精霊使いの装甲機竜   作:caose

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 戦いの準備はいつも直前。


試合準備中。

あの後カミトはこの本を皆に見せて報告しようと思いながら

本を片付けている中で・・・声をかけられた。

 「貴様がカゼハヤ・カミトか?」

 「?・・・!!・・・あんたは・・・」

 カミトは声をかけた人間に対して不味いと思っていた。

 何せ目の前にいるのは・・・嘗て戦った女性だからだ。

 前回ブレイドダンス順優勝者のルミナリス。

 聖精霊の使い手で苦戦した相手なのだから。

 「・・・こんな所で何してるんだ」

 「愚問も良い所だな、他国の情報収集に決まっておるだろう。」

 そう言われて後ろを見ると大量の本が所狭しと足元に置かれていた。

 「これはほんの一部だ。他のは今チームメイトが片付けている最中だ。」

 そう言いながらルミナリスは本を閉じるとこう言った。

 「だがここで探してもあの『装甲機竜』に関する資料は見当たらなかったがな。」

 「まあ・・・そうだろうな。」

 カミトはそれを聞いてそう答えた。

 何せ機竜は10年近く前に発掘された代物で確かに僅かとはいえ数百年にも

渡ってそれに似た物の報告は上がっている。

 「あれとの戦い、楽しみにしているぞ。それに私にはやらなければならない

ケジメを付けなければならないしな。」

 「・・・ケジメ?」

 カミトはそれを聞いて何だと思っているとルミナリスはこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 「『レン・アッシュベル』」

 「!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「奴との再戦は私の悲願だ。ようやくその機会が訪れ上層部に

無理言ってまで出場したのだ。・・・絶対に勝つ。」

 そう言いながら彼女は立ち去って行くのを見て・・・シラヌイはこう言った。

 『・・・目の前にいるぞそいつ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてあの後カミト達は馬車に乗って古代図書館を後にして

結果報告をしている中でカミトは『アレイシア・イドリース』の記録書らしきものを見せて二人は・・・・ガクガクと震えてしまった。

 「お前ら大丈夫か!?」

 カミトはそう聞くが流石の2人もそれを触れてしまい何も言わずに

震えるだけであった。

 「・・・こりゃあ駄目だな。」

 カミトはそう言ってヴェルサリアの手にある記録書を取って外を見上げた。

 「・・・絶対に助けるからな。」

 そう言って夕焼けを見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてそのエストはと言うと・・・。

 底のない闇の中にある1隻の巨大な船の近くにいた。

 周りが黒の中でただ一つの白い白亜の船。

 その船の近くで剣精霊・・・エストはこう思っていた。

 

 

 

 

 

 「(カミト)」

 ただ一つ、自分が契約した契約者の名前だけを口ずさんでいた。

 「(カミト、私は貴方の剣。だからー)」

 そう呟いている中で・・・眩しい光が生まれた。

 「(・・・誰です?)」

 そう言って現れたのは・・・もう一人の自分。

 「(私は嘗てデモン・スレイヤーと・・・呼ばされた者。)」

 「(呼ばされた?)」

 「(そうです。)」

 もう一人のエストは目の前にいるエストに向けてこう聞いた。

 「(貴方の契約者は如何です?)」

 そしてエストはこう答えた。

 「(優しくて・・・楽しい人です。)」

 そしてこうも聞いた。

 「(貴方の仲間は・・・どういう人たちですか?)」

 そう聞くとエストはこう答えた。

 「(・・・レオノーラはきちんとしていますが可愛いですし・・・

ヴェルサリアはカミトの事を想ってますし・・・エリスも・・・

そうかなあ?・・・フィオナは・・・お姉さんみたいです。)」

 「(それにマギアルカにアルマ・・・皆良い人達です。)」

 それを聞いてもう一人のエストが・・・剣の切先を向けてこう言った。

 「(今のあなたは私の力の1割程度。ですが・・・)」

 「(もしこれを見ても貴方が周りにいる仲間を守りたいと思えるのならば・・・それで良いのなら・・・)」

 そう言って剣の切先から・・・膨大な情報が流れ込んだ。

 「(それこそ本当の記憶)」

 

 

 

 

 

 

 「(『アレイシア・イドリース』、私の最初の契約者にして・・・最後まで幸せだと言った少女の記録です。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夕焼けが沈む前にカミトは港に戻って荷物整理をしていた。

 携帯食料や精霊鉱石のランタンなどサバイバルグッズを整理しているのだ。

 然も装備には重量制限がかけられているために厳選しなければいかなかった。

 「・・・3年前なら楽だったなア」

 『本当、重量制限って俺達旅行に行くわけじゃねえのにな。』

 カミトの言葉に対してシラヌイもそう言うと・・・扉の向こうから

声が聞こえた。

 「カミト、今大丈夫か?」

 「アルマ?」

 『何の用だろうな?』

 アルマの声を聴いてカミトとシラヌイは何だろうと思っているとアルマが

向こうからこう言った。

 「お姫様が来てるぜ、客室に行きな。」

 「・・・フィオナが?」

 何だろうと思って外にいるアルマに聞いて案内してもらうともう一人が

既に来ていた。

 「おお、カミト。遅かったのう」

 「マギアルカさん?・・・どうしたんだよ一体」

 カミトがそう聞くとマギアルカはこう答えた。

 「んまあ、色々とな。」

 「?」

 「おおそうじゃ、お前さんらの機竜についてじゃが当面の間は儂らと

〈神儀院〉が預けることと相まってしまった。」

 「そいつは・・・まあそうだろうな。」

 機竜は精霊じゃないからなと言うとシラヌイはつまらなさそうにこう言った。 

 『えええ・・・つまらねえ。』

 そう言うが聞こえてないマギアルカはこう続けた。

 「ソードデバイスを儂らが、〈神儀院〉が機体をそれぞれ離して

管理するからのう・・・すまぬ、儂の力不足で」

 そう言って謝ろうとするマギアルカを見てカミトはこう返した。

 「いやいやいや、大丈夫だよマギアルカさん!何とかするから!!」

 そういう中でフィオナに向けてこう聞いた。

 「それで・・・何か進展でもあったのか?」

 そう聞くとフィオナに向けてそう聞くとこう答えた。

 「カミト君の呪いを解呪出来る知り合いを見つけたの」

 「本当か!!」

 それを聞いてカミトは喜んだ。

 〈闇の烙印〉を破壊できる人間がいるとなれば偽のレン・アッシュベルに

鼻を明かせれると思っている中でフィオナはこう続けた。

 「だけど一つ・・・問題があってね。」 

 「問題?」

 「そう、彼女は身分の高い姫巫女でそう簡単に大祭殿の外に

連れ出せないから・・・カミト君には一つ協力して欲しいのよねえ・・・」

 そう言いながらニヤリと笑っているため何か嫌な予感がするなと

カミトは察知するがこう考えた。

 「(・・・これも・・・エストのためだと思えば・・・!!)」

 そしてこう言った。

 「分かった、協力するよ。」

 そう言うとフィオナににこやかに笑ってこう言った。

 「そう言ってくれると思って良かったわあ!!・・・服が無駄にならずに

済んだわ。」

 「服?」

 カミトがそう言うとフィオナは・・・とんでもない事を口走った。

 「カミト君!私と・・・女装してくれない!?」

 「・・・・・ハアアアアアアアアア!!」

 『ブは( ̄∇ ̄;)ハッハッハハッハはああっは‼!』

 シラヌイの笑い声とカミトの悲鳴が同時に船に・・・響いた。




 頑張れカミト!
 負けるなカミト!!
 きっと似合うから大丈夫!!!





 カミト「嬉しくねえよ!!」
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