精霊使いの装甲機竜   作:caose

182 / 229
 2か月半ぶりの再開です。


クロス・ダーク・ファイア
常闇の会議


カミトがグレイワースに絶剣技の奥義を習得し終えている間に夜の闇にまぎれて

一隻の小型飛空艇が着陸した。

 戦績は巧妙に偽装されてはいたが搭乗しているのはアルファス教国の

拘束密航船であり全員が訓練させられた戦闘技能者揃いである。

 魔王教団秘密機関《蛇》、彼らの之く敵は自身の国のメンバーでもある

『チーム・インフェルノ』にとある物を渡すために来たのだ。

 「来たわよリリィ、あいつら本当にしみったれているよねえ。」

 「貴方が考えなしの《ガルーダ》や《《コロッサス》を使い潰すからでしょって

今度こそは決勝戦まで持てればいいわよ本当に。」

 はああとリリィは溜息交じりでそう言っているとドラッケンが前に出て

こう言った。

 「ご苦労なこったさねアンタら、で?例のブツは??」

 そう聞くと一人の老僧が前に出て精緻な装飾が施された細工箱を見せて

こう言った。

 「喜べ、我らが教主様は汝らに最強の軍用精霊を賜った。」

 「中を確認させてもらうさね、念には念さ。」

 「結構。」

 老僧がそう言ってその細工箱をドラッケンに手渡すとドラッケンは

それをミュアとリリィに手渡して開けさせると出てきたのは・・・

鈍く光る銀製の腕輪であった。

 恐らく前述されていると思うが伝説級の魔装具はその殆どが簡単な形であるが

高純度のミスリルを使用している為分かる人は分かるのだ。

 そしてリリィは表面に刻まれている今や失われた言語、古代精霊語を読み取って

分かったのが・・・とんでもない代物であった。

 「・・・《ヴァラルカール》!?滅びの炎を司っていると言われる魔人級!!」

 「リリィが驚いているとなればそれなりに使えそうさね、良かったねミュア。

今度はそれなりだそうさね。」

 「まあ良いんじゃない?使えれるならって言うかもう少し可愛い方が良いな。」

 「・・・そんな魔装具あるか馬鹿者。」

 リリィはミュアの独り言を聞いて頭を抱えている中でドラッケンがこう聞いた。

 「それじゃあ外についてだけど何か情報はあるさね?」

 そう聞くと老僧たちとは別に背後から現れたのは・・・竜匪族の一人

三頭首の一角で地竜師団長の『ヴァイン・アシェットス』、細面の青年で

傭兵と言われても分からない程上品なタイプの人間である。

 「久しぶりだねドラッケン、あの子達とはうまくやっているようだね?」

 「そうさね、まあ付き合いも良いしなってそれで進捗状況は?」

 「其れなんだけど聞いてるよね?ヘイブルグ共和国の失敗。」

 「ああ聞いているさねそれで?」

 「これは噂程度何だがどうも新王国に・・・魔王が現れたと言う報告が

耳に入ったんだ。」

 「「「!!!」」」

 それを聞いてドラッケンだけではなくリリィ達も驚いていた。

 魔王と言えば=カミトとなるのだが国外にもう一人いたのかと思っていると『ヴァイン』はこう続けた。

 「其れだけじゃない、奴らは遺跡の完全停止方法を所有しているらしく

近々行われるヴァンハイム公国の催しで発表することとなったらしくて

今やこっちもてんやわんやさ。」

 『ヴァイン』は両手を広げて降参するかのようにするとこう続けた。

 「と言う訳で報告は以上だからそれでは。」

 じゃあなと言って立ち去るのを確認するとドラッケンが森に向かって

こう言った。

 「そう言えば何時までいるんさねシェーラ・カーン?」

 「「!!」」

 それを聞いてミュア達がその方向に振り向くと・・・森の中から

シェーラ・カーンが現れたのだ。

 「あら?矢張り分かっていたのね。」

 「当り前さねまだそんなに衰えていないよアタシは。」

 「そうね、それで私には何かあるのかしら?」

 シェーラ・カーンがそう聞くと老僧は黒衣の袖から小さな指輪を恭しく

差し出した。

 「これがかしら?」

 「はい、全てを奪う物《バンダースナッチ》でございます。」

 そう言うとシェーラ・カーンはそれを指にはめてこう言った。

 「それじゃあ私は失礼してもらうわね。」

 そう言って立ち去るのを見てミュアは小さくべーと舌を出していた。

 そしてドラッケンは老僧たちに向けてこう言った。

 「それじゃああたしらはこれで退散するさね、アンタらも帰りには

気を付けな。」

 そう言うと老僧たちは音もたてずに船に搭乗して立去って行った。

 それを見届けたミュアはドラッケンに向けてこう聞いた。

 「ねえさドラッケン、あの『ヴァイン』が言ってたことって本当なのかしら?」

 そう聞くとドラッケンはこう答えた。

 「さあね、けど遺跡の完全停止を知っているともなればこっちは御飯が

くいっぱぐれちまうさね。その前に資金を稼ぐよ。」

 そう言って帰ろうとするとミュアはドラッケンの服の裾を引っ張って・・・

こう言った。

 「あのさドラッケン、・・・別に暇じゃなければ良いのよ本当に!・・・

《三匹の猫剣士》見に行ってもいい?」

 そう聞くとドラッケンは少し笑って・・・こう答えた。

 「ああ良いさね、一緒に見に行こうじゃないさね。」

 それを聞いてミュアは少しであるが表情が明るくなったのを見て

こう思っていた。

 「(あたしにも子供がいたらこんな感じなのかねえ?)」

 傭兵で女の身分、色々あったがそれでも今や竜匪族の三頭領迄上りつめた

この身。女としての幸せを棄てている様に感じるがミュアと付き合ってからは

こう言う生活もあったんじゃないかと思ってしまう事もあったのだ。

 そしてミュアはドラッケンに向かって速く速くと急かすのを見て

少し微笑んでいるリリィと共に向かって行った。




 次回はカミト達サイド。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。