精霊使いの装甲機竜   作:caose

234 / 239
 さらば・・・キリア山脈


リンスレットとの会話

 リンスレットが麓の町長にキリア山脈についての事を伝えて進入禁止を言い渡した後

民達の今後のついてを話し合い始めた。

 「では・・・矢張りここでは置いておけないと言うのでしょうか?」

 「その通りですローレンフロスト公、この街は元々キリア山脈を超える登山者や

それを相手取る商人たちで成り立つ所でしたが・・・キリア山脈を閉山する以上民達全員をここに置くことは不可能。更に言えば・・・今言った通りここから出る者が多くなり

最悪この街は存在しなくなります、そうなればここにいる者達はバラバラに

なってしまいます。」

 町長の言葉を聞いてそうですかと言ってリンスレットは今後の事を考えていた、

此の儘あの氷竜とアビスとその親玉らしき存在がキリア山脈を支配している限りこの状況は打開できない・・・いやそれどころか・・・今後もっと悪化しかねないと考えている

リンスレットは・・・分かりましたと言ってこう続けた。

 「でしたら・・・受け居られる人数で構いません、こちらで当面の間は置いて下さい。

働き手が足りていなかったらそちらに」

 「ええ、構いませんがそれも何時まで持つか・・・分かりません。」

 「先ほどのでしょうか?」

 「ええ、1年、2年ならばまだ何とかなりましょうが・・・3年後にはこの街は

無くなっている可能性があります。」

 キリア山脈に来る者達がいなくなりますからねと言うと・・・リンスレットは

どうするべきかと悩んでいた、民達全員は受け居られず散り散りになるしここにいても

そんなに長くは無理だと言う言葉に絶望感しかない。

 そして取りあえずと言ってリンスレットは避難できた民達にこの事を伝えるが民達全員は悲愴感に包まれていた、最早故郷に戻れると言う保証もなくそれどころか何処かに

居を構えると言う事も叶わないかもしれないと言う真実が民達に生きる希望が最早

殆どないことを感じ取ってしまったのだ。

 ですがと・・・リンスレットは民達に対してこう言った。

 「今は無理でしょうが・・・何れは取り戻しますわ、例え何年掛けようが

私リンスレット・ローレンフロストはキリア山脈を・・・故郷をあの魔精霊達から

取り戻すとここに誓いますわ!帝国の全兵力と今後同盟関係になるかもしれない

ドラグライド所有国家と共にこのキリア山脈を解放すると・・・皆様に宣言いたします!だからこそ皆には・・・耐える事を強いる今を・・・許さないで下さい。」

 そう言って頭を下げるリンスレットを見て民達は其の望みに・・・最期の希望を感じて目に輝きが取り戻す様な感じがした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今の演説・・・素晴らしかったですよリンスレット。」

 レオノーラがそう言う中ありがとうと答えたリンスレットはこう続けた。

 「ですが今は只希望を・・・机上の空論を述べたに過ぎませんわ、先ずは会議に

参加されているお父様たちに今後の事を話し合い民達の受け入れ場所を探して

其処から・・・ここからは忙しい日々ですわ。」

 リンスレットはそう言って紅茶を飲むと・・・ですがとこう続けた。

 「嘆いてばかりはいられませんわ、例え1%未満の可能性だろうと・・・其処に全力を注いで見せますわ。」

 そう言ったリンスレットの瞳は・・・キラキラと輝いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして次の日、カミトとレオノーラが学院に戻る為に準備しているとリンスレットが2人に向かってこう言った。

 「すみません2人共、本来でしたら手厚く見送らなければいけませんのに。」

 「いや良いさ、俺達はキリア山脈を守る事が出来なかったわけだし・・・

其れに御前だってこれからが大変なんだろう?」

 「ええ、今学院長に休学申請書が入った手紙を送ったところですわ。当面の間は民達の今後を考えなければいけませんから。」

 「だからこそ私たちは去ります、今民達は不安の中ですし私たちがいたら

何かしらとリンスレットに対して不利益を被る事になりそうですから。」

 レオノーラの言葉を聞いてリンスレットはそうですかと言って・・・

確かにと思っていた。

 あの時守れなかったという民達は想いが多くあり中にはカミトと

レオノーラに対して恨みを持つ者達は少なからず存在する。

 そんな中でそんな事は出来る筈はないと考えたリンスレットは

分かりましたと言って・・・2人に向けてこう言った。

 「でしたら友として・・・改めてありがとうございます、

民達を救っていただいたことに心から感謝いたしますわ。」

 それを聞いてカミトとレオノーラは其れに対してこう答えた。

 「ああ・・・こっちこそありがとうな。」

 「私も・・・今後の幸運を祈っています。」

 それを聞いてリンスレットははいと答えると2人は機竜を使って・・・

其処から離れて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーカミト、少し良いか?

 「何だシラヌイ?」

 シラヌイの言いようもない言葉に何があったんだと聞くとシラヌイはこう答えた。

 ーーあのアビスの親玉なんだがな・・・これを見てくれ。

 そう言って映し出されたのは・・・例のアビスの全体映像であった。

 巨大な翼

 竜の如き見た目

 そして腹部はまるで悪魔の顔の様な物

 ーーこの悪魔みてえな腹の右側をよく見ろ

 「右側・・こいつは!」

 カミトはそれを見て目を大きく見開いて驚くとそうだとシラヌイはこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーこいつは№だ!

 そう言って映ったのは・・・『31』と書かれた数字であった。




 次回は再びフィオナ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。