「お前・・・どうしてそれを・・・!!」
カミトはそれを聞いて目を見開いてエリスに聞くとエリスはこう呟いた。
「あの時、竜匪族が襲ってきたあの舞踏会の夜に・・・ミュアと言う子から」
「あいつか・・・成程な。」
カミトはそれを聞いて合点が聞いたと思っていた。
カミトに執着しているあの少女ならば確かに喋っているとしても不思議ではないと感じたからだ。
そしてエリスはもう一度カミトに聞いた。
「教えてくれカミト・・・お前は教導院なのか?」
それを聞いてもう秘密には出来ないと悟ったカミトはこう答えた。
「ああ・・・そうだ。」
「!!・・・そうか。」
それを聞いてエリスは顔を俯かせるとこう続けた。
「お前はそこで・・・何をしていたのだ?」
「何を・・・俺の事を『魔王の後継者』とかって言って俺は戦闘訓練を
受けさせられた。」
「・・・・・」
「毎日毎日厳しい訓練もあって正直死ぬリスクが大半だったがある時から
任務が入る事が多くなったんだ。」
「何だ・・・一体?」
エリスは恐々とした表情でそう聞くとカミトは重く口を開いてこう答えた。
「暗殺だ。」
「!!」
「当時俺はレスティアと『シラヌイ』を所有していたから
主に『シラヌイ』で暗殺を行っていたんだ。精霊を使った暗殺は
精霊に悪影響を及ぼすと勝手に言ってて『シラヌイ』を使って
ミュアとリリィと組んで任務を果たしていたんだ。」
「ミュアとリリィ・・・あのローブを着た女がリリィか?」
「ああ・・・アイツが諜報を、ミュアが精霊を暴走させて攪乱、
そして俺が『シラヌイ』を使って暗殺をしていたんだ。」
「あいつ・・・リリィがホールで行われた開会式でこう言われたんだ。
『貴方がいるべきところはそんな光り輝くところじゃないわ・・・
私達と同じ・・・闇の中ヨ。』ってな。」
「そんなこと」
「イヤ真実だ、俺は今まで多くの人間を・・・教導院の言いなりになって
殺し続けてたんだ。殺された奴らからすれば俺が今ここにいる事は
ただ単に過去から逃げている臆病者で卑怯者って言われても仕方ないと
思っている。」
「・・・俺はずっと表で生きていたから忘れていたんだ・・・
所詮俺は裏の人間、血なまぐさい場所でしか俺達教導院の面々は
生き残れないんだって分かったんだ。」
「・・・だが生き残った教導院の中には国軍に」
「入っているとしても大方は非公式の組織か暗部が関の山だ。
そんな連中が生きれる場所なんて限られちまう・・・
ある意味ミュアとリリィは自分の長所を存分に発揮できる場所にいるってのは
間違いねえな。」
「・・・・・」
「分かったエリス、俺とお前じゃあ住む世界が違うんだ・・・
この話はこれでお終いに」
するぞと言いかけたところでカミトの背中に何かが・・・
圧し掛かるような感触を感じたので何だと思っているとそこで目に映ったのは・・
「エリス・・・」
自身の背中に抱き着いているエリスであった。
「お前は馬鹿だ・・・私達がその程度で貴様を見放すと思っているのか!?」
「あのなあ俺は」
「例えお前が教導院の出身出会ったとしてもお前はお前だ!私達が・・・
私が知っているお前は破廉恥で夜の魔王で」
「お前俺に対して恨みでもあるのか?」
「だが・・・優しくて誰よりもお前は傷つく場所に立って皆を守って強く気高く戦うお前を私は」
「・・・エリス?」
「!・・・だから!!・・・お前が気に病むことなどないのだ!!私も義姉上もフィオナもレオノーラもお前がどう言う人間かは知っているからだから・・・
自分を蔑むのはやめてくれ・・・・」
そう言いながら鼻声になっているエリスの声を聴いてカミトは
エリスに向けてこう言った。
「ありがとうなエリス・・・少し気が楽になったゼ。」
そういうとカミトは・・・頬を赤めらせてこう言った。
「それでだ・・・その・・・当たっているのだけど・・・」
「「?・・・・!!」
エリスはそれを聞いて自身がほぼ裸であったことを思い出して
さっと離れるがカミトは先ほどの感触が忘れられないのかポリポリと
頬を掻いていた。
するとエリスはカミトに向けてこう聞いた。
「ならばそのレスティアと『シラヌイ』も?」
「ああ、『シラヌイ』もレスティアも教導院からだ、あいつらが俺を人間として見てくれていたな。」
「そうか・・・この事学園長は?」
「知っている、俺が精霊使いである事は俺が婆さんを暗殺に失敗した時から
分かったってさ。」
「は・・・暗殺?」
「マーダーズに一時所属していてな、そん時の初任務が其れだったが腕っぷしを買われて『シラヌイ』の解析も兼ねて屋敷で働くことになったんだ。・・・
レスティア前のブレイドダンスと同時期に行方不明になったんだ。」
「ならばお前が学園に来たのは」
「ああ、レスティアの情報と引き換えにこのブレイドダンスに出場しろって
言われてな。後はお前が知っているだろう?」
「そう・・・だな。」
それを聞いてエリスはそれ以降もカミトに色々と聞いていた。
時間を忘れ・・・只々互いの知りあえるかのように・・・ゆっくりと。
次回は・・・あいつです。