「行くぞ!巨人精霊!!」
カミトはそう言いながら『シラヌイ』の背面部から「玄海」を取り出して右の
足首の腱を突き刺した。
ヴォオオオオン!
巨人精霊は雄叫びを上げながら片膝を付くがその雄叫びで吹き飛ばされそうに
なった。
「なんて破壊力だ!」
「(流石に軍用だと結構威力があるな!)」
カミトと『シラヌイ』がそう思っている中自身の足の腱を斬ったカミトと
『シラヌイ』を見て雄叫びを上げながら巨岩のような拳を振り下ろすと・・・。
「危ない!!」
レオノーラが『メイルストローム』の「グロリアス・テンペスト」の機竜弾頭を
突撃槍型にして打ち込んだ。
そして「グシャラボラス」がそれを見ると突如大爆発を起こした。
ヴォオオオオオン!!
「グシャラボラス」がその痛みを味合うのを見るとレオノーラと
『メイルストローム』はカミトと『シラヌイ』にこう言った。
「今のうちです!!!」
「【さあ早く!!】」
そしてカミトと『シラヌイ』は「グシャラボラス」の手を使って顔まで渡ると
そのまま黒い水晶のような眼球めがけて切裂いた。
するとその水晶から黒い霧のような物が出ると『シラヌイ』に纏わりついてきた。
「こいつ、『シラヌイ』を侵食する気か!!」
カミトは『シラヌイ』を霧から振り払おうとすると突如『シラヌイ』の体が光り輝き霧が退いていった。
「これは・・・。」
「(一体・・・?)」
すると鞘に納めていたエストがカミト達にこう言った。
「あれは私の聖属性の力で無効化しておきました。元々聖属性はああいうタイプを
解呪できるので・・・不服ですが」
「(いやそこ言うなよ。ありがたみが失せる。)」
エストの言葉に『シラヌイ』がそう言うが今それに対しては感謝していた。
ヴォオオオオオン!!
「グシャラボラス」が目の痛みと同時に今度は別の腕で殴りかかろうとすると
その腕めがけて何かが絡まり始めた。
「そうはいきませんよ・・・!!」
レオノーラが『メイルストローム』のワイヤーテールを射出してそれを止めていた。
カミトはそれを見て不敵に笑うと「玄海」を構えた。
そしてそれが光り輝くと同時にカミトは『シラヌイ』と共に跳び上がった。
「おおおおおおおお!!!!!」
光り輝くその剣の一閃は「グシャラボラス」を真っ二つに切り裂いた。
「・・・凄い。」
エリスは闘技場の上で感心しながらそう言った。
あの後彼女はクレア・ルージュを向かっていた騎士団に託すと自身はそのまま
〈シムルグ〉で向かったのだ。
然しその時にはカミトが「グシャラボラス」を切り裂いた後であった。
その一瞬だけだがその剣舞のような動きはあの時姉の試合で見た・・・
「レン・アッシュベル」の様であった。
「・・・まさかな。」
そう思いながらエリスはカミト達の方にへと向かった。
結論から言えば死者0だがそれでも闘技場が破壊された事でブレイドダンスは
中止となり巨人精霊は消え去った。
クレア・ルージュはどうやってあの狂精霊を手に入れたことについてをぽつぽつと
話してくれたがやはりレスティアが関わっていることが分かった。
さらに〈スカーレット〉はと言うと復活はしたものの〈ゲシュペンスト〉に
憑りつかれた時の影響でただでさえ小さな子猫だったのが今や生後間もない
赤子のような子猫になってしまったのだ。
〈ゲシュペンスト〉はあの後没収され色々とペナルティーを科せられた後ある事が
言い渡された。
それは・・・。
「え、俺があのクレア・ルージュのチームメイトに!?」
「ああそうだ。丁度あいつしかいないしそれに今回のような事が起きない為に
監視役としてもお前を当てたい。」
学園長室でグレイワースの提案にカミトはうう~~んと考えた後こう決めた。
「分かったよ。受けりゃいいだろう。」
「それでいいさ坊や。精々こんな所で落第するなよ。」
それを聞いた後カミトは学園長室から出ると扉の前にレオノーラが待っていた。
そして今回の事を話すとレオノーラはカミトにこう宣言した。
「でしたらこれからはライバルとしてお互い頑張りましょう。」
「!!・・・ああ!」
カミトはそれを受諾してお互い握手を交わした後レオノーラはある所に連れて行こうとした。
「では記念に町のカフェテリアに行きませんか?丁度食べ放題の店があるんです。」
「お、それは良いな。」
お互い街に向かって歩くその姿はこれから起きるどんな時でも支え合うことが
分かっているような感じの二人であった。
次は第2巻です。