ルビアがレーヴァテインを展開させるとその瞬間に炎が迸って辺り一帯を
一瞬で焼き尽くした。
「何て熱なんだ!床が溶けてやがる!!」
カミトはその光景を見て恐ろしいと思っていた。
ロスト・カテドラルはあらゆる精霊に対して体制があるであろう精霊鉱石で
造られているのにも関わらずこの威力である事に下手したら自分は死ぬのは
間違いないと考えているとルビアはこう呟いた。
「・・・威力を調整しなければ使い手が消し炭になりかねん。」
「じゃあここで終わって欲しいな!」
カミトはそう言いながらもこう思っていた。
「(正に化け物と言っても過言じゃねえぞ本当に!あの精霊もそして
それを使役することが出来るルビア自身も。)」
どっちもどっちだぜと思いながらエストとレスティアの方に目を向けて
こう続けた。
「(今の俺に勝てるのか?伝説のデモンスレイヤーでさえ10分の1程度の力、
レスティアがいたとしてもこれで勝てるか否か・・・)」
シラヌイがいれば勝率は上がっていたなと思っているとエストが
カミトに向けて・・・こう言った。
ーーカミト、私は貴方が信じている限り私は絶対に折れません
ーー私達は貴方を信じてるわ、だから自信を持ちなさい。
「エスト・・・レスティア・・・・ああ、そうだな!」
カミトは2人の言葉を聞いてそうだなと思いながらエストは白銀、
レスティアは黒雷を放っていると・・・灼熱の投信と化した
レーヴァテインを持ったルビアが現れたのでカミトはハハハハと笑いながら
こう聞いた。
「ここを消し炭にする気かアンタ?」
「これでも抑えているのだがな、
私もこれを完全に制御できるわけではないのだ。」
そう言いながらルビアはその高い威力を持つレーヴァテインから放たれた炎が
カミト目掛けて襲い掛かるとカミトはエストから鎖を出して天井にある
僅かな窪みにひっかけるとエストは其の儘上にへと向かって行った。
そしてカミトがいた場所には炎で焼き消されたのであろう大穴が開いていた。
「アンタ俺を魔王にするんじゃなかったのかよ!」
「この程度で死ぬようならば、どのみち精霊王を殺す事など夢のまた夢だ。」
「手前の勝手な物差しで俺を決めるんじゃねえ!」
カミトはそう言いながら天井を蹴って反転し頭上からルビアを狙おうとすると
ルビアはレーヴァテインを逆手に持ち替えてその渾身の一撃を受け止めたのだ。
「な!?」
その光景にカミトは驚いているが朗報もあった。
「(この距離だったらあの焔は出せねえって事だな!)」
それだけでも収穫ものだなと思っているがこうも思っていた。
現在両者は拮抗していたが最大の問題が浮上してきたのだ。
それが・・・神威である。
元とは言え精霊姫であったルビアに対してカミトよりも莫大な神威を
保有している為じり貧に近い状況となっているのだ。
するとルビアはエストを見てこう言った。
「皮肉な物だな、貴様の持っている2振り。片や最強のブレイドダンサーの剣、そしてかのデモン・スレイヤーとはな。」
「はは、俺が本当に魔王の転生体だとしたら」
「違う、嘗て聖女と共にあった聖剣が私に刃を向けている事だ。」
「・・・何?」
ーーどういう意味かしら貴方?
レスティアがそう聞くとルビアはカミトに向けてこう聞いた。
「貴様は疑問に思わないのか?儀式を司る姫巫女に過ぎない私が
最強のブレイドダンサーである貴様と対等に剣舞を舞えることに?」
そう言いながらカミトの首筋に赤い斬閃が掠める中でカミトも確かにと
思っていた。
「(ああ確かに、幾らブランクがあるとはいえ何でって思っちまう・・・
まさか!)」
その考えに至った瞬間に全てに合点がいった。
才能・修練・呪装刻印のどれにも当てはまらずそして先ほどまでの言葉から
推移してカミトはこう呟いた。
「お前マサカ・・・聖女の転生体とでも言いたいのか?」
そう聞くとルビアはこう答えた。
「そうだ、私は魔王の転性に呼応して覚醒する対抗存在(アンチユニット)。
レン・アッシュドールの復活を恐れた精霊王たちが仕組んだ種、それが私だ。
皮肉であろう?私は魔王の復活を目論み、精霊王を滅ぼさんとする私が
精霊王の遺した力だとは・・・まあそれも紡がれた糸かもしれないがな。」
「エスト!大丈夫か!?」
カミトは今エストは動揺しているんじゃないかと思っていた、今の話が
真実であるとするならエストは嘗ての主相手に剣を向けているような物だ。
精神的にきついはずだと思っているとエストは・・・こう返した。
ーー大丈夫ですよ、カミト。私は過去とは違う存在、たとえ彼女が
過去のマスターの後継者だとしても関係ありません。
「そうか、なら・・・負ける訳には行かねえな!!」
カミトはそう言いながらルビアを2振りの剣で払いのけるとルビアは
こう呟いた。
「成程な、魔王への拡声が遅れたのはその聖剣が一因か。・・・
ならばその聖剣を打ち砕き真の絶望を与えてやろう!!」
そう言った瞬間にレーヴァテインから膨大な熱が迸り始めた。
それを見たカミトはここだと思って爆発的な脚力で踏み込んで神威の根源を
見極めてその一点のみに集中して奥義を放った。
「絶剣技終ノ型・・・《ラスト・ストライク》!」
カウンター特化のその超神速の斬撃がレーヴァテインの刀身を穿って・・・
デモン・スレイヤーとヴォーバルストライクに罅が入った。
「エスト!レスティア!!」
「さあ、目覚めるが良い魔王よ!」
ルビアがそう言って灼熱に滾るレーヴァテインでカミトの胸を
貫かんとした瞬間にカミトの懐、アレイシアの日記のある場所から眩い程の光が
その部屋一帯を目を潰さんとも言わんばかりに照らした。
そして何処かの場所。
暗闇の中でその精霊は何かを感じた。
そしてその精霊の力は天井を突き破って・・・何処かにへと飛んで行った。
その光は・・・戦いに何をもたらすのか?