「それでは次に会談に誰を行かすかだ。」
「義姉上、全員で行かないのですか?」
「いや、ここで全員で行ってもし罠だった場合拠点が攻められたり
他のチームが来たら厄介な事になりそうだからそうだなあ・・・
2人ぐらいで良いが」
「其れなら俺とエストだな。」
「ハイカミト、私がカミトを守ります。」
エストはそう言ってカミトに向けるがヴェルサリアはそれに首を横に振って
こう答えた。
「いや駄目だ、お前たちは重要戦力だ。それにお前の怪我は治っていない。」
ヴェルサリアはそう言ってカミトに対して駄目だというがカミトはこう続けた。
「だけど女の子を危険な所に行かせて俺だけ安全な場所にって」
「何言っているんですかカミト?私達はここ迄切り抜けられたんですよ、
見縊らないでください。」
レオノーラがカミトに向けてそう反論するとフィオナがこう続けた。
「それにカミト君って他国から結構警戒されているからあなた一人だけだと
間違いなく・・・フルボッコよ。」
「うっぐ・・・確かに。」
カミトはそれを聞いて顔を青くした。
何せ舞踏会でも色々と言われていたからな。
然しとヴェルサリアはカミトを見てこう続けた。
「カミトの実力については確かに保証は出来るから用心棒としてはうってつけだが他に行かすともなれば・・・。」
ヴェルサリアはそう言って残りの三人を見てこう続けた。
「私はここを防衛しなければならないから駄目だ、ここはフィオナ嬢に
行ってもらいたいところだが拠点の事を考え且つ野外訓練など・・・したこと
ないだろう?」
「・・・ああ、確かにね。そうなると私は没って所かしらね。」
フィオナはそう言って乾いた笑みを浮かべているとヴェルサリアはこう続けた。
「レオノーラだが・・・正直なところ不安要素があるがこう言う交渉事は
やったことあるか?」
ヴェルサリアがレオノーラに向けてそう聞くとレオノーラはこう答えた。
「いえ、こういうのはやっとことがないですね。家にいた時には
そういうのは大体父でしたし・・・」
そう言いながら少しずつであるが表情を暗くするレオノーラを見て
ヴェルサリアは済まないとそう言ってレオノーラも大丈夫ですよと
そう答えるととなればとヴェルサリアはエリスを見るがどうかなあと
そう感じていた。
騎士道精神が服を着て歩いているような彼女が交渉事に言った処で
その実直さが災いしてこちらに不利益な条件を出してくると考えると
仕方ないと思ってカミトに向けてこう聞いた。
「カミト、お前交渉事」
「出来ると思うか?」
「・・・だよなあ。」
ヴェルサリアはカミトの問いを聞いて完全に詰んでいるなあと確信した。
ここ迄交渉事に難がある面々が集まるのもまた希少であるがどうしようかと
考えている中でカミトとエリスを見て仕方ないと思い至ってこう言った。
「良し、エリスとカミト。お前たちが向かえ。」
「「!!」」
カミトとエリスはそれを聞いて・・・特にエリスが驚いているとエリスが
立ち上がってこう意見を出した。
「待って下さい義姉上!私ではなくその・・・レオノーラが良いかと」
「駄目だ、これは決定事項だ。それにレオノーラには見張りを任せたい、
風の精霊使いでもある彼女の実力は確かなものだ。」
「わ、私も風の精霊使いです!」
「今回必要なのは交渉事に対応できる奴だ。その点貴様は補佐官として
十分な経験を積んでいる。だからだが何か反論でも?」
それを聞いてエリスは暫くして黙ってしまうとこれで決まりだと言って
ヴェルサリアはカミトとエリスに向けてこう言った。
「それでは簡単な身支度を整え指定された場所に向かえ。各員の健闘に
期待する。」
以上と言ってカミトとエリスを準備するようにと言った後に座ると
フィオナはヴェルサリアに向けてニヤリと笑顔を向けるとこう聞いた。
「へえ、補佐官として十分な経験だなんて見え透いた嘘を言えるのねえ。」
「・・・ふ、バレたか。」
ヴェルサリアはフィオナの言葉を聞いて鼻で笑うとこう返した。
「どうもあいつ・・・エリス何だがカミトに対して何だか余所余所しいと言うか何だか・・・避けているような感じがしてな。ここは2人っきりにさせた方が
効率が良いと判断した迄だ。」
「妹思いなのねえ。」
「義理が付くがな、貴様だって兄弟姉妹がいるのであろう?」
ヴェルサリアがそう聞くとフィオナはこう答えた。
「あああっちは駄目ね、どちらかと言えば全員敵みたいな感じで
少し上の兄なんて自分以外全員自分よりも下って意識が完全にバレる程だからね。あんなのが血の繋がったとかは無理な話ヨ。」
「ですがその・・・話合えば。」
「そんなのして出来ていたら私は『ロストクイーン』何て呼ばれていないわ。
それよりも私は・・・マギアルカさんみたいな人たちが家族見たいって
思っているの。」
「あの人たちがですか?」
レオノーラが何故とそう聞くとフィオナはこう返した。
「マギアルカさんは使えそうだからって言っているようだけど
本当は手を差し伸べて皆を守っているのよ。そしてそれを勘づいている皆も
マギアルカさんの役に立ちたいって思いがある。家族ってさ、そういう
何ていうの・・・心と心が繋がっている、そう言う感じじゃないのかなあって
思っているの。」
だからよとそう言って拠点の構築を再開し始めた。
後の面々もそれぞれ各々の役目を果たすために準備に入った。
そして2人は旅立った。