「へえ・・・中々落ち着いた雰囲気じゃねえか?」
カミトはそう言いながら『ラ・パルフェ』の内装を見ていた。
自然木の曲線を使った天井の梁。
木のぬくもり感じれる佇まいはカミトの好みに合うのだ。
『けどよお、帝都で人気って言うからもう少しド派手だと思ってたがな。』
シラヌイがそう言うとヴェルサリアがこう言った。
「ブレイドダンスの開催中限定の店舗だからな。そんなに金をかける訳は
ないな。」
《それにここは元来は人が入れぬところだからな。金を考えるならばこう言うのがうってつけって訳だな。》
ヴェルサリアの言葉にカオスブレイカーがそう付け足した。
「それでは何か頼みましょうか?」
[そうですね、カミトさんが目覚めたことですし]
そしてレオノーラとメイルストームもそう言うとカウンター席に着くや否や
カミトは二人に向けてこう聞いた。
「そう云やあ俺、手持ちがそんなに」
そう言いかけるが二人がこう言った。
「大丈夫だ、代表選手には無料提供されるらしいぞ。」
「大方その分は上層部が払うかもですけどね。」
ヴェルサリアとレオノーラはそう言ってカミトは内心ほっとしていた。
「この桃のタルトは美味しそうだな、いや、このレモンのシャーベットに
ミルクムースも捨てがたい」
「こっちの木苺のシュークリームも美味しそうですよ!!」
ヴェルサリアとレオノーラはお互い美味しそうなものをピックアップしているとカミトはと聞かれこう答えた。
「な、まあ・・・このスコーン」
「「偶には贅沢しろ(して下さい)」」
「・・・はい。」
そう言われたのでカミトは取り合えずと言ってアップルパイ
(メロン味のアイスクリーム乗せ)を頼んだ。
そして給仕の女性を呼んで今のを注文した。
「それと茶葉はそうだな・・・紅茶のローレンフロスト産を頼む。」
「畏まりました。」
そう言って離れていくのを見届けた2人はカミトに向けて演目についてを
説明した。
「奉納する剣舞の演目は・・・・・〈嵐の如き乱舞(テンペスト)〉だ。」
「〈嵐の如き乱舞(テンペスト)〉か・・・。」
「最近行われたのは百数十年前になりますが今の我々となるとですね・・・」
カミトはヴェルサリアから聞いた演目を聞いて顔を曇らせるとレオノーラも
同じであった。
『どんなルール設定なんだ?』
シラヌイがそう聞くとカミトはこう答えた。
「代表選手達チームがチーム毎に広大な聖域のフィールドのどこかに転送されてそこで何日間か戦いあうルールだ。」
「これには個人の戦闘技能だけではなく戦術的レベルを超えた長期的な戦略とチームの総合力が問われた試合方式だ。」
カミトとヴェルサリアはそう説明するとシラヌイはこう答えた。
『ようは、バトルロワイアルって事だな。』
《然もそこでは罠を張ろうが何しようが勝手気儘という事でもある。》
[カミトさんがエストさんを使えないとなればこれは・・・厳しい戦いに
なりそうですね。]
それに続いてカオスブレイカー、メイルストームもそう言うと確かにと
思っていた。
チームワークとして言うならば数週間前に集まっていることから不安要素が
数多くおまけに今のカミトは精霊が使えないのだ。
個人能力は高いが総合的とならば名と思っているとヴェルサリアは
こう提案した。
「まあ、正直な話機竜を使うという選択肢もなくはないがそれを各国の上層部が納得するかどうかだな。」
「そうですね・・・機竜は精霊ではありませんからね。」
「おまけに昨日の戦いでどういうのかはっきりされてますから今更話を
濁すことは出来なさそうですしねえ。」
ヴェルサリアのある意味ありそうな提案に対してカミトとレオノーラは
頭を悩ませていた。
まあ、後はマギアルカ頼みだなと思って持ってきた食べ物を食べてから
考えようと決めた。
そしてフィオナの方では・・・。
「お願いヨ!レイハ様に謁見を」
「貴方もしつこいですね。お引き取り下さい、〈神儀院〉は俗世に
堕ちたものをには決して門を開きません。ましてやレイハ様との謁見など、
許される筈がないでしょう。」
フィオナは現在〈神儀院〉の姫巫女達が修行する場所の門の前で年かさの
祭殿長に向けて申し込むが当の本人はフィオナを険のある目つきで見下し、
侮辱していた。
その理由は・・・まあ、本人は見当が付いていた。
「(ああもう、この頭が固い陰湿婆が!!)」
フィオナはそう思いながらこう考えていた。
「(大方私が精霊契約の力を失って〈神儀院〉の顔に
泥を塗ったからでしょうけどどっちが俗世に穢れたよ!?)」
勿論全員とまではいかないが長い歴史の中で老朽化して形骸化した
〈神儀院〉と言う組織をそう思っていると立ち去る前にこう言った。
「は!どっちが俗世まみれよ!!自分のメンツの事しか考えない強欲共が!!」
「!!何ですって!?」
「堕ちるところまで堕ちちまえ!!」
そう言ってふんすかと言いながら出て行く前に祭殿長の顔を見て・・・
少し気持ちがすっきりしたのだ。
何せ・・・。
「(あの陰湿婆があんな怒り狂うなんて得したわ♪)」
ルンルン気分で帰る最中に・・・声をかけられた。
「おうおう、中々面白い事を言う娘じゃのう?」
「マギアルカ様!!」
マギアルカが馬車の前でそう言うと乗れと言った。
「それで・・・どうするんじゃこれから?」
マギアルカはフィオナに向けてそう聞いた。
「まさかカミトに機竜を使わせるのか?正直な話じゃが今回の戦闘で
使わせるなと他国からの進言をお前さんの親父殿から言われとるのじゃ。」
「然も破るようなら儂らを殺すというお触れ付きじゃしな。」
「・・・あのクソ親父!そこまでして面子重視かっての・・・!!」
フィオナはそれを聞いて本格的に親子の縁を斬りたいと心から願っていると
マギアルカがこう言った。
「まあ、只ではくたばってやらんがのう。それでお前さんこれから
どうするのじゃ?」
そう聞くとフィオナは悪戯っぽい笑みを浮かべてこう言った。
「『押しても駄目なら引いて見よ、それでも駄目なら搦め手』を使うわ♡」
そう言うとマギアルカも悪戯っぽい笑みを浮かべてこう聞いた。
「何が欲しいのじゃ?」
「はい。それはですね」
そう言いながら2人はその計画について話し合った。
あれ、フィオナなんか・・・逞しくなったな。