精霊使いの装甲機竜   作:caose

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 喧嘩したけりゃあ・・・誰もいないところでやれ。


喧嘩は誰の迷惑が掛からないところでやれ。

「何事ですのって・・・クレア・ルージュ!!」

 「何であんたがいるのよ!リンスレット・ローレンフロスト!」

 リンスレットとクレア・ルージュがお互いを見るや否や険悪な状況になっていた。

 「何であんたがって・・・まさか私の奴隷精霊を誑かしに来たのね!この泥棒犬!」

 するとリンスレットがこう反論した。

 「誰が泥棒犬ですって!?貴方こそいい加減にチーム作りに専念したらどうなのよ!!この残念胸!!」

 それを聞いたクレア・ルージュが怒ってこう言った。

 「誰が残念胸よ!!あんたの家の家紋。白狼なんて言ってるけど私からしたら

只のチワワよ!!」

 それを聞いたリンスレットは低い声で・・・こう呻いた。

 「私のことなら露知らず我が誇り高きローレンフロスト家に対する侮辱だけは・・・許しませんわよ!!残念胸!!」

 「残念胸、残念胸言うな!!来なさい、〈スカーレット〉!」

 クレア・ルージュが持っていた鞭を地面にめがけて打つと〈スカーレット〉が

焔の中から現われた。

 そしてリンスレットはというと・・・。

 -凍てつく氷河の獣よ、冷徹なる森の狩人よ!

 -今こそ血の契約に従い、我が下に馳せ参じ給え!

 リンスレットが召喚式を唱えると渦巻くブリザードの中から・・・白銀色の

毛皮を持つ一頭の狼がいた。

 「あれがリンスレットの・・・。」

 「はい、あれがリンスレットの契約精霊ー魔氷精霊〈フェンリル〉です。」

 レオノーラが説明した後カミトはそれをよく観察した。

 その風格からBランクの中級精霊以上という仮説を立て、リンスレットも

クレア・ルージュと同じぐらいかと思った。

 然しクレア・ルージュは〈フェンリル〉を見てこう言い放った。

 「ふん、相変わらず毛並みだけは立派な犬ね。」

 するとリンスレットはクレア・ルージュにこう言った。

 「犬、犬って・・・泣いて許してを扱いても手加減しませんわ!」

 そう言うとお互いの精霊がぶつかり合った。

 そして何合かのぶつかり合いの中でクレア・ルージュはリンスレットに向けてこう言った。

 「いつもいつも目障りなのですわ!クレア・ルージュ!!」

 「あんたこそ!何でいつも突っかかってくるのよ、リンスレット!!」

 氷と炎がぶつかり合う中カミトとレオノーラはそれを吹き飛ばされないように

見ている中『シラヌイ』と『メイルストローム』が二人に向けてこう忠告した。

 「(カミト!!後ろを見ろ!後ろ!!)」

 「(レオノーラ!!燃えてますよ!!)」

 「「え?」」

 カミトとレオノーラは後ろを見ると・・・割れた窓の外から火が燃えているのが

見えた。

 「「うああああああ!!!」」

 カミトとレオノーラは驚き乍らそこに行くと部屋の一室が燃えているのを見て

レオノーラは絶望した顔でカミトにこう言った。

 「あ・・・あそこは・・・グレイワース学園長の研究資料の部屋・・・。」

 「・・・・何ーーーー!!!!!」

 カミトは急いでバケツに水を入れて部屋の火を消そうとした。

 そして何回かして鎮火するも・・・。

 「これって・・・怒るだろうな~~。」

 「そうですね・・・絶対怒りますね。」

 びしゃびしゃになった部屋。

 燃え散った資料。

 黒焦げになった研究資材。

 「「・・・・はーーー・・・。」」

 カミトとレオノーラは溜息つくと外から声が聞こえた。

 「貴様ら!!学園内での私闘は禁じられてるぞ!!」

 如何やら外から二人の喧嘩が分かったようであるが二人はもう少し早ければと

思っていた。

 そしてカミトとレオノーラが外を見るとエリスと同じように制服の上に甲冑を身に纏った生徒がいた。

 「こうなったらエリスさん経由で学園長に報告するしかありませんね。」

 レオノーラがそう言うとカミトはこう続けた。

 「グレイワース・・・只じゃすまないだろうけどな・・・。」

 「「は~~・・・。」」

 再び溜息つくこの光景はまるで家で喧嘩する子供達を止める親の様であった。




 魔女の怒りは・・・触れることなかれ。
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