「うう・・・ん・・・は!」
魔精霊との戦いで疲弊して倒れたカミトが目覚めた場所は自身の住んでいる部屋であった。
「俺は確か・・・如何やってここ迄。」
カミトがベッドから起きようとすると右手に焼けるような痛みを感じた。
「≪そういやあの時・・・。≫」
カミトは魔精霊を両断する時にも同じ痛みがあった事を思い出すとシーツの中が
異様に膨らんでいることに気づいた。
「・・・何だこれ?」
そう言ってカミトはシーツを剥ぐとそこには・・・。
黒いニーソックスしか履いていない銀髪の美少女がそこにいた。
「・・・誰だお前?」
数十秒経って出たのがそれなのはどうかと思う。
「エスト」
少女は無表情で無機質な声で答えるとカミトは更にこう聞いた。
「エスト・・・それが君の名前か?」
「はい。正式な真名は人間の発声器官では発音できませんからーエストと。」
それを聞いてカミトはある疑問を持った。
「なあ、人間の発声器官って言ってるがどう言う事だエスト?」
カミトはそれを聞くと第三者が横からこう答えた。
「(精霊だぜ。そいつ。)」
「『シラヌイ』!!」
カミトは壁に立てかけている『シラヌイ』を見て安堵すると同時に『シラヌイ』の
言葉にカミトはそれを聞き返した。
「精霊ってどういう・・・まさか!!」
「(そうだカミト。あいつもあの女と同じ奴って事だ。)」
カミトはマジかよと思いながらもう一度エストを見た後カミトはエストにこう
聞いた。
「なあエスト、聞きたいことが二つあるんだが良いか?」
「はい」
「一つは何で俺のベッドに入っていたんだ。」
「(長くなりそうだからレオノーラ呼んでくるぞ。こいつの事も話して
おくから。)」
カミトの質問に時間がかかりそうだなと思って『シラヌイ』はレオノーラを呼びに行った。
そしてエストはこう答えた。
「私が貴方の物だからです、ご主人様」
エストのスパッとした答えにカミトは頭を抱えていた。
とてもじゃないが事後で然も奴隷さながらに調教した男にしか見えないんじゃ
ないかと思っている中カミトはエストにこう言った。
「なあよ・・・ご主人様はやめてくれないか?」
「それでは兄上様と」
「駄目だ。」
「パパ」
「ママ誰だよ!もっと駄目だ!!」
「お兄・・・ちゃん?」
「・・・嫌駄目だ!!」
(何だ今の間は?)」
最後の所で帰ってきた『シラヌイ』のツッコミがありながらもこれで落ち着いた。
「ではカミト」
「それならいいぞ。・・・第二の質問がしたいんだが良いか?」
「はい」
「何でニーソックスしか履いてないんだ?」
それを聞くとエストは顔を赤くしてこう返した。
「ニーソを・・・脱げと言うのですか・・・カミトのえっち」
「羞恥心あるならまず服を着ろ。」
カミトはその言葉をツッコミで返すとエストは『シラヌイ』を見ていた。
そしてソード・デバイスを鞘ごと持って・・・窓を開けた。
「せえの」
「(待ってヤメロ!カミト助けてくれーー!!)」
エストは『シラヌイ』を窓から捨てようとしていた。
「おい何する気だーー!!」
カミトはそれに驚くとエストから『シラヌイ』を取り上げた。
「(もう嫌だこんな所。昨日からこんな扱いで俺泣いちまいそうだ(;´Д`)。」
流石の『シラヌイ』も参りそうな気持であった。
「あのー、もう入って大丈夫でしょうか?」
すると部屋の外からレオノーラがそう聞いたのでカミトはこう返した。
「ああ、入ってくれ。」
そしてレオノーラが入るともう一人そこにいた。
その少女は翡翠のような髪の色をしておりアレイシア精霊学院の制服の所々に
羽のような飾り付けがされていた。
「ほほう。これはエスト殿ではないか?久しぶりですなあ。」
「お久しぶりです。そちらは彼女と契約されているようですね。」
まあなと翡翠の髪の少女が答えているがカミトはそれが誰なのか気になって
レオノーラに聞いてみた。
「なあレオノーラ、あの子って誰だ?ここには俺とお前以外住んでいない
はずだろ?」
そう聞くとレオノーラはクスクスと笑ってこう返した。
「カミト、あの子もそこの女の子と同じなんですよ。」
「はあ!!まさかあいつも!!」
カミトは驚いている中レオノーラはその少女の名前を言った。
「彼女は『グリムゲルデ』。魔風精霊で私の契約精霊です。」
カミトはその光景を見た後こう思っていた。
「確かにこいつは上級精霊だな。」
精霊『グリムゲルデ』
魔風精霊
武装 剣
能力 風を纏った剣における近中距離攻撃型
レオノーラがドラグニア竜皇国から逃亡する際に家族から託された封印精霊。
性格は自由奔放だが敵相手には情け容赦ない攻撃をする。
『メイルストローム』とは相棒の一人として親しんでいる。