するか。」
「カミトに何をした!!」
ヴェルサリアがそう聞くとレン・アッシュベルらしき人間はこう答えた。
「なあに、ほんの少しだがそいつの中に眠る魔王の素質を解放させただけだ。」
「魔王の・・・素質だと?」
「まあ、耐えられなければその程度の器だったと言う事」
レン・アッシュベルらしき人間は言い終える前に・・・目の前に巨大な腕が
現れた。
「貴様あ・・・!!」
ヴェルサリアがカオスブレイカーを展開したのだ。
この距離なら直ぐにでも相手はグチョグチョに体が潰せれるのだが
ヴェルサリアは・・・それをしなかった。
それは・・・。
「早く・・・カミトを・・・治せ!!」
ヴェルサリアはそう言うがレン・アッシュベルらしき人間はこう言った。
「良いのか?このままでは奴らは直ぐに攻撃してくるぞ?」
「くう!?」
ヴェルサリアはそれを聞いて怒り心頭であったが・・・さらに爆発が起きた。
「「「「!!!!」」」」
それを感じた四人ともヤバいと思いそれぞれソードデバイスを抜いた。
「待て・・・俺も。」
「【無茶だカミト!?】」
シラヌイは起き上がるカミトに警告するもカミトはこう言った。
「ここの・・・連中・・・は・・・戦闘・・・けいけ・・・・ん・・・
無いんだ・・・だから・・・!!」
カミトはそう言ってシラヌイを展開させようとすると・・・。
「カミト、じっとしてください。」
「・・・エスト。」
エストがカミトの隣に立って何か唱え始めた。
「・・・痛みが」
「【こいつの解呪能力か?!】」
シラヌイはエストの能力を感じ取るとエストはこう言った。
「一応封じましたが神威を使うとぶり返しますので気を付けて下さい。」
「いや・・・十分だ!!」
そう言ってカミトはシラヌイを展開した。
レオノーラもまたメイルストームを、エリスとフィオナはワイバーンと
ドレイクを纏った。
「行くぞ!!」
「「「「ォォォォオオ!!」」」」
カミトの掛け声に四人とも大声を出して下にへと降りた。
それを見ていたレン・アッシュベルらしき人間はこう言った。
「その意気だ。私を失望させるなよ、最強のブレイドダンサー
『レン・アッシュベル』」
「はああああ!!」
エリスが風魔法を使ってワイバーンに突風を与えると何人かが動きを止めた。
「義姉上!!」
「任せろ!!」
エリスはヴェルサリアに向けてそう言うとヴェルサリアはそれに答えて
突撃した。
元々近接特化型の機竜であるため、近づければ絶対に・・・有利である。
「ガアアア!!」
1機撃墜するもまだ何機もそこにいた。
幾らマギアルカからの特訓があったからといってもヴェルサリアは
未だ初心者レベル。
10機近いワイバーンを見てこう言った。
「少し・・・きついな。」
すると・・・。
「義姉上!!」
「エリス?!」
ヴェルサリアの目の前にエリスがある敵の前に立ちふさがった。
それは・・・。
「お前は!?」
「はあああい、お姉ちゃんたち。」
ミュア・アレンスタールがワイバーンを纏って現れたのだ。
エリスは彼女を見た後にこう言った。
「義姉上、ここは私が引き受けますから他の方を。」
「エリス!!」
「義姉上の機竜でしたら大丈夫でしょう?・・・それに私も彼女に
用があります。」
ヴェルサリアはエリスの言葉と表情を見ると・・・こう言った。
「分かった。だが・・・死ぬなよ!?」
「はい!!」」
エリスはヴェルサリアの言葉を聞いてそう返した。
「発射アアアアア!!」
レオノーラは敵に向けてドラグヘッドを射出した。
今回使っているのは拡散弾頭であり一定の高度で拡散し、周りに煙幕をばら撒くタイプである。
「ゲホゲホ」
何人かがそれに引っかかると何処からか・・・攻撃が来た。
「ギャアアアアアア!!」
「畜生!何処からだよ?!」
「前が見えねえ!!」
煙の外からどうやって攻撃しているのか分からない人間が多かったが
蓋を外せば・・・簡単な事である。
「敵は後3!」
「はい!」
フィオナが索敵で指示してレオノーラがフィオナから預かったブレスガンで
攻撃しているのだ。
無論フィオナも攻撃できるが万が一を考えてこう言う陣形を執っているのだ。
「な・・・何だあれは」
「あれも精霊?」
「見たことがない。」
城館に来た貴族、王族、代表選手たちはレオノーラ達の戦闘を見て驚いていた。
何せ初めて見る機竜での戦いを見ているのだから。
無論それはオルデシア国王も・・・見ていた。
「・・・フィオナ」
父親はその光景に戸惑いを隠せずにいた。
精霊鉱石を無断に拝借したことは怒っているし、元々は厄介払いで学院に
入れさせたのだから。
だが今は・・・違っていた。
嘗ては部屋から出なかった女の子が今では前線で味方に指示を与えている
その姿を見て・・・悲しくなってしまったからだ。
「私は・・・愚か者だ。」
嘗ては愛しくて止まない娘。
精霊が使えなくなっただけで放置し、何もしてこなかった。
只精霊が使えなくなっただけで彼女の心を支えようとも、理由を聞こうとも
しなかった。
王族である前に一人の親。
自分は親の役目をはたしていなかったと言う現実に・・・心が潰れそうに
なってしまった。
「どうか、・・・どうか、・・・精霊王よ、あの子を・・・お守下さい。」
最早神に祈ることしかできない自分が惨めでみじめで・・・仕方がなかった。
だが・・・彼らは知らなかった。
戦いは・・・外だけではないという事に・・・。
「・・・・・・・」
誰も気付かなかった。
「【カミト、あいつやばいな。】」
「ああ、そうだな。」
カミトは冷や汗を流していた。
目の前にいる女性に・・・久しぶりの恐怖を感じているからだ。
「あんたがカゼハヤ・カミトさね?」
「そうだがアンタは?」
カミトは女性にそう聞くと・・・女性はこう答えた。
「初めましてさね。あたしは『竜匪族』人竜師団長。
『ドラッケン・メギストリ』、周りじゃあ『戦場の奏者』何て呼ぶ奴も
いるさね。」
「二つ名持かよ!!」
「【こいつは最初から難敵だな。】」
カミトとシラヌイはそう言いながらも警戒していた。
何せそう言う人間は必ずと言っていい程一癖難癖もあるからだ。
するとドラッケンはカミトに向けてこう聞いた。
「さてと、アンタはそいつを使って何年さね?」
「?・・・どういう事」
「答えな。」
「・・・6年ぐらい。」
「【正確に言えば3年弱だな。】」
実質の時間に直すととシラヌイがそう言った。
「それじゃああと何個か」
「おい、何が目的だ。」
カミトはそう言って背部から玄海を抜くとドラッケンはこう答えた。
「はあ、焦りは禁物だって聞いたことないのかねえ。まあ、あんたの機竜での戦闘経験は大体・・・3、4年ちょい?って所さね?」
「「!!【!!!】」」
カミトとシラヌイはそれを聞いて驚いていた。
何せたった一言で全てが把握されたかのようであったからだ。
然しドラッケンはこう続けた。
「なあに、簡単さね。あんたの言動と機竜の動かし方から見て独学で
学んだところってだろうさね。それなら話が早い。」
そう言うとドラッケンはブレードとブレスガンを展開してこう言った。
「後は戦って見ないとさねえ。」
そう言うとドラッケンは構えた。
「・・・行くぞ、シラヌイ」
「【ああ!!】」
カミトも構えた後少しして・・・爆発が起こった。
「「!!」」
それを皮切りに二人は獲物を思いっきり・・・振りかざした。
ギィイイン!!と金属がぶつかる音が聞こえた。
ドラッケンの実力って本当の所・・・どれくらいなんだろうなあ。
まあ、・・・年齢詐欺隊長と副隊長は人外だからカウントしないけど。