精霊使いの装甲機竜   作:caose

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 〈四神(スーシン)〉サイドです。


〈四神(スーシン)〉の会議

そしてその〈四神(スーシン)〉はと言うと・・・。

 〈チーム・スカーレットナイツ〉の拠点から結構離れた切り倒された

木々の中心にある豪奢な東方風の神殿に於いて御前会議が執り行われていた。

 「ーそれではお前たちの意見を聞こう。」

 薄い御簾の奥からクイナ帝国の第三皇女『リンファ・シン・クイナ』がそう言うとクイナ風の衣装を身に纏った三人の少女が一人ずつこう言った。

 先ずは青い服を身に纏った神獣精霊《青龍》を使う『ラオ・リン』

 「恐れながら申し上げますリンファ様、私は〈チーム・スカーレットナイツ〉との戦は反対でございます。」

 「その理由は何じゃ?」

 「確かに我ら〈四神(スーシン)〉の力を持ってすれば無名のチームで

然も機竜が無い彼ら等敵ではない様に思えますがお忘れではないでしょうか?

カゼハヤ・カミトはかのルミナリス相手に善戦して退いたことを?

それに若しも<チーム・インフェルノ>が疲弊したところを強襲されでもしたら

取り返しのつかない事になるでしょう。」

 それを聞いて『リンファ』は残りの二人に向けてこう聞いた。

 「ふむ、『ハクア』、『シャオ』。お前たちはどう思う?」

 そう聞くと神獣精霊《玄武》の使い手でもある『ハクア』はこう答えた。

 「『ラオ』がそう言うのであればそれが良いかと。」

 そして神獣精霊《白虎》の使い手『シャオ・フー』はこう答えた。

 「アタシは強い奴と戦えればそれで良いや。」

 「お前たちの意見は役に立たんのう。」

 それを聞いて『リンファ』は溜息を漏らすが『ラオ』はこう続けた。

 「『リンファ』様、お考え直し下さい。確かに今回のブレイドダンスに於いては『ヴェルサリア・イーヴァ・ファーレンガルト』以外の精霊使いは全員無名ですが

先の舞踏会に於いてかの者達は賊共相手にたった5人で半壊させるほどの手練れ、既に我々は決勝進出に必要な〈魔石〉を既に獲得しておられますから不必要なリスクを負う事自体が愚策。籠城すべきかと。」

 「むう、然しな・・・送ってしまったんじゃ宣戦布告状を。」

 『リンファ』の困ったような声を聴いて『ラオ』は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・ブちぎれたのだ、盛大に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「な・・・何やっているんですか貴方はー-----!!!!!」

 「ヒィイイイイイイイイイ!!」

 『ラオ』の大声を聞いて『リンファ』が恐怖するかのように御簾の中で震えたが『ラオ』はこう続けた。

 「どうして勝手なことしているんですか!大事なことを決める際には先ず我々に相談って『報告・連絡・相談』の『ほう・れん・そう』をして下さいと

あれ程言ったではないですか!?」

 「だからその・・・今お前たちに相談」

 「決めてから相談する阿保が何処にいるんだアアアアアアア!!」

 「御免なさーーい!!」

 ・・・実はであるが『ラオ』は『リンファ』のお目付け役兼教育係として

側にいる事からいうなれば幼馴染的である為砕いたような口調の時が

あるのだが・・・現在彼女は今それである。

 「今スグに撤回の使者を出してください!」

 「イヤじゃ!?一度出した宣戦布告を軽々しく撤回など」

 「面子よりも勝利を選べー-----!!!!!」

 「ハウウウウウウウウウ・・・・・・!!」

 最早御簾越しで彼女が小さくなっていることが分かる為正直な所可哀そうに

見えてきたので『シャオ』が『ラオ』の肩をポンと叩いてこう言った。

 「まあ、そう怒んなって。要はアタシらが〈チーム・スカーレットナイツ〉と〈チーム・インフェルノ〉を皆纏めてぶっ潰せば」

 「そうは簡単ではありません、先にもお話した通りルミナリスを退かせた

カゼハヤ・カミトがいる以上まともに」

 「そうじゃ!そいつじゃ!!」

 「「「?」」」

 『リンファ』の声を聴いて三人はどうしたんだと思っていると

『リンファ』はこう続けた。

 「その悪逆非道の暴君を誅殺する為にこそ妾は宣戦布告したのじゃ!!」

 「・・・どういう意味ですか?」

 『ラオ』がジト目でそう聞くと『リンファ』はこう返した。

 「うむ、お前たちも噂位は聞いたことがあるであろう?

かの暴君カゼハヤ・カミトは清らかな貴族の令嬢を囲い、

筆舌に尽くしがたき淫蕩に耽っていると!!」

 「た・・・確かに聞いたことがありますが」

 「それって只の噂程度だろう?舞踏会の時にあいつ滅茶苦茶強かったし

それに他の連中もそんな風には見えなかったぜ?」

 『リンファ』の言葉を聞いて少し考え乍ら『ラオ』がそう答えるが

『リンファ』はこう続けた。

 「それにじゃ!今回の『ブレイドダンス』に於いては敵対勢力のチームに対して倒すだけでは飽き足らずその服を剥ぎ取ってりょ・・・りょ。」

 「凌辱か?」

 『ハクア』は『リンファ』の言葉に対してしれッとそう答えると

『ラオ』が慌てて撤回するようにと言っている中で『リンファ』が

こう締めくくった。

 「と、兎に角じゃ!その様な汚らわしき淫獣王を速やかに

誅殺せねばならんのだ!!これは〈魔石〉云々の問題ではないのじゃ!?」

 それを聞いて三人は確かにとそう考えていた。

 ・・・噂とはここ迄人を哀れにさせるのかとカミトに対して哀悼の意を

唱えたいほどである。

 すると『シャオ』が『リンファ』に向けてこう言った。

 「ちょっと待てよ、『リオン』の意見は聞かなくて良いのか?」

 そう聞いたのだ。

 神獣精霊《朱雀》の使い手でもある『リオン・シャルマ』は

現在〈チーム・インフェルノ〉の拠点の偵察任務に出ているのだが

未だ帰ってきていないのだ。

 そんな中でまさかと『シャオ』がこう呟いた。

 「まさかへまやらかしたんじゃ?」

 「『リオン』はお前と違って慎重な奴じゃ、そんなこと」

 『リンファ』が『シャオ』に向けてそう言いかけていると・・・『リオン』が戻ってきた。

 「おお、『リオン』よ、丁度其方の事を話して居ったのじゃが。」

 「何だよ、心配して損したぜ。」

 「『リオン・シャルマ』、只今帰還いたしました。」

 『リオン』がそう言うと『リンファ』は事の次第を話すと報告を兼ねて

こう進言した。

 「レン・アッシュベル達は現在十分な程の〈魔石〉を持って

拠点に籠っておられますが決勝戦に備えておると思われますので良い機会かと。」

 『リオン』がそう答えると『リンファ』は全員に向けてこう言った。

 「後顧の憂いはなし!これで決まりじゃな、我ら〈四神(スーシン)〉は

悪逆非道の淫獣王カゼハヤ・カミトを誅殺するぞ!!」

 そう言ってそれぞれ頷く中で・・・『リオン・シャルマ』の唇が

嘲弄するかのように歪んでいた事に誰も気づいていなかった。

 そして全員が気づいていないのであろうが彼女の顔に・・・

お面らしきものが一瞬だが浮かんだことには誰もが気づいていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・67と言う数字が描かれていた事も知らずに。




 次回は戦闘に・・・なるのかな?
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