「皆ここよ!!」
フィオナはそう言ってとある朽ちた集落に辿り着いた。
拠点を発見して数時間。
精霊使いが張った結界とは思えない程の禍々しい気配と多くの人間の気配で
満ちていた。
「すげえな、周りには精霊使いが居やがるぜ。」
カミトはそう言って周りを見てみるとそこには大量の精霊使いがわんさかといた。
さてとどうするかと聞くとフィオナがこう答えた。
「精神操作をする精霊だったら使い手を倒せばもしかしたら。」
そう呟くが一体どうやってと思っていた。
この人数をどうやって切り抜けるのか考えようとしているとカミトはシャオを見てこう提案した。
「・・・ここは俺とシャオが内部に忍び込んだ方が速そうだ。」
「カミトそれは・・・まさか彼女も!?」
「ああ、多分な。」
「エリス?お前は一体何を」
「すみません義姉上、こればかりは。」
「・・・分かった、言いたい時に言えばよい。」
「ありがとうございます。」
エリスはヴェルサリアに向けて礼を述べるとカミトは作戦を伝えた。
「それじゃあ俺とシャオが潜入する、その間皆は」
「分かっているわカミト君、私達は囮としてあいつらの注意を逸らすんでしょ?」
「ああ、それじゃあ皆頼むぞ!」
「「「「ォォォォォォォォ!!!!!」」」」
それを聞いて全員が声を揃えてそう言って・・・行動を開始した。
「あら?お客さんね。」
「・・・〈チーム・スカーレットナイツ〉か?」
「そうらしいわね、貴方はどうするのかしら?」
「私は未だ出番ではないから出て行かせる。」
「そうね、私もお人形の内容次第じゃあ逃げなきゃね。」
「何処だシェーラ・カーンは!?」
「何処かにいるはずだ・・・こっちか?」
カミトはそう呟きながら向かって行くと・・・ある人間と鉢合わせた。
その人間は・・・。
「レン・アッシュベル。」
「ほう・・・貴様か。」
レン・アッシュベルらしき人間がカミトを睨んでいるとシャオがこう言った。
「おいお前!シェーラ・カーンは何処だ!!」
「さあな、奴とはとある目的ゆえの関係に過ぎないからどこにいるかは
分からん。」
そう答えるとレン・アッシュベルらしき人間はこう続けた。
「それにしてもあの時からどうだ?目覚めたか魔王の力は。」
そう聞くがカミトはニヤリと笑ってこう答えた。
「生憎だが俺はそんな力欲しくなくてな。」
「そうか・・・ならば望み通りに!!」
それを聞いてレン・アッシュベルらしき人間は腕から炎が激しく迸って
その熱風で2人は吹き飛ばされそうになるが踏ん張った。
だがレン・アッシュベルらしき人間はこう続けた。
「貴様が魔王の力を覚醒させるためにはまず・・・その女を殺す!」
そう言ってレン・アッシュベルらしき人間はシャオに
炎をぶつけさせようとするがカミトはそれをテルミヌス・エストで防ぐとカミトはこう返した。
「生憎だが俺がいる間仲間は決して倒させねえよ!」
「そうか・・・だが何時まで持つかな?」
レン・アッシュベルらしき人間はそう言って更に焔の出力を上げて攻撃すると
カミトは・・・こう口にした。
「絶剣技、四ノ型ー-『焔斬り』!!」
カミトはそう言うとエストを中心に剣で焔を薙ぐとそれを返した。
だがレン・アッシュベルらしき人間はこう続けた。
「ほお・・・だがその程度で!」
防げれると思ったかとそう言おうとした瞬間にある物を見て・・・驚いたのだ。
その炎が・・・剣の柄を経由して・・・鎖分銅に炎が灯された。
そしてカミトはシャオに向けてこう言った。
「行くぞシャオ!」
「オオ!」
そう言った瞬間にカミトは焔の灯った鎖分銅を放つとそれは凝縮された力として其の儘レン・アッシュベルらしき人間が更に放たれた炎よりも強力に・・・
一点突破みたいに貫かれた。
「ちぃい!」
レン・アッシュベルらしき人間はそれに対して避けた瞬間に・・・
下から何かを感じるとそこにはシャオがいた。
「何ィ!!」
「おらあ!」
シャオは其の儘顔めがけて放つがレン・アッシュベルらしき人間は
それをギリギリ・・・仮面の右目ら辺が完全に破壊されて少しだが顔が
明らかになった。
仮面から見えた赤い瞳。
そして何よりもあれは鬘だったのだろう、・・・紅い髪が露わになった。
それはまるで・・・クレアみたいな。
「それがアンタの正体か?」
カミトがそう聞くとレン・アッシュベルらしき人間はそれを隠してこう言った。
「この戦い、暫く預けるぞ。」
そう言ってレン・アッシュベルらしき人間は去って行くと耳に入っていた
通信用の精霊からフィオナの声が聞こえた。
囮の方はどうなっているんだと聞くとフィオナはこう答えた。
『もう最悪よ~、結局手に入れられたのは6個、後は何だか黒い仮面が
全部持って行ってしまって骨折り損のくたびれ儲け!こんなんじゃあ労働分に
釣り合わないわよー----!!』
畜生がー-!とか言って通信を切るとカミトはシャオに向けてこう言った。
「まあ取敢えずは・・・勝ったのかねえ?」
「・・・だよな。」
そう言って互いに天井を見上げるしかなかった。
因みに〈四神(スーシン)〉の魔石はちゃんと全員分確保した。
次回でラスト。